1 Debian(Debian GNU/Linux) とは...
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最終更新日 2007.09.03 ver1.0
Debian4.0のインストール知的システムデザイン研究室
1 Debian(Debian GNU/Linux)とはDebian GNU/Linux(以下Debian)は、Debian Projectが開発している Linuxディストリビューションである。数ある Linuxディストリビューションの中でも、対応パッケージの多さや、強力なパッケージ管理システムといった点が特徴である。Debianのパッケージは GPLや BSDライセンスなど、再配布や改造が自由なライセンスに基づいて配布されているため、ユーザはDebianのソフトウェアを無料で利用できる。本マニュアルではDebian 4.0(etch)のインストール方法を説明する。
2 インストールの準備Debianをインストールする前に、まず以下の準備をしておく必要がある。
• ハードディスクの設置
• インストーラの作成(CD)
3 インストールCDの作成ここでは、Windows XP上で jigdoというアプリケーションを用い、世界中のDebianミラーから CDイメージファイルのダウンロードを行い、そのイメージを使ってインストール CDを作成する。
1. jigdo のサイト(http://atterer.net/jigdo/)から jigdo-lite をダウンロードする。ここではWindows 用の Zipファイルをダウンロードする(Fig.1)。
Fig. 1 jigdo-liteのダウンロード
2. 解凍したフォルダの中に jigdo-lite.batというファイルがあるので実行する。
3. コマンドプロンプトが開き、jigdo:と表示され、.jigdoファイルのURLを聞かれるので、Debianのサイトにある安定版のリンク先(http://www.jp.debian.org/CD/jigdo-cd/#which)から自 PCに合わせたアーキテクチャを選択(ここでは i386とする)し、***.jigdoのURL(例:http://cdimage.debian.org/debian-cd/4.0 r0/i386/jigdo-cd/debian-40r0-i386-CD-1.jigdo)をプロンプトに入力して、Enterキーを押す。
4. 同志社大学内でインストール作業を行う場合、proxyサーバの設定を行う必要があるため、コマンドプロンプトで [Ctrl]+ [C]キーでバッチジョブを終了する。ここで、jigdo-lite.batと同じフォルダに jigdo-lite-settings.txtというファイルができるので、jigdo-lite-settings.txtを開き、wgetOptsの行の最後の「’」の前に以下のオプションを一行で追加して、proxyサーバの設定を行う。¶ ³
# wgetOpts=’ … -e http proxy=http://proxy.doshisha.ac.jp:8080/ −−proxy-user=(ユーザ ID)−−proxy-passwd=(パスワード)’µ ´
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5. 再度、手順 2、3を実行する。
6. Files to scan:と表示されたら Enterキーを押す。
7. Debianmirror:と表示され、使用するミラーサイトを聞かれるので、「http://ftp.jp.debian.org/debian/」と入力する。(Debian non-US mirrorと表示された場合、「http://ftp.jp.debian.org/debian-non-US/)」と入力する。)
8. スクリプトの指示に従うと jigdo-lite.batと同じフォルダ内に debian-***-i386-binary-1.isoという CDイメージができる。
9. この CDイメージを CDに焼けばDebianインストーラの完成である。ISOファイルを CDに焼くためには、専用のソフトウェアが必要である。
4 CDによるインストール1. CDを入れて起動すると以下の画面になるので、Enterキーを押す(Fig.2)。
Fig. 2 インストールの開始
2. 言語の一覧が表示されるので、「Japanese-日本語」を選択する(Fig.3)。
Fig. 3 言語の選択
3. キーボードの一覧が表示されるので、日本語 (106)キーを選択する(Fig.4)。
4. ネットワークカードを選択する。複数のネットワークインターフェースがある場合は、現在ネットワークに接続されている方のネットワークカードを選択する(選択後、自動的に DHCPで IPアドレスが取得される)。ネットワーク内で DHCPサービスが起動していない場合は、手動で IPアドレスの入力を行う。
5. ホスト名を入力する。ホスト名とは自分のパソコンの名前のことである(Fig.5)。
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Fig. 4 キーボードの選択
Fig. 5 ホスト名の入力
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6. DHCP で IP アドレスを取得した場合かつ三木研究室内でインストールを行っている場合は、ドメイン名が「isdl.doshisha.ac.jp」となっているので、そのまま「続ける」を選択する(Fig.6)。もしそうでない場合は、任意でドメイン名を設定する。空白でも構わない。
Fig. 6 ドメイン名の入力
7. パーティショニングの方法を聞かれるので、「ガイド-ディスク全体を使う」を選択する(Fig.7)。
Fig. 7 パーティショニングの方法
8. パーティショニングするディスクを選択する(Fig.8)。
9. パーティショニングの機構を聞かれるので、下記の 3つのいずれかを選択する。ここでは「すべてのファイルを1つのパーティションに」を選択する(Fig.9)。
10. 「パーティショニングの終了とディスク変更への書き込み」を選択する(Fig.10)。
11. ディスクの変更を書き込むかを聞かれるので<はい>を選択する(Fig.11)。
12. ルート(システム管理者アカウント)のパスワードを入力する(Fig.12)。
13. 確認のために再度パスワードを入力する(Fig.13)。
14. ユーザアカウント(利用者の名前をフルネームで)を入力する(Fig.14)。
15. アカウントのユーザ名を入力する(Fig.15)。
16. ユーザアカウントのパスワードを入力する(Fig.16)。
17. 確認のために再度パスワードを入力する(Fig.17)。
18. ネットワークミラーを使うか聞かれるので、<はい>を選択する(Fig.18)。
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Fig. 8 パーショニングするディスクの選択
Fig. 9 パーショニングの機構
Fig. 10 パーティショニングの終了
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Fig. 11 ディスクの変更
Fig. 12 管理者のパスワードの入力
Fig. 13 管理者のパスワードの確認
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Fig. 14 ユーザアカウントの入力
Fig. 15 ユーザ名の入力
Fig. 16 ユーザのパスワードの入力
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Fig. 17 ユーザのパスワードの確認
Fig. 18 ネットワークミラーの選択
Fig. 19 ダウンロードする国の選択
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19. ダウンロードする国を選択する。ここでは「日本」を選択する(Fig.19)。
20. APTが使用するDebianミラーサーバを聞かれるので、「ftp2.jp.debian.org」を選択する(他でもよい)(Fig.20)。
Fig. 20 Debianミラーサーバの選択
21. プロキシの設定をする。同志社大学内で行う場合は、「http://(ユーザ ID):(パスワード)@proxy.doshisha.ac.jp:8080」と入力する(Fig.21)。
Fig. 21 プロキシの設定
22. Debianパッケージ利用調査に参加するか聞かれるので、どちらかを任意で選択する(Fig.22)。
23. インストールするソフトウェアを選択する。通常用途ではデフォルトでかまわない。最小構成にする場合は、何もチェックせずに<続ける>を選択する(Fig.23)。
24. GRUBブートローダをインストールする(Fig.24)。
25. ここで、CD-ROMが取り出される。続けるを選択すると再起動が始まる。(インストールの完了)(Fig.25)。
26. Debianが起動する(Fig.26)。
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Fig. 22 パッケージ利用調査の参加
Fig. 23 ソフトウェアの選択
Fig. 24 GRUBブートローダのインストール
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Fig. 25 インストールの完了
Fig. 26 Debianの起動
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