日本企業 In the valley

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Tips for going with Startups @Shungiku 2016/03/23 Daisuke Minamide

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Tips for going with Startups@Shungiku

2016/03/23Daisuke Minamide

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現在 3度目のシリコンバレー熱進行中

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different time, different motivation

2008年iphone 3GS発売

Android端末の発表subprime mortgage crisis

スマートフォン時代PC/モバイル時代

米国発世界規模のサービスの出現成長速度の加速

サービス出現サイクルの高速化

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大企業における新規ビジネスの難しさの原因

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制約の多い判断基準

既存事業をベースにした投資判断硬直化したクライテリア

リスクに対する極度の拒否感カニバリに対する拒絶反応

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Risk takeの難しさ現業への影響度合い

近未来の減収 遠い将来の増益> ?< ?

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DNAに刷り込まれた 3大主義

『自前主義』『独自主義』『覇権主義』

キーテクノロジーの全てを内製で

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startupのマインドセット

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大企業に対する本音

• 投資家:金は出して欲しいが口を出すな• 顧客:金払いの良い大口顧客• パートナー:相手のアセットを使い倒して自社ビジネスを拡大したい• Exit先:とにかく高値で買ってほしい

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そもそも違う生き物

Startup 大企業

• アイデアの徹底的な先鋭化• Game Changer’s

Mentality• move or die• ネズミの時間• Disruptする側

• 事業部、組織の論理 (制約 )• イノベーションのジレンマ• stop and think• ゾウの時間(恐竜?)• Disruptされる側

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これまでの取組

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Evernoteとのパートナーシップ2010年 11月、ドコモ発表会でパートナーシップとキャンペーン実施のアナウンス

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社内説得に関する成功要因

• タイミング:スマホマーケットの立上り• 社内スポンサー:役員レベルの強力なバックアップ• 顧客視点:ユーザーニーズの理解

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当時のマーケットの状況2010年4月発売の Xperiaは 80万台の販売 (smash

hit)androidアプリ数は 10万種類 (既に大量のアプリ )

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社内の強力な牽引力の獲得• 副社長による強力なバックアップ

• Philとの面会で意気投合。社内での旗振り役に• 異例な意思決定

• 役員会で、 Evernote社自らによるプレゼン機会(甲子園の決勝にいきなり参入 )• 担当事業部門長の最適な所掌範囲

• スマホの立上げの責任者• マーケティング部という社内で中立な立場

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ユーザー視点による理解の促進• 決定権者に 1ユーザーとしてベネフィットを実感・体感する、してもらう事にフォーカス

• ドキュメントではなくデモを中心に説明• なんと言っても「お客様視点で考えろ」が当時社内のバズワード

• 世界で2番目に多い日本ユーザー、 growthは1番• 日本のユーザーのMAU/ノート作成数が No.1• 多数の how to本、メディアへの露出

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情報系サービスとの連携

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Flipboardとの連携 (成功例)

• 2013年 8月の商品発表会で提供を発表

• 13年夏モデル AQUOS PADにプリインを実施

• ドコモ専用タイルの獲得

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Flipboardの成功の裏に Pulseでの失敗• 2011年、 Pulseとの連携を計画• 2011年夏端末全てにプリインを企

図• 各種コンテンツを流し込むよう新聞社等コンテンツホルダーとも調整

しかしカニバリの餌食に。。。

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失敗要因• Top lineで年間三桁億を売り上げる既存サービスと正面からぶつかるサービスとして社内に認識• 更にきぞんサービスのスマホへの移行の検討の真っ最中• ニーズは高かったが Pulse自体の日本での実績が乏しかった• Pulse社のグリップが弱く、 expectation controlに失敗

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Flipboardで実施したこと

• small startで的を絞った展開• 既存サービスのプロモツールとしての位置付け⇨既存ビジネスユニットの仲間化• Flipboardの日本進出のコミットの明確化

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Lessons learned

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積み上げる• 小さくても良いのでとにかく早く実績を積み上げる

• 作った実績はアピールしまくる。メディアなどに取り上げてもらうとより効果的。もちろん社内向けにも。• 社内の仲間作り、特に日本側。欲をいえば役員レベルで協力してもらえる人を確保

• 更に言うと、権限移譲である程度の金額レベルは米国側で勝手に判断できるようになるとべスト• カニバリは必ず起きる。出口まで自動で進められるような仕組化ができると非常に楽になる (e.g. KDDIさん)

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苦労が絶えない仲間作り (社内 )

• 既存ビジネス部隊は、ビジネスドメインの線を踏んだだけでもカニバリと主張、思考停止。• 特に要注意なのは最近多いビジデブやスカウティングに特化した新設部門

• 実績なし• バジェットなし• 権限なし

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KDDIの好循環の仕組入口 出口

KDDI Open Innovation Fund

Innovation Center/Accelerator M&A

協業ストラクチャー

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その他の気付き

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Strategic Investmentの罠

• 投資:投資先の会社運営に必要な資金。 B/Sの話。• 業務提携:ビジネスを共同で行う上で必要な連携、費用負担。 P/Lの話。

投資 ≠ 業務提携

頭でわかっていても、ちゃんと”理解”できていない場合が多い

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startup ≠ 業者さん

• ”金を出した我々がお客さん”的な態度 (投資でも業務提携でも )• Idea や executionに対する appreciationの少なさ

その結果、業者、ベンダー、下請け扱いする⇨ 村社会なのでこう言った評判は一瞬で広がることも注意

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by nameが当たり前• 自分が思うほど、会社の名前は知られていない。会社の名前で思ったほど何かができるわけではない。• 今だに” Evernoteに first checkを書いた南出”は強力な印籠• 結局こいつは何ができるのか?で見られている。実績は何よりも自身を証明するツール• 人事ローテーションに抗うのは難しいが、”人脈と個人の実績は引き継げない”。

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2: 8のルール

• 費やす時間ややりとりする人数の 8 割が社内• この比率を逆転できれば、その分他のチャンスに出会える

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startupとうまく付合う為に

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知るべきは自分 (にできること )

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仲間(社内外 )

できる事

positive feedback loopを早く作る

実績

できる事

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社内を変える必要マインド三大主義業者/ベンダーさん扱い

less risk take

理解/認識startupの生態系村社会な SV投資≠業務委託個人主義

制度/構造決断スピード人事ローテーションバジェット・権限

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最後に• 単なる調査、情報収集であれば、当地に人を派遣する必要は全くない。• 自らが inner circleに入り込むには、行動を起こし実績を残すことが重要• その為には、何故シリコンバレーが必要か、何をすべきか改めて自己分析が求められる• その上で実績を残すための環境や制度、権限を既存の枠組みに縛られず再定義しコミットすることが必要• しかし組織は簡単には変わらない。ただ変える意思を持った人がいない限り一生変わらない。小さな実績を積み上げ、然るべきタイミングに備え一人でも多くの仲間作りを行うことが最大の近道

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Thank you!