20130827 オープンデータ・カフェ 盛岡 Vol.1...

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1 平成 25 年度 岐阜県 オープンデータを活用した新サービス創出・研究 オープンデータ・カフェ 盛岡 「オープンデータとはなにか?」 開催報告書 株式会社 CCL オープンデータ・カフェ事業 平成 25 年12月

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Page 1: 20130827 オープンデータ・カフェ 盛岡 Vol.1 「オープンデータとはなにか?」 開催報告書

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平成 25 年度 岐阜県 オープンデータを活用した新サービス創出・研究

オープンデータ・カフェ 盛岡 「オープンデータとはなにか?」

開催報告書

株式会社 CCL

オープンデータ・カフェ事業

平成 25年12月

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1.開催概要 盛岡地区でのオープンデータ・カフェ事業の第 1弾として,「オープンデータとはなにか?」と題して,オープンデータの既存研究・先行事例の調査報告を行った.また,後半には,身近な娯楽である「観光」をターゲットにオープンデータをどう活用できるかかについて意見交換を行った. 日時:2013年8月 27日(火) 18:00-20:00 会場:岩手県立大学佐々木研究室 (岩手県岩手郡滝沢村滝沢字巣子 152-52) 主催:株式会社CCL 協力:岩手県立大学ソフトウェア情報学部 佐々木研究室 参加者数: 5 名(主にソフトウェア情報学関係者) 2. 講演内容「オープンデータとはなにか?」 前半では,弊社 小松が,「オープンデータとはなにか?」と題して,既存研究・先行事例の調査報告を行い,参加者に対してオープンデータに関する知識の周知・啓蒙を行った,主な内容は次の通りである.

オープンデータの定義 オープンデータの歴史 オープンデータの事例 オープンデータを支える技術

ここでは,各節ごとに概要を説明する.なお,資料については一般に公開しており,下記URLより閲覧することができる.

http://www.slideshare.net/isseium/od-vol1 2-1. オープンデータの定義 はじめに,今回のテーマである「オープンデータとはなにか?」という問いへの回答を示した.オープンデータの定義はいくつか見受けられたが,もっとも普及していると考えられた「オープンデータとは,自由に使えて再利用もでき,かつ誰でも再配布できるようなデータのことだ.従うべき決まりは,せいぜい『作者のクレジットを残す』あるいは『同じ条件で配布する』程度である」(引用元: Open Knowledge Foundation, オープンデータハンドブック)を示した.(図 1)続いて,オープンデータとその類似用語との違いを説明した.混同されやすい「オープンガバメント」を紹介するとともに,データ領域でオープンデータの位置づけをベン図でわかりやすく示した.(図2)

図 1

図 2

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本節について,参加者から次の感想をいただいた. オープンデータの定義がわかりやすかった ベン図がわかりやすい 他の定義はどんなものがあるのか?

例として Linked Data の定義を伝えた 2-2. オープンデータの歴史 オープンデータがなぜ生まれてきたのかを理解いただくために歴史を紹介した.2003年,EU による「PSI 利活用に関する EU 指令」から,ティム・オライリー氏の「Do it ourselves」,オバマ米大統領「オープンガバメント」などを時系列で紹介した.ここでは,このような背景を考慮すると,オープンデータは,政府データの利活用推進が目的のひとつである「オープンガバメント」が民間領域や公共領域のデータにも利活用推進が拡がったものとして捉えることができるという考察を加えた.上記に加え,日本国内での動きや,欧州での実績をもとにした日本での経済効果予測などを示した. 本節について,参加者から次の感想をいただいた.

日本や米国ではなく EUからはじまったのは,EUが複数の国で構成されるためではないか

ムーブメントの火付け役はやはりアメリカであると感じた 日本は,動きが遅いように感じる (経済効果について)どういうビジネスモデルがあるのか気になった

2-3. オープンデータの事例 オープンデータがより身近なものであること,可能性があることを理解いただくため具体的な事例を示した.ここでは,次の事例を紹介した.

Crime Finder (犯罪情報) airText (大気汚染) 23andMe (遺伝子) Fix My Street (市民参加型報告) 電子国土ポータル (地図) 税金はどこへいった? (税金) データシティ鯖江 (OD取り組み)

本節について,参加者から次の感想をいただいた. 具体的なサービスを知れてよかった ビジネスモデルがわからない どのような組織が運営しているのか 継続的に使うようなサービスがない気がする

2-4. オープンデータを支える技術 参加者が,情報処理技術者もしくは情報系・工学系研究者であることが想定されたため技術的な話題を提供した.本節は,著者の経験に基づく考察を多く含んだ独自研究であり信頼性を保証しないことを予め伝えた.本節では次の技術を紹介した.

セマンティックWeb WebAPI と マッシュアップ Linked Open Data データベース技術 / 高速化技術 データサイエンティスト

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また,それぞれの技術がオープンデータにどう関連するのかを伝えた. 本節について,参加者から次の感想をいただいた.

難しい内容が多かった データ同士を結びつける具体的な技術が気になる

2. 意見交換 オープンデータが身近な生活とどう関わってくるかについてアイディアを議論した.今回は,身近な娯楽である「観光」をテーマとした. ワークショップの実施にあたって,特に定まったフレームワークや手法を使ったわけではないが,付箋を利用した簡易的な KJ法を採用した.はじめに,観光に関する課題や要望を参加者ごとに付箋に書き込み,次に記述された内容をもとにどういったデータを利用すれば解決できるかを話し会う,という流れを繰り返した.なお,時間はおよそ 30分程度である.意見交換の様子を図 3に示す. 本ワークショップで出てきた意見は次の通りである.

観光地の情報を観光中に知れるとうれしい スポット巡りを支援するアプリケーションが欲しい 公共交通機関の情報をもっとシームレスに得られないか

図 3

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オープンデータ・カフェ 盛岡 Vol.1 「オープンデータとはなにか?」

開催報告書

平成 25年 12月

株式会社 CCL 住所 〒020-0133 岩手県盛岡市青山 2丁目 15-1小坂ビル 2階

TEL:019-643-0235 ホームページ http://www.cc-lab.co.jp