対数グラフグラフから読みとれる傾きがlog 10 b、切片がlog 10 a である。このことから読みとった傾きと切片から元の関数の a とb を求めることが出来る。対数関数の式(5)
対数をとると - 一橋大学経済学研究科shioji/kiso2011/log.pdf対数 •...
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対数
• zを「底」とする対数– Y=logz(X)
– その意味は、「XはzのY乗である」ということ
• ここでは「自然対数」(natural logarithm)を主に取り上げたい。– 不思議な数「e」を底とする対数
– eの定義:
– 自然対数をln(X)と書くことが多い。
– 近似式:ln(1+a)=a
– また、ln(X)の微分は1/X
( )1/
0lim 1 s
ss
→+
対数を取ると図が見やすくなる
• 成長している変数のグラフ化
– Xtという変数が毎期aの率で成長しているとする
– このとき、Xt=(1+a)t・X0である。
– 両辺の対数をとると、
• lnXt = [ln(1+a)]・t + lnX0
• 近似的にはlnXt = a・t + lnX0
対数をとらずにそのままグラフ化した場合(A国は毎期5%、B国は20%で成長)
0
5
10
15
20
25
30
35
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
A国B国
対数をとってグラフ化した場合(A国は毎期5%、B国は20%で成長)
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
A国B国
参考:エクセルの「対数目盛」機能を使った場合(A国は毎期5%、B国は20%で成長)
1
10
100
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
A国B国
続き
• 成長しながら循環している変数のグラフ化
– Ytという変数は先に見たXtという変数の周りで循環的な動きをしている。
– 偶数年:Yt=(1+b)・Xt
– 奇数年:Yt=(1+b)-1・Xt
– 両辺の対数をとると、
• 偶数年:lnYt = ln(1+b) + lnXt
• 奇数年:lnYt = - ln(1+b) + lnXt
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1000
1904 1909 1914 1919 1924 1929 1934 1939 1944 1949 1954 1959 1964 1969 1974 1979 1984 1989 1994 1999 2004
企業物価指数(戦前基準)の推移1934-36年平均を100とする
-1
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1
2
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1904 1909 1914 1919 1924 1929 1934 1939 1944 1949 1954 1959 1964 1969 1974 1979 1984 1989 1994 1999 2004
企業物価指数(戦前基準)の推移、対数をとった場合1934-36年平均を100とする
対数をとらずにそのままグラフ化した場合(変数Yは変数Xの常に2倍、両者とも毎期20%で成長)
0
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20
30
40
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60
70
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
変数X
変数Y
対数をとってグラフ化した場合(変数Yは変数Xの常に2倍、両者とも毎期20%で成長)
0
0.5
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1.5
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3.5
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4.5
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
変数X変数Y
対数差分をとることの意味
• 通常の意味での「成長率」または「増加率」
ΔXt/Xt
• 「対数差分」ないし「対数階差」
ΔlnXt
• 次にみるように、対数差分は通常の意味での成長率の近似と解釈できる。
• 成長率の計算
– Xtという変数は時間tと共にその値が変わっていくものだとする。
– そのt期からt+1期にかけての成長率をaとすると、a=ΔXt/Xt=(Xt+1-Xt)/Xt
– 言い換えると、Xt+1/Xt=1+a
– 両辺の対数をとると、
• lnXt+1 -lnXt=ln(1+a)=a(近似的に)
– よって成長率は対数差分によって近似される!
ちなみに(主に理系出身者向け?)
• しかし別の見方もできる。
• 時間が連続である時、変数Xtのt時点での「瞬時的成長率」は(dXt/dt)/Xt
• これはdlnXt/dtに等しい(合成関数の微分の公式を用いる)
• 「対数差分」ΔlnXt=lnXt+1-lnXtはこの瞬時的成長率を時間について積分したものである。
• そう考えてみると、「対数差分」こそが正しい成長率の定義だ、ということも可能である。
0
100000
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300000
400000
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600000
1955/ 1-3.
1960/ 1-3.
1965/ 1-3.
1970/ 1-3.
1975/ 1-3.
1980/ 1-3.
1985/ 1-3.
1990/ 1-3.
1995/ 1-3.
2000/ 1-3.
2005/ 1-3.
日本の実質GDP、原データ
10.5
11
11.5
12
12.5
13
13.5
1955/ 1-3.
1960/ 1-3.
1965/ 1-3.
1970/ 1-3.
1975/ 1-3.
1980/ 1-3.
1985/ 1-3.
1990/ 1-3.
1995/ 1-3.
2000/ 1-3.
2005/ 1-3.
日本の実質GDP、対数