oka A4観音折ヨコ右表紙-表Title oka_A4観音折ヨコ右表紙-表 Created Date 2/19/2018 11:03:02 AM
【提出2】プレゼン資料-01 東京大学・舘知宏 …...4 計算折紙その2:...
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折紙の幾何学を用いた柔らかくて堅い構造
東京大学 大学院総合文化研究科
広域システム科学系
准教授 舘知宏
平成30年3月8日
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折紙工学のブレークスルー
• 折紙工学: 1960年代~(例: 「ミウラ折り」「チューハ
イ缶(吉村パターン)」)応用例はまだ少ない
– 原因1:現象が複雑で設計に取り入れる余地がない
– 原因2:生産が難しく、特に少品種大量生産に向かない
• 計算折紙時代: 2000年代~折紙工学のブレークスルーの兆し:
– 解決1:「計算折紙」の発展によって扱いやすくなった
• 自由形状設計• 動きのシミュレーション• 構造解析など
– 解決2:デジタル・ファブリケーションで実現可能となった
• 「厚みのある剛体折紙」研究でメカニズム
• 2軸CNC(プリンティング)で多品種生産での折紙利用
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計算折紙その1:なんでも作れる
[Tachi 2007]
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計算折紙その2:剛体折紙機構と厚み処理
• 紙に限定する必要なし• 厚パネルにCNC加工で組み立ていらず
[Tachi 2013]
[Tachi 2009]
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計算折紙その3 (今回の新技術):柔らかくて堅い構造
• 従来構造[Tachi 2009]
この変形モードをなくしたい
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計算折紙その3 (今回の新技術):柔らかくて堅い構造
「並進」組み合わせ[Tachi 2009]
新技術:「滑り鏡像」組み合わせ[Filipov Tachi Paulino 2015]
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計算折紙その3 (今回の新技術):柔らかくて堅い構造
従来技術[Tachi 2009]
新技術:「滑り鏡像」組み合わせ[Filipov Tachi Paulino 2015]
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計算折紙その3 (今回の新技術):柔らかくて堅い構造
• 従来構造の–等しい変形柔軟性– 100倍の堅さ
• 変形できるのに構造として理想的な軽量高剛性構造
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分野1:可動構造
• 折紙の特徴– 軽量で強い– 折りたためる– どの変形状態でも利用可能(c.f., 膜テントは開いた状態以外使えない)
– 厚板も処理可能• 可動構造
– 仮設建築・パビリオン– 可動屋根・ファサード– 建設:足場・型枠など– 宇宙構造
協働:川上産業、日建設計 2018
Filipov Tachi Paulino 2015
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分野2:メタマテリアル• 今までにない機械特性をもった「材料」と見做せる
– ある変形モードには堅く別のモードには柔らかい
– ヤング率の異方性– 零剛性の材料– 負のポアソン比
• 衝撃吸収・再利用– 免振装置・バンパー・クラッシュボックスなど
– スポーツウェア・ギアなど• Nike, Adidas等、3Dプリントメタマテリアル靴が開発
• 日本初で「折紙」スポーツウェアが作れる?
[Calisch, Gershenfeld 2018] (MIT)
新技術[Tachi 2015]
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分野3:アクチュエータ・ロボット
長さ0から使える高剛性・超軽量アクチュエータ
陽圧:空気圧、油圧
陰圧:Vacuumatics
形状変形のできるトランスフォーマーロボットへ
[Miura and Tachi 2011]
Li, Vogt, Rus, Wood 2017 (Harvard)
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少し将来の折紙技術4Dプリンティング
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実は、技術はそこまである
1. 材料のレイヤーをパターニング
2. 熱収縮・膨張などで自己折り
二次元の印刷のみで、三次元が作れる!
Programmable matter[Hawkes, An, Benbernou, Tanaka, Kim, Demaine, Rus, Wood 2009]
Self-folding Polymer Gel[Na, Santangelo, Lang, Hull, Hayward 2014]
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実は、技術はそこまである
「計算」部分は舘研が世界一
「折紙4Dプリンタ」作りませんか?
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コラボレーション限りなく柔軟に!!
• 仕様が具体的に決まった問題を解くのではなく、問題自体を見つけながら水平思考で解く分野です。
• だれも発想しなかった応用技術を一緒に考えませんか?
• 共同研究スタイル– 用途/材料/製造方法/デザイン/幾何コンセプトなどを初期段階からトータルで
– それぞれのパートの専門家がアイディアを共有し、ブレインストーミング
– 「ニーズ」「シーズ」の水平探索– 一緒に手を動かしながら考えるワークショップ
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本技術に関する知的財産権
• 発明の名称:可折構造物、ならびに、可折構造物製造方法、可折構造物製造装置、および、プログラム
• 出願番号:特願2015-160229 (2015/8/14出願)• 国際出願:PCT/JP2016/073806 (2016/8/12)• 出願人:国立研究開発法人科学技術振興機構• 発明者:舘知宏、山口泰、Evgueni T Filipov、Glaucio H
Paulino
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産学連携
• 2018年- 株式会社日建設計と共同研究• 2017年- 川上産業株式会社と共同研究• 2008年- 大学発ベンチャーNature Architects社と共同研究
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お問い合わせ先
共同研究や技術に関するお問い合わせ:
東京大学 舘研究室
e-mail [email protected]
特許に関するお問い合わせ:
科学技術振興機構
知的財産マネジメント推進部
e-mail: [email protected]