クリップモーターをつくろう

18
ククククククククククククク 2016 年 8 年 年年年年年年年年年年年年

Transcript of クリップモーターをつくろう

Page 1: クリップモーターをつくろう

クリップモーターをつくろう

2016年 8月株式会社イーケイジャパン

Page 2: クリップモーターをつくろう

材料を確認しましょう。磁石

電池ボックス

サンドペーパー

あつがみ

エナメル線

クリップ電池

上下のたいらな面が S極、 N極です。つまり、上下の平らな面から磁力と呼ばれ

る目に見えない力が出ています。

電池ボックスは手の代わりに電池を

ぎゅっと押さえておくためのものです。

ぎゅっと押さえておく ために、ばねが「 」入っていますね。

丈夫な紙に砥石の粉をたくさん貼り付け

たものです。紙でできていますから、小

さく切ったり、折り曲げたりして、いろ

んなものを磨くのに便利に使えます。

今回は、台紙として使用します。

銅の細い線に、 エナメル と呼ばれる塗「 」料を塗ったもの。銅は電気をよく通しま

すが、エナメルは電気を通しません。

鉄の針金を ニッケル という金属でメッ「 」キしたものでできています。鉄もニッケ

ルも電気をよく通しますから、電気を

使った工作に便利に使えます。

+極と -極の間を、 電気を通すもの でつ「 」なぐと+極から -極に向けて電気が流れます。

Page 3: クリップモーターをつくろう

コイルをつくります。

エナメル線をまっすぐのばします。 エナメル線の中央に電池がくるようにして、

エナメル線を巻いていきます。

Page 4: クリップモーターをつくろう

コイルをつくります。

5~ 6回巻きましょう。 エナメル線のはしっこをコイルの輪っかの

下から

通します。

Page 5: クリップモーターをつくろう

コイルをつくります。

コイル全体を巻きます。ぐっとひっぱりま

しょう。

反対も同じようにします。

Page 6: クリップモーターをつくろう

コイルをつくります。

できました。 どの角度から見ても、軸はまっすぐに、

輪っかの中心を通るようになっています

か?

まっすぐに。輪っかの中心を通るように。

Page 7: クリップモーターをつくろう

エナメル線をけずります。

エナメル線をサンドペー

パーで

けずっていきます。

左の図のように、サンド

ペーパーは折ってつかい

ます。

コイルの輪っかの根本まで、エナメル線全

体をしっかりけずりましょう。

POINT

Page 8: クリップモーターをつくろう

エナメル線をけずります。

反対側は、片面だけけずっていきます。

図のように、コイルの上半分だけをけずり

ます。

できました。

全体をけずる。

上半分だけをけずる。

Page 9: クリップモーターをつくろう

クリップで軸受けをつくります。

クリップを直角に立ち上げます。 ラジオペンチを使って、クリップの端っこ

を、 Vの字に折り曲げます。

Page 10: クリップモーターをつくろう

クリップで軸受けをつくります。

図の位置を、折り返して、角度を調節します。 もうひとつのクリップも同じように折り曲

げます。

ふたつできたら、完成です。

Page 11: クリップモーターをつくろう

台紙に軸受けをはりつけます。

導線がクリップの下に接

触するように、しっかり

固定して…

上から、ビニールテープをはりつけます。

Page 12: クリップモーターをつくろう

台紙に軸受けをはりつけます。

反対側も同じように、固定します。

クリップは、十分に離して設置しましょう。

できました。

Page 13: クリップモーターをつくろう

完成!

電池と磁石を図のようにセットして… コイルが勢いよく回ったら完成です。

なぜ、コイルは回転するのでしょうか?

考えてみましょう。

Page 14: クリップモーターをつくろう

目に見えない力

電流

磁力

今日、作ったクリップモーターをもう一度観察してみましょう。

電池からは、プラスの方からマイナスの方に向けて「電流」が流れています。

磁石からは、まわりの磁石や鉄を引き付けたり反発したりする「磁力」が発生しています。

磁力

電流

Page 15: クリップモーターをつくろう

電流の向き

磁力の向き

ローレンツ力

磁力の向き

電流の向き

ローレンツ力

フレミング左手の法則

磁力の中を動く、電流が流れているエナメル線は、

ローレンツ力という目には見えない力を受けること

が分かっています。

磁力の向きと電流の向き、ローレンツ力の方向

をまとめた法則を、「フレミング左手の法則」

と言います。

Page 16: クリップモーターをつくろう

クリップモーターがまわるしくみ

電流の向き

磁力の向き

ローレンツ力

磁力の向き

慣性力(勢いでまわる力 )

電源 ON

電源 OFF

なぜ、エナメルを片方はすべてけずり、

片方は半分だけけずったのでしょう?

ここに、クリップモーターがまわるしくみがあります。

エナメルをけずった面がクリップに接すると、電流が流れます。

すると、ローレンツ力によりコイルは回転をはじめます。

コイルが回転し、けずっていない面がクリップに接すると、

電流は流れなくなります。

クリップと接したエナメル線は電気を流さないからです。

すると、コイルは慣性力(回転した勢いによる力)により、

コイルは同じ方向に回転を続けます。

この回転を繰り返すことにより、コイルは回転を続けるのです。

もし、両端ともすべてけずっていたら、どうなると思いますか?

考えてみましょう。

くりかえし

電流は流れない

Page 17: クリップモーターをつくろう

モーターの歴史コイルに磁石を近づけたり、遠ざけたりすると、

磁石の動きに合わせて(コイル内の磁界の変化にあわせて)、コイル内に電流が流れます。

この現象を「電磁誘導」といいます。電磁誘導で生まれた電流を「誘導電流」といいます。

19世紀の前半、イギリスの物理学者であるファラデーにより発見されました。

「電磁誘導」の発見をきっかけに、モーターの原型が作られました。モーターと同じ構造である発電機に

外から電流を流したところ、発電機が回り出したのがきっかけと言われています。

ファラデー( 1791-1867)

N

S

N

N

S

N

Page 18: クリップモーターをつくろう

私たちのくらしとモーター

動力32.9%

空調・冷蔵24.4%照明

13.6%

電熱9.5%

IT 機器4.7%

その他14.9%

モーターで57.3%の電力を消費

みなさんの身の回りを見てみると、モーターはいろいろなところ

で使われていることに気付くと思います。

日本国内の電力消費量のうち、モータを搭載した機器が消費する

電力は実に、全体の 57.3 %を占めるとも言われています。