2Î] | Ë |Ë Ä 4 ?Eæ %¹ Qt )Q è¹ ß ` sw px Ux oMsT óh Ð`T` T wè¹xßQ óo> wpK Ï H R Ï...

4
名古屋工業大学新聞 集 ・ 名古屋工業大学新聞 [email protected] ( ) 1版 お問合せ先 [email protected] 名工大新聞HP http://nitpress.wordpress.com/ 「中間試験、それは時に美しく、時に人を狂わせる…」 2013年6月4日 第 42 号 234 TIDA TIDA 調36 99 使使使31 JAXA 使200

Transcript of 2Î] | Ë |Ë Ä 4 ?Eæ %¹ Qt )Q è¹ ß ` sw px Ux oMsT óh Ð`T` T wè¹xßQ óo> wpK Ï H R Ï...

Page 1: 2Î] | Ë |Ë Ä 4 ?Eæ %¹ Qt )Q è¹ ß ` sw px Ux oMsT óh Ð`T` T wè¹xßQ óo> wpK Ï H R Ï úwA xx t QwÞÃçpK Ð A UK q Q ` Ufwæï xMA pK Ð \\p Ï T wè¹ ß `shqb Ð\\

1 名古屋工業大学新聞

編 集 ・ 発 行 所名古屋工業大学新聞[email protected]印 刷 所( 有 ) 栄 光 社

1版

お問合せ先 [email protected] 名工大新聞HP http://nitpress.wordpress.com/ 「中間試験、それは時に美しく、時に人を狂わせる…」

2013年6月4日第 42号

3月2日、3日に渡っ

て第2回サイエンス・イ

ンカレが幕張メッセで行

われ、本学の平松孝章さ

ん(環境材料4年)が科

学技術振興機構理事長賞

を受賞した。サイエン

ス・インカレとは全国規

模で行われる自主研究の

大会で、口頭発表やポス

ター発表で自主性や研究

内容、プレゼンテーショ

ン能力などを競い合う。

平松さんは全234組の応募

の中から書類選考を通過

し、2度のプレゼンテー

ション審査を経て受賞に

至った。

平松さんは2年生の頃

からTID

A

プログラムに

所属をしていた。TID

A

プログラムとは、名工大

のプロジェクトのひとつ

で、授業とは別に研究や

ゼミなどが自主的に行わ

れている。その活動の一

環として、昨年の春から

大学のカリキュラムとは

別に、岩本研究室(環境

材料)に所属し研究を開

始した。

平松さんの研究テーマ

は「アミノ基修飾シリカ

の合成とその吸着水を介

した二酸化炭素吸脱着挙

動の評価」だ。二酸化炭

素の分離に役立つ材料で

あるアミノ基修飾シリカ

を新規の手法で作り出

し、その性能の向上を目

指す研究である。アミノ

たアミノ基修飾シリカに

対して解析を行い、二酸

化炭素を効率的に分離で

きる条件を調査した。そ

の結果、より性能を向上

させるためには隣り合う

アミノ基の距離が重要で

あり、比表面積を大きく

することで効率的に二酸

化炭素を分離できること

が判明した。

平松さんは「研究を進

めていく上で勉強と研究

の両立が難しく苦労した

こともあったが、取り組

んできた研究が認められ

て嬉しかった」と受賞し

たときの素直な気持ちを

語った。今後はこれまで

の研究とは離れ、別の

テーマで研究を行ってい

くとのことだ。 〈山川〉

いと考えられていた。36

年ぶりともなる今回の発

見は、世界的注目を集め

ている。

今回発見されたタンパ

ク質は、相模湾の土壌か

ら採取されたクロキノバ

クターという海洋細菌が

持っていた。海洋研が海

洋細菌の99%が培養不可

能とされる条件を克服し

てこの細菌の培養に成功

し、井上助教らがこの細

菌が光に応答するタンパ

ク質を2種類持っている

ことを確認した。一方は

既に発見されている水素

イオンを輸送するタンパ

ク質だったが、もう一方

はこれまでにない変わっ

たアミノ酸配列のもので

あり、解析の結果ナトリ

ウムイオンを輸送してい

ることが判明した。また、

環境に応じて輸送するイ

オンをナトリウムイオン

から水素イオンに変える

性質を持つ〝ハイブリッ

ド型ポンプ〞であること

も判明した。

さらに、神取教授と井

上助教は赤外分光などの

分光計測と遺伝子操作を

組み合わせることで、ナ

トリウムイオンの結合の

観察や反応過程を捉える

ことにも成功した。普通

イオンはポンプの入り口

部分に結合すると考える

のが理にかなうのだが、

実際は出口部分に結合し

ていたことが分かった。

しかも驚くことに、この

結合はイオンの輸送に関

係しておらず、今までの

イオンポンプの概念に反

するはたらきを持つこと

が判明した。

このタンパク質の構造

や機構は分かっていない

が、解明し制御すること

ができれば、オプトジェ

ネティクスの技術・ツー

ルとして使える可能性が

ある。オプトジェネティ

クスとは光学と遺伝学の

融合により、光で細胞の

はたらきを制御・操作し

ようという新しい学問分

野である。様々な精神・

神経疾患に対する治療法

の開発や、新薬の創製に

寄与すると期待される。

今回の発見に関して神

取教授は「ナトリウムポ

ンプ型ロドプシンの発見

者になれたことは光栄に

思うが、解析の結果には

ただただ驚くばかりで、

未だ信じられないことも

多い」と話す。「不可能

だと思っていたナトリウ

ムポンプを自然は持って

いたのだから、まだ大き

な陽イオンはポンプでき

ないが、いずれはセシウ

ムポンプやストロンチウ

ムポンプも作り出すこと

ができるのではと思う。

もしできたら、原発で問

題になっている放射性物

質を光照射により回収で

きるかもしれない」と今

後の夢を語った。

       〈北原〉

神取秀樹教授(生命・

物質)、井上圭一助教(同)

らのグループが東京大学

大気海洋研究所(以下、

海洋研)との共同研究に

より、光エネルギーを

使ってナトリウムイオン

を輸送する新しいタンパ

ク質(ナトリウムポンプ

型ロドプシン)を発見し

た。光エネルギーを使っ

て水素イオンや塩化物イ

オンを輸送するタンパク

質は細菌から発見されて

いたが、生体にとって重

要な電解質の1つである

ナトリウムイオンを輸送

するタンパク質は見つ

かっていなかった。また、

既知の光エネルギー利用

の機構を考慮すると、陽

イオンの輸送はありえな

3月31日に本学でコズ

ミックカレッジが行われ

た。コズミックカレッジ

とは、いのちの大切さを

基盤に、好奇心、冒険心、

匠の心を備えた創造的な

青少年の育成を目的とし

た教育プログラムで、本

学とJA

XA

、科学番組

ディスカバリーチャンネ

ルによって共同で開催さ

れた。

当日は小学生を対象に

簡単な実験・工作や、そ

れらを応用した科学や宇

宙についての体験講座な

どが行われた。例えば、

防犯ブザーを頭上で振り

回すと容易にドップラー

効果を体感できる。音だ

けではなく光でもドップ

ラー効果は起こってお

り、その影響を測定する

ことで宇宙の膨張が証明

できる。また、星の色を

見ることで星の成分や温

度、年齢といった状態を

知ることができる。この

ように実演と解説の組み

合わせで説明を行い、ほ

かには凹凸レンズを利用

した望遠鏡の原理や手回

し発電機を使用した宇宙

エレベータ等の講座が行

われた。この企画は午前

の部と午後の部の2回行

われ、それぞれ200名ずつ

の参加者が集った。

運営・講師として関

わった岡本茂准教授(生

命・物質)は「多くの子

どもに小さいころから夢

を持って立派な科学者に

なってほしい」と語る。

「将来の夢は?」と聞か

れたとき、現代において

この質問に答えられる子

どもは多くはない。ほと

んどはそんなものは持ち

合わせていないか、他人

に語るほど夢と向かい合

えていない。しかし、そ

の「夢」を持つことこそ

がすべての原動力だと岡

本准教授は考える。見つ

けることすら難しい将来

の夢。意外にもそれは身

近なところに転がってい

るかもしれない。

       〈山田〉

基修飾シリカを

作るという場面

では、広く知ら

れているグラフ

ト法に代わり、

岩本研究室で研

究が進められて

いたポリマープ

レカーサー法と

いう手法を用い

た。その結果、

従来より均一な

アミノ基修飾シ

リカを合成する

ことに成功し

た。また、性能

の向上を目指す

場面では、様々

な条件で合成し

Page 2: 2Î] | Ë |Ë Ä 4 ?Eæ %¹ Qt )Q è¹ ß ` sw px Ux oMsT óh Ð`T` T wè¹xßQ óo> wpK Ï H R Ï úwA xx t QwÞÃçpK Ð A UK q Q ` Ufwæï xMA pK Ð \\p Ï T wè¹ ß `shqb Ð\\

名古屋工業大学新聞  

お問合せ先 [email protected] 名工大新聞HP http://nitpress.wordpress.com/ 「じめじめ。」

2013年 6月4日

伊藤准教授

は「マルチエー

ジェントシステ

ムの自動交渉技

術とその応用の

研究」で研究部

門の表彰を受け

た。マルチエー

ジェントシステ

ム(以下、MA

S)とは人間の

代わりに計算機

によって人間社

会の未来をシ

ミュレーション

する仕組みのこ

とである。今回、

伊藤准教授はM

ASを交渉の際

に用いるための

研究を進め、そ

の結果、2つの

新規数理モデル

名工大新聞部ではHPやTwitter、Facebookを通しても情報を発信しています。オンラインならではの情報もあるので是非ご活用ください。

本学の藤正督教授(環境材料)と伊藤孝行准教授

(情報)が、平成25年度科学技術分野の文部科学大

臣表彰を受けた。この表彰は科学技術に関する研究

開発・理解増進等において、顕著な成果を収めた者

について、その功績を讃えることにより、科学技術

に携わる者の意欲の向上を図り、我が国の科学技術

水準の向上に寄与することを目的としている。

藤教授は「機

能性中空粒子の

材料開発技術の

振興」で科学技

術振興部門の表

彰を受けた。

文部科学大臣

表彰科学技術賞

とは新しい技術

を開発しただけ

でなく、私たち

の身の回りの製

品にも技術を応

用し、国民の生

活を向上させた

ことが大きな功

績として認めら

れた人に贈られ

る賞である。

今回の受賞に

際しての藤教授

の研究テーマは

も考えたことのないよう

なことをしたい」と藤教

授は今後の展望を答え

た。また学生たちに関し

ては「勉強をすること、

作業をすることも大切だ

がその中にアイディアを

盛り込むことが研究の醍

醐味であり、社会に出て

も役立つということを伝

えたい。また、こんな面

白いモノを作っているん

だということを知っても

が高く、さらに透明性も

高いフィルムを作ること

ができる。また、塗料に

使用すると塗布したもの

を滑りにくくする効果が

あり、バレーボールの公

式球にも使用されてい

る。金属を錆びにくくす

る効果もあるので一部の

車のアルミホイールにも

使われているそうだ。他

にも中空粒子には様々な

可能性があり、現在も研

究が行われている。藤教

授は「中空粒子にはまだ

まだ分からない点があ

り、特に塗料に使用した

場合の滑らない作用はメ

カニズムがわかっていな

い。それが解明できれば

もっと応用ができるので

はないか」と語った。

今回の研究のきっかけ

として、藤教授は学生時

代に卒業研究でセラミッ

クスの細孔について研究

していたところ、セラ

ミックスに空いた狭い空

間に入れた水が-20度でも

凍らないことに驚き、狭

い空間に物質を入れれば

何かが起こるかもしれな

いと考えて気体をセラ

ミックスの穴に閉じ込め

ることを思いついたとい

う。最初はもともとあっ

たセラミックスの多孔体

を買ってきて中に気体を

入れ研究をしていたが、

もっとサイズの小さいも

のはないかということで

中空粒子を開発したそう

だ。今回の受賞について

藤教授は「とても嬉しい、

これまでいっしょに研究

してきてくれた企業、学

生の人たちに感謝をした

い」と述べた。

「ありふれた材料に少し

の工夫を加えて、機能の

ある材料を作りたい、誰

らえるようにしたい」と

語った。

藤教授は「3年生くら

いまでは受け身の姿勢で

学ぶことが多いが4年生

からは自ら動く、行動す

ることが必要になる。最

近は工学のあり方も変

わってきているので今ま

で通りではいかないこと

も多くなると思うが、だ

からこそ自分の思いがあ

ることに対して自分から

道を切り開い

ていってほし

い」と学生に

対してメッ

セージを送

る。これから

も新たな道を

切り開いてい

くであろう藤

教授に大きな

期待をしてい

きたい。  

   〈安藤〉

中空粒子という

ものについて

だ。中空粒子と

は中が空洞に

なっていて、そ

こに空気が入っ

ているセラミッ

クスの粉でシリ

カ等を主な材料

としている。中

空粒子には断熱

性があり、断熱

フィルムに使用

すると断熱効果

を提唱した。

一つは人間の価値観の

依存性のモデルである。

従来、物の価値は個人に

よって決まるのであり、

他者からの影響は考えら

れていなかった。しかし

今回の提唱では他者が個

人に与える影響を考慮し

たものとなっている。例

えば目の前にリンゴがあ

り、自分はそのリンゴに

100円価値があると判断し

たとする。ここまでが他

者からの影響を考慮しな

い価値観である。ここで、

友人がそのリンゴは50円

の価値しかないと言った

とすると、自分も50円の

価値、もしくは100円より

は少ない価値しかないと

判断するかもしれない。

これが他者からの影響を

クションのよ

うな競争的な

交渉の際に用

いるMASに

適応すること

を目的とし、

本研究では計算機プログ

ラムで実際に計算可能な

具体的モデルの構築に世

界で初めて成功した。

もう一つは非線形で複

雑な効用空間の計算モデ

ルである。先の提唱が競

争的な交渉を目的とした

のに対し、これは協力的

な交渉を目的としたもの

である。ある一つの決定

をするとき、それを決め

る要因は必ずしも一つで

はない。時間や意思、状

況など複雑に絡み合う複

数の要因が最終的な決定

を促す。それらの要因が

決定に及ぼす影響は効用

関数と呼ばれる満足度を

表す関数で表される。今

回研究した効用関数は多

次元に渡り、簡単に四則

演算できるものではなく

非線形性を持っている。

そこで伊藤准教授はそれ

ぞれの要因が決定に及ぼ

す影響を計算する数理モ

デルを提唱した。

伊藤准教授はこれらの

研究成果が国際的な自動

交渉エージェント研究開

発、大規模合意形成支援

システム、高齢化社会、

スマート社会システムの

実現に寄与することを期

待され受賞に至った。今

後の展望について伊藤准

教授は「現在、提案理論

を交通管理制御やスマー

トグリッドに応用しよう

とがんばっています」と

語った。スマートグリッ

ドへの応用が現実になれ

ば、交渉事は格段にス

ムーズに進むようになる

だろう。ともすると予想

もしなかった結末に出会

えるかもしれない。伊藤

教授とMASの発展にこ

れからも注目していきた

い。

〈山田〉

考慮した価

値観であ

る。伊藤准

教授はそう

いった価値

の依存性を

数理モデル

にした。こ

の数理モデ

ルはリンゴ

の例を発展

させ、オー

Page 3: 2Î] | Ë |Ë Ä 4 ?Eæ %¹ Qt )Q è¹ ß ` sw px Ux oMsT óh Ð`T` T wè¹xßQ óo> wpK Ï H R Ï úwA xx t QwÞÃçpK Ð A UK q Q ` Ufwæï xMA pK Ð \\p Ï T wè¹ ß `shqb Ð\\

名古屋工業大学新聞  

What’s AIESEC?? -

お問合せ先 [email protected] 名工大新聞HP http://nitpress.wordpress.com/ 「rainy day♪」

2013年6月4日

名工大新聞はいつでも新メンバーを募集しています!興味のある方は[email protected]まで気軽にメールをください!

本学の正門で私たちを

暖かく迎えてくれるメイ

ちゃん。このメイちゃん

の研究をしている徳田・

南角研究室の大浦圭一郎

特任助教(情報)が独創

研究奨励賞板倉記念を受

賞した。この賞は日本音

響学会の選奨の一つで、

音声処理に関する独創的

な研究、また産業などに

も貢献する研究を行った

ことを賞して贈呈され

る。大浦特任助教は「H

MM音声合成ツールキッ

トの開発・公開による学

術分野・産業分野への貢

献」というテーマで受賞

した。

研究の内容は、主に徳

田・南角研究室が開発し

ているHTSという音声

合成ソフトだ。HTSに

はHMM音声合成とい

う手法が用いられてい

る。これは従来の音声合

成の手法と異なり、音声

に含まれる特徴量をモデ

ル化して音声を合成して

いる。そのため、音声に

感情表現を加えることが

できるだけでなく、必要

な容量が少ないことから

様々な応用が可能であ

る。徳田・南角研究室は

このHMM音声合成とい

う手法を確立し、HTS

という音声合成ソフトを

オープンソースソフト

ウェアとして一般に公開

している。自分たちの研

究室で確立したものを公

開することで学術・産業

境・エネルギー問題と密

接に関係している。

また、南雲助教は研究

を進める上での苦労につ

いて、「バグを取り除い

てプログラムを完成させ

ること。そして、コン

ピュータの性能上計算で

扱える数値は104〜105程度

であるから1023の規模で起

きる実際の現象との間に

は溝が生じてしまう。そ

の差異を自分で

埋める必要があ

るため、現実と

整合するような

結果が得られて

いるかチェック

することに苦労

した」と語った。

受賞が決まっ

たことについ

て、「膜に対し

てこれまで以上

に集中して研究

を進めなければ

いけない。プ

レッシャーは感

じる」と気持

ちを新たに決

意を語った。

   〈伊佐治〉

分野への応用を可能に

したことが受賞につな

がった。

大浦特任助教はHT

Sを常に最新にしてお

くことを心掛けてい

た。オープンソースソ

フトウェアとして公開

をしているため、様々

な企業や研究に応用さ

れているが、それらの

応用例から意見を取り

込んで、日々新しいも

のへ更新している。ま

た、大浦特任助教はHT

Sの応用にも手を伸ばし

ていて、HTSを日本語

音声に特化した「O

pen JTalk

」や、歌声を合成

する「Sinsy

」、メイちゃ

んにも使用されている

「MMDAgent

」などの

応用分野に関わってい

る。 今

後はより音質を改善

していくことを目指すと

のことだ。また、正門の

メイちゃんにはいくつか

センサーが取り付けられ

ているものの、そのうち

1つしか使用していな

い。そのセンサーを使っ

て新しい、また面白いこ

とにも挑戦をしていくそ

うだ。今後の研究にも期

待をしたい。  〈山川〉

いってもピンとこない人

も多いと思うが、下水の

浄化や大気中の二酸化炭

素の分離・回収など実用

的な人工膜を研究する学

問である。膜を用いるこ

とにより蒸留等他の手段

より必要な熱エネルギー

が少なくて済むので、環

南雲亮助教(物質)が

日本膜学会膜学研究奨励

賞を受賞した。この賞は、

膜学研究において優れた

業績を挙げた40歳未満の

若手研究者に今後への期

待を込めて贈られる。今

回、受賞対象となった研

究は「自由エネルギーの

理論計算による人工膜の

素材設計アプローチ開

発」で、5月21日に都内

で開催された日本膜学会

35年会において授賞式と

受賞記念講演が行われ

た。南

雲助教授は熱力学・

統計力学の観点から分

子・原子レベルでのシ

ミュレーションを行うこ

とにより、人工膜を効率

的に設計するための研究

を進めてきた。膜学と

Page 4: 2Î] | Ë |Ë Ä 4 ?Eæ %¹ Qt )Q è¹ ß ` sw px Ux oMsT óh Ð`T` T wè¹xßQ óo> wpK Ï H R Ï úwA xx t QwÞÃçpK Ð A UK q Q ` Ufwæï xMA pK Ð \\p Ï T wè¹ ß `shqb Ð\\

名古屋工業大学新聞4

お問合せ先 [email protected] 名工大新聞HP http://nitpress.wordpress.com/ 「子どもの頃みたく、雨の中濡れながら遊びたい。」

2013年6月4日

nitechpress @gmail.com

  〈伊佐治〉

NIT FILM

S

は今年か

ら新たな部活動として活

動を始めた、映像制作に

関する部である。現在M

2が4人、M1が5人、

4年生が8人、3年生が

1人、2年生が6人、1

年生が1人の計25人所属

しており、月2回を目安

に映画の鑑賞会や映像制

作に関するミーティング

を行っている。

映画鑑賞会は当番制で

担当者がおススメ映画を

持ち寄って行われる。映

像が好きで鑑賞会のみの

参加も可能とのこと。映

像制作は部員の中で映像

をつくりたい人を中心に

今回の研究室の旅で

は、河川およびその流域

などについて研究してい

る冨永晃宏教授(都市社

会)の「河川研究室」を

紹介する。河川研究室で

は大きく分けて『多様性

の創出』『水害対策』の

第58回名古屋市民バ

ドミントン選手権大会

が、2月10日から約3週

にかけて露橋スポーツ

センター

他にて行われ

た。男子シングルス選手

権の部では武市崚佑さん

(電気電子3年)が3位

に入賞、女子シングルス

一般の部では田中佐知さ

ん(機械2年)が準優勝

を果たした。この大会は

名古屋市バドミントン協

会が主催し、名古屋市に

在住・在勤・在学する人

を対象とする大会で、本

学バドミントン部からも

多くの選手が出場した。

河川研究室

(都市社会工学科)

武市さんは昨年の当大会

男子ダブルス一般の部に

おいて優勝しており、今

回は選手権の部に出場し

た。大

会を終えて武市さん

は「対戦相手が格上の選

手ばかりだったので、入

賞は無理だろうと思って

いたけれど、選手権の部

に上がってきたからには

頑張ろうという気持ちで

臨んだ。結果3位入賞す

ることができて幸運に思

う。次は12月に行われる

東海学生新人バドミント

ン大会に向けて頑張って

行きたい」と話した。

また、第122回中日楯争

奪平成25年度春季愛知県

新人バドミントン大会

が、4月7日から3週に

かけて愛知県体育館他に

て開催され、男子シング

ルスで日比聡さん(電気

電子2年)が3位入賞を

果たした。男子シングル

スには312人の選手が出場

し、その中で日比さんは

どんどんとトーナメント

を勝ち進んでいったが、

惜しくも準決勝で敗れ3

位に終わった。

大会を終えて日比さん

は「4月は複数の大会が

重なり、数多くの試合を

こなしていたので、当日

は気持ち・モチベーショ

ンともに高かった。昨年

秋の当大会では初戦敗退

だったので、今回はそれ

2つのテーマで研究を

行っている。

『多様性の創出』の研

究とは、河川の生態環境

を調査し、河川構造物を

設けることにより水生生

物に適した環境を創造す

ることを目的とするもの

だ。具体的には、ワン

ド(川の本流とつながっ

ているが、河川構造物な

どに囲まれて池のように

なっている地形)を人工

的につくったり、水制(川

を流れる水の浸食作用な

どから河岸や堤防を守る

ために、水の流れる方向

を変えたり水の勢いを弱

くすることを目的として

設けられる施設)を設置

したりすることにより、

生物が好む多様な環境を

生み出す。

『水害対策』の研究は、

大雨や台風等により生じ

る洪水や高潮などの被害

を軽減し、予防すること

を目的とする。都市にお

いては、地表がアスファ

ルトやコンクリートで舗

装されており、水は浸透

することができない。そ

のため、集中豪雨などで

短時間に多量の雨が降る

と下水処理能力を超え、

洪水になってしまう。そ

の対策の一つとしては、

地下に貯水池を設けると

いったことがある。

河川研究室では学生が

研究内容を決定する際、

以上の結果を残したいと

思っていた。まさか入賞

するとは思ってもいな

かったので、後一歩で優

勝というところまでこれ

て、嬉しかったが悔しさ

も残った。まだ未熟なと

ころがあるので、今後は

まず部内の上の人を倒せ

るように頑張って行きた

い」と話した。

バドミントン部は東海

リーグでの昇格(現在、

男子2部・女子4部)を

目指して、体育館で週に

3日の練習に励んでい

る。現在、新入部員及び

マネージャーを募集して

いるので、興味がある人

は見学に訪れてみてはい

かがだろうか。今後もバ

ドミントン部の活躍に期

待したい。 

  〈北原〉

5〜6人でグループを

作って行われる。出演者

は一般の人からも募り、

時にはロケにも赴く。こ

のシステムは同好会のと

きからとられており、学

外の映像コンテストなど

にも参加していた。今後

は工大祭で映像を公開す

ることを目標に活動をし

ていく予定だ。

現在の代表である上野

貴弘さん(建築・デザイ

ン4年)は部活に昇格さ

せた理由について、「自

分が映像を作りたいと

なったときに環境がなく

て悔しかったので、後輩

にはその環境を残した

かった」と

語る。実

際、N

IT FILM

S

映像制作が

比較的しや

すい環境に

なってい

る。部活動

になり、だ

んだんと機

材も充実し

てきているからだ。ま

た、映像制作は1人で行

うのは骨が折れるだろう

が、N

IT FILMS

という

部がその心配を拭ってく

れる。

現在はクラブ棟の4階

に部室を構えて活動を

行っている。映像が好き

な人はその部室に足を向

けてみてはいかがだろ

う。好きなものを作るの

はきっと楽しいに違いな

い。 

     〈山田〉

冨永教授はある

程度方針を示す

だけで詳細は学

生が決めてい

る。教授は『目

標に対してどれ

だけ努力する

かが大事であ

る』という考え

を持っており、

「実際に実験を

行い、実験結果

を考察すること

で、何度も失敗

をしながらも研

究を続けること

が重要である。

学生には学問の

バリエーション

がたくさんある

中でどれを突き

詰めていくか見

つけてほしい」

と語った。