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第 14 シンポジ ム 2009in にいがた :21-3161-007 第 14 シンポジ ム 2009in にいがた 委員 委員 21

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河川整備基金助成事業

第 14 回水シンポジウム 2009in にいがた

報告書

助成番号:21-3161-007

第 14 回水シンポジウム 2009in にいがた実行委員会

実行委員長 中川 一

平成 21 年度

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1.事業概要

1.1 目的

「水シンポジウム」は、水が自然や人に与える様々な恩恵と諸問題について、市民・企

業・学会・行政が幅広く討議や意見交換を行い、それぞれの役割を明確にしつつ連携を深

めることにより、「水と人との好ましい関係」を全国に発信し、参加者のみならず広く全国

に啓発されることを目的として開催するものです。

当シンポジウムは、土木学会水理委員会(現在の水工学委員会)の呼びかけにより、1996

年(平成 8 年度)に鳥取県で第 1 回が開催されて以降、兵庫県・福島県・東京都・熊本県・

富山県・北海道・愛媛県・広島県・大阪府・宮城県・愛知県・千葉県で開催されてきた全

国規模のシンポジウムです。

平成 21 年度の新潟県開催で 14 回目を迎えた「第 14 回水シンポジウム 2009in にいがた」

では、「水の恵み 川との営み 新潟の魅力 ~水の都”にいがた“からの発信~」をメイン

テーマに平成 16 年の 7.13 水害のような川の脅威に対する環境と地域づくりを踏まえた今

後の『川づくり』、越後平野の発展に寄与した『治水』、水の安全性やおいしさに関わる『水

環境』、水辺まちづくりにおける『協働』など、様々な角度から意見交換や討議を行います。

1.2 概要

○名 称 第 14 回水シンポジウム 2009in にいがた

○メインテーマ 「水の恵み 川との営み 新潟の魅力

~水の都”にいがた“からの発信~」

○主 催 第 14 回水シンポジウム 2009in にいがた実行委員会

構成員:(社)土木学会水工学委員会、国土交通省北陸地方整備局

新潟県、新潟市、新潟商工会議所、(社)東北経済連合会

○共 催 (社)土木学会関東支部、(社)北陸建設弘済会、新潟県河川協会

○後 援 新潟日報社、朝日新聞新潟総局、読売新聞新潟支局

毎日新聞新潟支局、日本経済新聞社新潟支局、産経新聞新潟支局

NHK新潟放送局、BSN新潟放送、NST新潟総合テレビ

TeNYテレビ新潟、UX新潟テレビ21、エフエムラジオ新潟

(社)新潟県観光協会、(財)新潟観光コンベンション協会

水と土の芸術祭実行委員会

○開 催 日 平成21年8月11日(火) シンポジウム

8月12日(水) 現地見学会

○会 場 朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター

(新潟県新潟市中央区万代島 6 番 1 号)

○参 加 者 約750名(一般市民、市民団体、企業、土木学会、学生、行政等)

○そ の 他 平成 21 年 7 月 18 日から 12 月 27 日にかけて新潟市で“2 つの大河

から生まれた新潟市。水と土の暮らし文化を大切にし、次世代に伝

えたい”というキャッチコピーの基に開催された「水と土の芸術祭」

と連携を図り、当シンポジウムとの相乗効果を狙いました。

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2.事業活動内容

2.1 プログラム

○第 1 日目 平成 21 年 8 月 11 日(火) シンポジウム

時間 実施内容 備考

9:20~9:30 開場:オープニングイベント

新潟市PRビデオ上映「日本海政令市 新潟」

スノーホール

9:30~10:00 開会

開会挨拶:中川実行委員長

実行委員紹介

来賓挨拶:前川 秀和 国土交通省北陸地方整備局長

泉田 裕彦 新潟県知事

篠田 昭 新潟市長

スノーホール

<10 分> 各会場へ移動

10:10~12:10 分科会

第 1 分科会 担当:土木学会水工学委員会

第 2 分科会 担当:国土交通省北陸地方整備局

第 3 分科会 担当:新潟市

第 4 分科会 担当:新潟県

①中会議室 302-A

②中会議室 201

③中会議室 302-B

④中会議室 301

<60 分> 昼食休憩

13:10~14:20 市民団体等による活動発表

※全 18 団体の発表(6 団体/1 会場)

①中会議室 201

②中会議室 301

③中会議室 302

<10 分> 会場移動

14:30~15:40 特別講演

竹村 公太郎 氏

(財)リバーフロント整備センター理事長

NPO法人日本水フォーラム事務局長

スノーホール

<10 分> 休憩

15:50~16:50 全体会議

分科会報告を含めた取りまとめ

※中川実行委員長、各分科会コーディネーター4 名

スノーホール

16:50~17:00 次期開催県挨拶

福岡県県土整備部 河川開発課長 後藤 俊一 様

スノーホール

17:00 閉会

8:30~15:50 パネル展示 アトリウム

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○第 2 日目 平成 21 年 8 月 12 日(水) 現地見学会

時間 実施内容 備考

9:00 集合

※集合場所:JR新潟駅南口

※事前申込制:参加費 3,000 円

9:10~15:00 コースⅠ(一般参加 22 名、引率 5 名)

「信濃川の探索クルージングと越後平野発展の歴史」

①大河津資料館

②信濃川ウォーターシャトルによる信濃川見学

③「水と土の芸術祭」アート作品

※佐潟、信濃川の展示作品

コースⅡ(一般参加 16 名、引率 5 名)

「福島潟探索と越後平野発展の歴史」

①山の下閘門排水機場

②ビュー福島潟

③北方文化博物館

④「水と土の芸術祭」アート作品

※阿賀野川、鳥屋野潟の展示作品

14:50

15:00

コースⅡ JR新潟駅南口解散

コースⅠ JR新潟駅万代口解散

2.2 実施内容

2.2.1 シンポジウム

(1)『分科会』

新潟県には日本最長の信濃川をはじめ、豊富な水量を誇る阿賀野川など多くの川が

日本海に注いでおり、これら川によって運ばれる豊富な水と肥沃な土によって広大な

越後平野などが形成されました。その水は、農業や工業など生活に欠かせない存在と

なっていると共に、四季折々の「新潟の魅力」として人々に希望と潤いそして安らぎ

を与えています。しかし、平成 16 年の五十嵐川や刈谷田川などの破堤氾濫被害が記憶

に新しいように、時には猛威を振るい人々の生活を脅かしてきましたが、先人は叡智

を集結し川と共存できる生活基盤と豊かな食が生み出される美田などを築き、新潟を

発展させてきました。

このように水と大地、雪と緑など自然豊かな地域資源や歴史・文化を活かし、誰も

が住みたい、誇れる新潟を創り上げるために、川との関わりの中で育まれている「新

潟の魅力」について様々な視点から意見交換を行うため、川の脅威に対する環境と地

域づくりを踏まえた今後の『川づくり』、越後平野の発展に寄与した『治水』、水の安

全性やおいしさに関わる『水環境』、水辺まちづくりにおける『協働』に着眼した 4

つの分科会を設け、我々が水との好ましい関係を保つために何をすべきか、未来に向

けてどのように後世へ伝え、どのように地域と共に発展させていくか、メインテーマ

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である「水の恵み 川との営み 新潟の魅力 ~水の都”にいがた“からの発信~」を

キーワードにパネルディスカッション形式を中心とした活発な討議が行われました。

・第 1 分科会 [担当/土木学会水工学委員会]

『身近な川の魅力と怖さを知ろう!

~川との共生から考える地域の魅力と地域づくり~』

・第 2 分科会 [担当/国土交通省北陸地方整備局]

『越後平野と治水 ~安全・安心で快適な地域づくりを目指して~』

・第 3 分科会 [担当/新潟市]

『水の恵みと健康 ~安全でおいしい水を求めて~』

・第 4 分科会 [担当/新潟県]

『住民の協働による水辺のまちづくり ~水辺づくりの事例から~』

(2)『市民団体等による活動発表』

新潟県内で「水」と関わりのある活動をしている市民団体等の内、小学校 6 校を含

む 18 団体から活動の趣旨と活動状況などについて発表が行われました。特に小学生に

よる発表では、子供達が自ら調べた内容や地域を巻き込んだ取組、水辺への想いが発

表され、多くの大人へメッセージを伝えることができ参加者には大変好評でした。

こうした発表を通じて参加者には水との関わりのある活動の啓発をすることができ、

そこから多くの人に波及する効果が期待できると思われました。

<参加発表団体一覧>

№ 区分 団 体 名

1 市民団体 NPO法人 加治川ネット21

2 市民団体 NPO法人 五泉トゲソの会

3 市民団体 NPO法人 新潟水辺の会

4 市民団体 NPO法人 ねっとわーく福島潟

5 市民団体 NPO法人 堀割再生まちづくり新潟

6 市民団体 NPO法人 水環境技術研究会

7 市民団体 小阿賀未来の会

8 市民団体 信濃川大河津資料館友の会

9 市民団体 通船川・栗ノ木川ルネッサンス

10 市民団体 とやの潟校実行委員会

11 市民団体 新井郷川の環境をよくする会

12 市民団体 夢アートうちの+新潟大学美術科

13 小学校 新潟市立 赤塚小学校

14 小学校 新潟市立 太田小学校

15 小学校 新潟市立 葛塚小学校

16 小学校 新潟市立 新津第二小学校

17 小学校 新潟市立 沼垂小学校

18 小学校 新潟市立 東山の下小学校

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(3)『特別講演』

(財)リバーフロント整備センター理事長でNPO法人日本水フォーラム事務局長も

務められている元国土交通省河川局長の竹村公太郎氏を講師に迎え「チーム・水・日

本 ~水の安全保障~」と題して講演いただきました。

講演では、21 世紀の地球温暖化や地球規模での環境悪化がもたらす世界の水問題を

日本の水問題として捉え、日本が生み育んできた水との付き合い方における英知と技

術でどう世界に貢献していくかという話がなされました。

水問題克服と国際貢献には、政治、行政、企業、学術、市民など様々な分野の連携

と協力が必要であり、その事例として「チーム・水・日本」を挙げ、分かり易い講演

となり、参加者には大変好評でありました。

(4)『全体会議』

分科会で議論された内容及び成果を各分科会の 4 名のコーディネーターから報告し

ていただき、中川実行委員長を全体会議のコーディネーターに迎え、各分科会からの

メッセージをメインテーマである「水の恵み 川との営み 新潟の魅力 ~水の都”に

いがた“からの発信~」を基に意見集約と整理を行い、「水からはじまる新潟の魅力」、

「水と人との好ましい関係」とは何か、「水辺づくり」、「まちづくり」をどう地域と共

に発展させ後世に伝え残すかということについて、『豊かな自然と地域力を生かした水

辺のまちづくり』というメッセージにまとめてシンポジウムを締めくくりました。

(5)『パネル展示』

小学校を含む市民団体を中心に行政もパネル展示を行い、水に関する様々な情報を

紹介することができました。

なお、シンポジウム参加者以外の人も閲覧できるようにメイン会場(スノーホール)

脇のエントランス(アトリウム)に展示し、より多くの方に閲覧していただくことが

できました。

2.2.2 現地見学会

新潟県の経済・農業の発展と関わり深い日本最長の「信濃川」と県内に多く存在する

“潟”の一つ「福島潟」の 2 コースに分かれ、それぞれの歴史文化、環境、住民活動な

ど河川や潟を通じた様々な施設の現地見学を行いました。

(1)コースⅠ:「信濃川の探索クルージングと越後平野発展の歴史」

新潟最大の都市である“新潟市”の経済発展とコシヒカリの産地として知られる越

後平野の発展に寄与した信濃川の大河津分水路の歴史と役割、当時の放水路開削に関

わった土木技術者の活躍について説明を受け、現在の可動堰や洗堰、そして登録有形

文化財の旧洗堰などの施設と大河津資料館を見学しました。

また、ラムサール条約登録湿地である「佐潟」において展示されている「水と土の

芸術祭」アート作品や信濃川を船上から見学し、普段とは違う目線で水辺見学を行い、

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あらためて新潟の水辺のすばらしさを再認識しました。

(2)コースⅡ:「福島潟探索と越後平野発展の歴史」

越後平野の地形的成り立ちからできあがった“潟”の中で、住民等による環境活動

が活発で環境に配慮した治水事業を実施している「福島潟」、新潟市中心部のゼロメー

トル地帯にある「鳥屋野潟」を見学し、田園地帯と都市部の“潟”の歴史と豊かな自

然環境について見学しました。

また、ゼロメートル地帯の排水機能を維持するために活躍する排水機場の一つ、山

の下閘門排水機場を見学し施設の役割と重要性を認識しました。

また、信濃川と阿賀野川に挟まれ湿田に悩まされながらも治水事業の進展により乾

田化した平野において巨万の富を築きあげた豪農の伊藤家の館である「北方文化博物

館」を見学し、二大大河との関わりによる農業の歴史を学ぶことができました。

3.事業の効果 3.1 シンポジウム(分科会~全体会議)

○今回のシンポジウムでは、メインテーマを『水の恵み 川との営み 新潟の魅力 ~水の

都“にいがた”からの発信~』とし、“水”と新潟の歴史文化、産業発展などとのつな

がり、そして、人々に四季折々の魅力を与えてきた「新潟の水」を再認識し、豊かな

自然を活かした「誰もが住みたい、誇れる新潟」を創り上げるために「新潟の魅力」

をどのように後世に伝え、地域と共に発展させていくか、様々な地域や立場の人たち

が一堂に会し、“水”をキーワードに、幅広い意見交換や議論を行うことで、お互いの

理解を深め、交流し、活動の輪を広げていくためにひとり一人が「水とどう向き合っ

ていくか」を考え、「水と人との好ましい関係」とは何かを考えるきっかけとなること

を目的としました。

○結果、様々な地域や立場、幅広い世代の人たちが集まり、約 750 名の参加者が、分科

会、市民団体等による活動発表、特別講演、全体会議に熱心に耳を傾け、意見交換が

行われました。また、展示パネルを真剣に見つめながら説明者の話を聞いていました。

○全体会議により、意見集約された当シンポジウムの結論は、以下のとおりまとめまし

た。

◇第 1 分科会/『身近な川の魅力と怖さを知ろう!

~川との共生から考える地域の魅力と地域づくり~』

→ 今後 30 年、100 年の、目指す川や地域のありよう、あり方を見据えて、

必要な道具、情報をつくり、統合し、使いこなし、川づくり・地域づくり

を行っていこう。そして、あきらめない

◇第 2 分科会/『越後平野と治水

~安全・安心で快適な地域づくりを目指して~』

→ 川とつきあう地域力を復活させ高めていこう

◇第 3 分科会/『水の恵みと健康

~安全でおいしい水を求めて~』

→ 新潟市の水(水道水)は体に良くて、おいしくて、安全である

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◇第 4 分科会/『住民の協働による水辺のまちづくり

~水辺づくりの事例から~』

→ 要するに、忍耐づよく、とことん話し合う!

◆『水の都“にいがた”からの発信』メッセージは

⇒ 豊かな自然と地域力を生かした水辺のまちづくり

○なお、参加者には当日アンケートを配布し、今回のシンポジウムがどのように写った

かを回答してもらいました。

○その結果、今回のシンポジウムで「新潟の治水の歴史、川づくりのあり方を学ぶこと

ができた」、「人と水との関わり合いについて再認識し考えさせられる場となった」、

「治水・利水・親水について、公の立場・民の立場・個の立場の役割分担が重要だと

分かった」、「技術者として、今後の方向・やるべき方向を認識できた」、「後世のため

に伝え残さなければいけないと感じた」などの意見が寄せられ、全体を通して約 8 割

の方から“良かった”という回答を得ていることからも全般的に好評であったものと

思われます。

3.2 産官学民による連携並びに市民団体等の積極的な参加

○分科会はパネルディスカッション方式を基本とし、分科会のテーマに応じて、コーデ

ィネーター4 名が、国・県・市などの行政機関・学術研究分野・マスコミ・経済界・

市民団体などを対象に様々な分野からのご意見をいただくことを目標としました。最

終的には 20 名のパネリストの方にご出演いただき、貴重な意見や提言を得ることがで

きました。

○新潟県内で“水”に関連する活動に取り組んでいる 12 の市民団体と 6 つの小学校から

「市民団体等による活動発表」に参加していただき、行政や団体同士の交流が図られ

ました。

3.3 シンポジウム後の効果

○今回のシンポジウムで新潟の様々な歴史を振り返り、様々な“新潟のすばらしさ”を

再認識することができました。そして、多くの方に未来に向けひとり一人が何をしな

ければいけないのかということを意識していただけたのではないかと思います。

○特に小学生が自らの活動内容とその趣旨を発表することで、子供達が地域における水

辺とその環境について何を考え、何を望んでいるかということを大人の方々に問いか

けることができたのではないかと思います。

○シンポジウムを通じて市民団体の多さと熱心さを再認識すると共に、行政・市民団体・

小学校とのつながりが、より一層広まり、深めることができました。新潟県では地域

と共に豊かな自然環境に配慮した川づくりとして「トキの野生復帰に向けた川づくり」

などを実施していることからも様々な団体とのつながりができたことは大変意義のあ

ることだと思います。

○次回、平成 22 年度の開催を福岡県で行うことが決定しています。毎年度一回、1 地域

を対象とした開催ですが、綿々と地域に根ざした課題を掘り起こし、日本全国に『水

シンポジウム』の輪を広げることによって、この地球上にあって、取って代わる代替

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エネルギーがない普遍的な存在である“水”をキーワードとした『水シンポジウム』

の開催意義は年々大きなものへと成長していると考えています。

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4.開催記録 4.1 シンポジウム

朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター (スノーホール他)

4.1.1 開会

開会挨拶 実行委員会実行委員長

中川 一

来賓挨拶 国土交通省北陸地方整備局長

前川 秀和

新潟県知事 泉田 裕彦

(代理:新潟県副知事 小熊 博)

新潟市長 篠田 昭

実行委員長 中川 一 北陸地方整備局長 前川 秀和

新潟県知事 泉田 裕彦 新潟市長 篠田 昭

(代理:新潟県副知事 小熊 博)

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4.1.2 分科会

【第 1 分科会】

『身近な川の魅力と怖さを知ろう!

~川との共生から考える地域の魅力と地域づくり~』

《分科会趣旨》

新潟にある身近な川を取り上げながら、ふだんは穏やかな表情を持つ小さな川が

豪雨によって大きな脅威となることをわかりやすく示していきます。洪水の早さや

勢い、破堤氾濫のすごさと怖さを高度なシミュレーションによる映像もまじえて紹

介します。あわせて、こうした脅威が地球温暖化に伴ってさらに大きくなるのかど

うかを考えます。

次に、新潟を含むいくつかの川で起こった水害を取り上げて、地域と水害との関

係を考えていきます。いざ破堤氾濫となった時、人々は何ができるのか? 被害の

大きさ・深刻さを決めるものは何か? 不幸にして氾濫を受けたときに、被害を少

なくする切り札はあるか? “災害に強い地域づくり”とは? こうした問いを考

える材料を紹介します。

さて、川の脅威を減らすために、治水を目的とした河川改修は有力な方策となり

ます。事実、長年にわたる改修の効果は確実に出てきています。しかし、治水重視

で、川の動きを馴致する改修を積み重ねてきた結果、本来の川らしさがどんどん失

われてきたというもう一つの実態も直視しなければなりません。こうした背景から、

そして 20 年に及ぼうとする多自然(型)川づくりへの評価と反省の上に立って、今、

川づくりの方式を大きく転換させる取り組みが始まっています。それは、「治水をや

って+環境」の発想から、「最初から治水と環境を一緒に考える」発想への転換です。

この中味を紹介しながら、そうした新しい川づくりにおいて、地域は何を求め、何

を求められ、どう活かすのか?を考えます。

そして川づくりは、つまるところ、川の再生を通じて地域の魅力の創造につなが

っていくべきものではないでしょうか? 身近な川が地域にとって貴重な資源であ

ること、それを活かすことが、地域の魅力の創造につながることを、具体の事例か

ら示していきます。

以上の内容を総括して、川づくり、地域づくりの未来に向けての議論「川との共

生から考える地域の魅力と地域づくり」「川の脅威を減じることと、川の魅力を活か

すことは両立できるか?」を考えていきます。

キーワードは、「地球温暖化、気候変動、豪雨、洪水氾濫、水害、避難、治水、多

自然川づくり、川の自然環境、環境保全、川の魅力、治水と環境を一緒に考え地域

を元気にする川づくり、川と地域のつきあい方、地域の魅力の発揮」です。

○コーディネーター 藤田 光一 国土交通省 国土技術政策総合研究所

河川研究部 流域管理研究官

○パネリスト 陸 旻皎 (長岡技術科学大学 環境建設系 教授)

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牛山 素行 (静岡大学 防災総合センター 准教授)

島谷 幸宏 九州大学 大学院

工学研究院 環境都市部門 教授

保坂 桂子 (株式会社アルゴス)

【第 2 分科会】

『越後平野と治水 ~安全・安心で快適な地域づくりを目指して~』

《分科会趣旨》

かつての信濃川下流部は湖のような大きい河口で、信濃川や阿賀野川によって運

ばれた膨大な土砂が、日本海沿岸の砂丘にはばまれ堆積し湿原をつくっていた。そ

して、この湿原で暮らしていた人々は、度重なる洪水によって、命を奪われたり家々

が押し流されたり何度も被害を受けてきた。

しかし、大正11年の大河津分水路の通水によって、信濃川の氾濫被害は激減し、

越後平野に大きな変化がもたらされた。 腰まで浸かるような湿田は、信濃川の水

位低下と土地改良により美田に生まれ変わり、米の品質は格段に向上し収穫も倍増

した。上越新幹線や北陸自動車道、国道8号など交通幹線は越後平野の真ん中を直

線的に貫き、信濃川の河口部には、新しい市街地が形成され、県都新潟市は人口・

資産が著しく集中した。

そして、信濃川、阿賀野川の治水事業のさらなる進展に伴い、越後平野では安全・

安心が確保され、やすらぎ堤をはじめ、市民が集い川とふれあえる空間が各地で整

備されるとともに、街並みは川に向かって開かれた、かわまち空間へと変貌しつつ

ある。

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その一方で、平成10年8月新潟豪雨や平成16年7月新潟・福島豪雨等の局地

的豪雨による河川の氾濫、そして浸水被害に見られるように、越後平野の水災害は

なくなってはいない。また、近年、全国的にも、100 ミリ以上の時間雨量が増加傾

向にあり、局地的な大雨や集中豪雨が各地で頻発するなどの気候変化がみられる。

第2分科会では、治水の進展による越後平野の繁栄について、経済的な側面や新

潟市域をはじめとしたまちづくりの観点から討議するとともに、人口・資産が集中

する越後平野の低平地における治水のあり方について討議し、安全・安心で快適な

地域づくりのための一助とする。

○コーディネーター 西澤 輝泰 新潟大学名誉教授

新潟青陵大学短期大学部 客員教授

○パネリスト 五百川 清 (前信濃川大河津資料館 館長)

相楽 治 (NPO法人新潟水辺の会 事務局長)

鈴木 聖二 (新潟日報社 編集委員・論説委員)

原 敏明 (事業創造大学院大学 副学長・教授)

東出 成記 国土交通省 北陸地方整備局

河川部 河川調査官

【第 3 分科会】

『水の恵みと健康 ~安全でおいしい水を求めて~』

《分科会趣旨》

私たちが健康な生活を営むうえで、水は必須である。水は人体の構成成分として

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非常に多く含まれているのみならず、毎日食べる食品の消化・吸収・代謝、あるい

は、体内で生じた老廃物の排泄などにも重要な役割を果しており、大雑把には、飲

食された水に見合うだけの量が排出され、その出納バランスが維持されている。こ

のように、水は私たちが生きていく上で最も重要な物質であり、私たちの健康はま

さに水の恵みにより支えられているといっても過言ではない。

近年、わが国では水道水イコール飲み水であった以前とは異なり、ペットボトル

入りの多種多様な飲料水が市販され、多くの消費者の積極的利用により飲料業界を

中核とする一大市場が形成され、それと共に、水の「安全性」と「おいしさ」がそ

の科学的根拠も含めて改めて問われる時代となってきた。これには、消費者の強い

健康志向が拍車をかけていることも大きく影響しているが、その一方で水道水その

ものが抱える諸問題が大きい要因となっていることも事実で、特に、河川水の水質

が水道水に与える影響は非常に大きい。

また、水の良し悪しは、単に飲料水のみならず食糧生産基地である新潟の農産物

やその加工品等にも大きな影響を与えている。コメはもちろんのこと、酒、味噌等、

新潟を代表する農産物や加工食品の生産には多量の水が使用されていることは周知

の事実である。

今回の水シンポジウム第3分科会では、食品・栄養科学、食品分析学、食品安全

学、環境科学などの専門分野で活躍中の研究者が集い、水の「安全性」と「おいし

さ」に関わる様々な問題や情報について、わかりやすく紹介するとともに、安全で

おいしい水道水の確保に向けた水環境の改善・整備の重要性、私たちの健康にもた

らす水の恵みの重要性などを中心に討議を行うこととする。

○コーディネーター 倉田 忠男 新潟バイオリサーチパーク(株) 顧問

新潟薬科大学 応用生命科学部 客員教授

○パネリスト 木村 修一 昭和女子大学 大学院

加齢制御栄養学研究室 特任教授

東北大学 名誉教授

相島 鐵郎 (株式会社化学・感覚計量学研究所 代表取締役)

浦上 弘 新潟薬科大学 応用生命科学部

食品微生物・安全学研究室 教授

川田 邦明 新潟薬科大学 応用生命科学部

環境安全科学研究室 准教授

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【第 4 分科会】

『住民の協働による水辺のまちづくり ~水辺づくりの事例から~』

《分科会趣旨》

古来より川は、単に治水・利水の役割のみでなく、社会的・経済的な活動や生活

の面からも地域と密接な関係にあり、地域固有の風土を形成する上で大きな影響を

与えてきた。中でも水辺は、様々な動植物の生息する空間として、また、人々に安

らぎを与える空間として、人々に最も身近な自然空間として親しまれてきた。

近代となり川は、ただ水の流れる道とされ、いつしか人々は水辺から遠ざかり、

無関心となっていった。

近年の地域再生の動きの中、水辺は地域の魅力となる空間として、人々から再び

注目されてきており、市民団体などによる水辺の環境保全や利活用など、様々な活

動が始まっている。

こうした活動は、地域住民、市民団体、民間企業、行政などが連携して、協働の

中、係る人々の合意形成を図りつつ、進めていくことが重要である。

第4分科会では、新潟県の水辺を舞台に活躍する経験豊富なパネリストが多数参

加、活動の紹介や自慢話を、事例を交えて多いに語ってもらい、あわせて、活動し

ていくうえで抱えている様々な悩み事や問題点について、解決への取り組みやノウ

ハウ、今後の活動における提案など、息長く活動するための秘訣を議論してもらう。

また、パネリストの意見交換はもちろんのこと、時には会場の意見も収集し、今

後の水辺を取り巻く人々の活動がどうあるべきなのか、よりよい方向性を検討し、

全国へ発信することを目的とする。

○コーディネーター 桑子 敏雄 (東京工業大学 大学院 社会理工学研究科 教授)

○パネリスト 大熊 孝 新潟大学 名誉教授

NPO法人新潟水辺の会 代表世話人

星島 卓美 (通船川・栗ノ木川ルネッサンス 代表)

松木 保 (NPO法人ねっとわーく福島潟 事務局長)

川上 伸一 (NPO法人堀割再生まちづくり新潟 代表理事)

仲川 純子 (NPO法人トキどき応援団 事務局長)

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佐藤 安男 環境省 佐潟・水鳥湿地センター

(新潟市西区区民生活課所属)

環境省 国設鳥獣保護区管理員

高橋 忠栄 新潟県 佐渡地域振興局

地域整備部 計画調整課長

4.1.3 市民団体等による活動発表(18 団体)

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4.1.4 特別講演

『チーム・水・日本 ~水の安全保障~』

竹村 公太郎 氏 財団法人 リバーフロント整備センター理事長

NPO法人 日本水フォーラム事務局長

首都大学東京客員教授

工学博士

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4.1.5 全体会議

○コーディネーター 中川 一 (実行委員長、土木学会水工学委員長)

○パネリスト 藤田 光一 (第 1 分科会コーディネーター)

西澤 輝泰 (第 2 分科会コーディネーター)

倉田 忠男 (第 3 分科会コーディネーター)

桑子 敏雄 (第 4 分科会コーディネーター)

【第 1 分科会】 身近な川の魅力と怖さを知ろう! ~川との共生から考える地域の魅力と地域づくり

【水の恵み 川との営み 新潟の魅力】

~水の都“にいがた”からの発信~

【第 2 分科会】 越後平野と治水 ~安全・安心で快適な地域づくりを目指して~

【第 3 分科会】 水の恵みと健康 ~安全でおいしい水を求めて

【第 4 分科会】 住民の協働による水辺まちづくり

《メインテーマ》

中川 一

西澤 輝泰藤田 光一

倉田 忠男 桑子 敏雄

豊かな自然と地域力を生かした

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○まとめ『水の都“にいがた”からの発信』メッセージ

4.1.6 パネル展示

展示パネルは『MIZU』という文字にレイアウトし、「市民団体等による活動発表」

の参加団体を含めた 19 団体と国土交通省・新潟県・新潟市による展示を行いました。

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4.2 現地見学会

4.2.1 コースⅠ:「信濃川の探索クルージングと越後平野発展の歴史」

○大河津分水路(大河津資料館)

可動堰 旧洗堰(登録有形文化財)

資料館内見学

○信濃川(船上からの見学)

関屋分水(信濃川水門) 新潟市の街並み 萬代橋(国重要文化財)

○「水と土の芸術祭」アート作品

展示会場:佐潟 展示会場:信濃川 展示会場:信濃川

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4.2.2 コースⅡ:「福島潟探索と越後平野発展の歴史」

○山の下閘門排水機場

排水機場の説明と閘門操作

○福島潟(ビュー福島潟)

福島潟 河川改修事業の説明 潟環境の説明

○北方文化博物館

博物館内見学

○「水と土の芸術祭」アート作品

展示会場:阿賀野川 展示会場:鳥屋野潟

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第 14 回水シンポジウム 2009in にいがた

成果報告書

<参考資料>

1) 参加状況

2) アンケート実施結果

3) 新聞記事等

4) テキスト・チラシ(別紙)

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1.参加状況 1.1 シンポジウム参加状況

開催日:平成 21 年 8 月 11 日(火)

会 場:朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター

総参加者数 752名

○参加者集計

区分 細 分 最終参加者

第 1 分科会(事前) 118名

第 2 分科会(事前) 162名

第 3 分科会(事前) 139名

第 4 分科会(事前) 170名

当日受付入場 59名

一般参加

小 計 648名

分科会等 28名

市民団体等による活動発表 76名

出演者

小 計 104名

合計 752名

1.2 現地見学会参加状況

開催日:平成 21 年 8 月 12 日(水)

コース:コースⅠ『信濃川の探索クルージングと越後平野発展の歴史』

コースⅡ『福島潟探索と越後平野発展の歴史』

総参加者数 38名

○参加者集計

区分 細分 最終参加者

コースⅠ 22名 一般参加

コースⅡ 16名

合計 38名

1.3 報道関係者

○取材機関一覧(5社)

社 名

UX新潟テレビ21

産経新聞社 新潟支局

日刊建設通信新聞社 新潟支局

日刊建設工業新聞社 北陸総局

北陸工業新聞社 新潟支局

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2.アンケート実施結果 平成 21 年 8 月 11 日(火)に開催された本シンポジウムは、一般参加者 648 名の参加

がありました。このうち 141 名の参加者からアンケートに回答いただきました。

Ⅰ.あなたの年齢は?

Ⅱ.あなたのご職業は?

Ⅲ.あなたはどちらから来ましたか?

10代0%

20代12%

30代15%

40代30%

50代31%

60代以上10%

無回答2%

10代 20代 30代 40代 50代 60代以上 無回答

公務員58%

教師0%

会社員25%

その他7%

無回答2%

農林水産業0%

自営業0%

学生4%

NPO等団体4%

公務員 教師 会社員 自営業 農林水産業

学生 NPO等団体 その他 無回答

無回答2%

九州1%

東北1% 関東

3%

北陸87%

中部6%

北海道 東北 関東 北陸 中部 近畿 中国

四国 九州 沖縄 その他 無回答

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Ⅳ.あなたが本シンポジウムに参加し、今後の仕事や活動、学習等に役立つプログラム

は何でしたか?(複数回答可)

Ⅴ.あなたはどの分科会に参加しましたか?

Ⅵ.あなたが参加した分科会についてどのように感じましたか?

5.0%

0.7%

0.7%

7.1%

8.5%

42.6%

26.2%

80.1%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%

無回答

特になし

その他

パネル展示

全体会議

特別講演(竹村公太郎氏)

市民団体等による活動発表

分科会

第2分科会23%

第3分科会19%

無回答3%

参加していない1% 第1分科会

26%第4分科会28%

第1分科会 第2分科会 第3分科会 第4分科会 参加していない 無回答

良かった53%

どちらかと言えば良かった

28%

どちらとも言えない

11%

悪かった0%

どちらかと言えば悪かった

1%

無回答7%

良かった どちらかと言えば良かった どちらとも言えない

どちらかと言えば悪かった 悪かった 無回答

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Ⅶ.あなたは本シンポジウムの開催を何で知りましたか?(複数回答可)

41.1%

14.2%

7.8%

22.0%

17.7%

7.8%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%

ポスター・チラシ

ホームページ

新聞・市の広報誌

知人の紹介

その他

無回答

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3.新聞記事等 ○UX新潟テレビ21

Jチャンネルにいがた(平成 21 年 8 月 11 日放送)

○日刊建設通信新聞(平成 21 年 8 月 17 日)

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○日刊建設工業新聞(平成 21 年 8 月 17 日)

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新潟伊勢丹

さかなのふるさと万代島

ときめきラーメン万代島

栗ノ木バイパス

水上バス航路

ふるさと村へ

佐渡汽船新潟市歴史博物館(みなとぴあ)

信濃川

万代シテイバスセンター

三井生命ビル

萬代橋

柳都大橋

バスターミナル

東大通

新潟駅

●●

A駐車場 B1駐車場

B2駐車場

C駐車場

D駐車場E駐車場

●ラブラ万代

朱鷺メッセ

水の恵み 川との営み 新潟の魅力~水の都“にいがた”からの発信~

8/11(火) シンポジウム 朱鷺メッセ 2階スノーホール 入場無料

お申し込み方法などお申込み方法 締切:7月31日(金) 会場案内図

ホームページの入力フォームから、もしくは申請書をダウンロードしてFAXで下記までお申込みください。または、郵便ハガキ、FAXで「住所、氏名、電話番号、参加希望の分科会番号、交流会への参加希望の有無、現地見学会への参加希望の有無・希望コース、11日の昼食をご希望の方に1,000円で手配いたしますので昼食希望の有無」をお知らせください。

FAX : 025-243-7041ホームページ : http://mizusympo14.jp

お申込み先・お問い合わせ

「第14回 水シンポジウム2009 in にいがた」申し込み係〒950-0078 新潟市中央区万代島5-1 万代島ビル19F株式会社 新宣 朱鷺メッセ営業所内TEL : 025-243-7040FAX : 025-243-7041E-mail : [email protected]※個人情報は適正に管理し、当シンポジウムのお申込み記録として以外に使用いたしません。

〒950-0078 新潟市中央区万代島6番1号TEL:025-246-8400FAX:025-246-8411

朱鷺メッセ新潟コンベンションセンター

※できるだけ公共の交通機関をご利用ください。 駐車場は有料となります。●新潟駅より徒歩約20分●新潟駅よりバスで約10分●新潟中央I.C料金所(高速)から車で約20分●紫竹山I.Cから車で約15分

〈交通アクセス〉

「第14回 水シンポジウム2009 in にいがた」についての詳細は、以下のホームページでご覧いただけます。

〒950-8570 新潟県新潟市中央区新光町4-1 新潟県土木部河川管理課内TEL:025-280-5412 FAX:025-283-6517第14回 水シンポジウム2009 in にいがた 実行委員会事務局

http://mizusympo14.jp 検 索

8/12(水) 現地見学会 【参加費】3,000円(参加希望者のみ、昼食・保険等含む) 【定 員】各40名(先着)

※以下の2コースから1つお選びください。 ※荒天の場合、別途行程となる場合があります。

開場/オープニングイベント:PRビデオ放映開会/開会挨拶:実行委員会委員長(土木学会水工学委員会委員長) 来賓挨拶分科会昼食市民団体等による活動発表特別講演全体会議/各分科会の概要報告、実行委員長の講評次期開催県挨拶閉会

9:209:30

10:1012:1013:1014:3015:5016:5017:00

10:10~12:10分科会

NPO、学校関係、行政機関等によるパネル展示

パネル展示

特別講演 2階スノーホール 14:30~15:40

1945年生まれ。1970年東北大学土木工学科修士課程修了。同年建設省入省。1999年河川局長。2002年に退官後、2004年より現職。現在、河川などの水をテーマに歴史的・文化的な観点からユニークで斬新な説を展開。著書は『日本文明の謎を解く』(清流出版)、『土地の文明』『幸運な文明』(PHP研究所)、『本質を見抜く力(養老孟司氏対談)』(PHP新書)、『小水力エネルギー読本』(オーム社:共著)など。

竹村 公太郎氏

交流会費 4,000円(参加希望者のみ)交流会 ホテル日航新潟 30階「鳳凰」 17:30~19:00

身近な川の魅力と怖さを知ろう!

藤田光一【国土交通省国土技術政策総合研究所環境研究部環境研究官】第1分科会 コーディネーター

陸  旻皎 【長岡技術科学大学環境建設系教授】牛山 素行 【静岡大学防災総合センター准教授】島谷 幸宏 【九州大学工学研究院環境都市部門教授】保坂 桂子 【(株)アルゴス】

パネリスト

~川との共生から考える 地域の魅力と地域づくり~

西澤 輝泰【新潟大学名誉教授】第2分科会 コーディネーター

五百川 清 【前信濃川大河津資料館館長】相楽  治 【NPO法人新潟水辺の会事務局長】鈴木 聖二 【新潟日報編集委員兼論説委員】原  敏明 【事業創造大学院大学副学長】東出 成記 【国土交通省北陸地方整備局河川部河川調査官】

パネリスト

水の恵みと健康

倉田 忠男【新潟バイオリサーチパーク(株)顧問】第3分科会 コーディネーター

木村 修一 【昭和女子大学大学院特任教授】相島 鐵郎 【(株)化学・感覚計量学研究所代表取締役】浦上  弘 【新潟薬科大学応用生命科学部教授】川田 邦明 【新潟薬科大学応用生命科学部准教授】

パネリスト

~安全でおいしい水を求めて~

越後平野と治水~安全・安心で快適な 地域づくりを目指して~

住民の協働による水辺のまちづくり

桑子 敏雄【東京工業大学大学院教授】第4分科会 コーディネーター

大熊  孝 【新潟大学名誉教授、      NPO法人新潟水辺の会代表世話人】

星島 卓美 【通船川・栗ノ木川ルネッサンス代表】松木  保 【NPO法人ねっとわーく福島潟事務局長】川上 伸一 【NPO法人堀割再生まちづくり新潟代表理事】仲川 純子 【NPO法人トキどき応援団事務局長】佐藤 安男 【新潟市佐潟水鳥・湿地センター】高橋 忠栄 【新潟県佐渡地域振興局地域整備部計画調整課長】

パネリスト

~水辺づくりの事例から~

『信濃川の探索クルージングと越後平野発展の歴史』

9:00(JR新潟駅南口集合)コース Ⅰ

『福島潟探索と越後平野発展の歴史』

9:00(JR新潟駅南口集合)コース Ⅱ

㈶リバーフロント整備センター理事長、NPO法人日本水フォーラム事務局長、首都大学東京客員教授、博士(工学)

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様式Ⅰ-6・2 3.国民的啓発運動

助成番号 助成事業名 所属・助成事業者氏名

21-3161-007 第 14回水シンポジウム 2009inにいがた 第 14回水シンポジウム

2009inにいがた実行委員会 実行委員長 中川 一

〔目 的〕 「水シンポジウム」は、水が自然や人に与える様々な恩恵と諸問題について、市民・企業・

学会・行政が幅広く討議や意見交換を行い、それぞれの役割を明確にしつつ連携を深めることにより、「水と人との好ましい関係」を全国に発信し、参加者のみならず広く全国に啓発されることを目的として開催するものです。今年度の新潟県開催で 14回目を迎えた本シンポジウムとして様々な角度から意見交換や討議を行いました。 〔内 容〕 「水の恵み 川との営み 新潟の魅力 ~水の都”にいがた“からの発信~」をメインテー

マに 8月 11日(火)・12日(水)の 2日間の日程で開催しました。 1.シンポジウム(1日目) (1)『分科会』

水に関する様々な視点から意見交換を行うため、平成 16年の 7.13水害のような川の脅威に対する環境と地域づくりを踏まえた今後の『川づくり』、越後平野の発展に寄与した『治水』、水の安全性やおいしさに関わる『水環境』、水辺まちづくりにおける『協働』に着目した 4つの分科会を設け、我々が水との好ましい関係を保つために何をすべきか、パネルディスカッション形式を中心とした活発な討議が行われました。

・第1分科会「身近な川の魅力と怖さを知ろう!~川との共生から考える地域の魅力と地域づくり~」 ・第2分科会「越後平野と治水 ~安全・安心で快適な地域づくりを目指して~」 ・第3分科会「水の恵みと健康 ~安全でおいしい水を求めて~」 ・第4分科会「住民の協働による水辺のまちづくり ~水辺づくりの事例から~」 (2)『市民団体等による活動発表』

県内で活動している市民団体や小学校から活動趣旨や内容の報告をして頂き、その重要性や意義といったものを啓発すると共に各団体の情報交換の場が提供できました。

(3)『全体会議』 分科会で議論された内容及び成果を各分科会のコーディネーターから報告して頂き、中川

実行委員長をコーディネーターに迎え、各分科会からのメッセージを集約し、「水と人との好ましい関係」とは何か、などについて“豊かな自然と地域力を生かした水辺のまちづくり”というメッセージをまとめてシンポジウムを締めくくりました。

2.現地見学会(2日目) 新潟県の経済・農業の発展と関わり深い日本最長の「信濃川」と県内に多く存在する“潟”

の一つ「福島潟」の 2コースに分かれ、それぞれの歴史文化、環境、住民活動など河川や潟を通じた様々な施設の現地見学を行いました。

〔結 果〕 出演者も含め全国から市民や企業、学会、学生、行政など様々な立場の約 750名の人達が

一堂に集結した貴重なシンポジウムとなりました。 参加者からは、「新潟の歴史」、「川づくりのあり方」、「水との関わり方」、「水に対する官・

民・個の役割」、「子供達の思い」などを認識でき後世に伝える事の大切さ知ったという意見などが寄せられた。全体を通して約 8割以上が“良かった”との回答があり好評であった。

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様式Ⅰ-6・3 3.国民的啓発運動(一般的助成)

助成番号 助成事業名 所属・助成事業者氏名

21-3161-007 第 14回水シンポジウム 2009inにいがた 第 14回水シンポジウム

2009inにいがた実行委員会 実行委員長 中川 一

評 価

〔事業・活動計画の妥当性〕 今回のシンポジウムは、メインテーマを『水の恵み 川との営み 新潟の魅力 ~水の都“にいがた”からの発信~』とし、“水”と新潟の歴史文化、産業発展などとのつながり、そして、人々に四季折々の魅力を与えてきた「新潟の水」を再認識し、豊かな自然を活かした「誰もが住みたい、誇れる新潟」を創り上げるために「新潟の魅力」をどのように後世に伝え、地域と共に発展させていくか、様々な地域や立場の人たちが一堂に会し、“水”をキーワー

ドに、幅広い意見交換や議論を行うことで、お互いの理解を深め、交流し、活動の輪を広げていくためにひとり一人が「水とどう向き合っていくか」を考え、「水と人との好ましい関係」とは何かを考えるきっかけとなることを目的としました。

分科会や市民団体発表において、様々な立場、幅広い世代の人たちが集まり、参加者は熱心に耳を傾け、活発な意見交換や発表が行われました。

〔当初目標の達成度〕 学識経験者や経済界、小学校を含めた市民団体、行政など様々な立場の人たちが様々な視点から「新潟の魅力」について語り、意見交換をしたことにより、会場をほぼ満席にした最終参加者 750名に対して「水とどう向き合っていくか」、「水と人との好ましい関係」とは何かを考えるきっかけを与えることができました。

また、参加者には、当日アンケートを配布し、今回のシンポジウムがひとり一人にどのように写ったかを回答してもらいました。

その結果、今回のシンポジウムで「新潟の治水の歴史、川づくりのあり方を学ぶことができた」、「人と水との関わり合いについて再認識し考えさせられる場となった」、「治水・利水・親水について、公の立場・民の立場・個の立場の役割分担が重要だと分かった」、「技術者として、今後の方向・やるべき方向を認識できた」、「後世のために伝え残さなければいけないと感じた」などの意見が寄せられ、全体を通して約 8割の方から“良かった”という回答を得ていることからも全般的に好評であったものと思われます。

〔事業・活動の効果〕・〔河川管理者等との連携状況〕 今回のシンポジウムで新潟の様々な歴史を振り返り、様々な“新潟のすばらしさ”を再認識することができました。そして、多くの方に未来に向けひとり一人が何をしなければいけないのかということを意識していただけたのではないかと思います。 特に小学生が自らの活動内容とその趣旨を発表することで、子供達が地域における水辺と

その環境について何を考え、何を望んでいるかということを大人の方々に問いかけることが

できたのではないかと思います。 また、シンポジウムを通じて市民団体の多さと熱心さを再認識すると共に、行政・市民団体・小学校とのつながりが、より一層広まり、深めることができました。新潟県では地域と共に豊かな自然環境に配慮した川づくりとして「トキの野生復帰に向けた川づくり」などを実施していることからも様々な団体とのつながりができたことは大変意義のあることだと思います。

今後は、これまで以上にこうした団体や小学校とも連携を図りながら“新潟の魅力”を最大限に引き出す川づくり・まちづくりが実現できるよう働きかけていきます。