昇級審査2015/04/26 · Title 昇級審査 Created Date 3/19/2015 3:46:27 PM
審査目安 - Fukushima Medical University
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審査目安
(2020 年全国脳神経外科保険審査委員会会議の討議内容を加味して)
【開頭手術】
短期間での複数回の開頭手術(術後出血等)
⇨24 時間以内は一連の手技
⇨それ以降なら減圧開頭(K149-2 26,400 点)
⇨さらに追加手術なら試験開頭(K146 15,850 点)
動脈瘤クリッピング再手術(1-10 日)
⇨手術所見必要。その上で、試験開頭
上下に進展した前交通動脈瘤など、1 ヶ所の不整形な動脈瘤
⇨2 個の動脈瘤と認めない。手術記録の絵や画像で判断する
動脈瘤クリッピングでのクリップ数
⇨3 個以上使用した症例は症状詳記が必要
動脈瘤手術でのテンポラリークリップ
⇨手術所見を参考に容認
同一入院でのクリッピング後のコイル塞栓 or コイル塞栓後のクリッピング
⇨目的を達成したほうの手術を認め、もう一方は類似した手術。
ex. クリッピング術 + 血管塞栓術 or クリッピング術 + 脳血管撮影
一連として材料や麻酔は認める
AVM 手術での脳動脈瘤クリップ
⇨査定
【外傷】
術後出血での再手術
⇨同側、反対側、同一術野など、手術記録を参考に判断
デブリードマン加算:汚染された挫創に対する麻酔下での手術で容認
挫創をステイプラのみで縫合している場合の創傷処理
⇨「筋肉、臓器に達しないもの」
解説:「筋肉、臓器に達するもの」とは、単に創傷の深さを指すものではなく、筋肉、臓器に何ら
かの処置を行なった場合をいう
【脳腫瘍】
開頭生検
⇨頭蓋内腫瘍摘出術(K169-2 132,130 点) or 定位脳腫瘍生検術(K54-3 20,040 点)
かは、手術記録で判断(浅くて簡単なものと、深くて難しいものがある)
GBM でのギリアデル
⇨90%以上の摘出が条件。手術記録を含めた詳記を確認。部分摘出では査定
広範囲頭蓋底腫瘍切除再建術
⇨手術記録が必要。眼窩や副鼻腔の処置が必要。巨大下垂体腫瘍に対する TSS は
適応外。通常の聴神経腫瘍では認めない
海綿状血管腫の DPC コーディング
⇨脳腫瘍で容認 (血管腫では安すぎる)
頭蓋内腫瘍摘出術の複数部位手術
⇨同一開頭でなければ 2 ヶ所とする
【内視鏡】
内視鏡手術での開窓術と同時の腫瘍生検
⇨機能的定位脳手術
慢性硬膜下血腫に対する内視鏡手術
⇨初回手術では非容認。再手術では詳記で判断。
【シャント】
リザーバー留置
⇨穿頭ドレナージ術
シャント再建術
⇨局麻なら創傷処理(K000)、全身麻酔なら頭部のみは試験開頭(K148: 14,430
点)、腹部のみは試験開腹(K636: 5,550 点)
髄液シャント抜去術
⇨経過良好のためカテーテルを抜去した場合に算定。感染や機能不全によるシャ
ント抜去は創傷処理(K000) 筋肉、臓器に達するもの(長径 5cm 以上 10cm 未
満)で算定
【血管内治療】
血管内手術の体内に留置しなかったコイル
⇨体内に留置した数+1 本(特審では査定)
脳内出血を伴う動脈瘤のコイル塞栓術と血腫除去術
⇨血腫除去術は減圧開頭術
脳腫瘍に対する術前塞栓に使用するコイル
⇨髄膜腫では 5 本まで。頭蓋底腫瘍、血管芽腫、脊索腫などは手術所見で判断
結果的に成功しなかった血管内手術
⇨動脈造影カテーテル法(E003-3 3,600 点)。材料は認める
結果的に成功しなかった血栓回収
⇨動脈造影カテーテル法(E003-3 3,600 点)。材料は認める
造影剤とヘパリン投与量
⇨造影剤は 300ml、ヘパリンは 40,000 単位
破裂例へのステント使用
⇨査定
デタッチャブルコイル用マイクロカテーテル(いわゆるツーマーカー)
⇨コイル使用のない症例では認めない
dAVF あるいは AVM の術前塞栓術
⇨脳血管内手術(K178-1 66,270 点)。ONYX 使用の場合は血管塞栓術(K615-3
18,620 点) (添付文書に ONYX は血管塞栓術と記載あり)
dAVF に対する複数回の脳血管内手術(1 ヶ月に 2 回の治療)
⇨1回(一連)
頸動脈ステント留置術(K609-2 34,740 点)の IVUS
⇨認める
頚動脈の PTA
⇨四肢末梢血管拡張術。protection device 含めて認める
脳血管攣縮のエリル動注
⇨動脈造影カテーテル法(E003-3 3,600 点)。材料は認める
頚部内頚動脈閉塞に対しての血栓回収と同時の CAS
⇨手技は血栓回収(K178-4 33,150 点)として、CAS の材料は認める
ダイレーター⇨シースイントロデューサー使用時は非容認
脳血管内治療時の材料(カテーテルやワイヤーなど)の上限:別紙参照
【DBS】
DBS は全て一連の手術。麻酔料は認める
【脊髄脊椎】
Laminoplasty での骨移植
⇨棘突起など同一術野からの採骨は骨移植とは認めない
脊髄髄膜瘤手術
⇨脊髄破裂手術。脂肪腫合併例は手術所見を参考に判断。脊髄腫瘍摘出術ではな
い
【放射線治療】
ガンマナイフは包括で、画像検査は 5 万点に含まれるもの
3 ヶ月以内は部位が異なっていても一連
【麻酔・モニタリング】
低血圧麻酔
⇨未破裂脳動脈瘤手術:認めない
⇨破裂脳動脈瘤:クリップ後は認めない。手術所見を確認し対象時間を決定。
Navigation 加算
⇨認める
フロートラックセンサー
⇨大出血(1000-2000ml)あるいは心疾患の病名が必要
低体温療法(L008-2 12,200 点)
⇨脳外科的疾患での適応は無い。小児、新生児仮死では認められている
【画像診断】
脳外科手術後の CT・MRI
⇨併せて 7 回/月まで
疑い病名での連月の同一検査、画一的な CT や MRI
⇨査定
1 日の造影剤使用量
⇨300ml まで
造影 CTに引き続いて血管内治療を施行した場合など、合計で 300mlまで
解説:1 日 300ml を超える造影剤使用では腎機能障害の可能性が指摘されている
【器具】
サージセル⇨使用量を全て認める
プレートとスクリュー::プレートは 3-4 枚、スクリューはプレート x4 本
メッシュプレートとテリオンプレートを併せて 4 枚まで
バーホールプレートは 穿孔数だけ認める
吸収性スクリュー:15 才まで。15 才以上は形成的に必要な 1 ヶ所のみ
吸収性プレート:てんかんともやもや病は認める(学会の要望)
カスタムメイド人工骨やチタンメッシュ:感染や悪性腫瘍以外でも認める
デュラシールとフィブリン糊の併用:異なる部位(脳内と硬膜外)で容認
デュラシールとフィブリン糊:穿頭術(shunt・CSDH・DBS etc.)では査定
フィブリン糊 通常の開頭手術なら 3ml、広範囲頭蓋底手術では 5ml
フロシール 止血用に硬膜内に使用可。5ml
CEA での上甲状腺動脈遮断に用いる脳動脈瘤クリップ⇨査定
【薬剤】
トリプタン製剤
⇨2 種併用は査定。異なる形態 (内服と点鼻 etc.)では詳記があれば容認。脳血管
障害への使用は禁忌なので査定
抗血小板薬の投与
⇨血管内治療症例は脳梗塞の病名なしで容認。頚動脈狭窄の病名のみで容認
⇨SAH:脳血管攣縮の病名が必用
エラスポール
⇨術中使用は査定。人工呼吸器の管理下にあることが条件。期間は 14 日以内。
ラジカットの術中使用
⇨原則として非容認だが、症状詳記(MEP が消失など)にて判断。発症から 24
時間以内でなくても容認。
ATIII⇨ヘパリン使用下での使用
FFP:800ml 以内。
無菌手術での抗菌薬:5 日間程度
手術時の眼軟膏⇨査定(手術点数に含まれる)
テモダール⇨投与期間は制限無し。初発時の放射線治療のない症例は査定
頓服とは⇨14 回まで
開頭時のアートセレブ⇨500ml x 8 キットまで
リコモジュリン:DIC を確認した場合に限る。終末期の DIC 状態には不適当。
ヘパロック(10 単位/mL)2A/日まで
抗菌薬注射剤:14 日超と多剤併用は査定の傾向(コメント必要)
MRSA 感染症に対するバンコマイシン投与:14 日間まで
術中洗浄液(生理食塩水等)への抗生剤混注⇨査定
【リハビリ】
保険上は 9 単位まで許されているが、対費用効果も考えて請求するよう記載あり
FIM を詳細に記載する必用あり
ICU と超急性期の救命救急病棟:4 単位/日まで。SCU は制限無し(9単位)
急性期病棟の廃用症候群は 6 単位/日
回復期病棟の廃用症候群は 9 単位/日だが、6 単位が妥当との意見もある
高次脳機能障害・失語症は 6 ヶ月間。180 日超えでは 13 単位/月まで
【検査】
末梢血液⇨1回/3 日が目安
血液生化学的検査⇨項目にかかわらず1回/3 日が目安
末梢血液像⇨血液疾患あるいは注記が無ければ 6 回/月
DIC での血小板・FDP・PT・フィブリノーゲン
⇨:最初の 1 週間は 2 回、その後は 1/週
CRP⇨10 回/月(1回/3 日)以内
カンジダ抗原⇨2 回/月
神経学的検査(D293-3):チャート(別紙様式 19)の添付が必要。神経内科的疾患に
限る。頭部外傷や SAH は査定(画像で診断がつくから)
救急患者の同日の CT と MRI⇨理由により容認
認知症の SPECT⇨初診時に限って容認。詳記に症状変化の記載があれば follow
の検査も容認
平衡機能検査⇨画一的な算定は査定
ダイアモックス⇨手術前提に行う場合には容認
下垂体ホルモン検査⇨下垂体腺腫疑いでも容認
アバスチン投与時の凝固系検査⇨その都度は査定
B 型肝炎疑いでの e 抗原と e 抗体⇨査定
酸素モニター⇨酸素投与日数プラス 2 日まで
腫瘍マーカー⇨画像診断等によって強く癌が疑われる症例に実施
ガス分析:20 回/月以下または人工呼吸日数✖️3回
ホルター心電図⇨心拍監視下では非容認
一律的に入院患者に対して行う検査:心エコー、頸動脈エコー、血管伸展性検
査、ホルター心電図⇨査定
画一的な疑い病名でのビタミン群測定⇨保険病名と疑われる
【管理料】
SAH 術後や救命救急の ICU 管理料
⇨ドレナージ無し・酸素無し・食事ありなら 1 週間まで。重症例は容認
SpO2:15 回/月まで
高気圧酸素療法⇨1 週間まで容認
救急医療管理加算⇨緊急手術が翌日でも容認
【他】
15 円以下の局麻(キシロカイン 5ml は 13 円)は請求できない
同一視野の従たる手術は手術料の 1/2 を加算(別表で容認されているもののみ)
B-A⇨手術当日分は査定。B-V:入院中は算定不可