取 扱 説 明 書 超音波式レベル計 MultiRanger100 シ...

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TS02-0022 超音波式レベル計 MultiRanger100 システム 改訂 5 2016-01-07

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TS02-0022

取 扱 説 明 書

超音波式レベル計

MultiRanger100 システム

改訂 5 2016-01-07

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安全にご使用いただくために必ずお読みください

・ 本取扱説明書は、一般仕様の製品について記してあります。防爆仕様製品は、別途防爆仕様の品

種および形式の取扱説明書をお読みください。

・ 本取扱説明書は、表紙に記された形式の製品の正しい取り扱い、点検、調整方法を記したもので

す。納品された時点で必ずお読みになり、十分内容を理解された上で製品を取り扱いください。

・ 本取扱説明書に記載されている事項でも、別提出書類などがある場合や、弊社および弊社の代理

店などから指示がある場合は、それに従ってください。

・ 本取扱説明書は、必要時にすぐ参照できるようにしてください。

・ 本取扱説明書に記載された仕様は環境条件、使用条件によって満足できない場合があります。ご

使用前に十分なご検討、ご確認をお願いします。

・ 製品、本取扱説明書にて不明点がございましたら、取扱説明書の末尾に記されている弊社営業窓

口までお問い合わせください。

本取扱説明書に使用されている用語の意味は、次の通りです。

もし注意を怠ると、死亡や重大災害に結びつくような潜在的な危険状況を

示します。

もし注意を怠ると、軽いまた中程度の負傷や機械の損傷に結びつくかも

しれない危険状況を示します。

禁止事項を示します。このマークのある説明文は、必ず守ってください。

指示事項を示します。このマークのある説明文は、必ず守ってください。

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本製品は防爆構造ではありません。可燃性、爆発性のあるガスまたは、蒸気が発生す

る場所では絶対に使用しないでください。もし使用すると、万一可燃性、爆発性のあ

るガスまたは、蒸気に着火した場合、大災害になる危険性があります。そのような場

所では、防爆製品を使用してください。

本製品の改造や分解は行わないでください。製品や周辺機器の損傷、発火や、感電な

どの可能性があります。

(別途提出書類等がある場合や、弊社および弊社の代理店等から指示がある場合は、

そちらを優先してください。)

結線や点検などの作業を行う前に、結線する(結線した)電線の電源を切ってく

ださい。通電状態で作業を行うと、漏電および充電部同士が短絡して発火や、感電な

どの可能性があります。

結線作業を行った後、正しく結線されていることを確認してください。誤った

結線で使用すると、製品や接続された機器の動作不良、損傷、発火や怪我、感

電などの可能性があります。

万一、煙や異臭、異音が発生した場合は、速やかに電源スイッチなどを切ってくださ

い。そして対策が施されるまで使用しないでください。

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本製品は、大きな衝撃を与えたり、乱暴な取り扱いをしないでください。落とす、倒

す、投げる、ぶつける、引きずるなどは、センサおよびコントロールユニットに大き

な衝撃を与え、破損する可能性があります。

メーカであるシーメンス・ミルトロニクス社にて、耐電圧試験を行った後に保護素子

(バリスタ)を挿入しているため、弊社では耐電圧試験および絶縁抵抗試験は行ってお

りません。その代わりにテスタにて絶縁が保たれていることを確認しております。

また、上記理由により、現場での耐電圧試験、および絶縁抵抗試験を行うことはでき

ません。

使用温度、使用圧力、電気定格など、仕様に見合った条件で使用してください。仕様

に合わない条件で使用すると、製品や周辺機器の動作不良、損傷、発火や、感電、怪

我などの可能性があります。仕様は、取扱説明書または仕様書をお読みください。

本稼働の前に、動作テストを行って正常動作を確認してください。

万一動作不良が発生すると重大事故が予想される場合は、別の動作原理のセンサを併

用するなどの対策を施してください。

接ガス部の材質の耐食性については、十分検討してください。

必ず G端子などの接地端子()は、D 種接地を行ってください。

雷、静電気などの電気的衝撃の対策として、避雷器やサージアブソーバの設置などを

行ってください。対策がない場合、製品や周辺機器の動作不良、損傷、発火や、感電、

怪我などの可能性があります。

リレー出力接点に、リレーなどの誘導負荷または、ランプ負荷を接続する場合

負荷側に保護回路を接続するなどにより、負荷のピーク値が最大使用電圧または、最

大使用電流を超えないようにしてください。もしこれらの最大値を超えると、接点が

破損する可能性があります。

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A.本取扱説明書は、弊社の標準的な仕様について記されています。したがって、納入させていただいた製

品が特殊仕様の場合、詳細部分については製品と異なる場合がございますので、予めご了承ください。

B.製品の機種選定や耐食性については、弊社としましては出来る限りのアドバイスを行いますが、お客様

にて選定くださるようお願い致します。

C.本取扱説明書は、細心の注意を払って作成致しましたが、万一ご不審な点や誤りなどお気付きの点がご

ざいましたら、弊社営業窓口までお問い合わせください。

D.部品交換について

品質向上のため、製品改良は頻繁に行われます。したがって、同一の部品を提供できない場合がありま

す。この場合、代替の部品または製品を提供させていただくこともございます。詳細は、弊社営業窓口

までお問い合わせください。

E.製品の改良などにより、取扱説明書に記した内容は、予告なしに変更する事があります。

保証について

A.製品の保証期間は、弊社出荷後1年間とします。

B.本製品の使用によって発生した製品以外の損害については、保証の対象外とさせていただきます。

C.次の場合による故障や不具合は、保証の対象外とさせていただきます。

C-a 本取扱説明書に記載された内容に従わなかった場合。

C-b 弊社が定めた仕様範囲から外れた据付、結線、使用、保守、点検、保管の場合。

C-c 弊社以外の人が修理、改造を行った場合。

C-d 弊社部品以外の部品と交換、併用された場合。

C-e 弊社製品以外の周辺機器、周辺装置などに起因する場合。

C-f 使用目的から外れた使用による場合(使用目的は、本取扱説明書の1項に後述してあります)。

C-g 火災、地震、風水害、落雷、騒動、暴動、戦争行為、放射能汚染、およびその他の天災地変などの不

可抗力的事故による場合。

この限定保証条項は、お客様の法律上の権利を制限するものではありません。

-以上-

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目 次

1.使用目的 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1-1

2.概 要 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2-1

3.動作原理 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3-1

4.特長と機能 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4-1

4.1 精度 0.25%FS、分解能 2mm の高精度‥‥‥‥‥‥‥‥ 4-1

4.2 高い信頼性を誇る世界最先端の超音波技術 ‥‥‥‥ 4-1

4.3 フルオート調整機能 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4-1

4.4 電源出力 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4-1

4.5 赤外線通信による設定 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4-1

4.6 豊富なエラー表示と異常警報機能 ‥‥‥‥‥‥‥‥ 4-1

4.7 その他卓越した高機能を標準装備 ‥‥‥‥‥‥‥‥ 4-1

5.仕 様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5-1

5.1 コントロールユニット仕様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5-1

5.2 キャリブレータ仕様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5-2

5.3 標準接続センサ仕様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5-3

5.4 温度センサ(オプション)仕様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5-3

6.形 状 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6-1

6.1 コントロールユニット ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6-1

6.2 キャリブレータ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6-1

6.3 センサ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6-2

6.4 温度センサ(オプション) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6-3

6.5 フランジ取付タイプ例 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6-3

7.開 梱 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 7-1

7.1 開 梱 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 7-1

7.2 保管要領 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 7-1

8.各部の形状と機能 ‥‥‥‥‥‥‥‥ 8-1

8.1 コントロールユニット ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 8-1

8.2 キャリブレータ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 8-2

9.据 付 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 9-1

9.1 コントロールユニットの据付 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 9-1

9.2 センサの据付 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 9-3

9.3 温度センサ(オプション)の取付 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 9-8

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10.結 線 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 10-1

10.1 端子台への接続について ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 10-2

10.2 センサケーブルの結線 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 10-3

10.3 温度センサケーブルの結線 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 10-4

10.4 リレー警報接点出力端子の結線 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 10-5

10.5 アナログ出力(電流出力)ケーブルの結線 ‥‥‥‥ 10-6

10.6 同期端子の接続 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 10-7

10.7 電源ケーブルの接続 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 10-8

10.8 デジタル入力の結線 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 10-9

10.9 避雷対策およびノイズ対策 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 10-9

11.コントロールユニットの操作方法

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 11-1

11.1 操作 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 11-1

11.2 プログラムモードでの操作 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 11-2

11.3 基本パラメータ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 11-6

11.4 ランモードでの操作 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 11-9

11.5 応用パラメータ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 11-11

11.6 パラメータ一覧表 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 11-55

11.7 エラーメッセージ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 11-60

12.トラブル対応 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 12-1

12.1 トラブル対処表 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 12-1

12.2 ノイズ源の調査 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 12-6

13.メンテナンス‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 13-1

13.1 定期点検 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 13-1

13.2 コントロールユニットの電池交換 ‥‥‥‥‥‥‥ 13-3

13.3 キャリブレータの電池交換 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 13-5

14.高周波ケーブルの使用について

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 14-1

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1-1

1. 使用目的

本超音波式レベル計 MultiRanger100 システムは、液体レベルあるいは反射板の移動などを

検知し、警報または制御信号を取り出すために使用するものです。これ以外の用途には、使

用しないでください。

容量換算、開水路流量計、ポンプコントロール、水位差計測については、姉妹機の

MultiRanger200 システムをご使用ください。

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2-1

2. 概 要

超音波式レベル計 MultiRanger100 システムは、シーメンス社の製品を(株)ノーケンが日本

国内で販売するものです。

設置・調整の指導およびアフターサービスは、(株)ノーケンが責任をもって行います。

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3-1

3. 動作原理

超音波式レベル計 MultiRanger100 システムは、セ

ンサとコントロールユニットで構成されています。

センサから発信された超音波が測定物表面で反射

し、反射波として再びセンサに受信されるまでの

往復伝搬時間を計測し、測定対象物のレベルに比

例した電気信号をコントロールユニットから出力

します。

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4-1

4. 特徴と機能

4.1 精度 0.25% F.S. 分解能 2 mm の高精度

測定レンジでの精度は、フルスケールの 0.25%と同等クラスのものの中では最高のものです。

測定分解能も 2mm 単位もしくは、フルスケールの 0.1%を達成していますからキメ細かな計

測が行えます。

4.2 高い信頼性を誇る世界最先端の超音波技術

センサは強力な超音波を発射できる特許構造を採用しています。このため蒸気・ダストなど

の影響を受けにくく、高精度な計測が可能となりました。また、先進のエコープロセッシン

グ機能により、タンク内の障害物(梯子、攪拌羽根など)からの不要波を除去することが可能

になります。

4.3 フルオート調整機能

設置後、計測長・警報点・表示単位などの設定を行うだけで計測が行えます。

4.4 電流出力

4~20mA DC(または、0~20mA DC)出力を持ち、分解能 0.1%と高精度です。

4.5 赤外線通信による設定

(1) MultiRanger100 の設定および操作は、キャリブレータにより行います。

キャリブレータと MultiRanger100 は赤外線により通信します。

(2) 赤外線にて通信を行うため、MultiRanger100 のケースを閉じたままで操作を行うこと

ができ、ケーブル接続は不要です。

4.6 豊富なエラー表示と異常警報機能

センサの破損、受信異常、ケーブル破断・短絡などは、エラーメッセージとリレー接点出力

により確認できます。

また、異常時の動作状態を設定することが可能です。

4.7 その他卓越した高機能を標準装備

(1) 表示単位(m, cm, feet, in, %)の選択が可能です。

(2) リレー接点出力は、動作方向(上限・下限)と応差(制御範囲)を自由に設定できます。

(3) リレー接点出力は、液面レベルをはじめ、タンク内温度や反射波消失エラーなどに対し

て設定することが可能です。

(4) 不揮発性メモリを使用しているため、電源遮断時に設定内容が消失することはありませ

ん。

(5) タンク内の蒸気・ガスなどにより音速が変化した場合、音速補正が容易に行えます。

(6) 複数のコントロールユニットを使用する場合の干渉防止機能を備えています。

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5-1

5. 仕 様

5.1 コントロールユニット仕様

品名 超音波式レベル計コントロールユニット

形式 MultiRanger 100

計測対象 液体、スラリ

特性 センサ接続数 1 点(オプションで 2 点接続可能)

入力信号 接点入力 2 点(0.5V DC 以下で L、10~50V DC で H)

出力信号 アナログ出力 2 点 4~20 mA DC(0~20 mA DC)

アイソレーション出力(No.2 出力は初期設定にて OFF)

負荷抵抗 750 Ω Max.

リレー接点出力 3 点(SPST:2 点、SPDT:1 点)

オプションで 6 点出力可能(SPST:4 点、SPDT:2 点)

最大定格 250 V 5 A AC(抵抗負荷)

最小定格 5 V 10 mA AC(抵抗負荷)

表示 マルチグラフィック LCD(バックライト付)

レベル値、計測状態、警報の状態などの表示

計測単位 m,cm,mm,feet,inch,%など (パラメータにより選択)

精度 ±0.25 % F.S.または、6 mm 以内 (どちらかの最大値)

分解能 ±0.1 % F.S. または、2 mm 以内 (どちらかの最大値)

電源 100~230 V AC ±15 % (50/60 Hz)

12~30 V DC(オプションにて可)

消費電力 AC 電源仕様 ; 36 VA Max.

DC 電源仕様 ; 20 W(注)

使用温度 -20 ~ +50 ℃ (ただし、結露しない条件にて)

構造 IP55 相当

その他 ケース材質 ポリカーボネート

ケーブル

超音波センサ 2 心シールドケーブル(推奨:CVVS,1.25mm2)

アナログ出力 シールドケーブル (0.75 mm2 以上)

センサ分離距離 360 m Max.(センサとコントロールユニット間)

質量 約 1.4 kg

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5.2 キャリブレータ仕様

電気的特性 電源 3 V DC (リチウム電池 CR2032 1 個)

インターフェース 赤外線通信 (コントロールユニットとの通信)

周囲状況 周囲温度 -30 ~ + 60 ℃

その他 本体色 ライトグレー

サイズ 56 mm 幅 × 88 mm 高 × 22 mm 厚

質量 約 74 g

構造 非防滴構造

仕様内の精度および分解能は、理想条件において計測した場合の値で

す。理想条件とは、計測面が平面、ベーパ・ガス濃度一定、温度分布

一定などの状態を指します。

DC 電源の場合、起動時に突入電流が流れます。

最大で 111W(30V DC 時)の容量を必要とします。

リチウム電池の期待寿命は約 5 年ですが、保管場所の温度条件や使用

頻度などによっては、期待寿命より短い期間にて使用できなくなる場

合があります。電池の交換については 13.3 項を参照ください。

キャリブレータは非防滴構造のため、入力操作以外は、必ず室内の水

分・ガスがない場所に保管してください。

搭載のリレーは、接点部に金メッキを施していますので、最大定格程

度にて使用すると金メッキの剥離が生じ、微少負荷での使用が不可能

となることがあります。

リレー接点出力において、仕様の最小定格より小さい負荷を接続する

場合は、微小負荷対応リレーまたは半導体リレーを介してください。

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5-3

5.3 標準接続センサ仕様

品 名 超音波式レベル計センサ

形 式 ST-H XPS10 XPS15 XRS5

周 波 数 43kHz

ビーム角 12° 12° 6° 10°

最大計測長 8m 10m 15m 5m

不 感 帯 0.3m 0.3m 0.3m 0.3m

使用温度 -40~+73℃ -40~+95℃ -40~+95℃ -20~+65℃

材 質 ETFE PVDF PVDF PVDF/CSM

取 付 G2 1NPT 1NPT 1NPT

質 量 約 0.9kg 約 0.7kg 約 1.3kg 約 1.2kg

構造 IP68 IP66/68* IP68*

*IP68 試験条件:水深 2m、24 時間

仕様内の最大計測長および不感帯は、計測条件により変化する場合が

あります。

5.4 温度センサ(オプション)仕様

品 名 温度センサ

形 式 TS-4

使用温度 -40~+150℃

材 質 ETFE

取 付 3/4NPT

質 量 約 0.5kg

構造 IP58 相当

通常、センサ内部に温度センサを内蔵しているため、オプションの温

度センサは不要です。

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6-1

6.形 状

6.1 コントロールユニット

6.2 キャリブレータ

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6-2

キー名称

数値キー 計測キー

小数点キー 上矢印キー

マイナスキー 下矢印キー

クリアキー 表示切替キー

パーセントキー エンタキー

モード切替キー

6.3 センサ

(センサケーブルは、全て標準にて 4m です。)

6.3.1 XPS10/15

6.3.2 ST-H, XRS5

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6-3

6.4 温度センサ(オプション)

形式:TS-4

6.5 フランジ取付タイプ例

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6-4

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7-1

7.開 梱

7.1 開 梱

(1)梱包ケースを開け、中から機器を取り出します。このとき、機器銘板の確認を行い、注

文の製品であることを確認してください。異なる場合は、弊社営業窓口までご連絡くだ

さい。

(2)機器に損傷が無いか確認してください。損傷が認められる場合は、弊社営業窓口までご

連絡ください。その際、梱包ケースは破棄せずに保管しておいてください。

(3)機器に強い衝撃を与えないでください。落とす、投げる、ぶつける、引きずるなどは、

強い衝撃を与えることになります。

特に、センサの超音波放射面を傷付けると、計測に影響を及ぼす可能性があるため、超

音波放射面の取り扱いには、十分注意してください。

センサを取り出す際に、ケーブルを引っ張ったり、傷つけたりしないで

ください。

7.2 保管要領

製品納入後、すぐに据え付けずにしばらく保管する場合および、製品を取り外し保管する場

合は、以下の条件を満足する状態にて保管してください。条件が満足されない場合は、製品

の破損あるいは動作不良の原因となる可能性があります。

7.2.1 保管場所の環境条件

(1) 保管温度 : -10~+60℃

(2) 保管湿度 : 85% Max.

(3) 雰 囲 気 : 腐食性雰囲気でないこと (NH3, SO2, Cl2 などが存在しないこと)

(4) 振 動 : 激しい振動がないこと

7.2.2 保管の際の処理

(1) 機器を湿気やほこりから保護するため、ポリエチレンシートなどで包み、密閉してくだ

さい。

(2) 温度変化の激しい場所では、ポリエチレンシートの中にシリカゲルなどの防湿剤を入れ

てください。

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8-1

8.各部の形状と機能

8.1 コントロールユニット

①カバーボルト : カバーの固定を行います。

②ディスプレイ : レベル値、計測状態、警報の状態などを表示します。

③ヒンジ : カバーと本体を接続します。

④LCD ボード : 液晶ディスプレイを搭載しています。

⑤リチウム電池 : メモリバックアップ用の電池です。(BR2032) ※13.2 項 参照

⑥端子台 : 電源、センサなどのケーブルを接続します。

⑦マザーボード : 演算回路を搭載しています。

⑧診断 LED : 機器の状態を表します。(次ページ表参照)

⑨モジュラジャック: PC と接続します。(メンテナンス用)

⑩基板固定ビス : ケースに基板を固定します。(4 カ所)

⑪受光素子 : キャリブレータと赤外線通信を行います。

⑫本体ケース

⑬カバー

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8-2

※診断 LED とコントロールユニット状態

LCD表示 診断LED コントロールユニット状態 対策

消灯 消灯 電源供給無し 電源に問題がなければコン

トロールユニット交換

消灯 点灯 CPUが正常動作していない コントロールユニット交換

消灯 点滅/90%デューティサ

イクル(注)

ブートモードで起動 電源ON/OFFで再起動または

コントロールユニット交換

消灯または

全灯

点滅/10%デューティサ

イクル(注)

プログラムが正常に起動し

ていない

電源ON/OFFで再起動または

コントロールユニット交換

正常表示 点滅/10%デューティサ

イクル(注)

正常動作――――――――――

(注)

10%デューティサイクルの点滅とは、1~2 秒間の

うち 1/10点灯、9/10消灯を繰り返す点滅を表し、

90%デューティサイクルとは、9/10 点灯、1/10 消

灯を繰り返す点滅を表します。

8.2 キャリブレータ

パラメータ入力または、計測状態確認時に使用します。

入力値を赤外線通信にてコントロールユニットへ送信しているため、入力作業は、コントロ

ールユニットの受光素子から 30cm 以内の距離で行ってください。

キャリブレータは非防滴構造のため、必ず屋内に保管してください。

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8-3

注意キャリブレータは、非防滴構造です。水分、ガスなどにより接点が導通

する不具合が発生する可能性があります。

キャリブレータは、水分、ガスなどの影響を受けない場所(室内など)

に保管してください。また、濡れた手での操作は行わないでください。

リチウム電池の期待寿命は約 5 年ですが、保管場所の温度条件や使用

頻度などによっては、期待寿命より短い期間にて使用できなくなる場

合があります。電池の交換については 13.3 項を参照ください。

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9-1

9.据 付

危険場所での使用について

[危険場所とは]電気機器の構造、設備および使用について特別な安全

対策を必要とするほど多くの爆発性雰囲気が存在し

ている、または存在することが予測される場所。

コントロールユニット

コントロールユニットは、防爆構造ではありませんので危険場所に設置

することは出来ません。

センサ

超音波センサ ST-H および温度センサ TS-4 は、2015 年 12 月現在、国内

の防爆規格を取得していません。危険場所で使用する場合は、XRS5、XP

S10 または XPS15 センサを使用してください。取得防爆規格の詳細は、

「防爆タイプセンサの取扱説明書」を参照ください。

9.1 コントロールユニットの据付

9.1.1 コントロールユニットの入線口加工

コントロールユニットに接続するケーブルの種類・数量により、入線口の数と大きさは異な

ります。ご使用に適した数および大きさの入線口を本体ケースに加工してください。

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9-2

本体ケースに加工を行う際は、内部部品の損傷を避けるため、必ず内部

基板を取り外してください。基板固定ビス(4 ヶ所)を外すことにより

内部基板を取り外すことができます。取り外した基板は、破損しないよ

う取り扱いには十分注意してください。

9.1.2 コントロールユニットの据付

M4 ビス 4 本にてベース板などに取り付けてください。下図の寸法を参照してください。

コントロールユニットは、他の機器の電磁誘導、および誘導雷の影響を

受けない場所に設置してください。

また、日除けカバーなどを設け、コントロールユニットに直射日光が当

たらないようにしてください。

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9-3

9.2 センサの据付

センサは、使用条件に適した取付具を用い、タンクや水路などの最適な位置に取り付けてく

ださい。取り付けの際には、以下の項目の内容を参考にして取付位置の選定を行ってくださ

い。

センサを持ち運ぶ場合ならびに、取付けおよび取外しを行う場合は、セ

ンサケーブルを強く引っ張ったり、傷つけたりしないでください。また、

センサケーブルに異物が引っかかったり、人がつまずいたりしないよう

に布設してください。

センサケーブルを持ってセンサの持ち運びを行わないでください。

9.2.1 センサの計測長

センサの最大計測長は、計測条件により変化します。仕様として記載している最大計測長は、

超音波計測に対し理想的な条件下で計測を行った場合の値となっています。

以下のような条件下では、センサの最大計測長が短くなることが考えられます。

最大計測長に余裕のあるセンサを選定することをお奨めします。

(1) 粉じん・ベーパが発生する

(2) 計測面が平面でない

(3) 測定物が超音波を吸収する

(4) ノイズが高い など

9.2.2 センサの取付高さ

各センサは、形式によって定まった不感帯(センサの超音波放射面付近の計測不能距離)が

あります。計測面が不感帯内に入ると正常な計測が行えなくなります。このため、センサは

必ず“上限レベル+不感帯”以上の高さの位置に取り付けてください。

また、不感帯は計測条件(温度など)により長くなることがあります。取付位置の高さには

余裕を持たせておくことをお奨めします。

各センサの不感帯は、5.3 項「標準接続センサ仕様」を参照ください。

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9-4

9.2.3 センサの計測エリア

センサの計測エリアは、センサを頂点とする円錐形のエリアとなります。このエリアの大き

さは、センサにより異なり、センサのビーム角および直径によって決まります。

9.2.4 センサの取付位置

センサの計測エリア内にアングルや側壁などの障害物があると、この障害物により不要波が

出現し、誤動作する可能性があります。

このため、センサの取付位置は、センサの計測エリア内に障害物が無く、側壁などからでき

るだけ離れた位置を選定してください。

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9-5

9.2.5 センサの取付角度

センサは計測面に対して垂直に取り付けてください。

(液面などのように計測面が平面である場合、反射効率

が良い為、センサ取付角度がずれていると、液面からの

反射波が大きく減衰することがあります。)

9.2.6 センサ取付上の注意点

センサを台管で立ち上げる場合、台管はできるだけ短くしてください。また、センサの超音

波放射面が台管内に入るような場合には、超音波ビームが台管に当たらないようにできるだ

け台管径を大きくしてください。

以下のような条件での使用は不具合の原因となる可能性があるため避けてください。

a)台管がタンク内部に突出している。

:発射波が台管にこもり、計測不能となる可能性があります。

突出部の先端を 45°にカットすると影響を軽減できます。

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9-6

b)台管内面に異物がある。

:台管内部で反射波が乱反射し、指示が上方へとぶ可能性があります。

※センサを台管にて立ち上げて取り付ける場合の一般的な例を以下に示します。

センサの超音波放射面をタンク内部に突出すると台管

の影響を受けにくくなります。右図のような取付をお

奨めします。

取付の状態により、計測の安定度は大きく変わること

があります。使用条件に合わせ、最適な取付を行って

ください。

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9-7

タンク上面の形状が半球あるいはパラボラ状となっている場合、反射波が集音し指示が突然

遠方に飛ぶことがあります。このため、センサはタンク上面の中央部など焦点となる可能性

のある位置を避けて取り付けてください。

センサは、センサ内部に温度センサを内蔵していますので直射日光の当

たらない位置に設置してください。

センサ設置場所と計測エリア内の温度差が大きい、あるいは、速い温度

追従性が必要な場合は、オプションの温度センサ(TS-4)をご使用くださ

い。

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9-8

9.3 温度センサ(オプション)の取付

通常、温度センサはセンサに内蔵されていますが、別途温度センサを使用する場合は、以下

の事項をお守りください。

温度センサは、使用条件に適した取付具を用い、タンクなどの最適な位置に取付けてくださ

い。取付位置は、できるだけ計測エリアの温度が測定できる位置を選択してください。ただ

し、温度センサ自身が障害物とならないよう注意してください。

温度センサは、直射日光の当たらない位置に設置してください。

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10-1

10. 結 線

機器の内部または外部の保護接地を切断したり、保護接地端子の結線を

外さないでください。いずれの場合も感電または機器の損傷など、危険

な状態になります。

電圧/電流出力中は、電圧/電流出力部および電圧/電流出力部に接続

された回路に手を触れないでください。

弊社サービスマン以外は、機器を分解しないでください。

防爆タイプのセンサを使用する場合、可燃性、爆発性のガスまたは蒸気

のある場所では、別冊“防爆タイプセンサ取扱説明書”を参照し、厚生

労働省労働安全衛生総合研究所などの防爆指針に適合した結線および

配線を行ってください。

感電防止のため機器の電源を入れる前に、コントロールユニットの接地

端子を、確実に接地(保護接地)してください。電源用のケーブルは、

導電体断面積 1mm2~2.5mm2 のものを使用してください。

保護接地およびヒューズなどの保護機能に欠陥があると思われる場合

は、機器を動作させないでください。また、機器を動作させる前に、保

護機能に欠陥がないか確認してください。

供給電源の電圧が仕様範囲内であることを必ず確認したうえで、機器の

電源を投入してください。

保護接地を確実にしてから、センサや外部制御回路への接続をしてくだ

さい。

停電による出力動作:

停電時の出力値は 0mA まで落ち、電源再投入時には瞬間的に 20mA 近く

まで上昇した後に、停電前に出力していた値に戻ります。

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10-2

10.1 端子台への接続について

コントロールユニット内の端子は全て裸線入線方式(2.5 mm2 Max.)となっていますので、

接続ケーブルの末端は、絶縁被覆をはがした裸の心線部を端子に入れて締め付けてください。

端子台ビスの締付トルクの推奨値は 0.56~0.79 Nm です。

また、必要であれば絶縁処理を行ってから配線してください。

圧着端子を使用する場合は、先端が板状の差込型圧着端子(1.25-AF2.3B 日本圧着端子製造

(株)製など)を使用してください。

端子台配列を以下に記載しますので参照してください。

なお、端子 No.1~5 には結線用の記号を記したシールを貼付けています。ただし、機器のバ

ージョンによっては、このシールを貼付けていないものもあり、この場合は、基板上に-,+,

-,+の記号で記載されています。

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10-3

10.2 センサケーブルの結線

センサ端子には高電圧が印加されます。通電中は絶対に端子に手を触れ

ないでください。

センサケーブルを延長する場合は、必ず 2 心シールドケーブル(推奨:

CVVS,1.25mm2)を使用してください。

高周波ケーブル(RG62A/U など)を使用すると電気的なノイズが増加しま

す。やむを得ず高周波ケーブルを使用する場合は、14 章に記載の結線方

法を参照してください。

センサケーブルは、必ず接地した金属配管内に布設し、温度センサケー

ブル以外のケーブルとの同一配管は避けてください。特に動力線との同

一配管は絶対に避けてください。

上記項目が守られない場合、計測信号の減衰や電気ノイズの混入が発生

し計測不可能となることがあります。

接続センサ側の端子台にジャンパ線が接続されている場合、このジャン

パ線を取り外してください。(センサケーブルに、2 心シールド線を使

用する場合)

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10-4

10.2.1 センサケーブルの配線

センサ~コントロールユニット間の配線は、2 心シールド線(推奨:CVVS,1.25mm2)を使用

して行ってください。また、誤動作防止のため、必ず D 種接地を行った金属配管内に布設し、

動力ラインなど他のケーブルとの同一配管は避けてください。

センサ~コントロールユニット間の配線距離は、360m Max.です。

10.3 温度センサケーブルの結線

通常、センサ内部に温度センサが内蔵されているため、温度センサは不要です。

別途、温度センサを使用する場合は、下記の結線を行ってください。尚、基板上に TS-3 と

記載されていますが、温度センサのノーケン形式は TS-4 です。

10.3.1 温度センサケーブルの結線(配線距離:360m Max.)

ノイズ混入防止のため、温度センサケーブルは、必ず 2 心シールド線

(0.75mm2 以上)を使用してください。

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10-5

10.3.2 温度センサケーブルの配線

温度センサ~コントロールユニット間の配線は、2 心シールド線を使用して行ってください。

また、誤動作防止のため、必ず D 種接地を行った金属配管内に布設し、動力ラインなど他の

ケーブルとの同一配管は避けてください。

ただし、センサケーブルと温度センサケーブルを同一配管としても、問題ありません。

温度センサ~コントロールユニット間の配線距離は、360m Max.です。

10.4 リレー警報接点出力端子の結線

コントロールユニットのリレー警報接点は、フェールセーフ動作となっているため電源投入

により切替わります。また、設定によりリレー警報接点の動作の変更は可能です。

以下にリレー機能の設定にて警報機能を選択(P111=1~7)とした場合においての、リレー動

作モードを示します。

なお、リレー4, 5, 6 は、オプションにてリレー点数を 6 点とした場合に接続可能となりま

す。

リレー3,6 は SPDT のため、結線方法によって警報出力接点が逆にな

ります。

リレー定格を越える機器を制御する場合や、誘導負荷(ポンプなど)

を制御する場合などは、定格より大きいリレーを制御機器との間に

設置してください。

リレー接点保護のため、使用負荷に応じたサージ吸収対策を行って

ください。

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10-6

微少電流負荷にて使用する場合の最小適用負荷は、5V 10mA AC(抵

抗負荷)です。

シーケンサなど上記の値を下回る微少負荷を接続する場合は、微少

負荷対応リレーまたは半導体リレーを制御機器との間に設置して

ください。

リレー1,2,4,5 は、SPST の NC 接点となっています。設定により、

NO 接点として使用することが可能ですが、この場合、パワーノンフ

ェール動作となります。また、リレー3,6 は SPDT となっています。

設定の詳細は、11.5.4 項をご参照ください。

10.5 アナログ出力(電流出力)ケーブルの結線

許容負荷抵抗は、750Ω Max.です。

出力は、機器内部でアイソレーションされています。

ノイズ混入防止のためアナログ出力ケーブルは、必ず 2 心シールドケー

ブル(0.75mm2 以上)を使用してください。

ケーブルのシールドは、受け側の機器にて D 種接地を行ってください。

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10-7

10.6 同期端子の接続

複数の超音波式レベル計システムを以下の条件下で使用される場合は、相互干渉が発生し計

測に悪影響を及ぼすことがあります。

1) 隣接するタンク(槽)や同一アプリケーション(プラント)に複数台の超音波センサ

を設置する場合。

2) 複数の超音波センサケーブルを同一配管に布設する場合。

3) 複数のコントロールユニットを同一盤内に設置する場合。

4) 複数のコントロールユニットで同一電源を使用する場合。

相互干渉を防止するため、互いのコントロールユニットを同期端子にて接続してください。

最大 50 台のコントロールユニット間の接続が可能です。

各コントロールユニットの分離距離は最大 50mです。

同一タンクに、センサを 2 台以上設置しないでください。

同期接続を行っても、超音波の相互干渉を完全に防ぐことができな

いため、誤動作となる可能性があります。

同期端子を接続する前に、各コントロールユニットのパラメーP726

の設定が“1”になっていることを確認してください。パラメータ

P726 の設定が“0”になっていると同期が行えません。

MultiRanger100 は旧コントロールユニットと同期接続を行うこと

はできません。

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10-8

10.7 電源ケーブルの接続

MultiRanger100 の電源は、フリー電源となっておりその電圧範囲は、100~230V AC±15% ,

または 12~30V DC(オプションにて可能)です。

電源ケーブルの結線は以下のように行ってください。

通電中は、絶対に端子に手を触れないでください。

電源は、変動率が±15%以内で、サージの混入の無い計装用電源を使

用してください。

ノイズが混入する可能性のある場合は、2 心シールドケーブルを使用し、

シールドは送電側にて接地してください。

接地端子は、必ず接地工事を行ってください。(D 種接地)

機器保護のため設置時には 15A のブレーカ、またはヒューズを挿入して

ください。

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10-9

10.8 デジタル入力の結線

外部よりデジタル入力を行うことが可能です。デジタル入力を行う場合、10~50V DC の外

部電源を介して、レベルスイッチなどの接点を接続してください。また、11.5.2 項および 1

1.5.6 項に示すパラメータの設定を行ってください。

10.9 避雷対策およびノイズ対策

コントロールユニットは、誘導雷やサージなどにより破損する可能性があります。

このため、誘導雷やサージなどの影響を受ける可能性がある場合は、避雷器や避雷素子など

を配線に追加し、コントロールユニットの保護を行ってください。

また、ノイズの混入は誤動作の原因となるためノイズ対策は重要です。ノイズ対策としては、

ノイズカットトランスやアイソレータの追加が有効となります。

避雷対策とノイズ対策はその目的が異なるため、避雷対策を行ったことによりノイズの影響

を受けやすくなるということもあり、状況に応じた対策を行う必要があります。

避雷対策およびノイズ対策の例を以下に示します。

対策例

①計装用専用電源を使用する。

単独で電源ラインにノイズカットトランスを設置し、シールド線にて配線する。

②計装用ケーブルは金属配管によるシールドを行い、動力ラインと遮蔽する。または、互い

の間を 30cm 以上離して布設を行う。

③D 種接地を単独にて行う。

また、接地線はできるだけ太く、短くする。

④コントロールユニットを接地された金属の筺体(盤ボックスなど)に収納し、シールドを

行う。

⑤回路を破損させるようなサージ・ノイズの混入防止のため、誘導雷、サージなどに対する

保護回路の設置を行う。(次ページ参照)

⑥コントロールユニットおよびセンサ付近での電気溶接は、コントロールユニット、および

センサ破損防止のため、必ず配線を全て外した後、実施すること。

⑦工場の電源立ち上げ時は、誘導負荷の逆起電力などでサージ・ノイズが発生しやすいため、

立ち上げ後、電源が安定してから(±15%以内)コントロールユニットに電源を投入する。

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10-10

10.9.1 対策例

※図は超音波センサ 1 台接続の場合を示しています。超音波センサを 2 台接続する場合は、

1 台接続の場合と同様に、超音波センサ、温度センサ、アナログ出力ラインに保護素子ある

いは保護機器を接続してください。

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11-1

11. コントロールユニットの操作方法

11.1 操 作

コントロールユニットの操作(設定,調整,状態の確認)は、キャリブレータを用いてパ

ラメータを呼び出し、その内容を変更あるいは確認することにより行います。

パラメータは、設定、調整を行う設定用パラメータと、計測状態などを確認する確認用パ

ラメータの 2 種類に分けることができます。

設定用パラメータは、コントロールユニットの設定内容を表します。この内容を選択ある

いは数値入力により変更することで、コントロールユニットの設定や設定の変更を行いま

す。

確認用パラメータは、コントロールユニットの計測状態(信頼性レベル,ノイズレベルな

ど)や計測値などを数値で表します。

パラメータは、P___のようにPから続く 3 桁の数字で表示します。

コントロールユニットは、電源を投入すると自動的にランモードとなり、計測を開始しま

す。

パラメータによる操作は、プログラムモードに切替えた後行います。

以下にコントロールユニットの操作フローを示します。

[コントロールユニットの操作フロー]

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11-2

11.2 プログラムモードでの操作

11.2.1 プログラムモードでの表示

プログラムモードでは、以下のような表示となります。

パラメータ No.表示エリア:設定を行うパラメータ No.を表示します。

ポイントタイプ表示エリア:設定対象の種類を表示します。

ポ イ ン ト No.表 示 エ リ ア:設定を行うリレーNo.またはセンサ No.を表示します。

なお、リレーNo.が表示されている場合には、ポイントタイプに

を表示し、センサ No.が表示されている場合には、 を表

示します。

パラメータ設定内容表示エリア:表示しているパラメータ(ポイント)No.に対する設定内容を表示

します。

単 位 表 示 エ リ ア:パラメータ設定内容の単位を表示します。

無 効 設 定 表 示 エ リ ア:無効な設定を行うと表示します。

補 助 機 能 表 示 エ リ ア:補助機能を使用する際、表示します。

スクロールアクセスタグ表示エリア:この表示があるパラメータは、スクロールにより呼び出せます。

プログラムモード表示エリア:コントロールユニットがプログラムモードとなっているとき表示

します。

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11-3

11.2.2 プログラムモードでのキャリブレータのキー操作

プログラムモードでは、各キーの機能は以下のようになります。

:ポイント No.、パラメータ No.、パラメータ設定内容の入力切替を行います。

:数値キー

:小数点キー

:マイナスキー

:入力内容の消去

:パラメータの入力完了キー

:補助機能の ON/OFF を切替えます。また、%値入力へ切替えます。

:入力中の値を増加します。

:入力中の値を減少します。

:1 回のみ、計測を行います。

:ランモードへ切替えます。

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11-4

11.2.3 パラメータの設定方法

(1)コントロールユニットに電源を投入すると自

動的にランモードとなり、計測を開始します。

パラメータ内容の設定が行われていない状態

では、以下の様な表示となります。

[センサ接続点数が 2 点の場合]

パラメータ内容の設定が行われていない状態

では、ディスプレイに OFF と表示します。

[センサ接続点数が 1 点の場合]

レベル表示あるいは"OPEN"表示となります。

(2) を順に押すとプログラムモードに切

替わります。表示は超音波センサ 2 台接続の

場合での例です。

(3) を押すと、パラメータ No.の位置にアンダ

ーバーが現れ、入力待機の状態となります。

(4)パラメータ No. を入力すると、そのパラメー

タ内容を表示し、パラメータ内容の設定が可

能な状態となります。

また、 を押し、パラメータ No. をスク

ロールにより呼び出すことができます。(スク

ロールアクセスタグ が付くパラメータの

み;11.5.10 項、拡張パラメータ P733 を参照

ください。)

(5) ポイント No.毎に入力が必要なパラメータは、

表示左上にポイント No.が現れます。

(6) を 2 回押すと、ポイント No.の位置にア

ンダーバーが現れ、入力待機の状態となりま

す。

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11-5

(7) ポイント No. を入力すると、そのポイント

のパラメータ内容を表示し、パラメータ内容

の設定が可能な状態となります。また、全ポ

イントに対して同一の設定を行う場合は、ポ

イント No.を 00 として設定を行います。

(8) 数値を入力し、パラメータ内容の設定を行い

ます。 を押すとディスプレイに を表示

し、 により設定値を増減することが

可能となります。また、直接数値入力するこ

とも出来ます。また、さらに を押すと%

値入力が可能となります。

(9) 誤った入力を行った場合は、 を押すこと

により、その内容を消去することができます。

また、パラメータ内容を初期値に戻す場合は、

パラメータ内容の入力を行う状態にて

を順に押します。

(10)パラメータ内容の決定は、 を押すことに

より行います。

パラメータ内容が一度点滅し、入力が完了し

ます。

(11)上記の(3)~(7)の操作を、設定が必要なパラ

メータ No. すべてに対し行います。

(12) 設定がすべて完了した後、 を押し、ラン

モードに切替えます。設定作業は、これで完了

となります。

(13)すべてのパラメータ内容の設定を初期値に

戻す場合は、P999 を呼び出し、 を順

に押します。

パラメータ内容は全て初期値となります。

コントロールユニットは OFF 状態となりま

す。

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11-6

設定したパラメータは、必ず控えてください。(記入用紙として、11.6

項パラメータ一覧表をご使用ください。)

11.3 基本パラメータ

計測を開始するのに最低限必要な設定を行うパラメータであり、これらのパラメータの設

定を行うと、直ちに計測を開始することができます。

各パラメータの説明において付記している初期値の内容は、センサ接続点数が 2 点の仕様

のものであり、1 点接続仕様の場合は初期値が異なる場合があります。

P000→セキュリティ

不注意によるパラメータ変更を防止します。

全てのパラメータを入力後、1954 以外の数値を入力してください。パラメータロッ

ク状態となり、パラメータの内容は確認できますが変更することが出来なくなりま

す。再び、パラメータを変更するときは、1954 を入力してください。パラメータ変

更可能となります。

1954:パラメータ変更可能

-1 :シミュレーション(P920~923)時にポンプ作動のリレーについても ON,OFF

動作を行います。(通常ではレベル警報のみ ON,OFF します。)

パラメータ変更可能

1954、-1 以外の数値:パラメータロック(変更不可)

(初期値:1954)

P001→計測モード

表示および出力する計測値の設定を行います。

0:使用しない (OFF 状態となります)

1:レベル (ゼロ点~計測面間の距離を計測)

2:空間 (スパン点~計測面間の距離を計測)

3:距離 (超音波放射面~計測面間の距離を計測)

(初期値:3)

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11-7

P002→計測対象

計測対象の種類に応じた演算処理を選択します。

1:液体あるいは計測面が平面(反射効率の良いもの)

2:計測面が凹凸(反射効率の悪いもの)

(初期値:1)

P003→応答スピード

液面の変動する速度に合わせて設定を行います。

通常、安全を考慮して液面変動率の 2 倍以上に相当する数値を選択します。

(ただし、必要以上に速度を速くすることは、計測が不安定となりますので注意し

てください。)

1:SLOW (0.1m/min.)

2:MEDIUM(1m/min.)

3:FAST (10m/min.)

(初期値:2)

P004→接続センサ

接続するセンサを選択します。

0 :未入力 100:ST-H 101:XCT8

102:XPS10 103:XCT12 104:XPS15

112:XRS5

(初期値:1 ポイント仕様 102

2 ポイント仕様 0)

P005→単位

計測値の単位を設定します。

1:メートル(m)

2:センチ(cm)

3:ミリ(mm)

4:フィート(ft)

5:インチ(in)

(初期値:1)

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11-8

P006→ゼロ値

最大計測範囲(超音波放射面~ゼロ点間の距離)を入力します。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:0.000~99.000(単位が[m]の場合)

(初期値:5.000)

P007→スパン値

ゼロ点~スパン点間の距離を設定します。

P006 の設定内容により、自動的に最大値にて設定されます。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:0.000~99.000(単位が[m]の場合)

基本パラメータについての補足説明

P001 および P006,P007 の設定内容について各パラメータの関係は、以下の図のように

なります。

基本パラメータの設定内容を変更した場合、自動的に他のパラメータ

の設定内容が変更されることがあります。 (例;スパン値(P007)の設

定値を変更したことにより、リレーON 点、リレーOFF 点(P112,P113)

の設定値が変化する。 など)

このため、基本パラメータの設定内容を変更した場合には、全てのパ

ラメータの設定内容を再確認してください。

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11-9

11.4 ランモードでの操作

11.4.1 概 要

適切なパラメータ内容の設定を行った後、ランモードに切替えると計測を開始します。

ランモードでは、計測値はディスプレイの計測値表示エリアに表示し、電流出力やリレー

接点出力などの各信号を出力します。また、電流出力値・温度などの数値をディスプレイ

の補助表示エリアに表示させ、計測値以外の情報を確認することができます。

11.4.2 ランモードでの表示

ランモードでは、以下のような表示となります。

ポイント No.表示エリア:ポイント No.を表示します。

計 測 値 表 示 エ リ ア:計測値を表示します。また、エラーメッセージの表示も行います。

単 位 表 示 エ リ ア:計測値の単位を表示します。

H H 警 報 表 示 エ リ ア: HH 警報として設定されているリレーが動作したとき、表示します。

H 警 報 表 示 エ リ ア:H 警報として設定されているリレーが動作したとき、表示します。

L 警 報 表 示 エ リ ア:L 警報として設定されているリレーが動作したとき、表示します。

L L 警 報 表 示 エ リ ア: LL 警報として設定されているリレーが動作したとき、表示します。

上 昇 /下 降 表 示 エ リ ア:レベルの増減を表示します。

バーグラフ表示エリア:レベルのゼロ~スパンを 0~100%として表示します。

補 助 表 示 エ リ ア:電流出力値、温度などを表示します。

リレー動作表示エリア:設定されているリレーNo. とその動作を表示します。

計 測 状 態 表 示 エ リ ア:計測状態を判断し、正常、異常の表示を行います。

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11-10

11.4.3 ランモードでのキャリブレータのキー操作

ランモードでは、各キーの機能は以下のようになります。

:現在、出力している電流値(mA)を補助表示エリアに表示します。

:現在、センサが検出している温度を補助表示エリアに表示します。

:1 分間あたりのレベルの変化量を補助表示エリアに表示します。

変化量の単位は、計測値表示の単位に準じます。

:計測不能状態となり、フェールセーフ動作となるまでの残り時間を%値で補助表

示エリアに表示します。

また、3 秒以上押し続けると、計測の信頼性レベルを表示します。

:本キーを押した後、パラメータ No.を数値入力すると、そのパラメータの内容を補

助表示エリアに表示します。

:パラメータ設定時に、P731 の設定方法に準じて入力したパラメータ No.の内容を

本キーを押すことにより、補助表示エリアに表示します。

:現在、計測している距離を補助表示エリアに表示します。

:プログラムモードに切替えます。

:表示している計測値を%値に切替えます。

:ポイント No.のスクロール表示を開始/停止します。

:次のポイント No.を選択します。

:前のポイント No.を選択します。

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11-11

11.5 応用パラメータ

11.5.1 表示および計測値に関するパラメータ

P060→水位小数点位置

水位計測値表示の小数点位置を設定します。

0:小数点なし

1:小数点以下 1 桁

2:小数点以下 2 桁

3:小数点以下 3 桁

(初期値:2)

P062→表示オフセット

計測値表示に対して、オフセットを行います。

表示値=計測値+オフセット値(入力値)

入力範囲:-999~9999

(初期値:0.000)

11.5.2 デジタル入力に関するパラメータ

レベルスイッチなどからのデジタル入力を有効とする設定を行います。

デジタル入力が“1”となった場合、計測値は P065 にて設定された値に置き換えられます。

本設定を行う場合、11.5.6 項もご参照ください。

P064→デジタル入力優先割付

デジタル入力に対して、有効無効および割付を設定します。

オプションにて超音波センサを 2 点としている場合は、各ポイント毎に設定します。

0:OFF

1:デジタル入力 1 を有効とする

2:デジタル入力 2 を有効とする

(初期値:0)

デジタル入力は、10~50VDC の外部電源を介して接続してください。

端子に印加する電圧が 0.5V DC 未満の場合は“0"、10~50VDC の場合

は“1”と認識します。

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P065→デジタル入力優先設定値

P064 にてデジタル入力優先の設定を有効とした場合において、デジタル入力が“1”

となったときに置き換える値を入力します。数値の入力は、計測値表示と同じ単位

にて行います。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:0.0~99.00(単位が[m]の場合)

(初期値:0.00)

P066→デジタル入力優先ディレイ

デジタル入力が“1"となり、計測値が設定した値に置き換えられる際のディレイタ

イムを入力します。

数値入力(単位:秒)

入力範囲:0.0~9999

(初期値:5.0)

設定例)

・超音波センサをポイント No.1 にて使用。

・デジタル入力 2 端子に、DC 電源(24VDC)を介して上限警報用のレベルスイッチ接

点を接続。

・レベルが 4.3m となったときにこの上限警報用レベルスイッチが“ON”する。

設定内容

この設定にて、レベル変化に対する MultiRanger100 の動作は以下のようになります。

1)レベルが上昇し、上限警報用レベルスイッチが“ON”する。

2)デジタル入力 2 端子に DC 電源(24VDC)が印加される。

3)デジタル入力 2 が“1”と認識され、ディレイタイムが開始する。

4)設定されたディレイタイム(10 秒)経過後、計測値として 4.3(m)が表示される。

パラメータ ポイント No. 設定値

P064 1 2

P065 1 4.3

P066 1 10

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P069→パスワード

パラメータ P000 セキュリティの設定値を表示します。

このパラメータは、書き込み専用です。また、スクロールで呼び出すことはできま

せん。064 と入力して呼び出してください。

ロックする場合は、P000 に正しいパスワード以外の数値を入力してください。

ロックを解除している間、パスワードは P000 に表示されます。

数値入力

入力範囲:0~9999

(初期値:1954)

パスワード変更手順)

・現在のパスワードを P000 に入力し、ロックを解除してください。

・P069 に新しいパスワードを入力してください。

11.5.3 フェールセーフ動作に関するパラメータ

P070→フェールセーフタイマ

フェールセーフが動作するまでの時間を入力します。

数値入力(単位:分)

入力範囲:0~15

(初期値:10.00)

※このパラメータは、P003 の設定内容により自動的に変更されます。

P003 設定内容 1 (SLOW) 2 (MEDIUM) 3(FAST)

P070(分) 15 10 1

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P071→フェールセーフモード

フェールセーフ動作のモードを選択します。

HOLd:計測不能になる前の指示を保持します。

HI :指示がスパン点に移ります。

LO :指示がゼロ点に移ります。

数値入力:任意のレベル(入力値)に指示が移ります。

ただし、任意のレベルはスパンに対し-50~150%の範囲に限られ ます。

入力範囲:-4999~9999

(初期値:HOLd)

設定方法

1) プログラムモードに切り替え、パラメータ P071 を呼び出します。

2) キーを押し、ディスプレイに を表示させます。

3) キーにより、フェールセーフモードの設定内容変更を行います。

4) を押して、変更作業は完了です。

P072→フェールセーフレベルモード

P071 に於いて、HI または LO を選択した時、そのフェールセーフレベルに達するま

でのレベル値の変化方法を設定します。

1(制限):応答スピード(P003)や最大変化率(P700/P701)によってレベルが変化

しながらフェールセーフレベルに達します。

計測が復帰した場合も同様です。

2(瞬時):瞬時にフェールセーフレベルに達します。

計測が復帰した場合、瞬時にそのレベルに達します。

3(ファーストバック):

応答スピード(P003)や最大変化率(P700/P701)によってレベルが変化

しながらフェールセーフレベルに達します。

計測が復帰した場合、瞬時にそのレベルに達します。

(初期値:1)

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11-15

11.5.4 リレー動作に関するパラメータ

P110→リレーの割付

ある 1 つのリレーに対して、割り付けるポイント No.を指定します。

1:ポイント No.1;超音波センサ 1 による計測

2:ポイント No.2;超音波センサ 2 による計測

(初期値:1)

P111→リレー機能

リレーの動作機能を設定します。

P112→リレーON 点

リレーの ON 動作点を設定します。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:-999~9999

機 能 タイプ 設定値 リレー動作

警報機能 OFF 0 OFF(初期値)

レベル警報 1 レベルに対応してリレーが動作します。

LOE 警報 6 センサからの信号に異常が生じた場合に

リレーが動作します。

ケーブルエラー 7 センサケーブルに異常が発生した場合に

リレーが動作します。

ポンプ機能 並列単独運転方式 50 通常は単独運転(1 台のポンプで運転)を

行い、流入量増加により 2 台目の運転水位

に達すると停止中の 1 台が自動的に始動

し、2 台並列運転を行う方式です。

並列交互運転方式 52 通常は単独交互運転(1台ずつ交互に運転)

を行い、流入量増加により 2 台目の運転水

位に達すると停止中の1台が自動的に始

動し、2 台並列運転を行う方式です。

通信 65 外部機器からの入力に基づく。

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P113→リレーOFF 点

リレーの OFF 動作点を設定します。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:-999~9999

スパン値(P007)の設定値を変更すると、リレーON 点, リレーOFF 点

(P112, P113)の設定値が自動的に変更されます。このため、スパン値

の 設定変更を行った場合は、リレーON 点およびリレーOFF 点の設定

を再度 行ってください。

P111 にて LOE 警報、ケーブルエラーを設定した場合、P112, P113 の

設定値は無効になります。

リレーの ON 点、OFF 点説明(リレーの動作機能にて 1 選択時)

・各リレーに対して ON 点、OFF 点を設定すると以下のような動作となります。

※ON 点(P112)と OFF 点(P113)は、同じ値を設定できません。

応差は、スパン値(P007)の 0.5%以上を設定してください。

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11-17

電源断が発生、あるいはプログラムモードへの切替が行われた後、計

測が通常の状態に復帰した場合において、レベルが設定された応差の

範囲内にある場合、リレー動作は以前の動作状態に関わらず OFF とな

ります。

P118→リレー動作設定

リレーが警報状態となった場合の励磁、非励磁動作を設定します。

ノ ー マ ル ク ロ ー ズ で 使 用 す る か 、 ノ ー マ ル オ ー プ ン で 使 用 す る か を 選 択

します。

2:ポジティブ動作(警報状態にて非励磁)

3:ネガティブ動作(警報状態にて励磁)

(初期値:2)

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11-18

P119→リレー動作テスト

リレーの励磁、非励磁動作のテストを行います。

0:MultiRanger100 による制御にて動作

1:リレー動作 ON

2:リレー動作 OFF

(初期値:0)

リレー動作説明

[P111→1~7 選択時]

①P118=2 と選択した場合、リレーは以下のように動作します。(パワーフェール動作)

②P118=3 と設定した場合は、リレー動作が反転します。(パワーノンフェール動作)

[P111→50~52 選択時]

③P118=2 と選択した場合、リレーは以下のように動作します。(パワーノンフェール動作)

④P118=3 と設定した場合は、リレー動作が反転します。(パワーフェール動作)

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11-19

リレー機能 P111 を設定した後に、リレーON 点 P112,リレーOFF 点 P113

を 設定してください。

リレー動作テスト(P119)にて動作テストを行った後、計測モードへ復

帰 する場合、必ず P119 の設定値を“0”に戻してください。

P129→リレーフェールセーフ

リレー出力のフェールセーフモードを設定します。

OFF :フェールセーフモード(P071 に従います。)

HOLd:最後の状態を保持します。

dE :直接、非励磁になります。

En :直接、励磁になります。

(初期値:OFF)

11.5.5 電流出力設定に関するパラメータ

P200→電流出力レンジ

出力電流信号のレンジ設定を行います。

0:OFF(OmA にて固定)

1:0~20mA

2:4~20mA

3:20~0mA

4:20~4mA

(初期値:2)

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11-20

P201→電流出力機能

自動的に計測モード(P001)に合った出力信号機能に設定されます。

電流出力のみの計測値を変えることができます。

0:OFF(P212 の電流設定値で固定)

1:レベル

2:空間レベル

3:距離

P202→電流出力の割付

電流出力をポイント 1~2 の何れかに割り付けます。

1:ポイント No.1;超音波センサ 1 による計測

2:ポイント No.2;超音波センサ 2 による計測

1:2:ポイント No.1 計測値と No.2 計測値の平均

(初期値:1)

P203→電流出力値表示

現在の電流出力値を表示します。

表示範囲:0.000~22.00(単位:mA)

P210→0/4 mA の設定点

計測レンジ内に於いて、0もしくは 4mA 出力の点を任意に変更することが出来ます。

数値入力

入力範囲:-999~9999

P211→20mA の設定点

計測レンジ内に於いて、20mA 出力の点を任意に変更することが出来ます。

数値入力

入力範囲:-999~9999

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11-21

P212→電流出力下限

出力電流の下限値を設定します。

数値入力(単位:mA)

入力範囲:0.000~22.00

(初期値:3.8)

P213→電流出力上限

出力電流の上限値を設定します。

数値入力(単位:mA)

入力範囲:0.000~22.00

(初期値:20.2)

P214→4mA 出力の微調整

4mA 出力の微調整を行います。

電流出力端子と接続負荷の間に電流計(テスタなど)を挿入してください。

P214 を表示させ、 を押すと電流出力端子から 4mA が出力されます。このときの

電流計の測定値を確認します。この測定値を P214 の設定値として入力してください。

(初期値:4.00)

P215→20mA 出力の微調整

20mA 出力の微調整を行います。

電流出力端子と接続負荷の間に電流計(テスタなど)を挿入してください。

P215 を表示させ、 を押すと電流出力端子から 20mA が出力されます。このときの

電流計の測定値を確認します。この測定値を P215 の設定値として入力してください。

(初期値:20.00)

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11-22

11.5.6 デジタル入力設定に関するパラメータ

P270→デジタル入力機能

デジタル入力に対する MultiRanger100 の認識内容を設定します。

0:強制 OFF(デジタル入力の状態に関わらず、0 と認識します。)

1:強制 ON (デジタル入力の状態に関わらず、1 と認識します。)

2:ノーマルオープン(デジタル入力 0:開/デジタル入力 1:閉)

3:ノーマルクローズ(デジタル入力 0:閉/デジタル入力 1:開)

(初期値:2)

P275→デジタル入力状態表示

現在のデジタル入力に対する MultiRanger100 の認識内容を表示します。

表示範囲:0,1

デジタル入力は、10~50VDC の外部電源を介して接続してください。

端子に印加する電圧が 0.5VDC 未満の場合は“0”、10~50VDC の場合は

“1”と認識します。

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11-23

11.5.7 データ記録に関するパラメータ

P300→最高温度表示

超音波センサ内温度センサが検知した最高温度を記録しています。

表示範囲:-50~150(単位:℃)

(初期値:-50)

P301→最低温度表示

超音波センサ内温度センサが検知した最低温度を記録しています。

表示範囲:-50~150(単位:℃)

(初期値:150)

P302→最高温度表示

温度センサ(TS-4)が検知した最高温度を記録しています。

表示範囲:-50~150(単位:℃)

(初期値:-50)

P303→最低温度表示

温度センサ(TS-4)が検知した最低温度を記録しています。

表示範囲:-50~150(単位:℃)

(初期値:150)

P304→最高計測値表示

計測値の最高値を記録しています。

表示範囲:-999~9999(単位:P005 での設定単位 または %)

P305→最低計測値表示

計測値の最低値を記録しています。

表示範囲:-999~9999(単位:P005 の設定単位 または %)

P330→波形記録

手動または自動で波形を本体に記録させることができます。(最大 10 波形)

自動波形記録の設定は、パラメータ P331~P337 で行います。

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パラメータ P330 について

※パラメータ P330 では、計測異常が起こったときに、自動で受信波形を記録すること

ができます。

1.パラメータ P330 を開くと、以下の表示になります。

2.表示左上の 01 がアドレスを表し、 を押すと以下のような表示になります。

3. を押すと表示左上の数値が 01~10(波形 1~10)まで変化します。

4.この時、手動または自動で波形が記録されていれば、以下のような表示となります

上記表示は、自動でポイント 1(センサ 1)の波形がアドレス 02 に格納されている

ことを表しています。表示中央部の表示の意味を以下に説明します。

----:波形が記録されていない。

X# :波形が記録されている。

X=A の場合、自動で記録

U の場合、手動で記録

#=1 の場合、ポイント 1(センサ 1)

2 の場合、ポイント 2(センサ 2)

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波形の記録方法

波形の記録

波形は、最大 10 データまで記録することができ、それ以上の波形データを入れると

古い波形データから消去していきます。(上書き)

波形を記録する方法は、「手動で記録する」と「自動で記録する」があります。

1.「自動で記録する」の場合は、パラメータ P331~P337 の設定した内容により、自動

的に記録していきます。

2.「手動で記録する」の場合は、以下の手順に従ってください。

2.1 ポイント 1,2(センサ 1,2)がありますので、波形を記録させたい方を選びま

す。パラメータ P810 を開くと表示左上にポイント No.がありますので 01、02 の

どちらかを選んでください。

(表示はオプションとしてセンサを 2 点接続した場合であり、センサ 1 点接続の

場合は、2.4 以降にお進みください。)

2.2 を押すと、以下の表示になります。

2.3 ここで 02 と入力するとポイント 2(センサ 2)を指定したことになります。

表示は以下のようになります。

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11-26

P331→自動記録

自動的に波形を記録させるかどうかを決めます。

0:OFF

1:ON

(初期値:0)

P332→自動記録センサ

自動的に波形を記録させるポイント(センサ)No.を決定します。

0:両方

1:ポイント 1(水位 1 側センサ)

2:ポイント 2(水位 2 側センサ)

(初期値:1)

2.4 次にパラメータ P330 を開くと、以下の表示になります。

(ここでアドレスを変更する場合は、前述の「P330 について」を参照ください。

2.5 を押すと、センサ 2(ポイント 2)が超音波を打ち出し、1 回計測します。

表示は変わりません。

2.6 を押すと、以下のような表示になり、アドレス 01 にポイント 2(センサ 2)

の波形が手動で記録されたことを表しています。

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11-27

P333→自動記録間隔

波形を記録する間隔を決めます。1 つの波形を記録した後、ここで入力する時間が

経過しないと次の波形を記録しません。

数値入力(単位:分)

入力範囲:0.0~166.6

(初期値:120)

P334→自動記録 A 設定点

パラメータ P335 と組み合わせて使用します。

A 設定点と B 設定点の間に計測面があるときに波形を記録します。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:-999~9999

P335→自動記録 B 設定点

パラメータ P334 と組み合わせて使用します。

A 設定点と B 設定点の間に計測面があるときに波形を記録します。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:-999~9999

P336→自動記録上昇/下降ダンピング

設定した上昇/下降表示ダンピング(P702/P703)を液面変化速度が超えたときに波

形を記録します。

0:両方(上昇/下降に対して有効)

1:上昇時に有効

2:下降時に有効

(初期値:0)

P337→自動記録 LOE(波形消失)時間

ここで入力する時間中、LOE(波形消失)状態が続くと、波形を記録します。0 を入

力すると LOE 時に波形を記録しません。

数値入力(単位:秒)

入力範囲:0.0~9999

(初期値:0.0)

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自動記録 A,B 設定点(P334,P335)、自動記録上昇/下降ダンピング

(P336) および自動記録 LOE 時間(P337)は単独でのみ有効となります。

どれか 1 つを選択して設定してください。

記録した反射波形の確認を行う場合は、弊社の調整用ツール(パソコ

ン)を使用する必要があります。反射波形の確認を行う場合は、弊社

営業窓口までお問い合わせください。

P340→製造年月日

本器が製造された日付を表示します。

表示: __:__:__

↑ ↑ ↑

年 月 日

表示例:2009 年 8 月 20 日の場合、09:08:20 と表示します。

P341→積算稼働時間

本器が稼働していた総合日数を表示します。

表示範囲:0.000~9999(単位:日)

P342→電源投入回数

本器に電源が投入された回数を表示します。

表示範囲:1~9999(単位:回)

11.5.8 拡張パラメータ

P650→オフセット

パラメータ P651 と対をなすパラメータであり、計測値のずれを合わせ込むパラメー

タです。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:-999~9999

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11-29

P651→音速補正

パラメータ P650 と対をなすパラメータであり、音速補正を行います。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:-999~9999

※音速補正は、計測エリア内にガスなどが充満し、音速が変化して実際のレベルと

表示値が合わない場合に行います。補正は、実際の計測状態で行います。

なお、音速補正を行った場合においても、投入や引き抜きなどによってガス濃度

などが変化すると音速が変化し、指示のふらつきが発生する可能性があります。

補正方法

1) プログラムモードに切り替え、パラメータ内容を表示させます。

2) を 5 回以上押し、測定値を表示させます。

3) 実際のレベルを入力します。(P005 にて設定している単位にて入力)

4) 1)~3)の操作を P650,P651 に対し交互に数回行います。

通常、計測エリア内に音速を変化させるガスが存在しない限り、計測

値 のずれはオフセット(P650)のみの設定で調整してください。

タンク内ガス濃度が一定でない限り、音速補正を行っても誤差が解消

しない場合があります。

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P652→オフセット値表示

オフセット分を入力することによって、計測値のオフセットを行います。また、パ

ラメータ P650 でオフセットした値を表示します。

数値入力

入力範囲:-999~999.0

P653→音速表示

現在の温度における音速を表示します。

表示範囲:50.3~20011.9 m/s(P005=1,2,3)

165~6601 ft/s(P005=4,5)

P654→音速設定

20℃における音速の設定を行います。

数値入力

入力範囲:50.0~2000.0 m/s(P005=1,2,3)

164~6562 ft/s(P005=4,5)

P660→温度センサ設定

使用する温度センサを選択します。

1:自動

2:温度固定(P661 にて温度を設定)

3:超音波センサ内蔵温度センサ

4:TS-4

5:平均

(初期値:1)

1:自動に設定すると、TS-4 を接続した場合、TS-4 の温度が有効とな

ります。

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P661→温度固定

P660 にて 2 を選択した場合、固定温度を数値入力により設定します。

数値入力(単位:℃)

入力範囲:-199~199

(初期値:20)

P664→温度表示

現在の温度を表示します。

表示範囲:-50~150(単位:℃)

P700→上昇ダンピング

液面が上昇する速度に合わせて設定します。応答スピード(P003)により、自動的

に設定されます。

数値入力(単位:P005 設定単位 または スパン(P007)の% /分)

入力範囲:0.000~99.00(単位が[m]の場合)

P701→下降ダンピング

液面が下降する速度に合わせて設定します。応答スピード(P003)により、自動的

に設定されます。

数値入力(単位:P005 設定単位 または スパン(P007)の% /分)

入力範囲:0.000~99.00(単位が[m]の場合)

P003 設定値 P700/P701 初期値

1 0.1 m/min

2 1 m/min

3 10 m/min

P702→上昇表示ダンピング

液面が上昇する際の表示の変化速度を設定します。

応答スピード(P003)により、自動的に上昇ダンピング(P700)の 10%で設定され

ます。

数値入力(単位:P005 設定単位 または スパン(P007)の% /分)

入力範囲:0.000~99.00(単位が[m]の場合)

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P703→下降表示ダンピング

液面が下降する際の表示の変化速度を設定します。応答スピード(P003)により、

自動的に下降ダンピング(P701)の 10%で設定されます。

数値入力(単位:P005 設定単位 または スパン(P007)の% /分)

入力範囲:0.000~99.00(単位が[m]の場合)

P704→変化量フィルタ

レベル変化量(P707)の変動をフィルタします。

レベル変化量(P707)更新時、変化量計算に使用する時間または距離を設定します。

応答スピード(P003)を変更すると、本パラメータの設定値も変更されます。

0:変化量を表示しない

1:常にフィルタ/更新する

2:1 分 または 50mm

3:5 分 または 100mm

4:10 分 または 300mm

5:10 分 または 1000mm

P705→変化量更新時間

レベル変化量(P707)更新時、変化量の平均化に使用する時間を設定します。

数値入力(単位:秒)

入力範囲:0.000~9999

P706→変化量更新距離

計測物のレベル変動が、本パラメータ設定値を超えると、レベル変化量(P707)が

更新されます。

数値入力(単位:m)

入力範囲:0.000~9999

P707→レベル変化量

1 分間あたりのレベルの変化量を表示します。

表示値がマイナスの場合、タンクが空であることを示します。

表示範囲:-999~9999(単位:P005 設定単位/分 または スパン(P007)の% /分)

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P710→波立ち補正

入力値が 0 のとき、波立ち補正機能は OFF となります。

数値入力(スパン P007 の%)

入力範囲:0~100

P711→エコーロック

計測の確認度合いを決めます。

0:OFF→液面が突発的に変動した場合、瞬時に追従します。

1:最大確認→突発的に変動した場合、上昇方向で 5 回計測を保持します。

(下降方向で 5 回計測保持)

2:確認→突発的に変動した場合、上昇方向で 5 回計測を保持します。

(下降方向で 2 回計測保持)

3:全開→突発的に変動した場合、計測範囲内で反射波を探し、直ちに追従を開始し

ます。

(初期値:2)

P712→エコーロックサンプリング

突発的に変動した場合の計測保持回数を設定します。

上昇と下降の計測保持回数を上昇:下降=X:Y で入力します。

P711 の設定内容に応じて、以下のように自動的に設定されます。

数値入力

入力範囲:1:1~50:50

(初期値:P711=1 のとき 5:5 / P711=2 のとき 5:2)

P713→エコーロックウィンドウ

ウィンドウ幅を決定します。

ウィンドウとは、現在検出している反射波に付く印であり、速い追従性を要求され

る場合はウィンドウ幅を広げ、安定した計測が要求される場合はウィンドウ幅を狭

くします。

ウィンドウ幅を広く設定すると指示がふらつく場合がありますので、計測面の変化

速度に合わせて設定を行ってください。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:0.000~99.00(単位が[m]の場合)

(初期値:0.000)

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P726→同期

コントロールユニットを数台並べて使用する場合に設定します。

0:同期しない

1:同期する

(初期値:1)

各コントロールユニットのパラメータ P726 を“1”に設定した後、各コ

ントロールユニットの同期端子を必ず接続してください。接続しなけれ

ば、同期は取れません。(同期端子の接続については、10.6 項「同期端

子の接続」を参照ください。)

P727→スキャンディレイ

ポイント 1(センサ 1)とポイント 2(センサ 2)の切り換え間隔を設定します。パ

ラメータ P003 の設定により自動で変化します。

数値入力(単位:秒)

入力範囲:0~60

(初期値:5.0)

P728→ショットディレイ

超音波パルスの打ち出し間隔を設定します。

数値入力(単位:秒)

入力範囲:0.1~4.0

(初期値:0.5)

パラメータ P727、P728 により、ポイント 1、2 の切り替え時間 を設定し

ます。

超音波パルスを 3 発打ち出す時間がかかるため、設定値よりも実際の切

り替え時間が遅い場合があります。

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P729→スキャンタイム

パラメータ P727、 P728 の設定により、実際の切り替え時間が決まります。

その時間を表示します。

表示範囲:0.000~9999(単位:秒)

P730→補助表示

ランモード中に補助表示エリアに電流出力値・温度・各パラメータ内容などを表示

させる方法を設定します。

OFF :一瞬表示します。

HOLD:保持します。

※パラメータ No.を入力すると、ランモード中はそのパラメータの内容を補助表示

エリアに表示し続けます。

入力範囲:000~999(パラメータ No.)

P731→補助表示キー

ランモード中の補助表示ワンタッチキーです。補助表示エリアに表示させたいパラ

メータ No.を入力しておくと、ランモード中にキーを押すだけで、そのパラメータ

の内容を表示します。

入力範囲:000~999(パラメータ No.)

(初期値:P921)

P732→表示ディレイ

表示の切り換え(スクロール)間隔を設定します。

数値入力(単位:秒)

入力範囲:0.5~10

(初期値:1.5)

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P733→スクロールアクセス

プログラムモードでのパラメータの切り換えを選択します。パラメータ設定時、

キーで切り換える場合のアクセスできるパラメータを決めます。(ただし、パ

ラメータ No.を直接入力すれば、本パラメータに関係なく、アクセスできます。)

0:OFF ‥‥全パラメータにアクセスできる。

1:スマート‥クイックスタートに必要なパラメータと 表示の付いたパラメー

タのみ

2:タグ‥‥‥ 表示の付いたパラメータのみ

(初期値:1)

1:スマートに設定しても使用しないパラメータ(P791)にアクセスし

ます。

P735→バックライト

バックライトの ON, OFF に関する設定を行います。

0:常に消灯

1:常に点灯

2:キャリブレータによる操作を行った時に 30 秒間点灯

(初期値:1)

スクロールアクセスタグの付け方

・プログラムモードで、パラメータを開く。(表示は、一例です。)

・ を押すと、表示右に 表示が現れます。

・これでパラメータ P060 は、タグの付いたパラメータとなります。

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P770→ポートプロトコル

コントロールユニットと外部機器の通信に使用するプロトコルを設定します。

0:通信ポートを使用しない

1:Dolphin

2:MODBUS ASCII

3:MODBUS RTU

(初期値:3)

LCD の左上にインデックス 01、02 が現れます。

インデックス 01:モジュラジャック(RS-232C)

インデックス 02:端子台(RS-485)

各配置については、8 章を参照してください。

P771→ネットワークアドレス

ネットワーク上でコントロールユニットを識別するアドレスを設定します。

数値入力

入力範囲:0~9999(MODBUS プロトコルの場合 1~247)

※シーメンス・ミルトロニクスプロトコルで接続されている場合、この設定値は無

視されます。

P772→ボーレート

マスター機器との通信速度を設定します。数値入力が可能ですが、コントロールユ

ニットがサポートしている値は以下の 4 種類のみです。

4.8:4800

9.6:9600

19.2:19,200

115.2:115,200

(初期値:19.2(ポート 2) / 115.2(ポート 1))

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P773→パリティ

シリアルポートのパリティを設定します。

0:パリティ無し

1:奇数

2:偶数

(初期値:0)

P774→データビット

データビット数を設定します。

数値入力

入力範囲:5~8

8:MODBUS RTU

7, 8:MOBUS ASCII

7, 8:Dolphin Plus

(初期値:8)

P775→ストップビット

ストップビットを設定します。ひとまとまり(1 バイト)のデータ通信が終了した

ことを通知します。

数値入力

入力範囲:1, 2

(初期値:1)

P800→不感帯

不感帯の設定を行います。

センサ選択時にその値は、自動的に設定されますがセンサ付近に障害物がある場合

は、設定値を拡大して障害物の影響を減少します。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:0.000~99.00(単位が[m]の場合)

(初期値:P004 連動)

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超音波センサを選択すると、不感帯は自動で設定されます。弊社から

の指示がない限り、設定値より短く設定しないでください。誤計測の

要因となります。

P801→レンジ拡張

ゼロ点以下の計測範囲を決めます。出力には影響しません。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:0.000~99.00(単位が[m]の場合)または スパン(P007)最大値

(初期値:P007 の 20%)

P802→サブマージェンス

超音波センサが水没する可能性がある場合に設定します。この機能を設定しておく

と、超音波センサが水没したときに、出力(表示)を上限に保持します。

0:OFF

1:ON

(初期値:0)

センサが水没する可能性があるときは、P802=1 に設定すると共に、超

音波センサに冠水シールド(オプション品)を装着してください。

(装着しなければ、正常に動作しない場合があります。)

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P803→パルスモード

超音波センサから打ち出すパルスのモードを設定します。

近距離の場合は、ショートパルスにて計測し、遠距離の場合は、ロングパルスにて

計測します。

2 を選択すると、計測全域に於いて、ショートパルス 1 発とロングパルス 2 発を打

ち出して信頼性レベルの高い方を検知します。一方、1 を選択すると、近距離(P852

で設定する距離)の場合はショートパルス 1 発のみを打ち出し、遠距離の場合はシ

ョートパルス1発とロングパルス 2 発を打ち出します。

1:ショートパルス 1 発のみ(近距離計測時)

2:ショートパルス 1 発とロングパルス 2 発

(初期値:2)

通常は、初期値の 2 を使用します。

特に近距離(1m 以内)が多いアプリケーションの場合は"1"を選択し、

ロングパルスによる多重反射の影響を軽減します。

P804→スレッシュホールド

真の反射波として取り扱う最低値(しきい値)を dB 値で設定します。

近距離と遠距離のスレッシュホールドがあり、初期値で近距離:遠距離=10:5 で

設定されています。

不要波がこの値を超えて誤計測する場合は、この値を高めに設定する場合がありま

す。

設定値→X:Y X:近距離(0~99)

Y:遠距離(0~99)

(初期値:10:5)

[入力方法] 例えば 10:5 と設定する場合は を押してください。

必要以上に大きな値を入力しないでください。真の反射波もしきい値

以下となり、計測できなくなります。また、値を変更した場合は必ず

全計測領域にて正常計測が可能であることを確認ください。

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P805→信頼性レベル

計測状態の信頼性を dB 値で表示します。表示は X:Y となり、X は近距離、Y は遠

距離での計測に対する信頼性を表示します。

X≦10,Y≦5 の状態では、計測に対し信頼性が無いと判断し、計測不能状態となり

ます。

表示値→X:Y X:近距離(0~99)

Y:遠距離(0~99)

P806→反射強度

検出した反射波の強度を dB 値で表示します。

表示範囲:0~99(単位:dB)

P807→ノイズレベル

計測中のノイズレベルの平均と最大を dB 値で表示します。

30dB 以上の場合、コントロールユニットが破損する可能性があるため、何らかの措

置が必要です。

表示値→X:Y X:平均ノイズ(-99~99)

Y:最大ノイズ(-99~99)

※ノイズレベルが 30dB 以下でも誤動作の原因となりますので、可能な限りノイズレ

ベルが低くなるように対策を施してください。

P816→反射波時間

超音波が反射面に届くまでの時間を表示します。

表示範囲:0.0~9999(単位:ms)

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P820→アルゴリズム

計測に対する波形判別法です。

計測対象(P002)と TVT タイプ(P830)により、自動的に設定します。

1 :ALF:フラット エリア法、ラージェスト法、ファースト法の平均

2 :A :フラット エリア法のみ

3 :L :フラット ラージェスト法のみ

4 :F :フラット ファースト法のみ

5 :AL :フラット エリア法、ラージェスト法の平均

6 :AF :フラット エリア法、ファースト法の平均

7 :LF :フラット ラージェスト法、ファースト法の平均

8 :bLF:スムース ラージェスト法、ファースト法のどちらか良い方

9 :bL :スムース ラージェスト法のみ

10:bF :スムース ファースト法のみ

12:tF :トゥルー ファースト法のみ

(初期値:8)

設定方法

1) プログラムモードに切り替え、パラメータ P820 を呼び出します。

2) キーを押し、ディスプレイに を表示させます。

3) キーにより、アルゴリズムの設定内容変更を行います。

4) を押して、変更作業は完了です。

bF と tF は、弊社から特別な指示がない限り、設定をしないでくださ

い。

アルゴリズムについて

・エリア法‥‥‥‥‥ TVT(判別曲線)を超える反射波の中で、面積的に一番広い反

射波を検出します。

・ラージェスト法‥‥ TVT(判別曲線)を超える反射波の中で、一番高い反射波を検

出します。

・ファースト法‥‥‥ TVT(判別曲線)を超える反射波の中で、一番速く返ってきた

反射波を検出します。

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P821→スパイクフィルタ

スパイクノイズが波形上に現れるときに設定します。

0:OFF

1:ON

(初期値:1)

P822→狭帯域フィルタ

反射波の中に障害物からの不要波があるときに使用します。

不要波の幅に相当する値(ms)を入力することで不要波を除去することが出来ます。

数値入力(単位:ms)

(初期値:0)

大きな値を入力すると液面からの反射波も除去されるため、大きな値

を入力しないでください。

P823→エコーリフォーム

計測対象物の反射面に凹凸などがあると、反射波が凹凸となり、計測がふらつきま

す。凹凸の幅に相当する値を入力することでスムーズな波形に形成し、計測を安定

させます。

数値入力(単位:ms)

(初期値:0)

パラメータ P822、P823 は、液体計測に於いてほとんど使用すること

がありません。使用せざるを得ない場合は、調整用ツール(パソコン)

で反射波形を確認しながら設定する必要があります。

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P825→エコーマーカトリガ

検出した反射波の計測点を決めます。

計測対象物の反射面に傾斜や凹凸などがあると反射波に時間幅 (ms)が生じます。

したがってその反射波のどの部分を捉えるかで計測点が決定します。

反射波の立ち上がり部分から頂点までを百分割(%)して計測する点を決定します。

数値入力(単位:%)

入力範囲:5~95

(初期値:50)

P830→TVT タイプ

計測に最も適した判別曲線のタイプを決めます。

1:TVT ショートカーブ

2:TVT ショートフラット

3:TVT ロングフラット

4:TVT ロングスムースフロント

5:TVT ロングスムース

6:TVT スロープ

(初期値:1)

パラメータ P820(アルゴリズム)にて、“bF”または“bLF”を選択し

た場合は“6: スロープ”を設定しないでください。

P831→シェーパ機能

障害物からの不要波をマスキングする機能です。

0:OFF

1:ON

(初期値:0)

P832→シェーパ調整

マスキングする位置とその高さを決めます。

入力範囲:-50~50

(初期値:0)

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シェーパ機能設定方法

・パラメータ P831=1 に設定します。

・調整用ツール(パソコン)に接続し、波形を画面に表示してください。

・パラメータ P832 を開くと以下の表示となります。

・表示左上にブレイクポイントが表示されます。

表示しているのはブレイクポイント 1 です。

波形全体を 40 分割しますので計測長に関わらず、ブレイクポイントは 40 ポイント

となります。

・ を押すと、表示右上に△2 つが現れます。

・ブレイクポイントは、 と で増減します。

・例としてブレイクポイント 14、15 に、15 の値を入力します。

値自身に単位はありませんので、パソコン画面上の波形で不要波を十分にマスキン

グできる値を入力してください。

・ブレイクポイント 14 を呼び出し、 を入力してください。

・ を押して、ブレイクポイント 14 の入力は完了です。

・ブレイクポイント 15 を呼び出し、 を入力してください。

・ を押して、ブレイクポイント 15 の入力は完了です。

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シェーパ機能は SIMATIC PDM(別売り調整用ソフトウェア)で反射波形

を確認しながらご使用ください。

なお、シェーパ機能を使用する際は、以下の事に注意してください。

1. 不要波は、温度変化やベーパなどにより現れる位置がずれる場合

がありますので、ずれ幅を考慮して設定してください。

2. 不要波をマスキングした後、実際の液面が計測できることを確認

する必要があります。

(シェーパをかけた部分は、指示がホールドする場合があります。)

P833→TVT 最小起点

近距離部分の不要波を検出しないように、判別曲線の起点の高さを dB 値で入力しま

す。

数値入力(単位:dB)

入力範囲:-30~225

(初期値:50)

P834→TVT 最小スロープ

近距離~中間距離部分の不要波を検出しないように、起点(P833)を軸に判別曲線の

引き始め角度を ms 値で入力します。

数値入力(単位:ms)

入力範囲:0~9999

(初期値:30)

P835→TVT スロープ角

判別曲線の傾きを入力します。

中間~遠距離部分に現れた不要波を検出しないように、判別曲線の傾きを dB/s 値で

入力します。

数値入力(単位:dB/s)

入力範囲:0~9999

(初期値:200)

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P837→自動不要波キャンセル機能

パラメータ P838 と対をなすパラメータであり、タンク内に存在する障害物などから

の不要な反射波を無視するために使用します。

TVT カーブの学習実施や、学習した TVT カーブの使用/不使用を設定します。

0:OFF

1:学習した TVT カーブの使用

2:学習

(初期値:0)

P838→自動不要波キャンセル距離

パラメータ P837 と対をなすパラメータであり、タンク内に存在する障害物などから

の不要な反射波を無視するために使用します。

P831 と P832 にて行うシェーパ機能と同様の設定が自動的に行われます。

シェーパ機能にてマスキングを行う際、超音波放射面から測定物表面までの実際の

距離を測定(実測)します。

この距離から 0.5m 引いた値を入力します。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:0.000~9999

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自動不要波キャンセル機能使用前

自動不要波キャンセル機能使用後

設定方法

1) タンク内が空状態、あるいは空付近の時に設定を行ってください。

2) センサ放射面から測定物表面の距離を測定してください。

3) 2)項で測定した距離から 0.5m減算した数値を P838 に入力し、 を押してく

ださい。

4) P837 を呼び出し、“2”を入力し、 を押してください。

5) ここまでの操作によって、不要な反射波に対するマスキング処理が行われます。

6) 数秒後に“1”が表示され、自動的に学習したTVTカーブを使用する設定とな

ります。

7) を押し、計測モードとしてください。

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不要波キャンセル機能を使用する際は、以下の事に注意してくださ

い。キャンセル部分に測定物表面が上昇すると、計測の信頼性が低下

し、指示のふらつきなどが発生する場合があります。

なお、P825 の設定値を 90%に設定すると、改善される可能性があり

ます。

設定実施後に、ゼロ点からスパン点までの全領域において正常に計測

が行えることを確認してください。

自動不要波キャンセル機能は SIMATIC PDM(別売り調整用ソフトウェ

ア)で反射波形を確認しながらご使用ください。

P839→TVT ホバーレベル

TVT カーブを描く高さを設定します。

数値入力(単位:%)

入力範囲:0~100

(初期値:33)

P840→ショートパルス打ち出し回数

近距離計測用の超音波の打ち出し回数を設定します。

数値入力(単位:回)

入力範囲:0~100

(初期値:1)

P841→ロングパルス打ち出し回数

遠距離計測用の超音波の打ち出し回数を設定します。

数値入力(単位:回)

入力範囲:0~200

(初期値:5)

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11-50

P842→ショートパルス周波数

近距離計測用の超音波パルスの周波数を設定します。

接続センサ(P004)により、自動的に設定されます。

数値入力(単位:kHz)

入力範囲:41~46

P843→ロングパルス周波数

遠距離計測用の超音波パルスの周波数を設定します。

接続センサ(P004)により、自動的に設定されます。

数値入力(単位:kHz)

入力範囲:41~46

P844→ショートパルス幅

近距離計測用の超音波パルス幅を設定します。

接続センサ(P004)により、自動的に設定されます。

数値入力(単位:ms)

入力範囲:0.000~5.000

P845→ロングパルス幅

遠距離計測用の超音波パルス幅を設定します。

接続センサ(P004)により、自動的に設定されます。

数値入力(単位:ms)

入力範囲:0.000~5.000

P850→ショートパルスバイアス

ショートパルスとロングパルスを打ち出しているときに、ショートパルスにて計測

する割合(バイアス)を設定します。

数値入力

入力範囲:0~100

(初期値:20)

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P851→ショートパルスフロア

近距離計測に於ける TVT(判別曲線)の高さを設定します。

数値入力(単位:dB)

入力範囲:30~100

(初期値:50)

P852→ショートパルスレンジ

近距離計測に於いて、ショートパルスで計測する範囲を設定します。

接続センサ(P004)により、自動的に設定されます。

数値入力(単位:P005 での設定単位)

入力範囲:0~10(単位が[m]の場合)

11.5.9 検査用パラメータ

P900→ソフトウエアのバージョン情報

搭載している EPROM のバージョン No. を表示します。

P901→フラッシュメモリチェック

フラッシュメモリのチェックを行います。

PASS 以外の表示の場合は、プログラムに異常が発生していま す。

PASS:正常

F1 :RAM

F3 :FLASH data

F4 :FLASH code

P902→ウォッチドックテスト

ウォッチドックのテスト行います。正常であれば、約 15 秒後にランモードに切替わ

ります。

P903→ディスプレイテスト

ディスプレイのテストを行います。ディスプレイ内のセグメントを全て表示します。

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P904→キャリブレータテスト

以下の順番でキーを押すことにより、テストを行います。

全部押し終わった後に PASS が出れば正常です。

PASS:正常

FAIL:異常

P905→発信テスト

超音波センサの発信テストを行います。

を押すと、表示している数値の周波数にて超音波の打ち出しを開始します。

表示範囲:42~46(単位:kHz)

P908→スキャンテスト

センサ切替リレーの切替テストを行います。

で切り替わります。

P910→リレーテスト

リレーのテストを行います。

キーを押す度にリレーの ON,OFF が切り替わります。

0:全リレーの ON,OFF が切り替わります。

1,2,..5,6:各ポイントのリレーの ON,OFF が切り替わります。

P911→模擬出力

電流出力を模擬的に出力します。

数値入力(単位:mA)

入力範囲:0.00~25.00

P912→温度

センサ内蔵の温度センサが検出している現在の温度を表示します。

センサ内蔵の温度センサを使用していないときは、“Err”を表示します。

表示範囲:-50~150(単位:℃)

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P913→温度

TS-4 温度センサが検出している現在の温度を表示します。

TS-4 温度センサを使用していないときは、”OPEn”を表示します。

表示範囲:-50~150(単位:℃)

P920→読み取り計測値

を押すと、現在の読み取り(設定計測モードに従う)計測値を表示します。た

だし、計測が安定するまで を最低 5 回以上押してください。また、動作のシミ

ュレーションを行います。

表示範囲:-999~9999(単位:P005 での設定単位)

P921→レベル計測値

を押すと、現在のレベル(ゼロ点~液面までの距離)計測値を表示します。た

だし、計測が安定するまで を最低 5 回以上押してください。

また、動作のシミュレーションを行います。

表示範囲:-999~9999(単位:P005 での設定単位)

P922→空間計測値

を押すと、現在の空間(液面~スパン点までの距離)計測値を表示します。ただ

し、計測が安定するまで を最低 5 回以上押してください。

また、動作のシミュレーションを行います。

表示範囲:0.000~9999(単位:P005 での設定単位)

P923→距離計測値

を押すと、現在の距離(液面~超音波放射面までの距離)計測値を表示します。

ただし、計測が安定するまで を最低 5 回以上押してください。

また、動作のシミュレーションを行います。

表示範囲:0.0000~9999(単位:P005 での設定単位)

P927→距離計測値(%表示)

現在の距離(液面~超音波放射面までの距離)を、ゼロ値の%で表示します。

表示範囲:0.000~9999(単位:%)

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P999→初期化

すべてのパラメータ内容の初期化を行います。

初期化方法については、11.2.3 項「パラメータの設定方法」を参照ください。

P838 は初期化が行われないため、初期値に戻したい場合は、再度入力

する必要があります。あるいは、P837 に“0”を入力することで、自

動不要波キャンセル機能を使用しない設定にすることが可能です。

シミュレーションモードについて(P920~P927)

実際の液面を変動できないときに、出力(リレー、アナログなど)の動作を確認し、正常

にシステム制御できることを確認するのに使用できます。(パラメータ設定確認用)

・パラメータ P920~P927 において以下の操作をすると、表示がゼロ点-スパン点間を変動

し、設定内容の動作確認が行えます。P921 を例とした場合にて以下に説明します。

・パラメータ P921 を呼び出し、 を押すと表示が変動します。

・表示右の上矢印は、上昇方向に表示が変動することを意味しています。

また、表示の変動に伴い、表示下のリレー表示も変化します。

・シミュレーション中の表示変化速度を変更する場合は、

を 1 回押すと、スパン値の 1%/秒で表示が上昇します。

を 2 回押すと、スパン値の 4%/秒で表示が上昇します。

を 1 回押すと、スパン値の 1%/秒で表示が下降します。

を 2 回押すと、スパン値の 4%/秒で表示が下降します。

・リレーをポンプコントロール機能に設定した場合に、シミュレーション動作をさせるた

めには、パラメータ P000 を“-1”に設定する必要があります。

(詳細については、11.3 項「基本パラメータ」を参照ください。)

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11.6 パラメータ一覧表

パラメータを設定するときの書き込み用紙として使用してください。

本用紙に記入することにより、正常に動作しないときや設定変更時に、正確にまた敏速に

対応することが可能です。

番号 内容 設定値

001 計測モード

002 計測対象

003 応答スピード

004 接続センサ

005 単位

006 ゼロ値(単位 P005)

007 スパン値(単位 P005)

060 小数点位置

062 表示オフセット

064 デジタル入力優先割付

065 デジタル入力優先設定値(単位 P005)

066 デジタル入力優先ディレイ(秒)

069 パスワード

070 フェールセーフタイマ (分)

071 フェールセーフモード

072 フェールセーフレベルモード

110 リレーの割付

リレー1: リレー2: リレー3:

リレー4: リレー5: リレー6:

111 リレーの機能

リレー1: リレー2: リレー3:

リレー4: リレー5: リレー6:

112 リレーON 点

リレー1: リレー2: リレー3:

リレー4: リレー5: リレー6:

113 リレーOFF 点

リレー1: リレー2: リレー3:

リレー4: リレー5: リレー6:

118 リレー動作設定

リレー1: リレー2: リレー3:

リレー4: リレー5: リレー6:

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番号 内容 設定値

119 リレー動作テスト

129 リレーフェールセーフ

200 電流出力レンジ

201 出力電流機能

202 電流出力の割付

203 電流出力値表示

210 0/4 mA 設定点

211 20 mA 設定点

212 電流出力下限

213 電流出力上限

214 4 mA 出力の微調整微調整

215 20 mA 出力の微調整

270 デジタル入力機能

275 デジタル入力状態表示

300 最高温度表示(℃)

301 最低温度表示(℃)

302 最高温度表示(TS-4)(℃)

303 最低温度表示(TS-4)(℃)

304 最高計測値表示(単位 P005)

305 最低計測値表示(単位 P005)

330 波形記録

331 自動記録

332 自動記録センサ

333 自動記録間隔(分)

334 自動記録A設定点(単位 P005)

335 自動記録B設定点(単位 P005)

336 自動記録上昇/下降ダンピング

337 自動記録 LOE(波形消失)時間(秒)

340 製造年月日

341 積算稼働時間(日)

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番号 内容 設定値

342 電源投入回数(回)

650 オフセット(単位 P005)

651 音速補正(単位 P005)

652 オフセット値補正

653 音速表示(m/s)

654 音速設定(m/s)

660 温度センサ設定

661 温度固定(℃)

664 温度表示(℃)

700 上昇ダンピング(単位 P005/分)

701 下降ダンピング(単位 P005/分)

702 上昇表示ダンピング(単位 P005/分)

703 下降表示ダンピング(単位 P005/分)

704 変化量フィルタ

705 変化量更新時間

706 変化量更新距離

707 レベル変化量

710 ファズフィルタ(単位スパン%)

711 エコーロック

712 エコーロックサンプリング(上昇:下降)

713 エコーロックウィンドウ

726 同期

727 スキャンディレイ(秒)

728 ショットディレイ(秒)

729 スキャンタイム(秒)

730 補助表示

731 補助表示キー

732 表示ディレイ(秒)

733 スクロールアクセス

735 バックライト

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番号 内容 設定値

770 ポートプロトコル

771 ネットワークアドレス

772 ボーレート

773 パリティ

774 データビット

775 ストップビット

800 不感帯

801 レンジ拡張(単位 P005)

802 サブマージェンス

803 パルスモード

804 スレッシュホールド(近距離:遠距離)

805 信頼性レベル(近距離:遠距離)

806 反射強度(dB)

807 ノイズレベル(平均:最大)(dB)

816 反射波時間

820 アルゴリズム

821 スパイクフィルタ

822 狭帯域フィルタ(ms)

823 エコーリフォーム(ms)

825 エコーマーカトリガ(%)

830 TVT タイプ

831 シェーパ機能

832 シェーパ調整

833 TVT 最小起点(dB)

834 TVT 最小スロープ(ms)

835 TVT スロープ角(dB/s)

837 自動不要波キャンセル機能

838 自動不要波キャンセル距離(単位 P005)

839 TVT ホバーレベル(%)

840 ショートパルス打ち出し回数

841 ロングパルス打ち出し回数

842 ショートパルス周波数(kHz)

843 ロングパルス周波数(kHz)

844 ショートパルス幅(ms)

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番号 内容 設定値

845 ロングパルス幅(ms)

850 ショートパルスバイアス

851 ショートパルスフロア(dB)

852 ショートパルスレンジ(単位 P005)

900 ソフトウエアのバージョン情報

901 フラッシュメモリチェック

902 ウォッチドックテスト

903 ディスプレイテスト

904 キャリブレータテスト

905 発信テスト

908 スキャンテスト

910 リレーテスト

911 模擬出力(mA)

912 温度(℃) 内蔵温度センサ

913 温度(℃) TS-4

920 読み取り計測値/シミュレーション(単位 P005)

921 レベル計測値/シミュレーション(単位 P005)

922 空間計測値/シミュレーション(単位 P005)

923 距離計測値/シミュレーション(単位 P005)

927 距離計測値(%表示)

999 初期化(C+ENTER)

000 セキュリティ(1954)

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11-60

11.7 エラーメッセージ

以下のような表示がある場合は、何らかのエラーが発生しています。エラーの原因を取り

除き、正常な計測が行えるようにしてください。

:反射波が無い、センサ破損など

:センサケーブルの接続が逆になっているまたは温度

センサ回路に異常が生じている など

:計測値が 9999 を超えている

単位や定倍数などの設定が不適切

:センサケーブルが短絡しているなど

(旧タイプセンサの場合)

:センサケーブルが切断、あるいはセンサケーブルが

端子台から外れているなど

補助表示エリアに表示している“tb:4”は、端子台(terminal block)

の 4 番端子に何らかの異常があることを意味しています。

(なお、超音波センサを 2 台接続できる仕様で、2 台目の 4 番端子に異

常がある場合は“tb:6”と表示されます。)

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12-1

12.トラブル対応

12.1 トラブル対応表

トラブルの種類別にその原因と対策を記載しますので、トラブル発生時は下表を参考に対

応してください。

トラブル 1:表示不良

【現象 1】LCD 表示部に何も表示しない。

【現象 2】表示する文字や数字が欠けている。

【現象 3】全表示したままである。

【原因】 【対策】

1. 電源が未供給。

2. 誤配線

3. LCD 基板固定ビスが緩んでいる。

4. LCD 基板破損。

5. 電源不適・衝撃などによる機器破損。

6. 誘導雷などによる機器破損。

7. CPU が正常動作していない。

8. ブートモードで起動している。

9. プログラムが正常に起動していない。

1. 電源を投入する。

2. 10 章「結線」を参照して正しく配線する。

3. 固定ビスを確実に締める。

4. LCD 基板交換。

5. コントロールユニット交換。

6. コントロールユニット交換後、避雷対策

実施。(10.9 項参照)

7. コントロールユニット交換。

8. 電源 ON/OFF で再起動またはコントロー

ルユニット交換。

9. 電源 ON/OFF で再起動またはコントロー

ルユニット交換。

トラブル 2:出力異常

計測不良により出力が異常になる場合がありますので、その場合は「トラブル 3:

計測不良」を参照ください。

【現象 1】アナログ出力が出ない。

【原因】 【対策】

1. 誤配線

2. サージ・ノイズによる機器破損。

3. パラメータ P201(電流出力機能)の値が

0(OFF)の設定である。

4. パラメータ P006(ゼロ点)の設定が誤って

おり、設定値より下に液位がある。

1. 10 章「結線」を参照して正しく配線する。

2. コントロールユニット交換後、避雷対策

実施。(10.9 項参照)

3. 設定値を 0 以外に変更する。

4. ゼロ点を再設定する。

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12-2

【現象 2】アナログ出力が安定しない。

【原因】 【対策】

1. 許容負荷抵抗を超えている。

2. ノイズが混入している。

3. アナログ出力端子ビスが緩んでいる。

4. 供給電源が仕様値未満である。

5. パ ラ メ ー タ P003( 応 答 ス ピ ー ド )が

3(FAST)の設定である。

1. 許容負荷抵抗以内で使用する。

2. シールド線を使用し、シールドを 1 点接

地する。(D 種接地)

3. 端子ビスを確実に締める。

4. 仕様範囲内の電源を供給する。

5. 設定値を 3 以外に変更する。

【現象 3】リレーが正常に動作しない。

【原因】 【対策】

1. 設定ミス

2. 定格外の信号をリレーに印加している。

1. 11 章を参照して正しく設定する。

2. 定格内の信号を印加する。(5.1 項参照)

トラブル 3:計測不良

【現象 1】指示が上限に振り切れる。

【原因】 【対策】

1. 上限付近に障害物があり、不要波が発生

している。

2. 温度上昇(70℃以上)によりリンギング

が伸長している。

3. センサが側壁や金属構造物などに接触し

ている。

4. ノイズが混入している。

1. 障害物を取り除く。

スレッシュホールド(パラメータ P804)

を 20:5 程度に設定する。

自動不要波キャンセル機能を使用する。

P837/P838 にて設定(11.5.8 項参照)。

2. 不感帯(パラメータ P800)を 0.5m 程度に

設定する。

3. センサが構造物に接触しないように設置

する。

4. ノイズ混入の防止を計る。(10.9 項参照)

【現象 2】指示が下限に振り切れる。

【原因】 【対策】

1. センサが水平に取り付いていない。

2. センサが集音する位置に取り付いてい

る。

3. ノイズが混入している。

4. パラメータ P800(不感帯)の設定が不適で

あり、計測スパン内に入り込んでいる。

1. センサ表面を水面に対して水平(±0.2

度以内)に取り付ける。

2. 集音しない位置にセンサを取り付ける。

3. ノイズ混入の防止を計る。(10.9 項参照)

4. 不感帯の値を再設定する。(ただしセン

サの最小不感帯以下に設定不可)

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12-3

5. 下限付近に障害物があり、不要波が発生

している。

5. 障害物を取り除く。

自動不要波キャンセル機能を使用する。

P837/P838 にて設定(11.5.8 項参照)

【現象 3】指示が安定しない。

【原因】 【対策】

1. 温度補正が正常に行われていない。

(センサに直射日光が当たるなど)

2. 計測対象物のベーパなどによって音速が

変化している。

3. ノイズが混入している。

4. パ ラ メ ー タ P003( 応 答 ス ピ ー ド )が

3(FAST)の設定である。

5. RGA/U ケーブルを使用している。

6. センサ 2 点接続を行っており、同期端子

を接続していない。

1. 直射日光が当たらないようにセンサに日

除けカバーなどを設ける。(ただし、外

気温が検知できる構造とすること。)

2. ベーパの発生を防止する。

3. ノイズ混入の防止を計る。(10.9 項参照)

4. 応答スピードの設定値を変更する。

5. CVVS ケーブルに変更する。

6. 同期端子を接続する。

【現象 4】精度が悪い。

【原因】 【対策】

1. 設定値(ゼロ、スパンなど)に誤りがある。

2. 温度補正が正常に行われていない。

3. 計測対象物のベーパなどによって音速が

変化している。

4. センサが水平に取り付いていない。

1. 正しく設定する。(指示が合わない場合

はゼロ点調整を行う)

2. 超音波伝搬経路上の平均温度が計測でき

る位置に温度センサ(TS-4)を設置する。

(温度センサ別取付)

3. 音速補正を行う。(ベーパ濃度の変化に

伴うふらつきは防止不可能)

4. センサ表面を水面に対して水平(±0.2

度以内)に取り付ける。

【現象 5】“LOE(反射波消失)”表示となる。

【原因】 【対策】

1. センサが水平に取り付いていない。

2. 腐食、劣化により、超音波センサの計測

能力が低下している。

3. 経年劣化により、超音波センサの計測能

力が低下している。

1. センサ表面を水面に対して水平(±0.2

度以内)に取り付ける。

2. 超音波センサを耐食性の高いタイプに交

換。

3. 新品に交換。

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12-4

4. 計測対象面にスカム、泡、波立ちなどが

発生する、または、多量の水蒸気や、ベ

ーパガスが発生し、反射効率が低下して

いる。

5. ノイズが混入している。

6. 取付台管内に於いて超音波が共鳴してい

る。

7. 計測対象面がセンサの最大計測長より遠

方にある。

8. 泡が多量に発生している。

4. 左記条件を取り除く。困難であればセン

サの最大計測長に対して余裕のある計

測範囲とする。(最大計測長一杯までの

計測を行わない)

5. ノイズ混入の防止を計る。(10.9 項参照)

6. 台管径を大きくする。または、センサ表

面を台管より下方へ出す。

7. 計測範囲を短縮する。または、最大計測

長の長いセンサに変更する。

8. 泡の発生を抑制する。

【現象 6】“SHOrt”表示となる。

【原因】 【対策】

1. センサケーブルが短絡している。

(旧タイプセンサの場合)

2. 超音波センサ内で信号ラインが短絡して

いる。(旧タイプセンサの場合)

1. センサケーブルラインをチェックし、短

絡箇所を修復する。

2. 超音波センサ交換。

【現象 7】”OPEn”表示となる。

【原因】 【対策】

1. センサケーブルが切断、あるいは端子台

から外れている。

2. 超音波センサ内で信号ラインが切断して

いる。

3. TS-4 が切断あるいは端子台から外れてい

る。

4. S、SH 端子間(端子ボックス内など)に

ジャンパ線が入っている。

5. RGA/U ケーブルを使用している。

6. センサ内部温度センサが破損している。

(パラメータ P664(温度表示)が OPEN と表

示されている。)

1. センサケーブルラインをチェックし、切

断箇所を修復する。あるいは、端子台結

線の増し締めを行う。

2. 超音波センサ交換。

3. TS-4 が切断していれば交換する。端子台

から外れていれば、確実に結線する。

4. ジャンパ線を取り除く。

5. CVVS ケーブルに変更する。

6. 超音波センサ交換。

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12-5

【現象 8】“Error”表示となる。

【原因】 【対策】

1. センサケーブルが短絡している。

2. 超音波センサ内で信号ラインが短絡して

いる。

3. センサケーブルが逆接続されている。

4. TS-4 ケーブルが逆接続されている。

5. TS-4 ケーブルが短絡している。

1. センサケーブルラインをチェックし、短

絡箇所を修復する。

2. 超音波センサ交換。

3. 正しく接続する。

4. 正しく接続する。

5. ケーブルを絶縁する。内部で短絡してい

る場合は、TS-4 を交換する。

【現象 9】“EEEE”表示となる。

【原因】 【対策】

1. 不適切なパラメータが入力されている。 1. 適切なパラメータを入力する。

(特に、単位のパラメータ P005 を確認。)

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12-6

12.2 ノイズ源の調査

ノイズ源を調査するにあたり、以下を行います。

1. コントロールユニットにセンサケーブルのシールド線のみを接続する。この時点で、パ

ラメータ P807ノイズレベルの平均ノイズが 5dB以上であればシールド線に問題がありま

す。

2. 白線と黒線を接続し、平均ノイズを記録します。

3. センサケーブルの黒線を外し、平均ノイズを記録します。

4. センサケーブルの黒線をつなぎ直して、白線を外し、平均ノイズを記録します。

記録した値に対して下表の当てはまる箇所を参照し、ノイズ源を決定します。

白線を外したときの

ノイズレベルの増減

黒線を外したときの

ノイズレベルの増減

対応

増加

増加 対応①

変化無し 対応③

減少 対応②

変化無し

増加 対応①

変化無し弊社営業窓口に連絡してく

ださい。

減少 対応②

減少

増加 対応①

変化無し 対応③

減少 対応②

対応① 電気的ノイズの低減

・センサケーブルが他の高電圧、高電流のケーブルと並行していないか確認する。

並行している場合、30mm 以上分離してください。

・センサケーブルを交流可変速ドライブのようなノイズ発生源から離す。

・センサケーブルを金属管に入れる。

・ノイズ源にノイズカットフィルタを入れる。

対応② 音響ノイズ(特に 25~65kHz 付近)の低減

・音響的なノイズ源からセンサを遠ざける。

・センサケーブルを金属管に入れる。

・センサフランジと取付フランジの間にゴム、ブッシュ、ガスケットなどを入れる。

・ノイズの周波数を変える。コントロールユニットは、25kHz から 65kHz の周波数ノイズ

のみ検出する。

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対応③ シールド線の改善

・シールド線が一箇所のみ接続されているか確認する。

・シールド線が白線と接続されていないか確認する。

・シールド線は可能な限り短くする。

・他の機器と電源ラインを共有している場合は、接地された金属のジャンクションボック

スを用いる。

・同軸ケーブルは使用しない。

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13-1

13. メンテナンス

13.1 定期点検

本システムに於いては、設定および調整後はほとんどメンテナンスフリーですがシステム

保護のために、各機器の点検を定期的に行うことを推奨します。

下表は、定期点検用の記入用紙ですので定期点検をする際にご利用ください。

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13-2

チェックリスト(定期点検用)点検日 年 月 日

設 置

点検者

設置場所 Tag No. 製造 No.

項 目 方 法 良否判断 良否 対策(その他)

外観

(表面付着物)

目視など センサ、ケーブル破損や変色な

どが無いこと。

センサ表面に付着が無いこと。

程度により修理また

は交換。

付着物除去。(下記注

記参照)

発振状態 (コント

ロールユニット接

続ランモード)

発振音を耳で聞く 静かな状況において聞くことが

できる。

全く音がしない場合

は断線などが考えら

れる。

ノイズレベル P807 にてチェック 30dB 以下であること。 ノイズ対策を行う。

(10.9 項参照)

LCD 表示 P903 にてチェック 正常に指示、点灯すること。 場合によりコントロ

ールユニット交換。

リレー動作 P910 にてチェック 正常に動作すること。 場合によりコントロ

ールユニット交換。

出力信号 P911 にて模擬出力 模擬出力の値を出力しているこ

と。

P214 にて 4mA 調整

P215 にて 20mA 調整

RAM P901 にてチェック PASS 表示すること。 場合によりコントロ

ールユニット交換。

ROM P901 にてチェック PASS 表示すること。 場合によりコントロ

ールユニット交換。

精度(0.25%FS

または 6mm)

通常計測状態にて

実尺

当初の精度が得られること。

*1

取扱説明書に従い再

度調整。

出力信号分解能

(0.1%FS または

2mm)

LCD 表示と比較 当初の分解能が得られること。

*1

取扱説明書に従い再

度調整。

温度センサ

(使用時のみ)

P913 にてチェック

(温度センサ内蔵

の場合は P912)

取付位置の温度を表示する。 大幅に異なる場合は温

度センサ交換、および

ケーブルチェック。

端子 目視ドライバーな

どによる確認

ネジゆるみやリード線ショート

など無いこと。

締め付け直し。

再結線。

ケーブル 目視、絶縁チェッ

断線や破損が無いこと。 修理または交換。

*1) 計測面が平面、温度分布が均一条件、ベーパ・ガスの無い条件下にて。

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センサ放射面に付着した測定物などを除去する際には、必ず超音波放

射面に傷を付けないように行ってください。

13.2 コントロールユニットの電池交換

コントロールユニットには、RAM に記憶されているデータバックアップ用のリチウム電池

(BR2032)が内蔵されています。この電池の期待寿命は約 10 年ですが、周囲環境(温度、湿

度など)によっては、電池の寿命が極端に短くなる場合があります。

したがって、本リチウム電池は、1 年に 1 度交換されることを推奨します。

コントロールユニットのバージョンによって、RAM に記憶しているデ

ータが異なりますので、ご注意ください。

バージョンは、パラメータ P900 にて確認してください。

-バージョン 1.11 以前-

RAM に設定パラメータやトータライザなどのデータが記憶されてい

ます。通常使用では何ら問題ありませんが、工場定修時など、コン

トロールユニットへの電源が長時間遮断され、かつ本リチウム電池

が消耗した状態ですと、記憶されているデータが消失する可能性が

あります。

設定パラメータ消失による異常計測を避けるために、以下の要領に

従って、必ず定期的に本リチウム電池を交換してください。

-バージョン 1.12 以降-

RAM にはトータライザなどのデータが記憶され、設定パラメータは

不揮発性メモリであるフラッシュメモリに記憶しています。

したがって、本リチウム電池が無い状態でも、設定パラメータが消

失することはなく、異常計測に至ることはありません。

ただし、トータライザなどのデータは RAM に記憶されているため、

これらデータの消失を避けるために、できるだけ定期的に本リチウ

ム電池を交換してください。

以下に、リチウム電池の交換要領を記載します。

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【内蔵リチウム電池交換方法】

以下の手順に従って交換してください。

1) 交換する電池を用意してください。(推奨交換電池は下記参照)

2) 電池を交換する前に、設定パラメータを控えてください。

3) 必ず供給電源を切ってください。コントロールユニットの表示が消え、電源が供給され

ていないことを確認したうえで交換作業を行ってください。

なお、短時間(最長 24 時間:キャパシタの充電状態による)であれば、内部キャパシ

タにより、RAM 内部データは保持されます。

4) 電池ホルダから古い電池を引き抜いた後、新しい電池を+/-の極性に注意して挿入

し、確実にホルダ内に固定してください。

5) 本体ケースのカバーを閉めて、電源を入れてください。

推奨交換電池:コイン型リチウム電池

形式/BR2032 または CR2032

電池を交換する前に、必ず設定パラメータを控えてください。記入用

紙として、11.6 項パラメータ一覧表をご使用ください。

電池交換後に、設定パラメータを確認し、パラメータが消失していな

いことを確認した後、計測を開始してください。

万一、設定パラメータが消失(初期化)している場合は、電池交換前

に控えたパラメータにて再設定してください。

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13.3 キャリブレータの電池交換

用意する物

・プラスドライバ

・丸棒(φ2mm)

・交換用リチウム電池(CR2032)

1 背面のゴム製キャップを取り外して

ください。

2 ゴム製キャップの下にはビスがあり

ます。

プラスドライバでビスを取り外して

ください。

3 ビスを取り外した場所を丸棒で押し

てください。

このとき、勢いよく押さないでくだ

さい。リボンケーブルの断線など、

機器が破損します。

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13-6

4 表面パネルが外れ、リチウム電池が

確認できます。

5 リチウム電池は樹脂のツメで 4 箇所

(丸印)、金属のツメで 1 箇所(四角

印)固定されています。ツメを折らな

いよう、慎重に電池を取り外し、新

しいものを取り付けてください。

6 表面パネルをはめ、手順 2 で取り外

したビスを取り付けてください。

7 手順 1 で取り外したゴム製キャップ

を取り付けてください。

これで電池交換は完了です。

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14. 高周波ケーブルの使用について

MultiRanger100 では旧コントロールユニットと異なり、センサケーブル延長には、必ず 2 心

シールドケーブル(推奨;CVVS 1.25mm2)を使用してください。RG62A/U などの高周波ケー

ブルを使用すると電気的ノイズが上昇し、計測に悪影響を与える可能性があります。

やむを得ず高周波ケーブルによるセンサケーブル延長を行う場合は、高周波ケーブルのシー

ルドおよび MultiRanger100 接地端子間に 0.1μF のコンデンサを挿入してください。

高周波ケーブルにて延長する場合の結線

また、高周波ケーブルを使用して避雷対策を行う場合は、下図を参照してください。

(注記)コントロールユニットのその他の入出力端子への避雷、ノイズ対策は 10.9 項を

参照してください。

防爆仕様のセンサを使用し、センサを危険場所に設置する場合、セン

サ 端子台やコントロールユニット端子台にコンデンサなどの充電素

子を接続することは禁止されています。

このため、高周波ケーブルを用いたセンサの接続が不可能となる場合

があります。

コンデンサを挿入してもノイズが高く計測が困難な場合は、推奨ケー

ブ ルである CVVS 2 心シールド線に変更してください。

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