事業推進戦略 - 株式会社 長大 CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE 07...

9

Transcript of 事業推進戦略 - 株式会社 長大 CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE 07...

Page 1: 事業推進戦略 - 株式会社 長大 CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE 07 交通事故対策のマネジメントサイクル DO 対策の実施 ACTION 対策の改善 PLAN 事故要因分析
Page 2: 事業推進戦略 - 株式会社 長大 CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE 07 交通事故対策のマネジメントサイクル DO 対策の実施 ACTION 対策の改善 PLAN 事故要因分析

02 03CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE 03CORPORATE BROCHURE

事業推進戦略

国土基盤整備・保全

環境・新エネルギー

地域創生

従来のコア事業をさらに拡大します。既存の土木部門を軸として専門技術を融合させながら、国土基盤施設の補修補強・維持管理や防災・減災対応、交通システムの高度化(ITS)、ビッグデータの活用、道路の運営などサービスプロバイダの方向性を加えた事業を展開します。

世界的な成長市場を舞台に、道路や橋梁の建設プロジェクトで培ったノウハウを活かした新たな環境ビジネス、小水力発電・バイオマス発電等の新エネルギー、水インフラビジネスなど、社会環境改善に関わるソリューション提供事業を推進します。

国内外の国土基盤施設に関する問題・課題は、個々の施設単位で解決策を考えるのではなく、地域全体を面的に捉えて地域の再生・再編・創生の視点から総合的かつ複合的に解決策を考える必要があります。従来の建設コンサルタントの役割を拡大し、包括的なサービスを提供する事業を推進します。

サービスそのものを提供する、より進化したコンサルタントをめざして、長大は「国土基盤整備・保全」「環境・新エネルギー」「地域創生」の3つの事業軸で明日を切り拓きます。長大には、幅広い事業に水平展開できる高品質の専門技術と、ITをはじめPPP/PFI、金融・財務などの多彩な要素技術があります。これらの強みを中核に、数々のインフラ事業を成功させてきたマネジメント技術を発揮し、各プロジェクトにふさわしい企業とのアライアンスや専門能力を持つプレーヤーの組織化を進めます。あらゆるプロジェクトに対応する事業創造型のビジネスを推進するとともに、出資・投資、商品販売、調達、オペレーション&メンテナンス(O&M)などを通じて、多様なサービスを社会に提供するサービスプロバイダとしてさらなる発展を目指します。

独自のマネジメント技術を原動力に、事業創造型のビジネスを推進します。

Page 3: 事業推進戦略 - 株式会社 長大 CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE 07 交通事故対策のマネジメントサイクル DO 対策の実施 ACTION 対策の改善 PLAN 事故要因分析

04 05CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE

生月大橋補修設計(長崎県):重大な亀裂損傷の早期復旧に向けた大規模修繕事業として、「斜材の損傷部を取替える工法」を採用。

※ CIM(Construction Information Modeling/Management)は、計画、調査、設計段階から3次元モデルを導入することにより、その後の施工、維持管理の各段階において、3次元モデルの連携により事業全体にわたる関係者間の情報共有を容易にし、一連の建設生産システムの効率化・高度化を図ることを目的としている。

CIM※:基盤地図情報と構造物形状の統合モデルにより輻輳する全体構造の可視化を行ったCIM導入検討事例。今後、設計計画作業の効率化やミスや手戻り等の抑制、施工計画の確実性など大きな導入効果が期待されている。

三島スカイウォーク設計(静岡県):日本一長い人道吊橋。民間資本による画期的な事業において大規模吊橋の計画、設計、景観検討を担当。

橋梁設計が長大の原点。道路から鉄道まで、世界の橋づくりに貢献し続けます。多彩な経験の積み重ねがさらなる飛躍の原動力です。橋梁設計は長大の原点といえる事業であり、進化・成長の原動力の一つです。本州四国連絡橋など大型プロジェクトで培った橋梁設計や施工監理の豊富な経験をもとに、 最新の技術や知識を柔軟に取り入れ、高い水準の特殊橋梁設計技術で世界をリードしています。調査・設計から点検、補修・補強、構造物に関する解析・実験、アセットマネジメントまで、総合的な技術とノウハウを有しています。こうした実績を新たな分野に活かそうと、海外における鉄道分野の事業を開始しています。鉄道事業の企画・計画、鉄道構造物・車両保守設備・システム・運営管理に関わる調査・計画・設計・施工監理、鉄道に関する契約等のノウハウなどを既存分野と融合させ、世界各地の鉄道に関わる大型プロジェクトへの参画を目指します。

中央大橋耐震補強設計2020年東京オリンピックに向け、都道を耐震補強化

東京都中央区新川と佃間の隅田川を渡る中央大橋の耐震補強設計を担当しました。この橋は曲線を有する視覚的にも優美な鋼斜張橋ですが、一方で大規模地震が作用したときの挙動が複雑であることが特徴です。長大では、コンクリートの耐力調査を行い設計に反映し、非線形動的解析やFEM(有限要素法)解析など高度な解析技術を用いて、大規模地震にも耐えられる耐震補強設計を行いました。これは2020年東京オリンピックに向けた都道耐震強化事業の一環であり、選手村に一番近い架け橋として安心して使用できるための支援です。当事業に限らず、橋梁や道路の耐震性向上は、地震の多い国土の日本にとって社会的課題の一つ。長大の技術と経験が活かせる重要な分野と位置づけ、これからも積極的に取り組んでいきます。

構造分野

世界各地で人と人をつなぐ道路や橋梁、関連する施設やシステム。長大は、専門技術とノウハウ、そして時代の最先端技術の融合を図る提案を続け、これら世界各地のプロジェクトに参画してきました。多彩な実績が長大への信頼を支え、さらなる飛躍の原動力になっています。

インフラ整備

建設会社

調査・計画

企画立案設計

施工 維持管理

調査・計画

評価検討設計

施工監理 アセットマネジメント

長大のコンサルティング範囲

インフラ整備の事業プロセス

培った技術とノウハウで事業範囲を広げ、新しい建設コンサルタントへと成長しています。長大は、多彩な実績で培った技術とノウハウを基盤に事業範囲を拡大。国内外の目まぐるしい環境変化に対応しながら、次代を担う建設コンサルタントとして成長を続けています。インフラ整備の必要性や効果の評価検討から、周辺環境に与える影響、コストなどを調査し、事業計画を立て、設計を行います。さらには施工監理や施工後の構造物の点検・補修まで、事業プロセスの各段階に精通した人財を配置し、インフラ整備全体に総合的に関与しています。近年は、インフラの整備だけでなくインフラサービスを提供するサービスプロバイダの役割を担うなど、新しい建設コンサルタントの形を創造しています。

事業範囲 事業実績

ジャワ南線トラス橋設計(インドネシア):ジャワ南線のジョグジャカルタ~クトアルジョ間複線化で建設された鉄道用橋梁の計画・設計・施工監理を担当。

ハノイ~ホーチミン間鉄道橋梁改修工事(ベトナム):2大都市を結ぶ重要路線の安全性等を高める改修・付帯施設建設工事においてアプローチ部分の計画・設計・施工監理を担当。

鉄道分野

早津江大橋設計(佐賀県):軟弱地盤上に大規模橋梁を構築する高度な技術的配慮を要する事業。周辺景観との調和も検討。

Page 4: 事業推進戦略 - 株式会社 長大 CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE 07 交通事故対策のマネジメントサイクル DO 対策の実施 ACTION 対策の改善 PLAN 事故要因分析

06 07CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE

交通事故対策のマネジメントサイクル

DO対策の実施

ACTION対策の改善

PLAN事故要因分析

ヒヤリ挙動の抽出、対策案の抽出

CHECK対策後の評価

対策前 対策後

PDCAによる交通事故対策:交通安全対策の立案から、対策の実施、対策効果の評価、改善対策の立案までを実施。

電線類の地中化:道路空間の電柱をなくし電線類を地中に埋設することで、景観や防災に効果を発揮する無電柱化。全国各地の実績とノウハウで対応。

次世代サービスの研究開発・評価検証:カーナビ+テレマティクスサービス等の最新技術を集積し、効率的な道路の利用をサポート。(画像出所:国土交通省HPより)

道路案内標識の体系化、設置検討:標識の体系化から新設標識の設置検討、既設の標識の課題整理、維持管理上の改善検討まで幅広く対応。

河岸設計等の河川事業:河川の氾濫を防止し、地域の安全を守る消波施設、緩傾斜河岸の詳細設計などを実施。

パネルを使った高速道路等の情報提供:統計データや専門知識をフルに活用し、交通工学に基づく高度な交通情報を提供。

堤防検討等の港湾事業:対象港湾の地形や利用状況に配慮した津波堤防検討など、港湾の構造形式の設計を検討。

VRを用いた道路付帯設備のシミュレーション:未完成の道路に監視カメラや道路情報板等を設置する場所が適切か、動的なVR(バーチャルリアリティ:擬似的視覚表現)で検証。

インフラの老朽化対策と防災・減災は国の課題。国土強靭化施策に貢献し、安全・安心な国土づくりを目指します。

道づくりはまちづくりの基本。まちと人をつなぐ技術を、日本そして世界へ。

長大は、国や自治体の大きな課題であるインフラの老朽化対策、長寿命化の分野に積極的に参画しています。耐震照査、長寿命化の研究などを通して、既設インフラの有効活用を検討。また、自然災害やインフラの老朽化が引き起こす事故などから国民の生命と財産を守る国土の強靭化施策にも寄与しています。近年では、橋梁・道路施設点検用の支援ツールをはじめ、巡回支援システム「iパトNOTE」など、日常及び災害時の維持管理の効率化・高度化に向けた様々なソリューションを計画・開発しています。さらに、巨大地震や集中豪雨に備える港湾、河川防災分野にも参画を始めており、「災害に強いまちづくり」と密接な関係と位置づけて進めてまいります。

道路の計画・設計、施工監理から有料道路の運営などのサービス領域まで、長大の道路・交通・ITS※分野および情報・電気通信分野は日々拡大し進化しています。建設事業を総合的にカバーするにとどまらず、道路監理業務や道路行政サービスの高度化、交通事故対策に資する情報システムの設計・開発、電気通信設備の設計、ITSの調査研究、計画策定を行っています。国際的にも、環境保全に留意した交通の調査、計画を通して地域の道づくりに携わるなど、国内外の道路整備に貢献しています。近年は、カーナビにおける次世代サービスの研究・提案、バーチャルリアリティを用いた道路付帯設備のシミュレーション、電線類の地中化など、研究から計画、運用業務まで多岐にわたり展開しています。

港湾、河川防災事業の推進環境保全と一体化した国土強靭化施策に貢献

ラウンドアバウトの普及・促進安全でエコ、災害に強い交差点

港湾、河川防災事業は、災害から国民の生命と財産を守る意義だけではなく、水の高度利用、生活環境としての河川の環境保護などの観点があります。長大は、多様な側面から技術とノウハウを活用し、事業を推進しています。GIS(地理情報システム)等の技術を活用した想定氾濫計算をはじめ、良好な環境を保持するための多自然型河川整備、環境護岸設計などを実施。例えば、開発事業による伐採のため減少する森林に生息する動植物保護の仕組みを提案するなど、人を災害から守るだけでなく、生物多様性の保全のためにも様々な対策や工夫をしています。特に森林、河川が多く、常に水害の危機にさらされる日本においては、環境保全と一体化した防災対策の研究が急務と考え、力を入れています。

2013年、既存信号交差点を改良し設計した、日本初の「飯田市東和町ラウンドアバウト」が完成しました。ラウンドアバウトとは、ヨーロッパで19世紀後半につくられ、改良を重ねられている信号機不要のロータリー方式の交差点。日本では2014年9月の改正道路交通法で「環状交差点」として法的に定められました。仕組みは、円形を車が一定方向にまわり、次に行きたい方向に進行します。3枝以上の交差点で効果を発揮し、5枝以上でも安全運転と方向転換が可能。低コストで、信号による電力消費が不要なため、環境にも優しい方式とされています。災害による停電時にも円滑な交通が維持されることから、震災復興地域などでも導入の機運が高まっています。

老朽化対策分野

港湾、河川防災分野

道路・交通・ITS分野/情報・電気通信分野

事業実績

※ ITS(高度道路交通システム): 最先端のITを活用して道路交通が抱える事故や渋滞、環境対策など様々な課題を解決し、道路交通の最適化を図るためのシステム。

道路施設の効率的な点検・診断:橋梁、舗装、トンネル、道路附属物等の道路施設を効率的に点検・診断し、適切な措置を提案。

巡回支援システム「iパトNOTE」:クラウド技術や携帯端末を活用し、日常の巡回業務、災害時の情報収集を強力にサポート。

道路施設情報管理(橋梁情報管理システム):橋梁、道路の長寿命化修繕計画策定に必要な橋梁諸元情報、点検・補修および管理カルテ情報等を一元管理。

Page 5: 事業推進戦略 - 株式会社 長大 CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE 07 交通事故対策のマネジメントサイクル DO 対策の実施 ACTION 対策の改善 PLAN 事故要因分析

08 09CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE

オンデマンド型バス運行支援システム:ITSなど交通運用分野の技術を応用し、公共交通空白地域や高齢者等の移動を支援。

学校・教育施設の設計監理:新しい教育施設の提案から老朽化に伴う校舎改築、防災機能強化型へのリニューアルなど、学校教育活動の場としてふさわしい環境に配慮した設計監理を実施。

地域包括ケアのまちづくり:地域住民が主役となり、住み慣れた地域で自分らしく暮らしていくためのまちづくりを支援。

函南「道の駅・川の駅」PFI事業:2017年5月、「道の駅 伊豆ゲートウェイ函南」が供用開始し、当社は、実施主体となる特別目的会社(SPC)の株主として参画。SPC管理、セルフモニタリングなど総合的な事業マネジメントを担当。

筑波大学附属病院施設整備:国立大学附属病院における国内初のPFI事業。導入可能性調査業務、実施方針の策定から事業契約締結に至るまでの一連のアドバイザリー業務を担当。

団地まるごと免震の集合住宅設計:建築、土木の技術を融合し、地震や津波等の災害時でも安全・安心を確保する防災まちづくりを支援。

医療・福祉、教育を中心としたまちのかたちを提案。暮らしやすい未来づくりに挑戦しています。

建築とPPP※1の事業連携による特色ある技術提案や、PFI※2事業による効率的な公共サービスの提案。ソフトとハードの両面からまちづくりを支援する長大のソリューションは、これまでにない新しい取り組みです。少子・高齢化社会に適応し、医療・福祉、教育に注力しながら環境に配慮した自治体の低炭素まちづくりにも参画。専門性の高い建築設計技術とPPP/PFIなどマネジメント技術を融合させた形でコミュニティ全体を提案する複合施設型市庁舎計画から、ITS技術などを活用したオンデマンド型バス運行支援システムの提供まで。幅広い視点で、これからの時代に適合したまちの設計とサービスの提供に挑戦しています。

民間収益施設等

平面駐車場

ホール

福祉施設等

自走式駐車場

弓道場(既存)

総合体育館(既存)

北側からのア ロー

ぐ動線

低炭素まちづくりに参画公共複合施設の再配置・複合施設化計画を提案

度重なる自然災害や原油価格の変動、環境保護の観点からも、低炭素化は世界的課題として、日本においても法整備が進められています。この先新たに開発されるまちや建物には一定の基準が設けられ、省エネ化やスマートグリッド、新エネルギーの導入など、複合的な計画策定が必須となっています。長大は自治体の「低炭素まちづくり」に向けた公共複合施設の基本構想作成業務に参画しています。低炭素社会・にぎわいのあるまちづくりに適したモデルプランや運営形態などを提案し、全体計画のとりまとめを行っています。法令運用や最新技術調査においても、社外の幅広いネットワークを活用し、多様な技術集積による魅力的な未来のまちづくりに寄与しています。

医療・介護・子育て・健康増進の複合拠点

サービス付き高齢者向け住宅

介護施設

医療・福祉分野環境・エネルギー分野

建築分野

PPP/PFI分野

途上国における小水力発電事業:フィリピン・ミンダナオ島をはじめとする東南アジア諸国の深刻な電力不足を改善するため、環境に優しい小水力発電事業(出資参画とコンサルティングサービス)を推進。

コンクリート型枠廃材を循環型資材にする「型枠リユースシステム」:コンクリート型枠用せき板「型丸®」を使用した型枠パネルをユーザーに提供。工事完了後に回収・修理してリユースし、製造・修理過程で発生する廃材もリサイクル。

各種事業に伴う自然環境調査:事業が与える自然環境への影響度合いを把握するための環境調査、猛禽類を代表とする貴重生物の調査、保全など。

環境影響評価システム:事業が与える騒音や大気汚染など複雑な現象への対策に不可欠なGISなどの技術を活用した解析システム。

インフラ整備に環境保全の観点と技術革新は不可欠。持続可能な社会を次世代に残していきます。

長大の環境事業は、世界全体で持続可能な社会が求められるなか、「インフラ整備に環境保全と技術革新は不可欠」という使命感から生まれました。現在、環境保全とエネルギー供給を通じた生活の質向上に国内外で取り組んでいます。例えば、コンクリート型枠廃材を循環型資材にする「型枠リユースシステム」。既存事業を推進する過程で発案、開発されたエコプロダクツ事業の一つです。エコサニテーション事業では、水環境・衛生環境の悪い国や地域に対し、日本で開発したバイオトイレと新浄化システムを活用した分散型排水処理技術の普及を図っています。さらに、新たなエネルギー事業として小水力発電にも注力。土木・電気・機械分野とIT分野の技術を融合することで、発電所の運営・管理技術の改善にまで踏み込んでいます。また、水道コンセッション事業や農業関連事業など、官民連携地域振興モデルの実現を目指しています。

再生可能エネルギー技術を海外へ自然環境と調和した小水力エネルギーの普及に貢献

東南アジア諸国では、継続的な人口増加、所得水準の向上などを背景とした経済成長に伴い電力不足が深刻な問題になっています。これを解消する供給電力として、1次エネルギー価格に惑わされず、地域エネルギーとして地産・地消が可能な再生可能エネルギーを集めています。制度面でも近年の環境意識の高まりを受け、多くの国で固定買取制度を導入するなど、再生可能エネルギーの普及が奨励されています。長大は、日本国内で培った土木技術を活かし、再生可能エネルギーの中でも安定的な電力供給が可能な小水力エネルギーに焦点を当て、計画から運営・維持管理に至る各段階での技術コンサルティングを提供することで供給信頼度の高い設備の導入を支援しています。さらに、資金調達に関する支援や出資を伴う事業への参画を通じて、持続可能な発電事業を実現し、地域経済発展への貢献を目指しています。

事業実績

合成樹脂中空板

合成樹脂フィルム

耐水性板紙

※1 PPP(Public Private Partnership):公民が連携して公共サービスの提供を行うスキームのことで、PFIはPPPの代表的な手法の一つ。※ 2 PFI(Private Finance Initiative):民間の資金とノウハウを活用し、民間主導で公共事業・サービスを行う方式。

Page 6: 事業推進戦略 - 株式会社 長大 CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE 07 交通事故対策のマネジメントサイクル DO 対策の実施 ACTION 対策の改善 PLAN 事故要因分析

10 11CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE

事業エリア

NORTH AMERICA

SOUTH AMERICAOCEANIA

ASIA

EUROPE

AFRICA

確かな技術力とノウハウで世界の国々へ。事業分野を拡大し、現地技術者の人財育成にも注力しています。長大の橋梁設計の技術力とノウハウは、世界をリードする水準です。これまでの実績を基盤に、道路・交通、鉄道、環境、都市および工業団地開発などの分野にも拡大し、事業展開を図っていきます。その源泉となる人財面では、これまで国内外で成果を上げてきた人財育成ノウハウを活かし、各国の技術者のスキル向上に貢献してまいります。

第3ボスポラス橋(トルコ)世界初のディッシンガー形式※の長大橋(支間長1408m)。トルコ政府の施工監理を担当。※吊橋と斜張橋の構造を合わせ持った形式。

イズミット湾横断橋(トルコ)マルマラ海・イズミット湾に架橋される世界第4位の支間長(1550m)を持つ吊橋。トルコ政府の施工監理を担当。

仁川大橋(韓国)仁川国際空港と松島国際都市を結ぶ自動車専用道路に架かるBOT方式※を採用した世界有数の橋梁。海外企業と協働し設計、施工監理を担当。※ Build Operate and Transferの略。民間事業者が自らの資金(調達)で施設を建設し、維持管理・運営し、事業終了後に公共に所有権を移転する事業方式。

ルスモ国際橋及び国境手続円滑化施設整備計画(ルワンダ・タンザニア)東アフリカの国際幹線道路の国境部に架かるルスモ橋と国境施設を再構築する事業の設計、施工監理を代表企業として担当。

ベレン都市圏バス交通システム整備(ブラジル)200万人都市の交通渋滞緩和のために主要幹線道路におけるバスの円滑な運行システムを整備する事業の初期計画から運行計画、詳細設計を代表企業として担当。

明石海峡大橋(日本)神戸市と淡路市を結ぶ世界最大の支間長(1991m)を 有 する吊橋の設計、施工監理を担当。

新交通情報システム技術実証事業(中国)北京市内の交通渋滞問題に対し、日本のIT技術を用いた環境改善実証事業において、プロジェクトの全体管理、ならびに省エネルギー効果検証を担当。

※イメージ図

ニャッタン橋(ベトナム)ベトナム・ハノイ市の交通渋滞緩和と経済活性化を目的に計画された紅河に架かる橋梁、取り付け道路、インターチェンジの整備事業で、調査・設計・入札支援・施工監理業務を担当。

ブーゲンビル島海岸幹線道路橋梁整備計画(パプアニューギニア)河川による幹線道路の分断や橋梁の老朽化が生じていた地域に橋梁群を再構築する事業の設計、施工監理を代表企業として担当。

つばさ橋(カンボジア)隣国ベトナムへつながる経済回廊機能を支える重要な橋梁の計画、設計、施工監理を担当。

プロジェクト実績のある国・地域ウズベキスタン鉄道山岳線第5橋梁(ウズベキスタン)タシグザール~クムクルガン間鉄道新線(延長221.6km)の中でも急勾配、急曲線の多い山岳区間、標高1413mの高地に建設された橋梁の設計・施工監理を担当。

写真提供:IHIインフラシステム

写真提供:ICA

Page 7: 事業推進戦略 - 株式会社 長大 CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE 07 交通事故対策のマネジメントサイクル DO 対策の実施 ACTION 対策の改善 PLAN 事故要因分析

12 13CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE

チャレンジを続ける社員の情熱が、長大の原動力。世界を舞台に大きな視野を持つ人財を育てます。事業推進に欠かせない最大の資産は、社員一人ひとりの情熱です。現状をよしとせず、常に高い目標を持ち、チャレンジを続ける情熱ある社員を一人でも多く育てることは企業の成長にとって非常に大事な要素です。長大では、独自のメソッドを用いた階層別研修制度を導入し、採用段階の適性の見きわめから、各社員の成長ステージに合わせたきめ細かい段階的な研修機会を提供し、これからの総合建設コンサルタントとしてのグローバル人財を育てています。また、日々の業務を通じ自らが高い理想を持ち、キャリアデザインを描けるように、会社全体で家族同様に社員をサポートしています。長大は、これら研修制度の充実とともに、未来に向けて変革を続ける会社の姿勢やビジョンを示しながら、社員と経営陣がともに成長できる組織を築いてまいります。

階層別研修

全社大会(全社員対象)

新入社員研修 チームリーダー研修 マネジメント入門研修 マネージャー研修 キャリアプラン研修

技術者研修 語学研修

対外活動

社会人として必要な基本的知識やスキル、組織の一員としての自覚、責任ある行動習慣を身につけます。

チームでの業務遂行を効率的、効果的に行いながら、部下のモチベーション向上の手助けや技術、スキルを指導する能力、目標達成に導けるリーダーシップの向上を図ります。

業務遂行プレーヤーから、管理する立場としてのマネージャーへの意識・行動改革を促すとともに、判断力、時間管理、部下指導力などを養います。

社会・経済の環境変化を踏まえて、経営理念やビジョンを中長期視点で戦略的に自部門に適用する能力を習得します。

自らの特性や価値を再認識し、社会や会社の後進への貢献領域や貢献のあり方について考え、これから迎えるキャリアの集大成への準備を整えます。

海外企業との交流海外企業との技術交換研修、共同研究、国際学会への派遣を行い、国際的視野を持つ技術者を養成します。

社内技術者研修技術発表会や勉強会を通じて、資料作成能力・プレゼンテーション能力の向上、技術情報の共有化を図ります。

グループ技術者研修グループ会社における経験の蓄積と技術の継承、創造的技術の開発、技術連携の強化を目的に、グループ技術発表会を行っています。

技術講演会有識者を招いた講演会を開催し、専門技術の向上、技術力の効率的活用を促進しています。

学位取得制度高度な知識と応用能力を有し、幅広い研究分野にも柔軟に対応できる技術者を養成するため、国内外の大学・大学院での学位取得を推奨しています。

海外での語学研修・留学制度海外の語学学校に派遣し、短期間で効率よく語学を習得するサポートをします。2014年1月からフィリピン国における英語研修を実施しています。

学会・協会活動への参加建設技術に関する問題の調査・研究、業界課題の解決策の検討を目的に、学会や協会の委員会活動に参加しています。

大学講師派遣社会貢献と対象者の自己研鑽を目的に、全国の土木系の大学に講師を派遣しています。

国の研究機関、財団・協会への技術者派遣先端技術の習得、情報収集、人脈構築を目的に、公的研究機関および関連団体に技術者を派遣しています。

経営戦略、今後の会社のあり方の共有を目的に年1回実施し ます。経営陣と社員が膝を交えて議論することで、組織力強化を図ります。

人財育成

Page 8: 事業推進戦略 - 株式会社 長大 CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE 07 交通事故対策のマネジメントサイクル DO 対策の実施 ACTION 対策の改善 PLAN 事故要因分析

私たちは、「人・夢・技術」を合言葉に、豊かな自然を生かしながら人が「夢」を持って暮らすことのできる生活基盤を創造し、支えるために技術の研鑽に励んできました。そして、この技術を活用して、さらに安全に、安心して暮らせる社会の実現に向けて、あらゆる生活基盤に関わるサービスを提供できる企業へと変貌しています。

私たちの生活は、自然と共にあります。「人」は、自然とうまく付き合うことで、生きられます。長大は、自然とうまく付き合うこと、それが生活基盤整備だと考えています。防災や生活施設整備など大自然との直接的な関わりだけでなく、高齢化社会での移動支援、途上国での病院・学校整備支援、低炭素社会構築のためのエネルギー開発支援など、世界中の人が自然の中で、安全で安心な暮らしができること、「夢」を持って生きられること、そのためのサービス提供が私たち長大の責務だと考えています。

長大は、生活基盤の計画から運用まですべての段階で、人と自然に関わるさまざまなサービスを提供する技術力を有しています。この技術力をもって美しく快適な環境づくりに邁進してまいります。

1960年代

1970年代

1980年代

1990年代

2000年代

2010年代

代表取締役社長

1968年(昭和43年) ▶ 「有限会社長大橋設計センタ」設立。技術力を第一とする本来のコンサルタントをめざし、コンサルタント登録

▶ 「株式会社長大橋設計センター」に商号変更

1970年(昭和45年) ▶ 本州四国連絡橋の本命Dルート18kmの設計を受注。その後、明石海峡大橋をはじめ我が国の長大架橋ほとんどを当社で手掛ける

1980年(昭和55年) ▶ 都市・地域計画分野、道路分野の事業開始▶ 「一級建築士事務所」の資格取得▶ ソフトウェア-パッケージ開発・販売分野への進出

本州四国連絡橋(下津井瀬戸大橋)

明石海峡大橋

東京港連絡橋(レインボーブリッジ)

首都高速道路情報板

新潟県胎内市立こども園

東証一部上場通知書贈呈式

NHK地上波デジタル・データ放送道路情報提供画面

1991年(平成3年) ▶ ITS分野の事業開始

2010年(平成22年) ▶ アルコム建築事業部を設立、建築事業への本格参入開始

2012年(平成24年) ▶ フィリピン国小水力発電事業の開始

2013年(平成25年) ▶ 長大コリアを設立▶ 港湾、河川防災分野の事業開始

2011年(平成23年) ▶ 基礎地盤コンサルタンツ(株)をグループ会社化

2018年(平成30年) ▶ 創立50周年

2015年(平成27年) ▶ 鉄道分野の事業開始

2017年(平成29年) ▶ アセットマネジメント推進室においてISO55001の認証を取得▶ 東京証券取引所市場第一部指定承認

2002年(平成14年) ▶ (株)長大テックを設立

2007年(平成19年) ▶ 順風路(株)、(株)長大構造技術センターを設立

2009年(平成21年) ▶ エコプロダクツ事業の開始

2006年(平成18年) ▶ 広島支社においてJISQ27001:2006の認証取得

2005年(平成17年) ▶ NHK地上波デジタル・データ放送による道路情報の提供開始

2001年(平成13年) ▶ 国内での公共事業などに関するPPP/PFI事業開始

2000年(平成12年) ▶ 携帯電話による道路情報の提供開始

1997年(平成9年) ▶ 東京支社においてISO9001の認証を取得、その後全社認証

1998年(平成10年) ▶ 東京支社においてISO14001の認証取得、その後全社認証

1996年(平成8年) ▶ 東京証券取引所市場に上場

1973年(昭和48年) ▶ 交通計画分野の事業開始

1984年(昭和59年) ▶ 「株式会社長大」へ社名変更

1986年(昭和61年) ▶ 地質調査事業者登録

1971年(昭和46年) ▶ 環境アセスメント分野の事業開始▶ 科学技術専用の大型汎用コンピュータを導入

1982年(昭和57年) ▶ 道路情報分野の事業開始

1985年(昭和60年) ▶ 筑波研究学園都市に「E&Cセンター」(現総合研究所)を開設

1975年(昭和50年) ▶ 海外業務受注開始▶ 情報サービス分野の事業開始

1976年(昭和51年) ▶ 河川治水計画分野の事業開始

創設の時代

総合建設コンサルタントへ

都市・地域計画分野へ

IT化・グローバル化の進展

グローバルなマネジメントの時代へ

そして新たな創造の時代へ

14 15CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE

Page 9: 事業推進戦略 - 株式会社 長大 CHODAI CO., LTD. CORPORATE BROCHURE 07 交通事故対策のマネジメントサイクル DO 対策の実施 ACTION 対策の改善 PLAN 事故要因分析