旅行者行動の心理学的アプローチ

本書を選んだ理由

鉄道利用促進

場所性 利用者行動 情報デザイン

潜在的国内旅行需要（若年層）

20～ 24（ 2007）

20～ 24（ 2002）

25～ 29(2007)

25～ 29(2002)

0 20 40 60 80 100 120

41.3

33.5

34.1

20

28

25.1

23.8

24

19.6

22.4

26.2

24.7

7.5

10.2

9.7

12

3.6

8.9

6.2

19.3 0回

１回

2回

3回

4回以上

潜在的国内旅行需要（若年層）

大学生 (N=500)

社会人 (N=338)

0 10 20 30 40 50 60

47.4

52.1

23.4

44.7

19.8

35.5

11.8

11.5 その他帰省しなくなって趣味が変わってペットの世話など家をあけられなくて健康上の理由で行きたいと思うところがなくなって友人、パートナーと休みが重ならなくなって休暇が減ってお金に余裕がなくなって

第八章　旅行商品に関する心理学的考察旅行商品の性質と経

験的要素 旅行商品の構成要素 エコツーリズムの事例

旅行商品の価値認知と特徴的要因 旅行商品の消費経験 旅行商品に関する心

理学論点

第七章　旅行者行動の類型論的アプローチ

類型化による包括的記述 社会心理学的実証分析における類型化

「旅」の変遷と類型的視点 理論的体系化の試み 類型化に関する現状認識

と今後の課題

第六章　旅行経験についての評価と満足

旅行経験とその印象 旅行者の評価・満足の分析 旅行経験の「本物性」に関する論議

旅行経験の「本物性」に関する実証分析

旅行経験の「質」をめぐる検討加地あ

第五章　旅行訪問地における活動・経験

旅行者の訪問地内行動の分析視点 旅行訪問地での空間認知 訪問地内での旅行者の活

動・経験の内容旅行者と地域居住者の関

係理論的および実践的な課

題について第四章　旅行目的地の選択過程

旅行意思決定過程のモデル 選択過程における目的地集合の認知的変化

旅行目的地の選択における「態度」の機能 旅行目的地の選択過程の特徴

第三章　旅行目的地の魅力要因とその認知

旅行モチベーションの二側面 旅行目的地の魅力要因の分析 旅行目的地の魅力の体系的把握 旅行目的地の魅力特性の仮説的枠組み

第二章　旅行者モチベーションの特性と機能

旅行者モチベーション研究の方向

旅行者モチベーションの多面的特性の実証分析

旅行者モチベーションの「新奇性」に関する分析

旅行者モチベーションの一般的枠組みの提唱

旅行者モチベーションの理解のための枠組み試案

第一章　旅行者行動の心理学に向けて

ツーリズムへの複合化学的アプローチ 旅行研究の共通基盤を求めて 旅行者行動の心理学的研究 旅行者行動の心理学に向けて

研究の方向性

新しい場所（新製品）

誘引

不安

地域再発見ＰＪ ディスティネーションキャンペーン

旅行商品

Step１移動の要素研究

（情報デザインにペルソナ応用）

Step２情報提供の仕組み作り新規顧客と理想像のギャップを埋める

Step３地域活性化の仕組み作り

①利用者の求める情報を地域が提供②利用者からの場所情報提供

場所性を情報デザインで「リアルな移動」につなげ利用者の体験を最大化する

新規顧客何を知らないから不安で

何を知らないから惹かれない

理想像何を知っているから不安がなく何を知っているから惹かれる

誘引

不安

地域住民旅行者

３つのゴールAttractive惹きつける

Before製品・サービスの利用前

Engagement享受する

During製品・サービスの利用中

Extension拡張する

After製品・サービスの利用後

ユーザーの長期的なゴールとどのように関係を持つか

ユーザーのなりたい感情・気分にどうなってもらうか

ユーザーが具体的に達成したいことをどのようにサポートするか

意味レベル

情緒レベル

行動レベル

ライフゴールエンドゴールを達成したい理由。自己イメージ

エモーショナルゴール製品・サービスを利用しているときにどのように感じたいか？

エンドゴール製品・サービスを使うことで何を達成したいか？

鉄道利用のゴールAttractive惹きつける

Before製品・サービスの利用前

Engagement享受する

During製品・サービスの利用中

Extension拡張する

After製品・サービスの利用後

ユーザーの長期的なゴールとどのように関係を持つか

ユーザーのなりたい感情・気分にどうなってもらうか

ユーザーが具体的に達成したいことをどのようにサポートするか

意味レベル

情緒レベル

行動レベル

ライフゴール

？エモーショナルゴール

？エンドゴール

↓移動する

（安全・安定輸送）

潜在的国内旅行需要（若年層）

20～ 24（ 2007）

20～ 24（ 2002）

25～ 29(2007)

25～ 29(2002)

0 20 40 60 80 100 120

41.3

33.5

34.1

20

28

25.1

23.8

24

19.6

22.4

26.2

24.7

7.5

10.2

9.7

12

3.6

8.9

6.2

19.3 0回

１回

2回

3回

4回以上

第八章　旅行商品に関する心理学的考察旅行商品の性質と経

験的要素 旅行商品の構成要素 エコツーリズムの事例

旅行商品の価値認知と特徴的要因 旅行商品の消費経験 旅行商品に関する心

理学論点

第七章　旅行者行動の類型論的アプローチ

類型化による包括的記述 社会心理学的実証分析における類型化

「旅」の変遷と類型的視点 理論的体系化の試み 類型化に関する現状認識

と今後の課題

第六章　旅行経験についての評価と満足

旅行経験とその印象 旅行者の評価・満足の分析 旅行経験の「本物性」に関する論議

旅行経験の「本物性」に関する実証分析

旅行経験の「質」をめぐる検討加地あ

第五章　旅行訪問地における活動・経験

旅行者の訪問地内行動の分析視点 旅行訪問地での空間認知 訪問地内での旅行者の活

動・経験の内容旅行者と地域居住者の関

係理論的および実践的な課

題について第四章　旅行目的地の選択過程

旅行意思決定過程のモデル 選択過程における目的地集合の認知的変化

旅行目的地の選択における「態度」の機能 旅行目的地の選択過程の特徴

第三章　旅行目的地の魅力要因とその認知

旅行モチベーションの二側面 旅行目的地の魅力要因の分析 旅行目的地の魅力の体系的把握 旅行目的地の魅力特性の仮説的枠組み

第二章　旅行者モチベーションの特性と機能

旅行者モチベーション研究の方向

旅行者モチベーションの多面的特性の実証分析

旅行者モチベーションの「新奇性」に関する分析

旅行者モチベーションの一般的枠組みの提唱

旅行者モチベーションの理解のための枠組み試案

第一章　旅行者行動の心理学に向けて

ツーリズムへの複合化学的アプローチ 旅行研究の共通基盤を求めて 旅行者行動の心理学的研究 旅行者行動の心理学に向けて

旅行者行動の定義•観光旅行者•ツーリズム•永続→随意（難民）→方向性（移民）→距離（行楽）→反復（別荘）→一般的目的（業務）→限定的目的（旅行）旅行者

•旅行者•旅行•他者ステークホルダー

•余暇時間の中で•日常生活圏を離れて行う活動•ふれあい、学び、遊ぶことを目的とする観光

旅行者モチベーションについて

旅行者モチベーション研究の方向

多面的特性の実証分析

「新奇性」に関する分析

一般的枠組みの提唱

理解のための枠組み試案

旅行者モチベーションの分類の限界• 逃避• アノミーと自我高揚• 旅行によって新しい社会的立場 1977Dann,G　 (社会学 )

•日常からの脱出、自己探求と自己評価•リラックス、威光・回帰•血族関係の強化、社会相互作用の促進•場所と距離でなく、旅行者の各次元によって異なる 1979Crompton,J　 (心理学 )

• 歴史的、マクロ社会学によって説明• 特定のマーケットリサーチによる説明• 心理学的に説明 1982Pearce,P.L

モチベーションの自己決定的、自律的、非決定論的な側面から評価と限界の指摘説明因子はMaslowの欲求階層理論を基礎として、帰属理論と達成理論を包括する必要

Pushと Pull

• 基礎的欲求• 旅行・休暇への欲求• 心理的・内部的• Clomptonの７要素• 発動要因

Push Factor旅行する

• 誘引要因• 具体的な目的地選定• どこへ、いつ、どんな形で

• 新奇性、変化

Pull Factorどこへ行く

旅行には二側面。 Push Factorと Pull FactorVan Harssel(1986),Hudman&Hawkins(1989),Ryan(1991),Witt&Wright(1992)

潜在的国内旅行需要（ Push Factor）

2003 2004 2005 2006 20070

0.5

1

1.5

2

2.5

3

女性２０代女性３０代女性４０代女性５０代女性６０代

潜在的国内旅行需要（ Push Factor）

2003 2004 2005 2006 20070

0.5

1

1.5

2

2.5

男性２０代男性３０代男性４０代男性５０代男性６０代

潜在的国内旅行需要（家族層）

０回

１回

２回

３回

４回以上

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

90

88

82.1

85.3

81

10

12

17.9

14.7

19 増やしたい増やしたくない

Ｎ＝２８９

Ｎ＝４０７

Ｎ＝２２４

Ｎ＝６８

Ｎ＝４２

サンプルデータの平均旅行回数Ｎ ave=1.19(家族層における国内宿泊観光旅行回数Ｎ fam=1.56（ともにＨ１９年度観光庁調べ）

Pushと Pull

• 基礎的欲求• 旅行・休暇への欲求• 心理的・内部的• Clomptonの７要素• 発動要因

Push Factor旅行する

• 誘引要因• 具体的な目的地選定• どこへ、いつ、どんな形で

• 新奇性、変化

Pull Factorどこへ行く

旅行には二側面。 Push Factorと Pull FactorVan Harssel(1986),Hudman&Hawkins(1989),Ryan(1991),Witt&Wright(1992)

Maslow欲求階層説からの分類

Ryan.C

• 逃避（日常からの脱出）

• リラックス（自己回復）

• 遊び（子どもに戻る）

• 家族との絆• 威光（ライフスタイル誇示）

• 社会的相互作用• 性的機会• 教育的機会• 自己充実• 願望充足• ショッピング

Van Harsell

• 身体的• 文化的• 対人的• 地位と権威

Kosters

• 補償欲求（普段の自分で出来ないことをする）

• 探求欲求• 地位継承欲求（成功や幸福を表現）

Hadman&Hawkins

• 健康• 好奇心• スポーツ• 楽しみ• 精神的・宗教的• 専門的・職業的• 友達・親戚• ルーツ探し• 自尊心

Hadman&Hawkinsモチベーション

•健康•好奇心•スポーツ•楽しみ•精神的・宗教的•専門的・職業的•友達・親戚•ルーツ探し•自尊心

誘引要因

•建造物とその環境•文化的活動•宗教•政治•化学•自然•気候•風景•レクとスポーツ•娯楽•健康と温泉

上部からmaslowの生活欲求から高次に変化している誘引要因はカタログに示される。（より高次なものは情報が必要か）

旅の誘引要因（健康と温泉）

旅の誘引要因（文化的活動、レク）

モチベーションのまとめ

発動要因 誘引要因新奇性＆変化

アンケート項目の整理

期待理論（ Expectancy theory)Vroom V.H(1964)

誘意性の認知欲求を満たすものとしてどれほど有効か

期待対象に向けて行動することで満足が実現する見込み

モチベーションの強さ　　（旅行選択行動のときの指標となる）

目的地および形態が欲求を満たす上で役立ちうる側面を示す必要がある。与えられた情報の中での対象間比較にとどまるため、一意ではないという特徴

誘意性はあるが、期待が少ない

誘意と期待の両立する情報

旅行タイプに対する因子分析Schul&Crompton

旅行に対する意見や態度から因子分析などの解析方法によって主要次元を解明それをもとに、モチベーション構造を探る試み他 Guinn(1980),Krippendorf(1987),Wright(1992)

文化的関心

快適性 親しみ・便利さ

活動性 オピニオンリーダーシップ

知識探求者

年齢

性

教育レベル

計画行動の説明・予測にはデモグラフィック変数よりもライフスタイル変数が優位である

新奇性と逃避の関連性新奇や変化を経験することに楽しみを期待してトラベルする【遊覧と休暇】 cohen

発動要因と誘引要因として重要度評価では「新奇」「逃避」 Yuan&Mcdonald

刺激作用最適水準：「旅行行動には日常生活を補償する」緊張している人はリラックス Berlyne.D.E

新奇か逃避かではなく、新奇も逃避も　Iso-Ahola

日常生活と新奇、逃避など心理的プロセスから選択がなされるという認識個人の新奇性要求の程度を知ることが重要。

「制約条件」の情報について

新奇性など個人の先有傾向による。要素とステップはモデル化されているが、最終意思決定までは時間、費用などに状況的要因が影響する。同期を満たすことが有効であると判断されることに加えて、制約条件を処理する能力、環境も必要。

旅行者の先有傾向

新奇性要求と回避

評価

制約条件の情報提供

旅行モチベーションの一般的枠組み　 Fodness(1994)

• 緊張解消

苦痛回避

• 娯楽追求

報酬の最大化• 関係強化

社会的適用

• 知識増進

知識• 自己拡大

自我高揚価値表出

Maslow 低次Maslow 高次

家族旅行の回数を年間一回増やす条件

8%14%

5%

17%22%

15%

7%11% 1%

子供の成長のためにすごく役立つ家族旅行ができること家族それぞれが楽しめる家族旅行ができること家族旅行についての色々な情報が手に入ること交通費が半分くらいになること宿泊費が半分くらいになること混雑時（ GW、盆）を避けて家族旅行ができること自分 ( 親）があまり疲れない旅行ができること子供連れに優しい歓迎してくれる旅行ができること興味がないためわからない

Maslowの欲求階層理論と旅行キャリア The Social Psychology of Tourist Behavior Pearce,P,L

長期的な旅行者行動を定義旅行者自身の言葉でなく、観察者の言葉（ペルソナ）非決定論的な内発的な性質を重視 ( インサイト )

生理的

安全・安定

所属と愛自尊

自己実現

旅行経験モチベーションキャリア

良い経験悪い経験

キャリアレベルによって本物性（ authentic） or 演出的 (staged)

理想とのギャップ

Maslowの欲求階層理論と旅行キャリア The Social Psychology of Tourist Behavior Pearce,P,L

生理的

安全・安定

所属と愛自尊

自己実現

ペルソナ手法情報デザイン

良い経験悪い経験

現状の低次欲求→高次欲求で利用促進を図る

誘引不安

不安は低次な項目に集中

新規顧客低次の体験

理想像高次な体験

誘引

不安

潜在需要の顕在化のために若年層

金銭面

予定を合わせる

新奇性

自己啓発

家族層

金銭・時間面

子どもに役立つ

父・母・子で別の楽しみ方

高齢者層

夫婦旅行

ユニバーサルデザイン

＋ α