パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

32
パタン・ランゲージから プロジェクトランゲージへ 2011/02/26 京都光華女子大学 徳風館 小講堂 CultureWorks 懸田 剛 本橋 正成

description

2011/02/26 西日本アジャイルプロセス協議会にて、パタン・ランゲージからプロジェクトランゲージへ。パタン概要とアジャイル担当。

Transcript of パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

Page 1: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

パタン・ランゲージから プロジェクトランゲージへ

2011/02/26 京都光華女子大学 徳風館 小講堂

CultureWorks!懸田 剛 本橋 正成

Page 2: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

懸田 剛

twitter: kkd [email protected]

CultureWorks

Culture Cultivator アジャイルプロセス協議会 四国支部長  

Page 3: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

本橋 正成

twitter: motohasi [email protected]

CultureWorks

Culture Cultivator アジャイルプロセス協議会運営委員  

Page 4: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

アジェンダ •  パタン・ランゲージ概要 •  パタンランゲージから プロジェクトランゲージへ

•  パタン・ランゲージとアジャイル

Page 5: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

パタン・ランゲージ概要

Page 6: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

パタン・ランゲージ概要 •  目的 – 利用者が主体的に設計に参加できる – 専門家が利用者を支援できる – 漸進的な設計施工を支援できる

•  内容 – パタン – パタン・ランゲージ – 漸進的プロセス

Page 7: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

パタンとは •  複雑なシステムの小さな問題の解決方法 •  全体のシステムの一部を修復 •  具体的なもの

問題

状況 (コンテキスト)

フォース

フォース

結果 (望ましい状態)

パタン (解決策)

Page 8: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

パタンの具体例 親密度の変化(127)

建物の空間がプライバシー度に応じた順序でないと常に戸惑いを感じる

棟の配置、建物の階数、玄関の位置などがほぼ決まっている

空間の選択で出会いの意味付けができな

空間が交錯しすぎると出会い地点を選べない

親密度に応じた細やかな人間交流を実現したい

建物内の各空間は、玄関と最も公的な部分から始まり、やや私的な領域に導かれ、最後に最も私的な領域に至る順序になるよう配列すること

Page 9: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

パタン・ランゲージ •  実証された解決策の相互作用のつながり – 何かの解決策が、別の問題を引き起す – 何かを解決した後に、更に詳細な問題を解決する

– ゆるやかな順序と関連を持つ •  実現したいことの全体性を表現 •  町、環境、建築、調度品に至るまで253のパタンを収録

Page 10: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

パタン・ランゲージ

パタン  (解決策)

パタン  (解決策)

パタン  (解決策)

パタン  (解決策)

パタン  (解決策)

パタン  (解決策)

パタン  (解決策)

パタン  (解決策)

パタン  (解決策)

Page 11: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

ソフトウェアパターン •  C.Alexanderに影響からHillSideGroup→PLoPへ – オブジェクト指向設計[GoF] – アナリシスパターン[Fowler] – アーキテクチャ[POSA] – ドメイン駆動設計[Evans] – エンタープライズアプリケーション[Fowler] – エンタープライズインテグレーション[Hope] –  xUnitPatterns[Meszaros]

•  システム以外の対象も – 開発組織[Coplien] – 組織への新しいアイディアの導入[Rising]

Page 12: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

使い手 作り手

ソフトウェアパターン パタン・ランゲージ

Page 13: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

パタン・ランゲージから プロジェクトランゲージへ

バトンタッチ!

Page 14: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

パタン・ランゲージと アジャイル

Page 15: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

アジャイル開発もパターンが源流 Agile  

Development

eXtreme  Programming Scrum

Episodes:    A  Pa;ern  

Language  of  Compe??ve  Development  [Conningham]

A  Genera?ve  Development-­‐

Process  Pa;ern  Language  [Coplien]

SCRUM:    A  Pa;ern  

Language  for  Hyperproduc?ve  SoJware  Development  [Schwaber]

Agile  Adop?on  Pa;erns  [Elssamadisy]

アジャイルプラクティスをパタンとして再定義して状況に応じて適用しようという試み  

Page 16: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

アジャイル、ソフトウェアパターン、 パタン・ランゲージ比較

アジャイル ソフトウェアパターン パタン・ランゲージ

対象 開発プロセスそのもの

システム、ソフトウェア、UI、ドメインモデル、etc

町、環境、建築、調度品

利用者

作り手(使い手) 作り手(使い手) 使い手、作り手

Page 17: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

パタン・ランゲージの注目点 •  利用者参加型 – 利用者がパタンを作り、自ら行動する

•  合意形成(アコモデーション) – 複数の利用者が願望を混じり合わせながら共通のビジョン(パタン・ランゲージ)と現実的なプラン(プロジェクト・ランゲージ)を紡いでいく

Page 18: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

利用者が作るパタン

問題

状況 (コンテキス

ト)

フォース

フォース

強めたい点

パタン (解決策)

強みを妨げる障害

強めたい、守りたい

解決したい

Page 19: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

アジャイル開発における 合意形成の側面の例

•  エレベーターピッチ – 製品のコンセプトを短文で表現

•  プロダクトビジョンボックス – 製品の箱を最初に作ることで特徴、売りを考える

•  DDD(ドメイン駆動設計) – 開発者と専門家が協力してドメインモデルやユビキタス言語を作りだしていく

•  ユーザーストーリー – 顧客と開発者の対話を促進

•  ユーザーストーリーマッピング – 製品の全体像と優先順位を俯瞰

Page 20: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

アジャイル開発における プロダクトビジョン~スプリント

スプリントクロージング デモ ふりかえり

スプリントプランニング タスク 満足条件 完了定義 作業見積

リリースプランニング リリーステーマ

ユーザーストーリー 満足条件

プランニングポーカー

優先順位付け

ベロシティ

プロダクトビジョニング エレベータピッチ

プロダクトデータシート

プロダクトビジョンボック

ス UCD/UX

ユーザーストーリーマッピング パタン・ランゲー

ジ作りに類似

プロジェクト・ランゲージ作りに類

Page 21: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

h;p://agileproductdesign.com/presenta?ons/user_story_mapping/index.html  

Page 22: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

役割  

アクティビティ(ワークフロー)  

時間の流れ  

優先順位  

ユーザーストーリー  

Page 23: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

時間の流れ  

優先順位  

あるリリースの  スコープ決定

h"p://www.slideshare.net/kkd/user-­‐story-­‐mapping-­‐for-­‐agile-­‐team

Page 24: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

漸進的プロセス •  パタン・ランゲージは漸進的プロセスを内包している

•  「ランゲージ」だけでは無名の質を得ることができない、と言い切っている

Page 25: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

生きている花をつくろうとすれば、ピンセットで細胞を一つ一つ物理的に組み立てるのではなく、 種から育てるであろう。

「時を超えた建設の道」  C.アレグザンダー

Page 26: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

我々は何を学ぶことができるのか? •  コミュニティとビジョン形成 – 複数のステークホルダー間における アコモデーションプロセス

– 積極的な利用者参加プロセス •  解決策の超越的解法 – 平和学(ヨハン ガルトゥング)

•  センタリングプロセスと幾何学的特性 – Nature of Orderへ繋がるクオリティの探究

•  パタンという表現形式(Alexandrian) – 「Timeless way of Communicating」

h;p://www.slideshare.net/JoshuaKerievsky/a-­‐?meless-­‐way-­‐of-­‐communica?ng-­‐alexandrian-­‐pa;ern-­‐languages

Page 27: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

今日のまとめ •  パタン・ランゲージは利用者主体 •  パタン・ランゲージの利用には反復的かつ漸進的プロセスが内包されている

•  まだまだC.アレグザンダーから学ぶ事は多い

•  日本人はもっとパタン・ランゲージを書くべきだ(われわれの意見)

Page 28: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1
Page 29: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

参加のまちづくり入門 •  2009年に早稲田芸術学校で開催 – 本橋、懸田らが参加

•  2010年より 有志で企画・主催 –  2010/04 初級編 –  2010/11 初級編 –  2010/12 中級編

•  簡易ワークショップは各所で開催 –  2010/01 アレグザンダー祭り

–  2010/02 デブサミ –  2011/03 AsianPLoP(予)

–  2011/04 AgileJapan(予)

–  Etc…

Page 30: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

h;p://kokucheese.com/event/index/4773/  

中埜・飯島両氏による  参加型ワークショップの演習

Page 31: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1
Page 32: パタン・ランゲージからプロジェクト・ランゲージへ Part1

関西でも是非!