2553A プレシジョンDCキャリブレータ ユーザーズマニュア …IM 2553A-01JA i...

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ユーザーズマニュアル 2553A プレシジョン DC キャリブレータ IM 2553A-01JA 4版

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  • ユーザーズマニュアル

    2553AプレシジョンDCキャリブレータ

    IM 2553A-01JA4 版

  • ユーザー登録のお願い今後の製品情報などを確実にお届けするため、お客様にユーザー登録をお願いしております。当社 Web サイトからご登録ください。

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    計測相談のご案内当社では、お客様に正しい計測をしていただけるよう、当社製品の取り扱い、仕様、機種選定、および応用に関するご相談を承っております。当社 Web サイトのお問い合わフォームをご利用ください。あるいは、直接カスタマサポートセンターでも受け付けております(E メール、フリーダイヤル、FAX)。なお、価格や納期などの販売に関する内容については、最寄りの営業、代理店にお問い合わせください。

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    横河計測株式会社 カスタマサポートセンター

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    受付:平日 9:00~12:00、13:00~17:00

    PIM 106-15

  • iIM 2553A-01JA

    はじめにこのたびは、プレシジョン DC キャリブレータ 2553A をお買い上げいただきましてありがとうございます。本機器は、直流電圧、直流電流、および抵抗の発生と、温度センサーを模擬した熱起電力と抵抗を発生する直流校正器です。直流電圧 ± 100nV ~± 32V直流電流 ± 10nA ~± 120mA抵抗 18Ω ~ 400Ω温度センサー 熱電対:R、S、B、J、T、E、K、N、C、A、ユーザー定義

    測温抵抗体:Pt100、ユーザー定義

    このユーザーズマニュアルは、本機器の機能、操作方法、取り扱い上の注意などについて説明したものです。ご使用前にこのマニュアルをよくお読みいただき、正しくお使いください。お読みになったあとは、大切に保存してください。ご使用中に操作がわからなくなったときなどにきっとお役に立ちます。なお、2553A のマニュアルとして、このマニュアルを含め、次のものがあります。あわせてお読みください。マニュアル名 マニュアルNo. 内容2553A プレシジョン DC キャリブレータユーザーズマニュアル

    IM 2553A-01JA 本書です。本機器の取り扱い上の注意、機能、操作、仕様、通信インタフェースなどについて説明しています。

    Model 2553A Precision DC Calibrator Userʼs Manual

    IM 2553A-92Z1 中国向け文書

    マニュアル No. の「JA」、「Z1」は言語コードです。

    各国や地域の当社営業拠点の連絡先は、次のシートに記載されています。ドキュメントNo. 内容PIM 113-01Z2 国内海外の連絡先一覧

    ご注意・ 本書の内容は、性能・機能の向上などにより、将来予告なしに変更することがあります。また、実

    際の表示内容が本書に記載の表示内容と多少異なることがあります。・ 本書の内容に関しては万全を期していますが、万一ご不審の点や誤りなどお気づきのことがありま

    したら、お手数ですが、お買い求め先か、当社支社・支店・営業所までご連絡ください。・ 本書の内容の全部または一部を無断で転載、複製することは禁止されています。・ 保証書が本書に付いています。よくお読みいただき、ご理解のうえ大切に保存してください。・ 本製品の TCP/IP ソフトウェア、および TCP/IP ソフトウェアに関するドキュメントは、カリフォル

    ニア大学からライセンスされた BSD Networking Software, Release 1 をもとに当社で開発 / 作成したものです。

    商標・ Microsoft、Internet Explorer、MS-DOS、Windows、Windows NT、Windows XP、Windows Vista、

    Windows 7、および Windows 8 は、米国 Microsoft Corporation の、米国およびその他の国における登録商標または商標です。

    ・ Adobe、Acrobat は、アドビシステムズ社の登録商標または商標です。・ 本文中の各社の登録商標または商標には、®、TM マークは表示していません。・ その他、本文中に使われている会社名、商品名は、各社の登録商標または商標です。

    履歴2014 年 11 月 初版発行2017 年 10 月 2 版発行2019 年 8 月 3 版発行2021 年 3 月 4 版発行

    4th Edition: March 2021(YMI)All Rights Reserved, Copyright © 2014 Yokogawa Test & Measurement Corporation

  • ii IM 2553A-01JA

    梱包内容の確認梱包箱を開けたら、ご使用前に以下のことを確認してください。万一、お届けした品の間違いや品不足、または外観に異常が認められる場合は、お買い求め先にご連絡ください。

    2553A 本体本体リアパネルの銘板に記載されている MODEL( 形名 ) と SUFFIX( 仕様コード ) で、ご注文どおりの品であることを確認してください。

    MODEL( 形名 ) と SUFFIX( 仕様コード )形名 仕様コード 仕様内容2553A ± 32VDC、± 120mADC

    -VA バージョン A温度単位 -UC 温度単位 摂氏 (℃ )電源コード *1 -D UL/CSA 規格適合、PSE 適合、最大定格電圧:125V

    -F VDE 規格適合、最大定格電圧:250V-R AS 規格適合、最大定格電圧:250V-Q BS 規格適合、最大定格電圧:250V-H GB 規格適合、最大定格電圧:250V-N NBR 規格適合、最大定格電圧:250V-T 台湾規格適合、最大定格電圧:125 V-B インド規格適合、最大定格電圧:250 V-U IEC プラグ Type B 適合、最大定格電圧:250 V-Y 電源コードなし *2

    *1 付属の電源コードが、電源コードを使用する国や地域で指定している規格に適合していることを確認してください。

    *2 本機器を使用する国や地域で指定されている規格に適合した電源コードをご用意ください。

    No.( 計器番号 )お買い求め先にご連絡いただく際には、この番号もご連絡ください。

  • iiiIM 2553A-01JA

    付属品次の付属品が添付されています。品不足や損傷がないことを確認してください。

    底面脚用ゴムA9088ZM

    マニュアル一式

    UL/CSA規格、PSEA1006WD

    VDE規格A1009WD

    D F

    電源コード(仕様コードに合わせ、1本付属します。)*

    GB規格A1064WD

    H

    NBR規格A1088WD

    N

    測定リード366961

    端子プラグA2119JT IM 2553A-01JA

    ユーザーズマニュアル(本書)IM 2553A-92Z1中国向け文書PIM 113-01Z2国内海外の連絡先一覧

    AS規格A1024WD

    R

    BS規格A1054WD

    Q台湾規格A1100WD

    T B

    インド規格A1101WD

    IECプラグType BA1102WD

    U

    付属品は本機器の保証範囲に含まれません。* 付属の電源コードが、電源コードを使用する国や地域で指定している規格に適合していることを確

    認してください。仕様コードが「-Y」の場合、電源コードは付属されません。

    アクセサリ ( 別売 )別売アクセサリとして、次のものがあります。アクセサリについてのお問い合わせやご注文は、お買い求め先までご連絡ください。

    品名 形名 /部品番号 販売単位 記事3 極 -2 極変換アダプタ A1253JZ 2 日本国内でのみ使用可。PSE 適合。測定リード 758933 1 セット 安全端子ケーブル、長さ 1m測定リード 758917 1 セット 安全端子ケーブル、長さ 0.75m測定リード 366961 1 セット 1:1 バナナ - ワニグチケーブル、長さ 1.2mバナナプラグセット 758919 1 セット φ4mm プラグ /φ4mm ソケット一体アダプタワニグチアダプタ ( 小 ) 758922 1 セット 安全端子 - ワニグチ変換、定格 300Vフォーク端子アダプタ 758921 1 セット 安全端子 - フォーク端子変換RJ センサー 257875 1 基準接点補償用 Pt100 センサーアクセサリ ( 別売 ) は本機器の保証範囲に含まれません。

    梱包内容の確認

  • iv IM 2553A-01JA

    本機器を安全にご使用いただくために本機器は、専門知識のある方がご使用いただくことを前提に開発された製品です。本機器は IEC 規格保護クラス I( 保護接地端子付き ) の製品です。本機器を正しく安全に使用していただくため、本機器の操作にあたっては次の安全注意事項を必ずお守りください。このマニュアルで指定していない方法で使用すると、本機器の保護機能が損なわれることがあります。このマニュアルは製品の一部として重要な内容を含んでいます。本機器を廃棄するまで、本機器を使用するときにすぐご覧になれるところに、このマニュアルを大切に保存してください。なお、これらの注意に反したご使用により生じた障害については、YOKOGAWA は責任と保証を負いかねます。

    本機器には、次のようなシンボルマークを使用しています。

    “取扱注意” ( 人体および機器を保護するために、ユーザーズマニュアルやサービスマニュアルを参照する必要がある場所に付いています。)

    接地、または機能接地端子 ( 保護接地端子として使用しないでください。)

    交流

    オン ( 電源 )

    オフ ( 電源 )

    オン ( 電源 ) の状態

    オフ ( 電源 ) の状態

  • vIM 2553A-01JA

    次の注意事項をお守りください。取扱者の生命や身体への危険や機器損傷の恐れがあります。

    警  告本機器の用途本機器は、直流電圧、直流電流、および抵抗の発生と、温度センサーを模擬した熱起電力と抵抗を発生する直流校正器です。これらの用途以外には使用しないでください。

    外観の確認外観に異常が認められる場合は、本機器を使用しないでください。

    電源供給電源の電圧が本機器の定格電源電圧に合っていて、使用する電源コードの最大定格電圧以下であることを確認したうえで、電源コードを接続してください。

    電源コードとプラグ感電や火災防止のため、電源コードおよび 3 極 -2 極変換アダプタ ( 日本国内でのみ使用可 )は本機器用のものを必ずご使用ください。主電源プラグは保護接地端子を備えた電源コンセントにだけ接続してください。保護接地線を備えていない延長用コードを使用すると、保護動作が無効になります。また、本機器用の電源コードを他の機器に使用しないでください。

    保護接地感電防止のため、本機器の電源を入れる前に、必ず保護接地をしてください。本機器で使用できる電源コードは接地線のある 3 極電源コードです。したがって、保護接地端子のある 3極電源コンセントを使用してください。また、3 極 -2 極変換アダプタ ( 日本国内でのみ使用可 )を使用する場合は、保護接地端子に変換アダプタの接地線を確実に接続してください。

    保護接地の必要性本機器の内部または外部の保護接地線を切断したり、保護接地端子の結線を外さないでください。いずれの場合も本機器が危険な状態になります。

    保護機能の欠陥本機器を動作させる前に、保護接地やヒューズなどの保護機能に欠陥がないか確認してください。欠陥があると思われるときは、本機器を動作させないでください。

    ガス中での使用可燃性、爆発性のガスまたは蒸気のある場所では、本機器を動作させないでください。そのような環境下で本機器を使用することは大変危険です。

    ケースの取り外し・分解・改造の禁止当社のサービスマン以外は、本機器のケースの取り外し、分解、または改造しないでください。本機器内には高電圧の箇所があり、危険です。

    外部接続確実に保護接地をしてから、出力対象や外部制御回路への接続をしてください。また、出力対象に手を触れる場合は、本機器の出力を OFF にして、電圧や電流が発生していないことを確認してください。

    本機器を安全にご使用いただくために

  • vi IM 2553A-01JA

    測定カテゴリ本機器の端子の測定カテゴリはなし「O(Other)」です。主電源の回路、または測定カテゴリII、III、および IV 内の回路に本機器を使用しないでください。

    設置または使用する場所・ 屋外、または雨や水にあたる場所に本機器を設置しないでください。また、そのような場

    所で本機器を使用しないでください。・ 本機器が異常または危険な状態になったときに、直ちに電源コードを外せるように設置し

    てください。

    結線本機器は電圧 / 電流を発生する機器です。正しく結線しないと本機器や出力対象を損傷する恐れがあります。結線には十分注意し、以下のことを必ず確認してください。

    出力前 ( 本機器の出力を ON にする前 )・ 本機器の出力端子への結線が正しいか・ 出力対象への結線が正しいか 端子間や端子への接続線間が短絡 ( ショート ) した状態になっていないか。

    ・ 端子の締め付けがゆるんでいないか。・ 端子部分に異物付着などの異常はないか。

    出力中 ( 本機器の出力が ON のときは、端子や接続線には触れないでください。)・ 端子部分に異物付着などの異常はないか。・ 端子が異常に発熱していないか。

    出力後 ( 本機器の出力 OFF 直後 ) 電圧 / 電流を出力したあとは、本機器の出力を OFF にしても電圧がしばらく残留すること

    があります。本機器の出力を OFF にしても、すぐには端子などに触らないでください。電圧が残留する時間は、出力対象によって異なります。

    注  意使用環境の制限本製品はクラス A( 工業環境用 ) の製品です。家庭環境においては、無線妨害を生ずることがあり、その場合には使用者が適切な対策を講ずることが必要となることがあります。

    本機器を安全にご使用いただくために

  • viiIM 2553A-01JA

    各国や地域での規制と販売について

    廃電気電子機器指令 廃電気電子機器指令

    ( この指令は EU 圏内のみで有効です。) この製品は WEEE 指令マーキング要求に準拠します。このマークは、この電気電子製品を一般

    家庭廃棄物として廃棄してはならないことを示します。

    製品カテゴリ WEEE 指令に示される製品タイプに準拠して、この製品は “監視及び制御装置” の製品として

    分類されます。

    EU 圏内で製品を廃棄する場合は、お近くの横河ヨーロッパ・オフィスまでご連絡ください。家庭廃棄物では処分しないでください。

    EEA内の認定代理人 (AR)横河ヨーロッパ・オフィスは EEA 内で本製品の当社認定代理人 (AR) を務めます。横河ヨーロッパ・オフィスの住所については別紙のお問い合わせ先 (PIM 113-01Z2) をご覧ください。

    關於在台灣銷售ここの説明は台湾でのみ有効です。關於在台灣所販賣的符合其相關規定的電源線A1100WD的限用物質含量信息,請至下麵的網址進行查詢

    https://tmi.yokogawa.com/support/service-warranty-quality/product-compliance/

    廃棄方法当社製品を廃棄するときは、廃棄する国、地域の法令に従って廃棄してください。

  • viii IM 2553A-01JA

    このマニュアルで使用している記号と表記法

    注記このマニュアルでは、注記を以下のようなシンボルで区別しています。

    本機器で使用しているシンボルマークで、人体への危険や機器の損傷の恐れがあることを示すとともに、その内容についてユーザーズマニュアルを参照する必要があることを示します。ユーザーズマニュアルでは、その参照ページに目印として、「警告」「注意」の用語と一緒に使用しています。

    警  告 取り扱いを誤った場合に、使用者が死亡または重傷を負う危険があるときに、その危険を避けるための注意事項が記載されています。

    注  意 取り扱いを誤った場合に、使用者が軽傷を負うか、または物的損害のみが発生する危険があるときに、それを避けるための注意事項が記載されています。

    Note 本機器を取り扱ううえで重要な情報が記載されています。

    7 セグメント LED で表示する文字本機器のディスプレイは、7 セグメント LED 表示のため、数字 / アルファベット / 四則演算記号を、特殊な文字で表示しています。詳細は「1.2 ディジタル数字 / 文字」をご覧ください。

    操作説明のページで使用しているシンボルと表記法説明内容を区別するために、次のようなシンボルを使用しています。

    操  作 数字で示す順序で各操作をしてください。ここでは、初めて操作をすることを前提に手順を説明しています。したがって設定内容を変更する場合は、すべての操作を必要としない場合があります。

    解  説 操作に関連する設定内容や限定事項について説明しています。ここでは、機能そのものについては詳しく説明していない場合があります。その場合の機能については、2 章をご覧ください。

    > 操作説明のページで説明している一部の機能に対応する通信コマンドを示しています。

    操作説明中の表示文字と用語ダイヤル / スイッチ

    操作説明のページに記載されている太字の英数字は、操作対象のパネル上のダイヤル / スイッチを示します。

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    3.3、3.5、3.6 にアラートマーク

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    目次はじめに ...................................................................................................................................................................................i梱包内容の確認 ....................................................................................................................................................................ii本機器を安全にご使用いただくために ..................................................................................................................... iv各国や地域での規制と販売について ........................................................................................................................ viiこのマニュアルで使用している記号と表記法 ..................................................................................................... viii

    第 1 章 各部の名称と働き1.1 パネル .................................................................................................................................................................. 1-11.2 ディジタル数字 / 文字 .................................................................................................................................. 1-3

    第 2 章 機能説明2.1 直流電圧 / 直流電流 / 抵抗の発生 ............................................................................................................ 2-12.2 温度センサーを模擬した熱起電力と抵抗の発生 ............................................................................... 2-32.3 その他の機能 .................................................................................................................................................... 2-5

    第 3 章 本機器の準備3.1 使用上の注意 .................................................................................................................................................... 3-13.2 本機器の設置 .................................................................................................................................................... 3-3

    3.3 電源の接続 ......................................................................................................................................................... 3-63.4 電源スイッチのオン / オフ ......................................................................................................................... 3-7

    3.5 結線時の注意 .................................................................................................................................................... 3-9 3.6 結線方法 ...........................................................................................................................................................3-10

    第 4 章 SETUP メニュー4.1 SETUP メニューのツリー構成 .................................................................................................................... 4-14.2 SETUP メニューの操作方法 ........................................................................................................................ 4-3

    第 5 章 電圧 / 電流 / 抵抗の発生5.1 電圧 / 電流 / 抵抗レンジの選択................................................................................................................. 5-15.2 出力設定値と極性の設定 ............................................................................................................................. 5-25.3 出力の ON/OFF ................................................................................................................................................ 5-4

    第 6 章 温度センサーを模擬した熱起電力と抵抗の発生6.1 熱電対 / 測温抵抗体の選択 ......................................................................................................................... 6-16.2 温度の設定 ......................................................................................................................................................... 6-26.3 出力の ON/OFF ................................................................................................................................................ 6-46.4 ユーザー定義データの書き込み ............................................................................................................... 6-56.5 基準接点補償の設定 ....................................................................................................................................6-10

    第 7 章 GP-IB インタフェースについて7.1 GP-IB インタフェースの機能と仕様 ........................................................................................................ 7-17.2 GP-IB インタフェースによる接続 ............................................................................................................ 7-37.3 2553A の設定 (GP-IB) .................................................................................................................................... 7-57.4 インタフェースメッセージに対する応答 ............................................................................................. 7-8

  • x IM 2553A-01JA

    第 8 章 イーサネットインタフェースについて8.1 イーサネットインタフェースの機能と仕様 ........................................................................................ 8-18.2 イーサネットインタフェースによる接続 ............................................................................................. 8-28.3 2553A の設定 ( イーサネット ) .................................................................................................................. 8-3

    第 9 章 USB インタフェースについて9.1 USB インタフェースの機能と仕様 ........................................................................................................... 9-19.2 USB インタフェースによる接続 ............................................................................................................... 9-29.3 2553A の設定 (USB) ....................................................................................................................................... 9-3

    第 10 章 プログラムを組む前に10.1 メッセージ .......................................................................................................................................................10-110.2 命令 ....................................................................................................................................................................10-310.3 応答 ....................................................................................................................................................................10-510.4 データ ................................................................................................................................................................10-610.5 コントローラとの同期 ................................................................................................................................10-8

    第 11 章 コマンド11.1 コマンド一覧表..............................................................................................................................................11-111.2 COMMunicate グループ .............................................................................................................................11-311.3 OUTPut グループ ..........................................................................................................................................11-411.4 SOURce グループ ..........................................................................................................................................11-511.5 STATus グループ ........................................................................................................................................ 11-1011.6 SYSTem グループ ....................................................................................................................................... 11-1111.7 共通コマンドグループ ............................................................................................................................. 11-13

    第 12 章 ステータスレポート12.1 ステータスレポートについて ..................................................................................................................12-112.2 ステータスバイト .........................................................................................................................................12-312.3 標準イベントレジスタ ................................................................................................................................12-412.4 拡張イベントレジスタ ................................................................................................................................12-512.5 出力キューとエラーキュー .......................................................................................................................12-6

    第 13 章 トラブルシューティングと保守・点検13.1 故障 ? ちょっと調べてみてください .....................................................................................................13-113.2 異常発生時の表示 .........................................................................................................................................13-213.3 エラーコードの内容と対処方法 .............................................................................................................13-313.4 通信エラーメッセージ ................................................................................................................................13-413.5 エラーログの表示 .........................................................................................................................................13-813.6 機器の異常検出と解除 ............................................................................................................................. 13-1013.7 セルフテスト ............................................................................................................................................... 13-1113.8 設定の初期化 ............................................................................................................................................... 13-1213.9 製品情報の表示........................................................................................................................................... 13-1313.10 校正・調整 .................................................................................................................................................... 13-15

    目次

  • xiIM 2553A-01JA

    3.3、3.5、3.6 にアラートマーク

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    第 14 章 仕様14.1 発生部 ................................................................................................................................................................14-114.2 機能 ....................................................................................................................................................................14-514.3 外部入力 ...........................................................................................................................................................14-614.4 コンピュータインタフェース ..................................................................................................................14-614.5 一般仕様 ...........................................................................................................................................................14-714.6 RJ センサー 257875 の仕様 ......................................................................................................................14-914.7 外形図 ............................................................................................................................................................. 14-10

    付録付録 1 ブロック図 ...................................................................................................................................................... 付 -1付録 2 熱電対の校正結線例 ................................................................................................................................... 付 -2付録 3 測温抵抗体の校正結線例 .......................................................................................................................... 付 -4付録 4 熱電対 / 測温抵抗体のユーザー定義 .................................................................................................... 付 -5付録 5 初期設定と保存される設定項目一覧 ................................................................................................... 付 -9付録 6 IEEE 488.2-1992 について .......................................................................................................................付 -10付録 7 ASCII キャラクタコード ..........................................................................................................................付 -11

    索引

    目次

  • 1-1IM 2553A-01JA

    各部の名称と働き3

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    5

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    10

    11

    12

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    第 1章 各部の名称と働き

    1.1 パネル

    フロントパネル

    RANGEダイヤル電圧、電流、抵抗、および温度のレンジを切り替えます。→5.1節、6.1節SETUPを選択すると、SETUPメニューが表示されます。→ 4章、6.5節、7.3節、8.3節、

    9.3節、13.5節、13.7節~13.9節

    出力設定値の表示出力値設定ダイヤルで設定した値を表示します。5.5桁7セグメントLEDを使用しています。→5.2節、6.2節

    SETUPメニューの設定操作をしているときは、各階層のメニューを表示します。値を設定または表示する階層では、値を表示します。→ 4章、6.5節、7.3節、8.3節、9.3節、13.5節、13.7節~13.9節

    極性の表示POLARITYスイッチで設定した極性を表示します。→5.2節、6.2節

    POLARITYスイッチレバーを上側または下側に倒して極性を設定します。→5.2節、6.2節SETUPメニューの設定操作をしているときは、設定内容の確定または取り消しの働きをします。→4.2節

    出力値設定ダイヤル各ダイヤルの直上の桁の値を設定します。設定範囲内で自動的に桁上がり / 桁下がりをします。向かって左から順に第1、第2、第3、第4、第5ダイヤルです。第1ダイヤルは、左隣の最上位桁の値1を設定する働きもします。→ 5.2節、6.2節、6.5節SETUPメニューの設定操作をしているときは、各階層のメニューを選択します。値を設定または表示する階層では、値を設定します。→ 4章、6.5節、7.3節、8.3節、9.3節、13.5節、13.7節~13.9節

    単位の表示出力設定値の単位を表示します。5×7ドットマトリックスLEDを使用しています。→5.2節、6.2節SETUPメニューに補足情報がある場合はその情報を表示します。→4.2節

    取っ手→3.1節、3.2節

    電源スイッチ電源をオン/オフします。→3.4節

    TEMPERATUREダイヤル熱電対/測温抵抗体のタイプや基準接点補償モードを切り替えます。→ 6.1節、6.4節、6.5節

    基準接点補償ランプ設定されている基準接点補償モードを示します。→6.5節

    REMOTEランプ通信によるリモート状態のときに点灯します。→7.1節、8.1節、9.1節

    ONランプ電圧、電流、抵抗、および温度(熱電対、測温抵抗体)を出力しているときに点灯します。→5.3節、6.3節OFFランプ出力していないときに点灯します。→5.3節、6.3節

    OUTPUTスイッチレバーを上側に倒すと出力ONになります。下側に倒すと出力OFFになります。→5.3節、6.3節通信によるリモート状態のときに、レバーを下側に倒すとローカル(LOCAL)状態になります。→7.1節、8.1節、9.1節

    出力端子測定リードを接続します。→3.5節、3.6節極性の設定が+のときは、赤色の端子が正極側になります。極性の設定が-のときは、赤色の端子が負極側になります。

    底面脚→3.2節

  • 1-2 IM 2553A-01JA

    リアパネル電源コネクタ

    電源コードを接続します。→3.3 節銘板

    GP-IB コネクタGP-IB インタフェースを介して、本機器を PC からリモート制御するときに使用します。→7 章

    イーサネットポート (100BASE-TX/10BASE-T)イーサネットインタフェースを介して、本機器を PC からリモート制御するときに使用します。→8 章

    USB ポート ( タイプ Bコネクタ )PC から本機器に熱電対や測温抵抗体の温度発生のユーザー定義ファイルを書き込むときに使用します (USB マスストレージ )。→6.4 節USB インタフェースを介して、本機器を PC からリモート制御するときに使用します(USB-TMC)。→9 章

    外部 RJ センサー入力端子外部の基準接点 (RJ) センサーを接続するときに使用します。→3.6 節、6.5 節

    トップパネル / ボトムパネル

    通気口本機器を設置するときに、通気口をふさがないようにしてください。→3.2 節

    トップパネル ボトムパネル

    背面脚→3.2 節

    1.1 パネル

  • 1-3IM 2553A-01JA

    各部の名称と働き3

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    1.2 ディジタル数字 / 文字

    本機器の出力設定値のディスプレイは、7 セグメント LED のため、数字 / アルファベット / 四則演算記号を、次のように特殊な文字で表示しています。本機器では使用していない文字もあります。

  • 2-1IM 2553A-01JA

    機能説明3

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    2.1 直流電圧 / 直流電流 / 抵抗の発生

    本機器は、直流電圧、直流電流、および抵抗の発生と、温度センサーを模擬した熱起電力と抵抗を発生する直流校正器です。ここでは、直流電圧、直流電流、および抵抗の発生機能について説明します。熱起電力と抵抗の発生については、2.2 節をご覧ください。

    発生とシンク本機器は、電流の流れ出しだけでなくシンク動作 ( 吸い込み )*1*2 が可能です。正負どちらの電圧を発生させた場合でもシンク動作が可能です。

    − +

    +

    電流

    電圧

    発生

    発生

    シンク

    シンク

    *1 ディストリビュータのような電圧発生源から電流を吸い込むことで、2 線式伝送器のような負荷の模擬ができます。

    *2 10mV レンジを除きます。10mV レンジを使用するときは、外部から電圧や電流を印加しないでください。

    直流電圧の発生各電圧レンジの発生範囲と出力電流は次のとおりです。最大出力電流以下の範囲で、本機器の出力端子に接続された負荷回路に、設定した直流電圧を出力します。

    −32V −12V 12V 32V

    約−120mA

    約−30mA

    約120mA

    約30mA

    レンジ10mV

    100mV1V

    10V30V

    発生範囲±12.0000mV±120.000mV±1.20000V±12.0000V±32.000V

    最大出力電流-*1

    10mA以上*2約120mA約120mA約30mA

    電流

    電圧 *1 10mVレンジは分圧器を使用しているため、出力抵抗が約1Ωです。電流を流す低インピーダンス負荷との接続には適しません。出力電圧が降下します。出力抵抗に比べて十分に大きな高インピーダンス負荷を接続してください。10mVレンジを使用するときは、外部から電圧や電流を印加しないでください。分圧器が故障する場合があります。

    *2 100mVレンジは、出力電流が10mAを超えると、出力電圧が大きく降下することがあります。出力電流が10mAを超えない範囲の負荷を接続して使用してください。

    発生

    シンク(10mVレンジを除く)

    発生

    シンク可能な電流は、10mVレンジを除く各レンジの最大出力電流と同じです。 : この範囲のシンクをした直後は、本機器内の温度上昇により確度を超える誤差を生じる場合があります。

    シンク(10mVレンジを除く)

    第 2章 機能説明

  • 2-2 IM 2553A-01JA

    直流電流の発生各電流レンジの発生範囲と出力電圧は次のとおりです。最大出力電圧以下の範囲で、本機器の出力端子に接続された負荷回路に、設定した直流電流を出力します。

    約15V

    約−15V

    −120mA −32mA 120mA32mA

    レンジ1mA

    10mA30mA

    100mA

    発生範囲±1.20000mA±12.0000mA±32.000mA

    ±120.000mA

    最大出力電圧約15V約15V約30V約15V

    電流

    電圧発生

    発生

    シンク

    シンク

    発生

    シンク

    シンク

    発生

    約30V

    約−30V

    −32mA 32mA電流

    電圧

    1mA、10mA、100mAレンジの場合

    30mAレンジの場合

    シンク可能な電流は、各レンジの発生範囲と同じです。 : この範囲のシンクをした直後は、本機器内の温度上昇により

    確度を超える誤差を生じる場合があります。

    抵抗の発生本機器は、設定した抵抗値 R と本機器の出力端子に供給される校正対象機器 * からの抵抗測定用励起電流 I を乗算した電圧 V( = R × I) を本機器の出力端子に出力することによって、模擬抵抗値 R( = V/I)を発生します。たとえば、励起電流が 1mA、設定した抵抗値が 100 Ωの場合、0.1V の電圧を出力します。抵抗の発生範囲と励起電流は次のとおりです。

    * 抵抗測定器や測温抵抗体温度計など

    0.5mA 2mA

    400Ω

    18Ω

    レンジ400Ω

    発生範囲18.00Ω~400.00Ω

    励起電流0.5mA~2mA

    抵抗

    励起電流

    発生

    出力の ON/OFF設定した電圧、電流、または抵抗値の出力や電流のシンクを ON/OFF できます。

    ・ ON 設定した電圧、電流、または抵抗を出力端子から出力します。出力値が設定範囲外のときは、出力

    を ON にできません。電流のシンクの場合は、シンク動作をします。・ OFF 出力しません。レンジを変更したときや過負荷保護機能が動作したときは、自動的に OFF になり

    ます。

    2.1 直流電圧 /直流電流 /抵抗の発生

  • 2-3IM 2553A-01JA

    機能説明3

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    2.2 温度センサーを模擬した熱起電力と抵抗の発生

    設定した温度に対応した、熱電対や測温抵抗体を模擬した熱起電力と抵抗を発生します。

    熱電対選択した熱電対のタイプに応じて、設定した温度に対応する熱起電力 ( 電圧 ) を本機器の出力端子から出力 * します。IEC または JIS 規格で規定している下表の R ~ A の熱電対タイプを選択できます。また温度と熱起電力の関係をユーザー定義して、その定義に従った熱起電力の出力もできます。

    * 熱電対レンジは分圧器を使用しているため、出力抵抗が約 1 Ωです。電流を流す低インピーダンス負荷との接続には適しません。出力電圧が降下します。出力抵抗に比べて十分に大きな高インピーダンス負荷を接続してください。熱電対レンジを使用するときは、外部から電圧や電流を印加しないでください。分圧器が故障する場合があります。

    タイプ 発生範囲R -50℃ ~ +1768℃S -50℃ ~ +1768℃B 0℃ ~ +1820℃J -210℃ ~ +1200℃T -270℃ ~ +400℃E -270℃ ~ +1000℃K -270℃ ~ +1300℃N -270℃ ~ +1300℃C 0℃ ~ +2315℃A 0℃ ~ +2500℃

    TC USER( ユーザー定義 ) -9999.9℃ ~ +9999.9℃

    基準接点補償モード基準接点補償 *(RJC) モードを自動、内部、および手入力から選択できます。選択したモードで、発生する熱起電力を補正 ( 基準接点補償 ) します。補正をしない熱起電力の発生も可能です。

    ・ 自動・ 本機器のリアパネルにある外部 RJ センサー入力端子に RJ センサーが接続されていることを本

    機器が検知すると、外部の RJ センサーの測定温度で補正した熱起電力を発生します。本機器に接続した校正対象機器の端子温度を RJ センサーで測定して、その測定した温度で補正した熱起電力を発生できます。

    ・ 本機器に RJ センサーが接続されていない、または検知できない場合は、内部の基準接点補償を適用します。

    ・ 別売アクセサリとして、RJ センサー 257875 が用意されています。また、測温抵抗体 Pt100 をRJ センサーとして使用可能です。

    ・ 内部 本機器の出力端子の温度で補正した熱起電力を発生します。

    ・ 手入力 手入力した温度で補正した熱起電力を発生します。 補正しない ( 基準接点補償の機能を使用しない ) 場合は、0℃を設定します。

    * 熱電対の温度測定は、測定点ともう一方の接点の温度差によって発生する熱起電力から、温度を測定します。もう一方の接点が 0℃であれば、熱起電力からそのまま測定点の温度がわかります。通常は、もう一方の接点は測定器の端子なので、測定器の端子の温度を測定し補正します。これを基準接点補償といいます。

  • 2-4 IM 2553A-01JA

    測温抵抗体設定した温度に対応した測温抵抗体 Pt100 の抵抗値を本機器の出力端子から出力します。IEC またはJIS 規格で規定している Pt100 に対応しています。また温度と抵抗値の関係をユーザー定義して、その定義に従った抵抗値の出力もできます。

    タイプ 発生範囲Pt100 -200.0℃ ~ +850.0℃

    RTD USER( ユーザー定義 ) -9999.9℃ ~ +9999.9℃

    出力の ON/OFF設定した温度に対応した熱起電力または抵抗値の出力を ON/OFF できます。

    ・ ON 熱起電力または抵抗値を出力端子から出力します。出力値が設定範囲外のときは、出力を ON にで

    きません。・ OFF 出力しません。熱電対や測温抵抗体のタイプを変更したときは、自動的に OFF になります。

    ユーザー定義熱電対や測温抵抗体を模擬した熱起電力と抵抗を任意に定義 ( ユーザー定義 ) して、その定義に従った熱起電力や抵抗の発生ができます。ユーザー定義のデータは、温度区間ごとの多項式の係数を記述して作成します。作成したデータは次の方法で本機器に書き込みます。

    ・ USB マスストレージ機能を使って、ファイルに保存したユーザー定義のデータを本機器に書き込む。・ 通信コマンドを使って、ユーザー定義のデータを温度区間ごとに本機器に送信し、送信したデータ

    を本機器に書き込む。

    ユーザー定義を他のユーザー定義と区別するためのタイプ文字 ( 文字数は 1 つ ) を設定できます。設定したタイプ文字は、ユーザー定義の熱起電力や抵抗を発生する選択をしたとき、本機器の単位を表示するドットマトリックス LED の 2 文字目に表示されます。

    ユーザー定義の書式や設定の仕方については、付録 4 をご覧ください。

    温度の単位温度の単位は摂氏 (℃ ) です。

    2.2 温度センサーを模擬した熱起電力と抵抗の発生

  • 2-5IM 2553A-01JA

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    2.3 その他の機能

    エラーログ表示本機器が電源オンの間に通信および自己診断で検出したエラーコードを記録する機能です。SETUP メニューに入ってエラーログの表示を実行します。本機器の電源をオフにするとエラーログはクリアされます。

    設定の初期化本機器の設定を工場出荷時の設定に戻す機能です。SETUP メニューに入って初期化を実行します。通信に関する設定やその他一部の設定は初期化されません。初期化される項目については付録 5 をご覧ください。

    製品情報の表示ファームウェアのバージョンやシリアル No. などの情報を表示します。SETUP メニューに入って製品情報の表示を実行します。

    ・ ファームウェアのバージョン・ ロジックプログラムのバージョン・ ブートプログラムのバージョン・ シリアル No.( 計器番号 )

  • 3-1IM 2553A-01JA

    本機器の準備

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    3.1 使用上の注意

    安全にご使用いただくための注意初めてご使用になるときは、必ず iv ~ vi ページに記載の「本機器を安全にご使用いただくために」をお読みください。

    ケースを外さないでください本体のケースを外さないでください。内部には高電圧部があり、大変危険です。内部の点検および調整は、お買い求め先にお申しつけください。

    異常の場合には本体から煙が出ていたり変な臭いがするなど、異常な状態になったときは、直ちに電源スイッチをオフにするとともに、電源コードをコンセントから抜いてください。また、出力端子に接続されている対象機器の電源を切ってください。異常な状態になったときは、お買い求め先までご連絡ください。

    電源コードについて電源コードの上に物を載せたり、電源コードが発熱物に触れないようにご注意ください。また、電源コードの差し込みプラグをコンセントから抜くときは、コードを引っ張らずに必ずプラグを持って引き抜いてください。電源コードが損傷した場合、または電源の規格の異なる場所で使用する場合は、ご使用の地域の規格に合った電源コードをお買い求めください。

    出力が自動的に OFF になった場合には電圧 / 電流の過負荷、電圧 / 電流出力の発振などにより内部回路の異常を検出すると、出力を自動的に OFF にして、出力値表示に、No.032 ~ 035 の警告メッセージを表示します。メッセージの内容については、13.3 節をご覧ください。電圧出力の場合は、まず外部に接続されている負荷などの要因を取り除いてから再度出力 ON の操作をしてください。電流出力の場合は、まず外部に接続されている負荷などの要因を取り除き、電流端子を短絡してから再度出力 ON の操作をしてください。それでも出力が OFF になってしまう場合は故障が考えられます。お買い求め先までご連絡ください。

    使用環境、使用条件について本機器は、特定の使用環境および使用条件において EMC 規格に適合しています。設置方法や配線方法などが異なると、EMC 規格の適合条件を満たさない場合があります。その場合は、使用者による適切な対策が必要になることがあります。

    第 3章 本機器の準備

  • 3-2 IM 2553A-01JA

    取り扱い上の一般的注意上に物を置かないでください本機器の上に他の機器や水の入った容器などを置かないでください。故障の原因になります。本機器の重ね置きについては 3.2 節をご覧ください。

    帯電したものを近づけないでください。帯電したものを入力端子や出力端子に近づけないでください。内部回路が破壊される可能性があります。

    長時間使用しないときには本機器の電源を切り、本機器の電源コードをコンセントから抜いておいてください。

    持ち運ぶときはまず、電源スイッチをオフにし、電源コードを本体から外し、その他に接続しているリード線やケーブルをすべて外したことを確認してください。持ち運ぶときは、下図のように取っ手を持つか両手で抱えて、慎重に移動してください。

    警  告・ 取っ手を持つときや格納するときは、取っ手とケースの間に手を挟まないように注意して

    ください。・ 持ち運ぶときは、壁や設置面に手を挟まないように注意してください。

    汚れを取るときにはケースや操作パネルの汚れを取るときは、本機器の電源を切り、本機器の電源コードをコンセントから抜いてから、柔らかく乾いたきれいな布で軽く拭き取ってください。ベンジンやシンナーなどの薬品を使用しないでください。変色や変形の原因になります。

    3.1 使用上の注意

  • 3-3IM 2553A-01JA

    本機器の準備

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    3.2 本機器の設置

    警  告・ 屋外、または雨や水にあたる場所に本機器を設置しないでください。・ 本機器が異常または危険な状態になったときに、直ちに電源コードを外せるように設置し

    てください。

    注  意本機器の上面および底面の通気口をふさぐと機器が高温になり故障する恐れがあります。

    設置条件次の条件に合う場所に設置してください。

    本機器の上面と底面には通気口があります。内部の温度上昇を防ぐため、下図に従って周囲に十分なスペースをとり、これらの通気口をふさがないようにしてください。出力端子に空調の風が直接当たる、あるいは熱源の影響を受けるような場所には設置しないでください。誤差の原因になります。

    5cm以上

    各種リード線やケーブルを接続するときは、上図のスペースの他に、操作に必要な十分なスペースをとってください。

    周囲温度と周囲湿度周囲温度 5℃~ 40℃周囲湿度 20%RH ~ 80%RH( 結露しないこと )

    周囲温度 30℃を超える場合は、20%RH ~ 70%RH

    Note・ 温度、湿度の低い場所から高い場所に移動したり、急激な温度変化があると、結露することがあります。

    このようなときは、周囲の温度に 1 時間以上慣らしてからご使用ください。梱包箱に入れて移動したときなども、結露しないように、周囲環境に 1 時間以上馴染ませてから、箱から取り出してください。

    ・ 高温多湿の環境で保存していた場合は、一日以上ウォームアップしてからご使用ください。

  • 3-4 IM 2553A-01JA

    設置姿勢デスクトップ安定した場所に、左右前後とも水平を保ち、すべりにくい場所に設置してください。後方の底面脚に付属品のすべり止め用のゴムを付けることができます。可動脚を立てた傾斜設置が可能です。

    可動脚

    警  告・ 不安定な状態で可動脚を操作しないでください。・ 危険防止のため、上図以外の姿勢では設置しないでください。・ 可動脚を立てた状態で本機器を重ね置きしないでください。・ 本機器を重ね置きできるのは 1 台だけです。本機器の上に 2 台以上の重ね置きをしないで

    ください。

    底面脚用ゴム A9088ZM

    後方の底面脚

    Note前方の底面脚に底面脚用ゴムを取り付けると、本機器の重ね置きはできません。

    3.2 本機器の設置

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    ラックマウントラックにマウントするときは、別売のラックマウント用キットをご使用ください。品名 形名Model 751533-E3 ラックマウント用キット (EIA 単装用 ) 751533-E3Model 751533-J3 ラックマウント用キット (JIS 単装用 ) 751533-J3Model 751534-E3 ラックマウント用キット (EIA 連装用 ) 751534-E3Model 751534-J3 ラックマウント用キット (JIS 連装用 ) 751534-J3

    以下に取り付け手順の概略を記載します。取り付け手順の詳細は、ラックマウント用キットに添付されている取扱説明書をご覧ください。

    1. 本体側面にある取っ手を外します。2. 本体底面にある 4 つの脚を外します。3. 本体両側面の手前にある 4 箇所のラックマウント取り付け穴のシールをはがします。4. 取っ手の取り付け穴と、底面脚の穴にシールを貼ります。5. ラックマウント用キットを取り付けます。6. 本体をラックに取り付けます。

    カバー

    カバー 取っ手

    取っ手の外し方

    Note・ ラックに取り付けるときは、内部の温度上昇を抑えるため、トップパネルとラックとの距離は 5cm 以上

    空けてください。・ 必ず下からの支えを施してください。このとき、本機器の通気口をふさがないようにしてください。・ 取り外した部品は大切に保存してください。・ ラックに取り付けるときに、背面の脚がラックにぶつかって取り付けられない場合は、背面の脚を取り

    外してください。本体をラックに取り付けた後に、再度、背面の脚を本体に取り付けてください。・ ダイヤルや出力端子がフロントパネルの位置より突起しているので、取り付け時にラックにぶつからな

    いようにしてください。

    次のような場所には設置しないでください・ 直射日光や強い光が当たる場所、熱発生源の近く・ 油煙、湯気、ほこり、腐食性ガスなどの多い場所・ 強電磁界発生源の近く・ 高電圧機器や動力線の近く・ 機械的振動の多い場所・ 不安定な場所・ 屋外、または雨や水にあたる場所・ 空調の風が直接当たる、熱源の影響を受けるような場所

    3.2 本機器の設置

  • 3-6 IM 2553A-01JA

    3.3 電源の接続

    電源を接続する前に電源を接続する前に、次の警告をお守りください。感電の危険や機器を損傷する恐れがあります。

    警  告・ 供給電源の電圧が、本機器の定格電源電圧に合っていて、使用する電源コードの最大定格

    電圧以下であることを確認したうえで、電源コードを接続してください。・ 本機器の電源スイッチがオフになっていることを確認してから、電源コードを接続してく

    ださい。・ 感電や火災防止のため、電源コードおよび 3 極 -2 極変換アダプタ ( 日本国内でのみ使用可 )

    は、本機器用のものをご使用ください。・ 感電防止のため必ず保護接地を行ってください。本機器の電源コードは保護接地端子のあ

    る 3 極電源コンセントに接続してください。やむを得ず、2 極電源コンセントに接続するときは、別売の 3 極 -2 極変換アダプタ ( 日本国内でのみ使用可 ) を使用して、電源コンセントの保護接地端子に変換アダプタの接地線を確実に接続してください。

    ・ 保護接地線のない延長用コードは使用しないでください。保護動作が無効になります。・ 使用する電源コードに適合した電源コンセントを使用できず、保護接地ができない場合は、

    本機器を使用しないでください。

    電源コードの接続1. フロントパネルにある電源スイッチ (POWER) がオフであることを確認します。2. リアパネルの電源コネクタに、電源コードのプラグを接続します。3. 次の条件を満たす電源コンセントに、電源コードのもう一方のプラグを接続します。電源コン

    セントは保護接地端子を備えた 3 極コンセントを使用してください。やむを得ず 2 極コンセントを使用するときは、別売の 3 極 -2 極変換アダプタ ( 日本国内でのみ使用可 ) を使用して、アダプタから出ている緑色の接地線を必ず電源コンセントの保護接地端子に接続してください。項目 仕様定格電源電圧 * 100VAC ~ 120VAC/200VAC ~ 240VAC電源電圧変動許容範囲 90VAC ~ 132VAC/180VAC ~ 264VAC定格電源周波数 50Hz/60Hz電源周波数変動範囲 48Hz ~ 63Hz最大消費電力 約 30VA

    * 本機器は、100V 系と 200V 系のどちらの電源電圧でも使用できます。電源コードは、種類によって最大定格電圧が異なります。本機器に供給される電源電圧が、使用する電源コードの最大定格電圧以下であることを確認のうえ、ご使用ください。

    3極コンセント2553A

    別売の3極-2極変換アダプタ(日本国内でのみ使用可)

  • 3-7IM 2553A-01JA

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    3.4 電源スイッチのオン / オフ

    電源をオンにする前に確認すること・ 本機器が正しく設置されているか→「3.2 本機器の設置」・ 電源コードが正しく接続されているか→「3.3 電源の接続」

    電源スイッチの位置電源スイッチはフロントパネルの左下にあります。

    電源スイッチのオン / オフプッシュボタンを 1 度押すとオンになり、もう 1 度押すとオフになります。

    オンオフ2553A

    電源スイッチオン時の動作電源スイッチをオンにすると、自動的にセルフテストが開始されます。正常に終了すると、電源スイッチをオフする直前の設定になります。電源オフ時に設定値が保存される項目については付録 5 をご覧ください。本機器が正常に起動したことを確認してから本機器を使用してください。

    電源オン時に正常に起動しない場合 電源スイッチをオフにしてから、次のことを確認してください。

    ・ 電源コードが確実に接続されているか。・ 電源コンセントに正しい電圧が来ているか→「3.3 電源の接続」をご覧ください。・ 本機器の設定を初期化する→「13.8 設定の初期化」をご覧ください。

    確認後に電源スイッチをオンにしても変わらない場合は、お買い求め先まで修理をお申しつけください。エラーコードが表示された場合は、13.3 節で内容を確認して、対処してください。

    Note電源スイッチをオフにしてからオンにするときは、10 秒以上間隔をあけてください。

    精度のよい発生をするには・ 電源スイッチをオンにしてから、30 分以上のウォームアップをしてください。高温多湿の環境で

    保存していた場合は、一日以上ウォームアップしてからご使用ください。・ 本機器の電源は常にオンにしておくことをおすすめします。

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    電源スイッチオフ時の動作電源スイッチをオフにする直前の設定情報を記憶します。電源コードが抜けたときも同じです。次に電源スイッチをオンにすると、電源スイッチをオフにする直前の設定状態 ( 保持する設定は付録 5 参照 )で立ち上がります。

    3.4 電源スイッチのオン /オフ

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    3.5 結線時の注意

    警  告・ 出力対象を接続する前に本機器を保護接地してください。本機器に使用できる電源コード

    は、接地線のある 3 極電源コードです。電源コードを保護接地端子のある 3 極電源コンセントに接続してください。別売の 3 極 -2 極変換アダプタ ( 日本国内でのみ使用可 ) を使用する場合は、保護接地端子に変換アダプタの接地線を確実に接続してください。

    ・ 出力対象を接続したり外したりする場合は、本機器の出力を必ず OFF にしてください。・ 結線時に誤って OUTPUT スイッチを ON にしたときの損傷を防止するため、出力値設定ダ

    イヤルの値がすべて「0( ゼロ )」になっていることを確認してください。・ 結線したリード線が出力端子から外れないように、端子のねじをしっかり締め付けてくだ

    さい。・ 被覆の破れによる導電部の露出や断線している箇所があるリード線は、短絡や感電の恐れ

    があるため使用しないでください。・ 出力端子に大きな誘導負荷、大きな容量負荷、または共振回路の負荷を接続すると、発振

    して出力端子に大きな電圧が加わる危険があります。発振した場合はすぐに OUTPUT スイッチを OFF にしてください。

    注  意・ 結線に使用するリード線には、発生する電圧 / 電流に対して耐電圧 / 電流容量ともに十分

    余裕があるものをお使いください。・ 発振防止のため、使用するリード線はツイストペアのものを使用してください。・ 10mV レンジや熱電対レンジを使用するときは、外部から電圧や電流を印加しないでくだ

    さい。外部から電圧や電流を印加すると、本機器内部の分圧器が故障する場合があります。

  • 3-10 IM 2553A-01JA

    3.6 結線方法

    注  意・ 出力端子とリード線の接触部分に異物が挟まっていないことを確認してください。・ 出力端子のつまみに緩みが発生していないか、出力端子とリード線の接触部分に異常がな

    いか、定期的に確認してください。・ 端子プラグを本機器の外部 RJ センサー入力端子に取り付けるとき、端子プラグの上下の

    向きが反対のまま取り付けようとすると、端子プラグや外部 RJ センサー入力端子を損傷する恐れがあります。上下の向きを確認してから取り付けてください。

    出力対象から本機器の出力端子にリード線を結線します。出力端子は、Φ 4mm バナナジャック ( メスタイプ ) 付きのバインディングポストです。次の方法で結線してください。感電や機器の損傷を防ぐため、「3.5 結線時の注意」の注意事項をお守りください。

    電圧計 / 電流計と出力端子の結線電圧計 / 電流計と出力端子は、a または b の方法で結線してください。a. 締め付けねじは M6 です。出力端子のねじにリード線の導電部を巻き付けるか、圧着端子をねじ部

    に挟んでから、出力端子のつまみを手でしっかり締め付けてください。過大トルクをかけると破損する場合があります。

    b. バナナプラグ付きの測定リードを出力端子に差し込んでください。

    結線例

    2553A の出力端子

    HI LO(±)

    電圧計 /電流計

    Note・ 電圧や電流のレンジでは電流のシンク ( 吸い込み ) 動作が可能です。たとえば、ディストリビュータのよ

    うな電圧発生源から電流を吸い込むことで、2 線式伝送器のような負荷の模擬ができます。シンク可能な最大電流については、2.1 節の「直流電圧の発生」または「直流電流の発生」をご覧ください。30mA を超えるシンクをした直後は、本機器内の温度上昇により確度を超える誤差を生じる場合があります。

    下図の例では、値を 20mA、極性を「-」 に設定しています。

    HILO

    電圧発生源( ディストリビュータなど )

    4-20mA

    ・ 10mV や 100mV のような出力が小さいレンジを使用する場合は、出力端子に直接銅線を巻き付けてください。リード線、圧着端子、バナナプラグ、およびその他導電体の結線時の接触や、周囲の空気の動きなどで出力端子の温度が変化すると、出力が小さいレンジでは確度を超える誤差を生じる場合があります。このような場合は出力が安定するまでお待ちください。

  • 3-11IM 2553A-01JA

    本機器の準備

    3

    2

    1

    4

    5

    6

    7

    8

    9

    10

    11

    12

    13

    14

    15

    16

    温度記録計と出力端子の結線締め付けねじは M6 です。出力端子のねじに熱電対の素線または測温抵抗体のリード線を巻き付けてから、出力端子のつまみを手でしっかり締め付けてください。過大トルクをかけると破損する場合があります。結線例については付録 2 と付録 3 もご覧ください。

    結線例

    2553A の出力端子

    −(B)+(A)

    温度記録計

    Note熱電対や補償導線などの結線時の接触、外部 RJ センサー接続時の接触、および周囲の空気の動きなどで出力端子の温度が変化すると、確度を超える誤差を生じる場合があります。このような場合は出力が安定するまでお待ちください。

    外部 RJ センサー入力端子への結線本機器のリアパネルにある外部 RJ センサー入力端子に、外部の基準接点 (RJ) センサーを結線する方法は次のとおりです。

    端子プラグへの RJセンサーの結線1. 端子プラグの上面にあるリード線固定ねじを緩めて、被覆を剥いたリード線をリード線接続端

    子に差し込みます。白のリード線は端子プラグの白の位置に、赤のリード線は端子プラグの赤の位置に差し込みます。・ 剥き線長さ:7mm・ 導体断面積 単線: 0.14mm2 ~ 1.5mm2

    撚り線: 0.14mm2 ~ 1.5mm2AWG: 28 ~ 16

    2. リード線固定ねじを締めて、差し込んだリード線を固定します。ねじ締め付けトルク:0.22 N・m ~ 0.25 N・m

    リード線

    白 (WHITE) 赤 (RED)

    接地 (GND)白 (WHITE) 赤 (RED)

    未接続 (NC)

    端子プラグ固定ねじ

    端子プラグ

    リード線接続端子

    リード線固定ねじ 上面

    下面 端子プラグのピンアサイン

    RJ センサーの 3線式、4線式に合わせて、リード線をそれぞれの端子に接続します。

    3 線式 (3-WIRE)

    4 線式 (4-WIRE)

    外部 RJセンサー入力端子への端子プラグの取り付け3. RJ センサーを接続した端子プラグを本機器の外部 RJ センサー入力端子に取り付けます。

    端子プラグの上下の向きが反対になっていると取り付けられません。上下を正しい向きにしてください。

    4. 端子プラグの左右の固定ねじを締めて、端子プラグを本機器に固定します。ねじ締め付けトルク:0.2 N・m ~ 0.3 N・m

    3.6 結線方法

  • 4-1IM 2553A-01JA

    SETUP

    メニュー

    3

    2

    1

    4

    5

    6

    7

    8

    9

    10

    11

    12

    13

    14

    4.1 SETUP メニューのツリー構成

    SETUP メニューは RANGE ダイヤルを回して、SETUP を選択したときに表示されます。ここでは、メニュー項目の種類と内容をツリー図で説明しています。SETUP メニューの操作概要を 4.2 節で説明しています。各メニューの詳細な操作については、ツリー図中の参照節をご覧ください。

    次のページの USB へ

    設定値:0 ~ 30

    GP-IB の条件を設定します。7.3 節参照

    アドレス

    コマンドの種類

    選択肢:NORM(IEEE488.2)

       : COMP(2553 互換 )

    RANGE ダイヤル

    SETUP ランプ点灯

    選択肢:on( 使う )/oFF( 使わない )

    設定値:0.0.0.0 ~ 255.255.255.255 例:192(1).168(2).0(3).1(4)

    ネットワーク環境を設定します。8.3 節参照

    DHCP を使う / 使わない

    IP アドレス

    GPIB

    ADRS

    TYPE

    LAN

    DHCP

    IP

    設定値:0.0.0.0 ~ 255.255.255.255 例:255.(1) 255.(2) 255.(3) 255(4)サブネットマスクMASK

    表示文字:a ~ f と 0 ~ 9 で構成される 12 文字 例:00.00.(1) 12.34.(2) 56.78(3)MAC アドレスの表示MAC

    設定値:0.0.0.0 ~ 255.255.255.255 例:255.(1) 255.(2) 255.(3) 0(4)デフォルトゲートウェイGATE

    第 4章 SETUP メニュー

  • 4-2 IM 2553A-01JA

    簡易調整の方法については、下記 Web ページをご覧ください。http://www.yokogawa.com/jp-ymi/tm/Bu/2553A/

    USB

    TMC

    STOR

    RJC

    MODE

    R0

    VAL

    外部の RJ センサー (Pt100) の 0℃のときの抵抗値 R0 の設定

    エラーログ ( 履歴 ) を表示 / 消去します。13.5 節参照

    エラーログの表示

    エラーログの消去

    基準接点補償モード「MAN」のときの基準接点の温度を設定します。

    前のページの LAN へ

    USB 通信機能を選択します。

    リモート制御、 9.3 節参照

    マスストレージ、6.4 節参照

    基準接点補償を設定します。6.5 節参照

    基準接点補償モードの選択選択肢:AUTO、INT、MAN

    設定値: -20.00℃~+60.00℃

    設定値: 99.00Ω~ 101.00Ω

    設定内容を工場出荷時の状態に戻します。13.8 節参照

    製品情報を表示します。13.9 節参照

    ファームウェアバージョンの表示

    ロジックプログラムバージョンの表示

    ブートプログラムバージョンの表示

    機器のシリアル No. の表示

    セルフテストを実行します。13.7 節参照

    簡易調整します。

    ERROR

    LOG

    CLEAR

    INIT

    INFO

    FIRM

    LOGIC

    BOOT

    SER.NO

    TEST

    CAL

    4.1 SETUP メニューのツリー構成

  • 4-3IM 2553A-01JA

    SETUP

    メニュー

    3

    2

    1

    4

    5

    6

    7

    8

    9

    10

    11

    12

    13

    14

    4.2 SETUP メニューの操作方法

    ここでは、SETUP メニューの操作方法について概要を説明しています。SETUP メニューの個々の機能を設定するときの詳細な説明については、それぞれの設定操作を説明している各節をご覧ください。

    SETUP メニューを表示しているときは、メニューの設定や表示に使用するダイヤルとスイッチだけを操作できます。他のダイヤルやスイッチの操作は無効です。また、SETUP メニューで使用しない表示器は点灯しません。

    RANGEダイヤル

    SETUPメニューの表示出力値設定ダイヤルを回して設定したメニューを表示します。値を設定または表示する階層では、値を表示します。

    出力値設定ダイヤル

    補足情報の表示SETUPメニューに補足情報を表示します。(IPアドレス関連やLOGICのメニューのように表示する数値が多い場合の補助番号や、単位の表示を要する設定値の単位を表示します。

    極性または最上位桁の表示値を設定または表示する階層で、極性や最上位桁の値を表示する必要がある場合に、+、-、または1を表示します。

    POLARITYスイッチ

    設定が確定していないときは、表示が点滅します。確定するには、POLARITYスイッチを下側に倒します。

    RANGE ダイヤル最初に、このダイヤルで SETUPを選択して、SETUP メニューに入ります。

    出力値設定ダイヤルどの出力値設定ダイヤルを回しても、各メニューの項目を設定できます。ただし、次の場合は個別の設定ダイヤルとして働きます。

    ・ 値を設定するときは、各ダイヤルの直上の桁の値を設定する働きをします。設定範囲内で自動的に桁上がり / 桁下がりをします。

    ・ 補足情報の表示を切り替えるメニュー階層では、右端の出力値設定ダイヤルを操作して表示を切り替えます。

  • 4-4 IM 2553A-01JA

    POLARITY スイッチ操作した設定内容の確定や、確定せずにそのメニューから 1 つ前の階層に戻る場合に操作します。

    ・ スイッチを下側に倒すと、表示されている設定内容が確定します。・ 次の階層にメニューがある場合は、そのメニュー階層に進みます。・ 設定値や表示情報がある場合は、それらが表示されます。・ 実行メニューでこの操作をすると、元に戻せません。

    ・ スイッチを上側に倒すと、1 つ前の階層に戻ります。表示が点滅中にこの操作をすると、表示していた設定内容は確定されません。操作前の設定内容に戻ります。

    Noteエラーログの消去や設定の初期化などを実行すると、元に戻せません。実行前に問題がないかを確認してください。

    4.2 SETUP メニューの設定操作

  • 5-1IM 2553A-01JA

    電圧/電流/抵抗の発生

    3

    2

    1

    4

    5

    6

    7

    8

    9

    10

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    12

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    14

    5.1 電圧 / 電流 / 抵抗レンジの選択

    注  意10mV レンジを使用するときは、外部から電圧や電流を印加しないでください。外部から電圧や電流を印加すると、本機器内部の分圧器が故障する場合があります。

    操  作RANGEダイヤルを回して、電圧 / 電流 / 抵抗レンジを選択します。

    ・ 選択したレンジのランプが点灯します。・ 選択したレンジに対応する単位が表示されます。

    電圧レンジ

    電流レンジ

    抵抗レンジ

    RANGE ダイヤル

    例:10V10V のランプが点灯します。

    解  説各レンジは次のとおりです。選択したレンジの設定範囲内で、出力しようとする値 ( 出力設定値 ) を設定します。出力設定値の設定操作については、5.2 節をご覧ください。出力が ON のときにレンジを変更すると、出力が OFF になります。

    電圧レンジ次の中から選択します。10mV、100mV、1V、10V、30V

    電流レンジ次の中から選択します。1mA、10mA、30mA、100mA

    抵抗レンジ400Ω です。

    Note本機器には、出力設定値に応じて自動でレンジが切り替わるオートレンジはありません。

    > :SOURce:FUNCtion {VOLTage|CURRent|RESistance}

    :SOURce:RANGe {< 電圧 >|< 電流 >|< 抵抗 >}

    第 5章 電圧 / 電流 / 抵抗の発生

  • 5-2 IM 2553A-01JA

    5.2 出力設定値と極性の設定

    操  作出力設定値の設定出力値設定ダイヤルを回して、発生する電圧 / 電流 / 抵抗の値を設定します。

    表示器に、設定した電圧 / 電流 / 抵抗の値が表示されます。

    極性の設定POLARITYスイッチを上側または下側に倒して、極性を設定します。

    1.5000V の設定例

    単位

    各出力値設定ダイヤルで、枠内の桁の値を設定できます。設定範囲内で自動的に桁上がり /桁下がりをします。POLARITY スイッチ

    極性

    解  説設定範囲各レンジの設定範囲、設定分解能は次のとおりです。詳細な仕様については、14.1 節をご覧ください。同じレンジ内であれば、出力設定値や極性は出力中でも設定できます。

    電圧レンジレンジ 発生範囲 設定分解能10mV ±12.0000mV 100 nV

    100mV ±120.000mV 1 µV1 V ±1.20000 V 10 µV

    10 V ±12.0000 V 100 µV30 V ± 32.000 V 1mV

    電流レンジレンジ 発生範囲 設定分解能

    1mA ±1.20000mA 10nA10mA ±12.0000mA 100nA30mA ± 32.000mA 1µA

    100mA ±120.000mA 1µA

    抵抗レンジレンジ 設定範囲 設定分解能400Ω 18.00Ω ~ 400.00Ω 0.01Ω

  • 5-3IM 2553A-01JA

    電圧/電流/抵抗の発生

    3

    2

    1

    4

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    出力設定値の表示・ 出力設定値は各レンジの設定分解能で右詰めに表示されます。・ レンジに対する出力設定値の比率は、レンジを変更しても変更後の出力値に引き継がれます。 例: 電圧レンジ 10V で出力設定値が 1.5000V(15%) のときに電圧レンジを 30V にすると、出力設定

    値は 4.500V になります。

    10V レンジ

    30V レンジ

    ・ レンジを変更したとき、設定されている出力値が変更後のレンジの設定範囲外の場合は、出力設定値と極性の表示が点滅します。この状態で出力値設定ダイヤルをどれか 1 つでも回したとき、出力設定値が変更後のレンジの設定範囲内にならない場合は、変更後のレンジの最大または最小設定値になり、出力設定値と極性の点滅が点灯に変わります。

    > :OUTPut:POLarity {NORMal|INVerted}

    :SOURce:FUNCtion {VOLTage|CURRent|RESistance}

    :SOURce:LEVel {< 電圧 >|< 電流 |< 抵抗 >|MINimum|MAXimum} :SOURce:SLEVel {< 電圧 >|< 電流 |< 抵抗 >|MINimum|MAXimum}

    5.2 出力設定値と極性の設定

  • 5-4 IM 2553A-01JA

    5.3 出力の ON/OFF

    操  作OUTPUTスイッチを上側に倒します。

    ・ 出力が ON になります。OFF ランプが消灯して ON ランプが点灯します。・ 出力中に OUTPUT スイッチを下側に倒すと、出力が OFF になります。ON ランプが消灯して OFF ラン

    プが点灯します。

    OUTPUT スイッチ

    出力端子

    Note・ 電流を出力するときは、出力端子を開放状態にしないでください。 電圧を出力するときは、出力端子を短絡状態にしないでください。 どちらの場合も過負荷保護機能がはたらき、エラーコードが表示されて、出力が OFF になります。エラー

    になるまでの時間は、設定しているレンジや出力値によって異なります。・ リード線、圧着端子、バナナプラグ、およびその他導電体の結線時の接触や、周囲の空気の動きなどで

    出力端子の温度が変化すると、出力が小さいレンジでは確度を超える誤差を生じる場合があります。このような場合は出力が安定するまでお待ちください。出力中も空調の風やその他の熱源の影響などで出力端子の温度が変化しないようにしてください。

    解  説出力の ON/OFF出力を ON にすると、出力端子から、設定した電圧、電流、または抵抗が発生します。

    ・ レンジを変更すると、出力が自動的に OFF になります。・ 出力設定値が設定範囲外のときは、出力を ON にできません。

    ランプの表示と出力の状態出力状態 ONランプ ( 緑 ) OFF ランプ ( 赤 )ON 点灯 消灯OFF 消灯 点灯

    > 後日修正 :OUTPut[:STATe]

  • 6-1IM 2553A-01JA

    温度センサーを模擬した熱起電力と抵抗の発生

    3

    2

    1

    4

    5

    6

    7

    8

    9

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    12

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    14

    6.1 熱電対 / 測温抵抗体の選択

    注  意熱電対レンジを使用するときは、外部から電圧や電流を印加しないでください。外部から電圧や電流を印加すると、本機器内部の分圧器が故障する場合があります。

    操  作1. RANGEダイヤルを回して、TEMP を選択します。

    TEMP のランプが点灯して、TEMPERATURE ダイヤルの設定が有効になります。

    2. TEMPERATUREダイヤルを回して、熱電対 (R、S、B、J、T、E、K、N、C、A、TC USER)、または測温抵抗体 (Pt100、RTD USER) のタイプを選択します。

    ・ 選択したタイプのランプが点灯します。・ 単位は℃が表示されます。

    RANGE ダイヤルTEMPERATURE ダイヤル

    1. TEMP を選択 TEMP のランプが点灯します。

    2. 熱電対または測温抵抗体のタイプを選択 選択したタイプのランプが点灯します。

    例:BB のランプが点灯します。

    解  説熱電対と測温抵抗体のタイプは次のとおりです。出力が ON のときにタイプを変更すると、出力がOFF になります。

    熱電対次の中から選択します。R、S、B、J、T、E、K、N、C、A、TC USER** TC USER を選択すると、あらかじめユーザー定義した熱電対の熱起電力の発生が可能です�