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Autodesk Inventor 11 Autodesk Inventor 11 基本 基本 基本 基本テクニック テクニック テクニック テクニック 2007/04/18 Rev 1

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Autodesk Inventor 11 基本基本基本基本テクニックテクニックテクニックテクニック

2007/04/18 Rev 1

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Autodesk Inventor 11Autodesk Inventor 11Autodesk Inventor 11Autodesk Inventor 11基本基本基本基本テクニックテクニックテクニックテクニック

本ドキュメントについて 本ドキュメントはAutodesk Inventor 11の操作トレーニング習得後、実際に設計を行う際に最低限必要となる基本テクニックを紹介しています。

オートデスクが国内外のユーザに実際に適用したものから、一般的な項目のみを記載しています。 従って、この中の項目すべてが貴社に適用できるわけではありません。また、不足する項目もあります。

本ドキュメント中の記載内容は技術情報であり、明示的にオートデスクが保証するものではありません。

目次目次目次目次

Autodesk Inventor 11基本基本基本基本テクニックテクニックテクニックテクニック ................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................ iiii 1 はじめに .............................................................................................................................................................................................................. 1 2 3DCADによる設計について ....................................................................................................................................................................... 1 3 3DCAD基本オペレーションルール ............................................................................................................................................................ 2 3.1. パーツ原点、作成方向 について........................................................................ 2 3.2. スケッチのコツ ................................................................................................ 2 3.3. 設計意図の反映 ............................................................................................. 4 3.4. フィーチャ作成のポイント .................................................................................. 5 3.5. アセンブリ作成のポイント .................................................................................. 6 3.6. 図面作成のポイント ......................................................................................... 7 4 モデルの資産価値を高める属性管理 ..................................................................................................................................................... 8 4.7. ファイルの命名規則 ......................................................................................... 8 4.8. iProperty ....................................................................................................... 8 4.9. 禁止文字 ....................................................................................................... 8 5 3DCAD設計の進捗管理について ........................................................................................................................................................... 9 6 3DCAD運用ルールについて ....................................................................................................................................................................... 9

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1111 はじめにはじめにはじめにはじめに

――――「3DCADのトレーニングは受けたが、実業務でどのように使用すればよいのだろう?」 このような疑問を持たれている方がいらっしゃると思います。 この疑問を解いてAutodesk Inventor を有効に使って頂くため<3D設計基本ルール>を本書にまとめました。ご注意頂きたいのは、本書はAutodesk Inventorのすべての機能を説明しているものではありません。3D設計の中で用いる“考え方“や、知っていれば効果的なテクニック/手法を紹介するものです。業務の中で参考書のようにご活用頂ければ幸いです。

2222 3DCAD3DCAD3DCAD3DCAD によるによるによるによる設計設計設計設計についてについてについてについて

3DCADで設計をおこなうと言っても、まるっきり新しい考え方に変えていく必要はありません。2Dで図面を書く作業と、3Dで設計をする作業は基本的には同じ作業とお考え頂いても結構です。設計をする場合、部品や装置の基準を明確にし、詳細からではなくまず概略形状にて製品構想を進め、優先順位を考慮しながら詳細設計に入っていきます。この流れのとおり3DCADを使用すれば良いのです。 ここで“3D設計”と、“3Dモデリング作業”の2つを考えてみましょう。傍目には同じに見えるこの2つの作業は、成果物(3Dモデル)の見た目もまた同じ様に見えます。しかしながら、前述した“設計者思考の手順”で作成された3Dモデルと、“好き勝手な部位や手順”で作成された3Dモデルとでは、後々の業務(設計変更や流用設計など)の際に扱いやすさの上で差が現れてしまう事が多く見受けられます。ここでご理解頂きたいのは、難しい形状を作り込めるCAD操作テクニック よりも、どういう様に自分たちの設計思想や手順を可視化(3D化)するのか?という事を念頭に置きつつ3Dの導入を進めて頂きたい、という事です。 ただし、“今までおこなっていた事とあまり変わりない”、と言っても3D化するための操作はもちろん覚えていく必要があります。また、貴社の製品開発のプロセスに3Dの優位性を活かした活用方法も検討していくべきです。と言っても当初からすべての機能を理解して臨む必要はありません。最低限の3DCAD機能でも構想設計は可能(スケッチ・押し出し・アセンブリなどの基本メニュー)ですし、そこから詳細設計に移行する過程で貴社の設計環境(どんな複雑形状が多いか? や チーム設計の方法 等)に合った他の機能の使用機会が出てきますから、徐々に習熟度を上げる事を意識して頂ければ結構かと存じます。

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3333 3DCAD3DCAD3DCAD3DCAD 基本基本基本基本オペレーションルールオペレーションルールオペレーションルールオペレーションルール 3.1. パーツ原点、作成方向 について

3Dモデルの パーツ原点や作成方向 をその都度 好き勝手に決めていては、チーム設計や流用設計の際、非常に扱いづらいモデルになってしまいます。パーツ原点については、一般には設計の原点と合わせておく事が良いとされています。また、作成方向については、その設計物が使用される状況や、製作される状況、又は図面化する際のビューの貼り付けイメージ 等から決まる事が多いですが、効率的な運用の為に社内ルールを決めておく事を推奨します。下表は、作成方向ルールについての参考例です。

モデルのタイプモデルのタイプモデルのタイプモデルのタイプ “正面正面正面正面” 方向方向方向方向のののの定義定義定義定義 固定して使用される装置 操作側(作業者側)から見た側が正面 自走する装置 進行方向から見た側が正面 複数装置で構成される生産ライン装置

ラインの中心となる装置の作業者から見た側が正面

3.2. スケッチのコツ スケッチは完全に拘束するべきで、最初のスケッチはパーツパーツパーツパーツ原点原点原点原点と関連付けておくべきでしょう。拘束されていないスケッチは、修正・変更時に意図するように変更されない可能性があるため、非常に流用性の低いデータになります。また、固定拘束固定拘束固定拘束固定拘束は自分以外のユーザがパーツを再利用したりする時に、スケッチを編集するのが難しくなるので、使用するのは避けましょう。

パーツ原点や、設計上 意味がある確実な形状、をスケッチ平面にジオメトリを投影し、これを参照してスケッチを作成しましょう。しかし、投影する形状は必要最低限にしましょう。必要以上に投影した形状が有ると、スケッチがわかりにくくなる上、不必要な関連が付いてしま

※※※※パーツパーツパーツパーツ原点原点原点原点とととと拘束拘束拘束拘束 ※※※※固定拘束固定拘束固定拘束固定拘束はははは使用使用使用使用しないしないしないしない

※※※※アプリケーションオプションのアプリケーションオプションのアプリケーションオプションのアプリケーションオプションの設定設定設定設定 ※※※※※※※※※※※※

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います。 ※特に理由がない限り、「アプリケーションオプション-スケッチモード」の設定で自動投影はパーツ原点のみにしてください。

スケッチをわかりやすく、また把握しやすくする為に、構築線構築線構築線構築線を使いましょう。対称拘束や、円周上に配置される、など作図意図が理解されやすくなります。

スケッチには出来るだけ、フィレットフィレットフィレットフィレットや面取面取面取面取りりりりを入れない様にしましょう。フィレットや面取りは可能な限り、パートモデリングの最後に入れる様にします。スケッチで入れるのは、設計する部品の機能上、どうしても必要なものだけにして下さい。このような小さなフィーチャは、シェル化・解析などでは省略しなければならないことがあります。スケッチでは編集が困難なので、フィーチャとして作成し、不要な場合は省略できるようにしておきましょう。 スケッチは出来るだけシンプルにしましょう。1つのスケッチは20本程度の線分と3~10個程

構築線構築線構築線構築線

※※※※フィレットはフィフィレットはフィフィレットはフィフィレットはフィーチャでーチャでーチャでーチャで作成作成作成作成しましょしましょしましょしましょうううう

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度の寸法に抑えるのが理想的です。こうすれば、モデルをわかりやすくすることができ、スケッチの編集もやりやすくなります。

3.3. 設計意図の反映 パーツブラウザパーツブラウザパーツブラウザパーツブラウザの中の重要なフィーチャはリネームしておきましょう。こうしておくと、あとでモデルを見直した時や、他のユーザがモデルを見たときに構成を理解しやすくなり、編集作業が容易になります。

「しおりフィーチャしおりフィーチャしおりフィーチャしおりフィーチャ」の活用も有効な方法です。「しおりフィーチャ」とは、フィーチャ構成をパーツブラウザ上で理解しやすくするために、ツリー内に任意のフィーチャを“栞(しおり)”のように挟み込んで使用する方法です。しおりフィーチャを使用することで、全体の構成を整理することができ、他のユーザがモデルを見たときに構成を理解しやすくなります (注;Inventorに“しおりフィーチャ”というコマンドが存在する訳ではありませんので注意して下さい。) 。下図の例は、固定作業点固定作業点固定作業点固定作業点を「しおりフィーチャ」として使用した例です。

加工手順と同じ様にモデリングする事を心がけましょう。1つのフィーチャで細かい部分までモデリングしてはいけません。 変更(修正)に弱いモデルとなります。加工手順と同じ様に、まず部材となる基本形状を作成して、加工工程の様に段階毎の詳細モデリングを進めていくことが強いモデルを作成することに繋がります。

※※※※基準基準基準基準となるとなるとなるとなる平面平面平面平面やややや、、、、キーとなるフィーチャにキーとなるフィーチャにキーとなるフィーチャにキーとなるフィーチャにはははは名前名前名前名前をををを付付付付けましょうけましょうけましょうけましょう

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3.4. フィーチャ作成のポイント フィーチャのパターンパターンパターンパターンの方がわかりやすく、編集しやすいので、出来るだけ、スケッチのパターンではなく、フィーチャのパターンを利用した方が良いでしょう。

設計意図を考えながら親子関係を付けるように心がけましょう。不必要な場所に親子関係があればそれだけ修正が困難になります。 最悪の場合には作成し直しという状況になりますので、親子(参照)関係には常に注意をしてモデリングして下さい。特にフィレットのフェーフィレットのフェーフィレットのフェーフィレットのフェースススス、、、、エッジエッジエッジエッジやパターン・ミラーにパターン・ミラーにパターン・ミラーにパターン・ミラーに含含含含まれるまれるまれるまれる子子子子フィーチャフィーチャフィーチャフィーチャからは参照を取らないようにしましょう。フィレットやパターンは省略されたり、オカレンス数が変更されたりするので、参照元としては非常に不安定です。参照の欠如を避けるためにも参照は安定したものから取るようにしてください。

Originフィーチャ以外で設計基準が必要な場合は、できる限り作業平面作業平面作業平面作業平面・作業軸作業軸作業軸作業軸を作成して、そこから参照を取るように心がけましょう。参照用の作業フィーチャを作成することで、参照元を把握しやすくなります。

フィーチャを作成したら、重要部分は必ず変更変更変更変更(修正修正修正修正)をかけてみます。設計意図の確認の為に行います。自分が考えている変更が可能かどうかを確認しておきます。ここでエラーが出る、もしくは考えていた変更が出来なければ、再検討を行って下さい(後々で困らない為に、重要な部分では変更に対応できることを確認するよう、心掛けて下さい)。 バランス良くフィーチャを作成しましょう。思いついた順序でフィーチャを作成していくと、変更の際に困る事がよくあります。パーツブラウザ内でフィーチャをドラッグし、作成するフィーチャのバランスをそろえましょう。構成を理解しやすく、流用性の高いデータになります。

� 例: � 第一フィーチャから前半 基本形状(突起やカットフィーチャ中心)

� 中盤 ドラフト(抜き勾配)やシェル化

� 後半 詳細形状(面取り、角Rなど)

スケッチャスケッチャスケッチャスケッチャ内内内内のパターンのパターンのパターンのパターン フィーチャフィーチャフィーチャフィーチャのパターンのパターンのパターンのパターン

スケッチスケッチスケッチスケッチ平面用平面用平面用平面用にににに作成作成作成作成したしたしたした作業平面作業平面作業平面作業平面

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3.5. アセンブリ作成のポイント 可能な限り、アセンブリを原点に揃えるか、原点の近くに配置すると良いでしょう。原点から離れて作成するなど、適当な角度を付けて作成したアセンブリでは作業がやりにくく、測定や他のアセンブリでの再利用が難しくなります。 正接拘束正接拘束正接拘束正接拘束の使用は最小限にしましょう。正接拘束は便利ですが、形状的に維持するのが難しい場合があり、場合によっては拘束条件が解決できない場合もあります。 アダプティビティアダプティビティアダプティビティアダプティビティは、必要な時以外は、常に使わないようにしておきましょう。スケッチやフィーチャの押し出し深さなどは、極力寸法で指定するべきです。部品単体での変更ができなくなり、流用性の低いデータになります。設計上追従する意図があるケースに限り、アダプティブを使用するように心がけましょう。 干渉解析干渉解析干渉解析干渉解析を使って、予期しない干渉問題が起こらないようにしましょう。干渉解析は3D設計の価値を生かすもっとも有効な機能です。 フェースや軸でメイトメイトメイトメイト拘束拘束拘束拘束を行う場合は、作業平面作業平面作業平面作業平面や作業軸作業軸作業軸作業軸を作成して拘束すると良いでしょう。また、これらの作業ジオメトリはアセンブリではなく、パーツの中に作成して下さい。これにより、パーツを変更する際にアセンブリ拘束で問題を起こす事が少なくなります。また、この方法はトップダウン設計手法に沿った派生コンポーネントや詳細度レベルを活用する際にも有効です。 部品を見やすくするためには、部品部品部品部品カカカカラーラーラーラーを分けておくと良いでしょう。他の設計者や関連部門に説明するためにも設定しておいたほうが、わかりやすくなります。 図面作成やプレゼンテーション作成に、デザインビューリプレゼンテーションデザインビューリプレゼンテーションデザインビューリプレゼンテーションデザインビューリプレゼンテーションや詳細度詳細度詳細度詳細度レベレベレベレベルリプレゼンテーションルリプレゼンテーションルリプレゼンテーションルリプレゼンテーションを作成すると良いでしょう。事前に準備をしておけば、後になって表示設定を切り替えるのに苦労しません。これらを図面やプレゼンテーションに関連付けて使用しましょう。

※※※※側面側面側面側面・・・・正面正面正面正面などなどなどなど基本的基本的基本的基本的なビューはなビューはなビューはなビューは、、、、デザインビューにデザインビューにデザインビューにデザインビューに作成作成作成作成しておくとしておくとしておくとしておくと良良良良いでしょういでしょういでしょういでしょう

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3.6. 図面作成のポイント ビュー間の移動を簡単にする為に、ビューはきちんと順番に並べて作成すると良いでしょう。 断面図断面図断面図断面図や部分断面部分断面部分断面部分断面図図図図のスケッチは完全に拘束しておくと良いでしょう。こうしておくと断面が更新されたときに、きちんと変更に追従します。 作業ジオメトリや寸法は、図面作成時間を短縮するために出来るだけ利用しましょう。モデルに付加した情報や公差は図面上で重要な情報であり、これらを利用すれば図面作成時間を短縮できます。

詳細図詳細図詳細図詳細図のののの境界境界境界境界は常にベースビューにアタッチアタッチアタッチアタッチしておくと良いでしょう。こうしておくと、形状更新の際にきちんと追従します。 引引引引きききき出出出出しししし線線線線やややや矢印矢印矢印矢印のののの無無無無いいいい注記注記注記注記を作成する場合、ビューに関連付けたスケッチ内で文字を作成するようにしましょう。ビューを選択した状態でスケッチを作成します。 表題欄表題欄表題欄表題欄にはプロモートしたテキストプロモートしたテキストプロモートしたテキストプロモートしたテキストではなく、モデルのiPropertyの値を使う様にしておくと良いでしょう。こうしておくと、変更の際、図面とパーツの両方のプロパティを変更する必要がなくなります。

※※※※モデルのプロパティをモデルのプロパティをモデルのプロパティをモデルのプロパティを使用使用使用使用しますしますしますします

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4444 モデルのモデルのモデルのモデルの資産価値資産価値資産価値資産価値をををを高高高高めるめるめるめる属性管理属性管理属性管理属性管理 4.7. ファイルの命名規則 ファイルの名称も非常に重要な属性のひとつです。構成上不要な部品(MAP等)を容易に選別できるように準備することは、今後発展する3D開発環境(ビューワの活用やデータ管理ツールの導入)の基礎となります。 ファイル名が重複しないようにルール化が必要です。 4.8. iProperty 入力を徹底しましょう。図面、部品表、帳票類、各種技術資料へのモデル展開時に属性の再入力が不要となります。また、データ管理ツール(Vault、、、、Productstream)と自動的に連動する為、モデルに対する1回の属性入力が製品開発プロセス上で何度も流用されることになり、ダブルワークや入力ミスを防ぐ事に繋がります。 属性を活用することは、3DCADデータの利用範囲を広げます。3DCADで設計を行う場合、図面化などが2度手間と考えられがちですが、属性を活用することで2D図面作成の工数は削減できます。また、ProductstreamからBOMをエクスポートする方法でPDM連携を図る場合、属性を入力しておくことは非常に重要になります。Inventor、Vault、Productstreamとのプロパティをマッピングプロパティをマッピングプロパティをマッピングプロパティをマッピングすることで、統一した属性を管理することができます。属性入力はInventor のiProperty、Vaultのプロパティの編集、Productstreamのアイテムのプロパティで入力できますが、Inventor内の部品表にて必要なBOMを表示させ、属性を入力する方法が便利です。

4.9. 禁止文字 基本として、ファイル名、フォルダ名などには全半角かな・漢字・スペースは使用しないようにしましょう。半角英数で統一してください。これを問題にしないソフトウェアが増えており、Inventorもそのひとつですが、OSの機能と使用した、バッチ処理やPDMとの連携のためのカスタマイズなどを行う場合に、少なからず問題になるケースがあるからです。特に理由がない限りは、徹底するようにしてください。

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5555 3DCAD3DCAD3DCAD3DCAD 設計設計設計設計のののの進捗管理進捗管理進捗管理進捗管理についてについてについてについて モデルの完成度が20~40%であっても、ほとんど完成しているような錯覚に陥ります。経験が浅いとその傾向は特に強まります。設計者自身や設計管理者はこのことに十分注意して進捗を管理する必要があります。下図のように見た目では形状がほぼ完成しているように見えるモデルですが、ここから、勾配・ラウンドなどの金型要件を付加していくことで設計が完了します。フィーチャ数でみると単純計算で、倍以上の工数がかかるといえます。

しかし、見た目上の完成度が早まる分、設計初期段階から他部門の意見やナレッジを取り込み易くなるという非常に大きなメリットがあります。体積を比較してみるとほとんど差がありません。正確に言えば細かな形状は未完成ですが、見積りやデザインレビューなどには充分流用できるといえます。3DCAD設計のメリットとして早い段階から積極的に3Dデータを活用しましょう。

6666 3DCAD3DCAD3DCAD3DCAD 運用運用運用運用ルールについてルールについてルールについてルールについて ここまで紹介した推奨テクニック、考え方はあくまで参考です。実際は設計する製品、またこれまでのユーザ環境などにより、内容は異なってきます。 そのため、3DCADの導入にあたり、上記の内容を踏まえたモデリングルール規定書を作成することを推奨します。基本テクニックからファイルの命名規則、保存方法など導入環境に応じたルールを、共有するために作成します。以下にルールとして決めておくべき内容を参考に紹介します。

フィーチャフィーチャフィーチャフィーチャ数数数数 27

フィーチャフィーチャフィーチャフィーチャ数数数数 69 体積体積体積体積 7.64E+05 mm^3 体積体積体積体積 7.65E+05 mm^3

設計途中設計途中設計途中設計途中 完成形状完成形状完成形状完成形状

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3D運用ルール例

1.環境について

1-1 作業スペース 作業スペースをどこに割り当てるか?

1-2 フォルダ構成 プロジェクト単位、パーツ・アセンブリ・図面ごとにサブフォルダを作成 など

1-3 プロジェクト 共有プロジェクトの設定内容、個人でプロジェクトを作成しない など

1-4 ログインユーザ アカウント・新規アカウント追加依頼時 など

2.モデリングについて

2-1 部品原点 加工基準・パーティングラインなど

2-2 部品方向 正面図をX-Y方向に

2-3 製品方向 オペレーション側、製品進行方向をX-Y方向

2-4 基本テクニック 本書の内容について

2-5 板金部品 シートメタルを使用するか。

2-6 セイカン品 フレームジェネレータを使用するか?

2-7 購入部品作成方法 購入品をどのようにモデリングするか?

2-8 ばね・フレキシブル部品

どの状態をどのフィーチャを使用してモデリングするか

2-9 コンテンツセンターライブラリ

使用するか、しないか

2-10 アセンブリルール アセンブリ構成、サブアセンブリの分け方など

2-11 iMateの使用 ライブラリ部品への設定

2-12 iAssemblyの使用 ライブラリとして運用するか?

3.iPropertyについて

3-1 属性一覧 入力項目、便利な入力方法についての説明など(部品表で入力)

3-2 カスタムプロパティ 登録手順

3-3 材料一覧

4.運用方法

4-1 ファイル命名規則 パーツ・アセンブリ・図面・iParts・iAssemblyなど

4-2 ライブラリ運用 登録手順、ライブラリにすべき部品の定義

4-3 出図手順 出図データを出図フォルダに移動、Pack and Goなど

4-4 部品流用手順 Design Assistant使用方法

4-5 部品手配フロー 出力ファイルの種類、手配データの履歴など

4-6 カスタムメニュー カスタマイズしている場合は、その使用方法を記載

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