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広島市菊友会講習資料 ８

講師 川村馨

１１１１．．．． 追追追追いいいい込込込込みについてみについてみについてみについて

（１） 追い込みをするしないに拘わらず、施肥（液肥)は 9 月中旬ごろまでとする。ただし肥料抜

きは引き続き行う。

（２） 活力剤、微量要素は引き続き散布する。

（３） ハイポネックス（粉）は 9 月初旬から中旬にかけて数回使用する。

２２２２．．．． 肥料抜肥料抜肥料抜肥料抜ききききについてについてについてについて

肥料抜きとは開花に伴い、肥料成分のバランスをとること。

（１） 肥料抜きに使用する肥料。

メーカー 肥料名 成分比 備考

国華園 大菊液肥 PK 2. 8. 12

アミノ PK 3. 7. 2

花有機 3. 8. 8

ウチダケミカル

粉 PKm 0. 12. 10. 3

マルタ トップドレッシング 3. 4. 5

第一 PK P 52.1, K 34.1 酸性

（２） 窒素分の消化

① 国華園、クイーン

② ランドライフ、エヌトール

③ ワラ灰、消石灰

一握りを 10 リットルの水に溶かし上澄みを潅水、葉がガサつく。

（３） その他

① 過マンガン酸カリ、3000 倍～5000 倍を 3～5 回。

② 活力剤、微量要素を潅水、光合成を活発化してチッ素成分を消耗する。

③ 木酢、竹酢を潅水し、菊の新陳代謝を促進してチッ素成分を消耗する。

３３３３．．．． カルシウムカルシウムカルシウムカルシウムのののの施肥施肥施肥施肥

9 月中に苦土石灰大さじ山盛り一杯を施肥する。

４４４４．．．． 増土増土増土増土

上根を保護し、茎、葉を太らせ大花を咲かせるため増し土（植えみ用の培養土）をする。

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(1) 最終の増土は 9 月中旬頃までとする、この増し土にはクンタンを 1～2 割ぐらい混合す

る。（カリ成分を与えることでチッ素を消化させる）

(２) 増土用の培養土が細かくなっている場合は、完熟した腐葉土を、前もって 1～2 割位混

合して積み込んでおく。

（３） 増土の量

一回に入れる量は１～1.5 ㎝位で、数回に分けて増し土するのがよい。（8 月下旬と、9

月中旬）

（4） 腐葉土か水苔を表面に置くと上根がよく出る。水苔や腐葉土に根が多く食い込んでい

る場合は、その上に増し土をする。

(5) 9 月下旬頃表面に根が露出している場合や水苔に根が多く食い込んでいる場合は水

苔を補充する。

５５５５．．．． 水水水水やりとやりとやりとやりと日照日照日照日照

（１） 水やり

① 9 月下旬頃から開花までは、水やりの都度穴から抜けるほど潅水して鉢内の空気

を入れ替える。その場合、活力剤、微量要素を使用すると無駄になるので、まず水で

十分潅水し、根を活性化する。

② 鉢内の隅々まで透水するには 2 回潅水するのがよい。

③ 活力剤や微量要素を潅水するには先ず水で十分潅水し、しばらくして活力剤、微

量要素を潅水するのが経済的である。

（２） 日照

① 9 月初旬ごろから一日中直射日光に当てる準備をする、いきなり寒冷紗などの日

よけ物を取り外すと葉焼けするので注意する。

② 出来れば毎日鉢回しをして、万遍なく太陽に当て根の活性化と木姿を整える。・

６６６６．．．． 脇芽脇芽脇芽脇芽のののの摘摘摘摘みみみみ取取取取りりりり

肥料分の調整、根張りの状況、木勢の状況を見て判断する。

７７７７．．．． 予防予防予防予防

殺虫剤、殺菌剤は定期的に散布する。

（１） 殺虫剤

① アブラムシ

・ 着蕾時からアブラムシがつきやすいので、蕾が見える前から徹底的に予防する（特

に満月の２～３日後に予防することを忘れないこと）

・ 9 月初旬頃から、アドマイヤー粒剤かオルトラン粒剤を一鉢あたり 2～3 グラム散布

する。出品前にもう一回散布する。

② 赤ダニ

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赤ダニの農薬は 2～3 種類で薬品を交代して散布する。

③ 展着剤

予防の都度、竹酢か木酢の 500～1000 倍を展着剤として使用する

（２） 殺菌剤

① 白さび、赤さび病については従来通り散布する。

② 花腐れ対策として 9 月中旬頃から 2～3 回マイシン系の農薬を散布する。

８８８８．．．． 蕾蕾蕾蕾のののの選選選選びびびび方方方方

（１） 蕾の出る時期

時期 開花の時期

早咲き種 9 月 10 日頃 10 月末

中咲き種 9 月 15 日頃 11 月 5 日頃

遅咲き種 9 月 20 日頃 11 月 10 日頃

（２） 蕾の種類

① 本蕾 芯蕾を中心に数個の脇蕾を持つ。

② 柳蕾（鬼蕾） 柳葉を持った蕾、柳葉を多く持った蕾は花は咲かない。

（３） 蕾の選び方

・ 厚物、厚走り 芯蕾を咲かせる。

・ 管物 脇蕾を咲かせる。(太管、間管は、芯蕾を咲かせている)

（４） 摘蕾の仕方

① 厚物、厚走り

①、②，③を摘み取る 予備蕾は花弁が正常に

④を予備に残す 出始めたら摘み取る

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② 管物

（５） 蕾の状態

① 正常な蕾

小さくて弾力性のある蕾

② 肥料残りの蕾

・ 甘皮が厚く自力で破れない。

・ 異常に大きな蕾

・ 花首の太い蕾

・ がくが大きく、厚い蕾

③ その他

・ 鬼蕾は一週間ぐらいシェードすると花が咲く。（蕾が小さい時）

・ 咲かせる蕾に異常がないと判断した時に一つにする。時期は甘皮が破れたこ

ろ。

・ 予備蕾はできるだけ長く残して、肥料分を消化させる。

芯蕾の走り弁が真直ぐに伸びたら

①、②，③の脇蕾は切り取ってゆく