ビジネスとソフトウェア開発現場の架け橋 〜 なぜアジャイル?...

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長沢 智治 通りすがりのエバンジェリスト ビジネスとソフトウェア開発現場の架け橋 なぜアジャイル? @tnagasawa Tomoharu.Nagasawa [email protected]re-workstyle.com

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長沢 智治 通りすがりのエバンジェリスト

ビジネスとソフトウェア開発現場の架け橋 なぜアジャイル?

@tnagasawa Tomoharu.Nagasawa

[email protected]|re-workstyle.com

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アジャイルソフトウェア開発宣言私たちは、ソフトウェア開発の実践あるいは実践を手助けをする活動を通じて、

よりよい開発方法を見つけだそうとしている。この活動を通して、私たちは以下の価値に至った。

プロセスやツールよりも個人と対話を、 包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、

契約交渉よりも顧客との協調を、 計画に従うことよりも変化への対応を、

価値とする。 すなわち、左記のことがらに価値があることを認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をおく。

Kent Beck Mike Beedle Arie van Bennekum Alistair Cockburn

Andrew Hunt Ron Jeffries Jon Kern Brian Marick

Robert C. Martin Steve Mellor Ken Schwaber Jeff Sutherland Dave Thomas

Ward Cunningham Martin Fowler James Grenning Jim Highsmith

© 2001, 上記の著者たち | この宣言は、この注意書きも含めた形で全文を含めることを条件に自由にコピーしてよい。

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ビジネスと ICT

期待に応え続ける”現場”

現場を変えるちょっとしたヒント

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ビジネスと ICT

期待に応え続ける”現場”

現場を変えるちょっとしたヒント

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ビジネスを支える ICT の要素技術ビジネスと ICT

ビジネス

ICT

デバイス クラウド IoT ビッグデータ

インターフェイス つながるしくみ データと学び

ビジネスを創り、広げるチカラ

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ICT が既存ビジネスの常識を変えるビジネスと ICT

デバイス クラウド IoT ビッグデータ

インターフェイス つながるしくみ データと学び

ビジネスを創り、広げるチカラ

直接タッチ

競争の激化

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ビジネスに求められる資質ビジネスと ICT

デバイス クラウド IoT ビッグデータ

インターフェイス つながるしくみ データと学び

直接タッチ 競争の激化

つながり

リアルタイム性

創発

エンゲージメント

ERP など 業務トランザクション

Page 8: ビジネスとソフトウェア開発現場の架け橋 〜 なぜアジャイル? #AgileJapanOsaka

ワークスタイルが変わる、システムも変わるビジネスと ICT

System of Record (SoR)

ビジネスの支援と改善

基礎体力づくりERP など 業務トランザクション 効率化とコスト削減

つながり

リアルタイム性

創発

エンゲージメント

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ワークスタイルが変わる、システムも変わるビジネスと ICT

System of Record (SoR)

ビジネスの支援と改善

基礎体力づくりERP など 業務トランザクション 効率化とコスト削減

System of Engagement (SoE)

ビジネスの創発と変革

戦闘力ブランド力 相互作用 社員や市場の能力を引き出す

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ワークスタイルが変わる、システムも変わるビジネスと ICT

System of Record (SoR)

ビジネスの支援と改善

基礎体力づくりERP など 業務トランザクション 効率化とコスト削減

System of Engagement (SoE)

ビジネスの創発と変革

戦闘力ブランド力 相互作用 社員や市場の能力を引き出す

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ワークスタイルが変わる、システムも変わるビジネスと ICT

System of Record (SoR)

ビジネスの支援と改善

基礎体力づくりSystem of Engagement (SoE)

ビジネスの創発と変革

戦闘力事実に基づくデータの蓄積 正確性が大切 完成された記録 データのつながり

関係性と即時データの蓄積 即時性が大切 緩く役に立つ記録 人のつながり

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ワークスタイルが変わる、システムも変わるビジネスと ICT

System of Record (SoR)

ビジネスの支援と改善

System of Engagement (SoE)

ビジネスの創発と変革

組織指向 客観的なデータ 絶対的な価値観

形式化しやすい 形式化しなければならない

チーム指向 主観的なデータ 相対的な価値観

つながりで顕在化 前例のない仕組み

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データ

アイデア

プロダクトBUILD

MEASURE

LEARN

Build ▶ ︎Measure ▶ ︎Learnビジネス | Lean Startup

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Customer Developmentビジネス | Lean Startup

Customer Discovery

Customer Validation

Customer Creation

Company Building

Iteration Execution

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1990年からこれからの ICT を鳥瞰ビジネスと ICT

安定している 常に変化する

情報システム部門

ビジネスモデル

経営者層 マーケット/消費者 意思決定者

PC Web デバイスや IoTユーザー接点

ビジネス ビジネス ビジネス

ICT ICT ICT

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ビジネスと ICT

期待に応え続ける”現場”

現場を変えるちょっとしたヒント

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プロジェクト特性からみる方法論の選定現場のコンディション

無秩序

単純

やや複雑

やや複雑

複雑

合意の難しさ

不確実性の高さStacy Matrix

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プロジェクト特性からみる方法論の選定現場のコンディション

無秩序

単純

やや複雑

やや複雑

複雑

定義済みのプロセスモデルDefined Process Modelウォーターフォール 過去に経験があり、技術も安定している 過去に存在するものは調達すればよい

実測駆動のプロセスモデルEmpirical Process Modelアジャイル 過去に経験がない、ビジネス価値を創出 新たなチャレンジが多い

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プロジェクト特性からみる方法論の選定現場のコンディション

定義済みのプロセスモデルDefined Process Modelウォーターフォール 過去に経験があり、技術も安定している 過去に存在するものは調達すればよい

実測駆動のプロセスモデルEmpirical Process Modelアジャイル 過去に経験がない、ビジネス価値を創出 新たなチャレンジが多い

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スクラムとビジネスリズムの同調現場のコンディション

スプリント #2スプリント #1 スプリント #3

定期的なビジネス価値の取得 = ビジネス課題 × 期待値

持続可能な開発 = 明確な目的 × 現場力

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プロジェクト特性からみるプロジェクト管理現場のコンディション

定義済みのプロセスモデル

実測駆動のプロセスモデル

工程ごとの人と成果物 各工程に注力したマネージメント スキルと経験は平準化し対応

工程、人と成果物が連動し続ける 全工程に注力したマネージメント スキルと経験は練っていく

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I’m doneI’m done

プロジェクト特性からみるプロジェクト管理現場のコンディション

定義済みのプロセスモデル

実測駆動のプロセスモデル

スキルと経験を平準化して計画 成果は、個別のタスクの生産性

チームで計画、成果をマネージ フォローと遂行の支援へ

1234

I’m done I’m doneI’m doneI’m done

We’re done

1234

We’re done

2 3

Page 23: ビジネスとソフトウェア開発現場の架け橋 〜 なぜアジャイル? #AgileJapanOsaka

チームによる見積もりの重要性チームを固定する意義

実測駆動のプロセスモデル

チームで計画、成果をマネージ フォローと遂行の支援へ

We’re done

1234

We’re done

2 3

Page 24: ビジネスとソフトウェア開発現場の架け橋 〜 なぜアジャイル? #AgileJapanOsaka

マルチタスクとコンテキストスイッチを減らす価値チームを固定する意義

実測駆動のプロセスモデル

チームで計画、成果をマネージ フォローと遂行の支援へ

We’re done

1234

We’re done

2 3

実際にやってみよう!

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プロジェクト特性からみるプロジェクト管理現場のコンディション

統制型マネージメント 自律型マネージメント親分がほとんど知っている 親分に従うことがベスト 個別最適化でよい(サイロでOK)

親分も知らないことがある 親分ひとりでは手に負えない 親分にフォローしてもらい、伸ばす チーム指向(サイロはNG)

プログラム

プロダクト

プロジェクト

プロジェクト管理

プログラム管理

プロダクト管理

プロジェクトの遂行を運営リソース | 交渉 | 計画 | 進捗 | 育成

プログラムの調整を運営アーキテクチャ | 再利用 | 構成 | 交渉

プロダクトの遂行を運営企画 | マーケティング | リリース | 調整

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権限の委譲 (スクラムでの例)現場のコンディション

見積もり

要件定義

タスク出し

進捗

説明責任

フォロー

権限の委譲

見積もり

要件定義

タスク出し

進捗

説明責任

フォロー

Page 27: ビジネスとソフトウェア開発現場の架け橋 〜 なぜアジャイル? #AgileJapanOsaka

権限の委譲 (スクラムでの例)現場のコンディション

見積もり

要件定義

タスク出し

進捗

説明責任

フォロー

権限の委譲

見積もり

要件定義

タスク出し

進捗

説明責任

フォロー

プロダクトオーナー

チーム

スクラムマスター

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現状に応じたマネージメント、運営、その準備は?ソフトウェア開発現場の資質

ビジネス

ICT

実測駆動のプロセスモデル 自律型マネージメントソフトウェアが不可欠

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アジャイルソフトウェア開発宣言私たちは、ソフトウェア開発の実践あるいは実践を手助けをする活動を通じて、

よりよい開発方法を見つけだそうとしている。この活動を通して、私たちは以下の価値に至った。

プロセスやツールよりも個人と対話を、 包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、

契約交渉よりも顧客との協調を、 計画に従うことよりも変化への対応を、

価値とする。 すなわち、左記のことがらに価値があることを認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をおく。

Kent Beck Mike Beedle Arie van Bennekum Alistair Cockburn

Andrew Hunt Ron Jeffries Jon Kern Brian Marick

Robert C. Martin Steve Mellor Ken Schwaber Jeff Sutherland Dave Thomas

Ward Cunningham Martin Fowler James Grenning Jim Highsmith

© 2001, 上記の著者たち | この宣言は、この注意書きも含めた形で全文を含めることを条件に自由にコピーしてよい。

Page 30: ビジネスとソフトウェア開発現場の架け橋 〜 なぜアジャイル? #AgileJapanOsaka

ビジネスと ICT

期待に応え続ける”現場”

現場を変えるちょっとしたヒント

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関係者に “納得” してもらうアプローチアジャイル コンセンサス

相互依存宣言Declaration of Interdependence

Agile Manifesto✓ 継続的な価値の流れによる投資対効果

✓ 顧客との信頼関係と確かな成果

✓ 透明性による不確実性の予測

✓ 個人の力を発揮する環境

✓ 責務を共有するチーム 

✓ 状況に応じた戦略と改善 

©2005 David Anderson, Sanjiv Augustine, Christopher Avery, Alistair Cockburn, Mike Cohn, Doug DeCarlo, Donna Fitzgerald, Jim Highsmith, Ole Jepsen, Lowell Lindstrom, Todd Little, Kent McDonald, Pollyanna Pixton, Preston Smith and Robert Wysocki.pmdoi.org

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関係者に “納得” してもらうアプローチ納得してもらう技術

相手を知る技術

本音を探る技術本音に触れる技術

相手に委ねる技術

選択肢を与える技術本音を引き出す技術

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横塚さんのセッションを 思い返してみてください。

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お客様に納期に間に合わない 理由を説明しているところを 思い浮かべてみてください。

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関係者に “納得” してもらうアプローチ納得してもらう技術

相手を知る技術

本音を探る技術本音に触れる技術

相手に委ねる技術

選択肢を与える技術本音を引き出す技術

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70%

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関係者に “納得” してもらうアプローチ納得してもらう技術

相手を知る技術

本音を探る技術本音に触れる技術

相手に委ねる技術

選択肢を与える技術本音を引き出す技術

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変化をもたらす “協調”業務の現場 | DRiVE - モチベーション 3.0

人からの押しつけ 事実としてのデータ

自らは変われる 変わるのは難しい

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変化をもたらす “協調”業務の現場 | DRiVE - モチベーション 3.0

自らは変われる エンゲージメント

環境が自らを変えやすくする

自律

熟達

目的

ジャネットさんの講演でいう 砂場

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アジャイルソフトウェア開発宣言私たちは、ソフトウェア開発の実践あるいは実践を手助けをする活動を通じて、

よりよい開発方法を見つけだそうとしている。この活動を通して、私たちは以下の価値に至った。

プロセスやツールよりも個人と対話を、 包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、

契約交渉よりも顧客との協調を、 計画に従うことよりも変化への対応を、

価値とする。 すなわち、左記のことがらに価値があることを認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をおく。

Kent Beck Mike Beedle Arie van Bennekum Alistair Cockburn

Andrew Hunt Ron Jeffries Jon Kern Brian Marick

Robert C. Martin Steve Mellor Ken Schwaber Jeff Sutherland Dave Thomas

Ward Cunningham Martin Fowler James Grenning Jim Highsmith

© 2001, 上記の著者たち | この宣言は、この注意書きも含めた形で全文を含めることを条件に自由にコピーしてよい。

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あなたの 現場 に伺います!(無料)

@tnagasawa Tomoharu.Nagasawa

[email protected]|re-workstyle.com

出張 講演

社内報など執筆

半日程度のコンサル

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日本語翻訳版 C#実践開発手法 ~デザインパターンとSOLID原則によるアジャイルなコーディング

Gary McLean Hall 著/株式会社クイープ 訳/長沢 智治 監訳 ISBN:9784822298470/本体価格5,000円(予価) B5変型判並製/512ページ(予定)

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Thank you!TOMOHARU NAGASAWA • EVANGELIST • ATLASSIAN • @TNAGASAWA