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32
スクリューナット 総合カタログ A 製品解説 B サポートブック（別冊） 特長....................................................... A16-2 スクリューナットの特長 .................... A16-2 · 構造と特長........................................ A16-2 · 専用転造軸の特長.............................. A16-3 · 高強度亜鉛合金 ................................. A16-3 選定のポイント.................................... A16-5 スクリューナットの選定 .................... A16-5 効率と推力 ........................................... A16-8 精度規格 ............................................... A16-9 寸法図・寸法表 DCM形 ................................................. A16-10 DC形..................................................... A16-12 設計のポイント.................................... A16-14 はめあい ............................................... A16-14 取付け ................................................... A16-14 潤滑 ....................................................... A16-15 呼び形番 ............................................... A16-16 · 呼び形番の構成例.............................. A16-16 取扱い上の注意事項............................ A16-17 特長....................................................... B16-2 スクリューナットの特長 .................... B16-2 · 構造と特長........................................ B16-2 · 専用転造軸の特長.............................. B16-3 · 高強度亜鉛合金 ................................. B16-3 選定のポイント.................................... B16-5 スクリューナットの選定 .................... B16-5 · 選定計算例........................................ B16-7 効率と推力 ........................................... B16-8 · 推力計算例........................................ B16-8 取付手順とメンテナンス .................... B16-9 取付け ................................................... B16-9 潤滑 ....................................................... B16-10 呼び形番 ............................................... B16-11 · 呼び形番の構成例.............................. B16-11 取扱い上の注意事項............................ B16-12 A16-1 510J
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スクリューナット総合カタログ
A 製品解説 B サポートブック（別冊）
特長 ....................................................... A16-2スクリューナットの特長 .................... A16-2 · 構造と特長 ........................................ A16-2 · 専用転造軸の特長 .............................. A16-3 · 高強度亜鉛合金 ................................. A16-3
選定のポイント.................................... A16-5スクリューナットの選定 .................... A16-5効率と推力 ........................................... A16-8精度規格 ............................................... A16-9
寸法図・寸法表DCM形 ................................................. A16-10DC形 ..................................................... A16-12
設計のポイント.................................... A16-14はめあい ............................................... A16-14取付け ................................................... A16-14潤滑 ....................................................... A16-15
呼び形番 ............................................... A16-16 · 呼び形番の構成例 .............................. A16-16
取扱い上の注意事項 ............................ A16-17
特長 ....................................................... B16-2スクリューナットの特長 .................... B16-2 · 構造と特長 ........................................ B16-2 · 専用転造軸の特長 .............................. B16-3 · 高強度亜鉛合金 ................................. B16-3
選定のポイント.................................... B16-5スクリューナットの選定 .................... B16-5 · 選定計算例 ........................................ B16-7効率と推力 ........................................... B16-8 · 推力計算例 ........................................ B16-8
取付手順とメンテナンス .................... B16-9取付け ................................................... B16-9潤滑 ....................................................... B16-10
呼び形番 ............................................... B16-11 · 呼び形番の構成例 .............................. B16-11
取扱い上の注意事項 ............................ B16-12
A16-1
510J
A16-2
スクリューナットの特長
DCM形
DC形
構造と特長 スクリューナットDCM形/DC形は、30度台形ねじの規格に準じて製作されています。ナットは特殊合金（ A16-3 参照）を使用し、精密なおねじを中子としてダイカスト成形されています。そのため機械加工品と異なり、精度のばらつきが少なく、高精度で耐摩耗性に優れた軸受です。 組合わせるスクリュー軸は転造成形により標準化されています。 そのほか、用途に合わせて切削スクリュー軸、研削スクリュー軸も製作しますのでTHKにお問い合わせください。
特長 スクリューナット
510J
A16-3
スクリューナット
専用転造軸の特長 スクリューナットには、長さが規格化された専用の転造軸が用意されています。
【耐摩耗性の向上】 冷間転造により軸の歯形を成形しているため、歯面の表面は250HV以上に加工硬化し、しかもなめらかな鏡面仕上げとなっているので耐摩耗性に優れています。スクリューナットの組合わせによる動きも極めてスムーズです。
【機械的特性の向上】 転造された軸の歯面の内部組織は、ファイバーフローが歯形の輪郭に沿って生じ、歯元部の組織が極めて密となり疲れ強さが増加しています。
【軸端支持部の追加工】 転造された軸のため、軸端の支持軸受部などの追加工は、旋削・フライス加工で容易に行うことができます。
高強度亜鉛合金 スクリューナットに用いられる高強度亜鉛合金は、耐焼付性、耐摩耗性および耐荷重性に優れた材料です。その機械的性質、物理的性質、耐摩耗性は、下記の通りです。 ※ 下記値は目安値であり、保証値ではありません。
【機械的性質】 表1
項 目 内 容
引張強さ 275～314 N/mm 2
引張耐力（0.2％） 216～245 N/mm 2
圧縮強さ 539～686 N/mm 2
圧縮耐力（0.2％） 294～343 N/mm 2
疲れ強さ 132 N/mm 2 ×10 7 （シェンク式曲げ試験）
シャルピー衝撃値 0.098～0.49 N･m/mm 2
伸び 1～5 ％
硬さ 120～145 HV
特長スクリューナットの特長
510J
A16-4
【物理的性質】 表2
項 目 内 容
比重 6.8
比熱 460 J/（kg･K）
溶融点 390 ℃
熱膨張係数 24×10 -6
【耐摩耗性】
距離（km）
リン青銅2種
青銅3種
THK高強度亜鉛合金
黄銅3種
摩耗量（mg）
80
60
40
20
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
図1 高強度亜鉛合金の耐摩耗性
表3 〈試験条件：アムスラー式摩耗試験機〉
項 目 内 容
試験片回転数 185 min -1
荷重 392 N
潤滑剤 ダイナモ油
510J
A16-5
スクリューナット
スクリューナットの選定 【動的許容推力F】 動的許容推力（F）とは軸受の歯面に作用する接触面圧が9.8N/mm 2 となるときの推力を示します。この値はスクリューナットの強度の目安として使用します。
【pV値】 すべり軸受では接触面圧（p）とすべり速度（V）の積であるpV値を使用できるかどうかの目安とします。スクリューナットの選定の目安として 図1 のpV値をご参照ください。なおこのpV値は潤滑条件によっても変わります。
すべり速度 V （m/min）
面圧 p（N/mm2 ）
10 7 5
3
2
1 0.7 0.5
0.3
0.2
1 2 3 5 7 10 20 30 50 70 100
図1 pV値
● f S ：安全係数 スクリューナットに作用する荷重を計算する場合には物体の重量、運動速度によって変化する慣性力の影響などを正確に求める必要があります。一般的に往復または回転運動する機械では、常時繰返される起動停止時の衝撃などのすべてを正確に求めることは容易ではありません。従って実際の荷重が得られない場合は、経験的に得られた 表1 の安全係数（f S ）を考慮して軸受を選定する必要があります。
表1 安全係数（f S ）
荷 重 の 種 類 f S の下限
使用頻度の少ない静荷重のとき 1～2
一般的な一方向荷重のとき 2～3
振動・衝撃を伴う荷重のとき 4以上
スクリューナット 選定のポイント
510J
A16-6
● f T ：温度係数 スクリューナットの温度が常温の範囲をこえると、耐焼付性および素材の強度が減少してくるので、 図2 の温度係数を動的許容推力（F）に乗ずる必要があります。 以上より、スクリューナットを選定する場合に、強度上からつぎの式を満足させる必要があります。 動的許容推力（F）
fT•F PF
fS
f S ： 安全係数 （ A16-5 表1 参照） f T ： 温度係数 （ 図2 参照） F ： 動的許容推力 （N） P F ： 軸方向荷重 （N）
使用温度（℃）
温度係数 fT
‒20 0
0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
20 40 60 80 100 120
図2 温度係数
● 表面硬さと耐摩耗性 軸の硬さはスクリューナットの耐摩耗性に大きく影響します。 図3 のように硬さが250HV以下になると摩耗が多くなります。また表面粗さはRa0.8以下が望まれます。 専用転造軸は、転造の加工硬化により表面硬さは250HV以上、表面粗さはRa0.2以下に仕上げられているので耐摩耗性に優れています。
相手硬度（HV）
摩耗量（mm）
1.1
1.0
0.9
0.8
100 200 300 400 500 600 700
0.7
0.6
0.5
図3 表面硬さと耐摩耗性
510J
A16-7
スクリューナット
【接触面圧pの算出】 pの値はつぎのように求められます。
PF
F p = 9.8
p ：軸方向荷重（P F N）による歯面の接触面圧 （N/mm 2 ） F ：動的許容推力 （N） P F ：軸方向荷重 （N）
【歯面すべり速度Vの算出】 Vの値はつぎのように求められます。
V = π•Do•n
cosα 103 V ：すべり速度 （m/min） Do ：有効径（寸法表参照） （mm） n ：毎分回転数 （min －1 ）
n = S
R 10-3
S ：送り速度 （m/min） R ：リード （mm） ：リード角（寸法表参照） （度）
選定のポイントスクリューナットの選定
510J
A16-8
効率と推力 スクリューナットでトルクを推力に変える効率（）は次式により求められます。
η = 1 – μtanα
1 + μ/tanα ：効率 ：リード角 ：摩擦係数 上式で算出した結果を 図4 に示します。 またトルクを与えると、発生する推力は次式により求められます。
2•π•η•T R 10–3
Fa =
Fa ：発生推力 （N） T ：トルク（入力） （N･m） R ：リード （mm）
リード角α
効率
η
μ= 0.1
μ= 0.15
μ= 0.2
0.4
0.3
0.2
0.1
0.257
2° 3° 4° 4°0.3' 5°
図4 効率
510J
A16-9
スクリューナット
精度規格 表2 DCM形、DC形用スクリュー軸の精度 単位：mm
軸記号 転造軸 切削軸 研削軸
精 度 T 注） K 注） G 注）
単一ピッチ誤差（最大） 0.020 0.015 0.005
累積ピッチ誤差（最大） 0.15/300 0.05/300 0.015/300
注） 記号（T）、（K）、（G）はスクリュー軸の加工方法を表します。切削軸、研削軸は受注製作品です。切削軸、研削軸の最大軸長についてはＴＨＫまでお問い合わせください。
選定のポイント精度規格
510J
A16-10 各種ダウンロードはテクニカルサイトで呼び形番を検索してください https://tech.thk.com
DCM形
スクリューナット 外形寸法 スクリューナット寸法
呼び形番 外径
D 許容差 長さ フランジ径
H B PCD r F d
h9 L D 1 DCM 12 22
0 ‒0.052
30 44 6 5.4 31 1.5 7 1.5 DCM 14 22 30 44 6 5.4 31 1.5 7 1.5 DCM 16 28 35 51 7 6.6 38 1.5 8 1.5 DCM 18 32
0 ‒0.062
40 56 7 6.6 42 1.5 10.5 2 DCM 20 32 40 56 7 6.6 42 1.5 10.5 2 DCM 22 36 50 61 8 6.6 47 2 14 2.5 DCM 25 36 50 61 8 6.6 47 2 14 2.5 DCM 28 44 56 76 10 9 58 2 15 2.5 DCM 32 44 56 76 10 9 58 2 15 2.5 DCM 36 52
0 ‒0.074
60 84 10 9 66 2.5 17 3 DCM 40 58 70 98 12 11 76 2.5 19 3 DCM 45 64 75 104 12 11 80 2.5 21.5 4 DCM 50 68 80 109 12 11 85 2.5 24 4 注1） 切削軸（Ｋ）、研削軸（Ｇ）は受注製作品です。寸法表中の”標準軸長”および”最大軸長”は、転造軸（Ｔ）に適用する値です。
切削軸（Ｋ）、研削軸（Ｇ）の最大軸長については、ＴＨＫまでお問い合わせください。 注2） 動的許容推力（F）は、スクリューの歯面の接触面圧が9.8N/mm 2 となるときの推力を示します。
最大軸方向荷重（停止時、動作時にかかわらず）は動的許容推力以下とし、 A16-5 表1 の安全係数を考慮して選定する必要があります。 注3） フランジの静的許容荷重（P）とは、右図のような負荷に対するフランジの強度を示します。
1本の軸に組合わされる スクリューナットの個数
スクリューナット の呼び形番
スクリュー軸全長 （mm表示）
スクリュー軸の加工方法の区別（転造軸を表す）
スクリューナットと スクリュー軸の組合わせの場合
2 DCM20 +1500L T
呼び形番の構成例
510J
A16-11
スクリューナット
φ D φ Dkφ Doφ Drφ D1 PCD
4-φ B
r 1-φ d
H F L
単位：mm スクリュー軸 スクリュー軸詳細 標準軸長 最大軸長 動的許容 フランジの 質 量
推力 静的許容荷重 スクリュー スクリュー 呼び形番 注） 外径 有効径 谷径 リード リード角 F 注2） P 注3） ナット 軸
D k D 0 D r R N N g kg/m CS 12 12 11 9.5 2 319´ 1000 1500 3920 20200 100 0.8 CS 14 14 12.5 10.5 3 422´ 1000 1500 4900 16900 85 1 CS 16 16 14.5 12.5 3 346´ 1000 1500 6670 31500 160 1.3 CS 18 18 16 13.5 4 433´ 1000 2000 8730 42000 230 1.6 CS 20 20 18 15.5 4 403´ 1500 2000 9800 37200 210 2 CS 22 22 19.5 16.5 5 440´ 1500 2500 12400 48600 320 2.3 CS 25 25 22.5 19.5 5 403´ 1500 3000 14200 39800 290 3.1 CS 28 28 25.5 22.5 5 334´ 2000 3000 17900 69200 550 4 CS 32 32 29 25.5 6 346´ 2000 4000 21100 54200 490 5.2 CS 36 36 33 29.5 6 319´ 2000 4000 25800 84500 670 6.7 CS 40 40 37 33.5 6 257´ 2000 4000 33800 106000 980 8.4 CS 45 45 41 36.5 8 333´ 3000 5000 42100 125000 1310 10.4 CS 50 50 46 41.5 8 310´ 3000 5000 50100 128000 1430 13
フランジ
ナット
スクリュー軸
P P
スクリューナット の呼び形番
スクリューナットのみ
スクリュー軸の 呼び形番
スクリュー軸全長（mm表示）
スクリュー軸の 加工方法の区別 （転造軸を表す）
スクリュー軸
DCM20 CS20 T +1500L
● ● 呼び形番の構成例
510J
A16-12 各種ダウンロードはテクニカルサイトで呼び形番を検索してください https://tech.thk.com
DC形
スクリューナット 外形寸法 スクリューナット寸法
呼び形番 外径 L キー溝寸法
D 許容差 0 b 許容差 t ℓ d r h9 ‒0.3 N9
DC 12 22 0 ‒0.052
22 4 0 ‒0.030
2 16 1.5 1 DC 14 22 22 4 2 16 1.5 1 DC 16 28 26 5 2.5 18 1.5 1 DC 18 32
0 ‒0.062
31 7
0 ‒0.036
2.5 22 2 1 DC 20 32 31 7 2.5 22 2 1 DC 22 36 40 7 2.5 26 2.5 1 DC 25 36 40 7 2.5 26 2.5 1 DC 28 44 45 10 4 32 2.5 1.5 DC 32 44 45 10 4 32 2.5 1.5 DC 36 52
0 ‒0.074
49 12 0 ‒0.043
4.5 40 3 1.5 DC 40 58 57 15 5 42 3 1.5 DC 45 64 62 15 5 48 4 1.5 DC 50 68 67 15 5 52 4 1.5 注1） 切削軸（Ｋ）、研削軸（Ｇ）は受注製作品です。寸法表中の”標準軸長”および”最大軸長”は、転造軸（Ｔ）に適用する値です。
切削軸（Ｋ）、研削軸（Ｇ）の最大軸長については、ＴＨＫまでお問い合わせください。 注2） 動的許容推力（F）は、スクリューの歯面の接触面圧が9.8N/mm 2 となるときの推力を示します。
最大軸方向荷重（停止時、動作時にかかわらず）は動的許容推力以下とし、 A16-5 表1 の安全係数を考慮して選定する必要があります。
1本の軸に組合わされる スクリューナットの個数
スクリューナット の呼び形番
スクリュー軸全長 （mm表示）
スクリュー軸の加工方法の区別（転造軸を表す）
スクリューナットと スクリュー軸の組合わせの場合
2 DC20 +1500L T
呼び形番の構成例
510J
A16-13
スクリューナット
ℓ
t
b
φ Dkφ Doφ Drφ D
1-φ d
r
r
L 単位：mm
スクリュー軸 スクリュー軸詳細 標準軸長 最大軸長 動的許容 質 量
呼び形番 注） 推力 スクリュー スクリュー 外径 有効径 谷径 リード リード角 F 注2） ナット 軸 D k D 0 D r R N g kg/m
CS 12 12 11 9.5 2 319´ 1000 1500 2840 40 0.8 CS 14 14 12.5 10.5 3 422´ 1000 1500 3630 45 1 CS 16 16 14.5 12.5 3 346´ 1000 1500 4900 75 1.3 CS 18 18 16 13.5 4 433´ 1000 2000 6860 120 1.6 CS 20 20 18 15.5 4 403´ 1500 2000 7650 110 2 CS 22 22 19.5 16.5 5 440´ 1500 2500 9900 180 2.3 CS 25 25 22.5 19.5 5 403´ 1500 3000 11400 155 3.1 CS 28 28 25.5 22.5 5 334´ 2000 3000 14400 280 4 CS 32 32 29 25.5 6 346´ 2000 4000 17100 230 5.2 CS 36 36 33 29.5 6 319´ 2000 4000 21200 380 6.7 CS 40 40 37 33.5 6 257´ 2000 4000 27500 520 8.4 CS 45 45 41 36.5 8 333´ 3000 5000 34900 730 10.4 CS 50 50 46 41.5 8 310´ 3000 5000 42100 810 13
スクリューナット の呼び形番
スクリューナットのみ
スクリュー軸の 呼び形番
スクリュー軸全長（mm表示）
スクリュー軸の 加工方法の区別 （転造軸を表す）
スクリュー軸
DC20 CS20 T +1500L
● ●
呼び形番の構成例
510J
A16-14
はめあい スクリューナットの外径とハウジングとのはめあいは、すきまばめを推奨します。 ハウジング内径公差：G7
取付け 【ハウジング口元面取りについて】 スクリューナットのフランジ付け根部分は強度を増すため、すみがR形状となっています。このためハウジング内径の口元部に面取りを設けてください。
C面取り
図1
表1 ハウジング口元面取り 単位：mm
呼び形番 口元の面取り C
（最小） DCM
12
2
14
16
18
20
22
2.5 25
28
32
36
3 40
45
50
設計のポイント スクリューナット
510J
A16-15
スクリューナット
【取付例】 スクリューナットの取付例を 図2 に示します。軸方向の固定強度は十分にとってください。ハウジングの内径公差は、 A16-14 はめあいの項をご参照ください。
図2 スクリューナットの取付例
潤滑 スクリューナットは潤滑油・グリースが塗布されていない状態で納入しますので、軸受取り付け後に適量の潤滑油・グリースを供給する必要があります。潤滑方法につきましては、使用条件より選定してください。
【油潤滑】 スクリューナットの潤滑には油潤滑を推奨します。その方法は、油浴潤滑または滴下潤滑が有効です。油浴潤滑は、高速、重荷重あるいは外部より熱の伝達を受ける厳しい条件に適し、スクリューナットの冷却も行われるので最適な方法です。滴下潤滑は、中速または低速で、中軽荷重に適しています。潤滑油は使用条件により 表2 のように選択してください。
表2 潤滑油の選定
使用条件 潤滑油の種類
低速･高負荷･高温 粘度の高い摺動面用油またはタービン油
高速･低負荷･低温 粘度の低い摺動面用油またはタービン油
【グリース潤滑】 使用頻度の少ない低速送りの場合、軸にグリースを定期的に手塗りするかスクリューナットの給脂穴を使用して潤滑することができます。使用グリースはリチウム石けん基グリース2号を推奨します。
設計のポイント潤滑
510J
A16-16
スクリューナット
呼び形番の構成例 呼び形番は各形番の特長により構成が異なりますので、対応の呼び形番の構成例をご参照ください。
【スクリューナット】 ● DCM形, DC形, CS形
スクリューナット の呼び形番
スクリューナットのみ
スクリュー軸の 呼び形番
スクリュー軸全長（mm表示）
スクリュー軸の 加工方法の区別 （転造軸を表す）
スクリュー軸
DC20 CS20 T +1500L
● ●
1本の軸に組合わされる スクリューナットの個数
スクリューナット の呼び形番
スクリュー軸全長 （mm表示）
スクリュー軸の加工方法の区別（転造軸を表す）
スクリューナットと スクリュー軸の組合わせ
2 DC20 +1500L T ●
呼び形番
510J
A16-17
スクリューナット
【取扱い】 （1） スクリューナットを落下させたり、叩いたりしないでください。けがや破損の原因となります。
また、衝撃を与えた場合、外観に破損が見られなくとも機能が損失する可能性があります。 （2） 製品を扱う場合は、必要に応じて保護手袋、安全靴等を着用して安全を確保してください。
【使用上の注意】 （1） 切り粉やクーラントなど異物の流入のないようご注意ください。破損の原因となります。 （2） 切り粉、クーラント、腐食性のある溶剤、水などが製品内部に流入するような環境下で使用され
る場合は、ジャバラまたはカバー等により製品への流入を避けてください。 （3） 切り粉などの異物が付着した場合は、洗浄した後、潤滑剤を再封入してください。 （4） 製品に位置決め部品（ピン、キー等）を無理に打ち込まないでください。摺動面に圧痕が生じ機能
を損失する原因となります。 （5） スクリュー軸の支持部とスクリューナットの芯違いや倒れがあると極端に寿命が短くなる場合
がありますので、取付部品、組付精度には十分ご注意ください。 （6） 縦軸に使用される場合は、落下防止の安全機構を追加する等の対処をしてください。 （7） スクリューナットの使用に際しては、LMガイドやボールスプラインなどの案内要素を設けて使
用してください。破損の要因となります。 （8） 取付部材の剛性および精度が不足すると、軸受の荷重が局部的に集中し、軸受性能が著しく低下
します。したがって、ハウジングやベースの剛性・精度、固定用ボルトの強度について十分検討ください。
【潤滑】 （1） 防錆油をよく拭き取り、潤滑剤を封入してからお使いください。 （2） 性状の異なる潤滑剤を混合しての使用は避けてください。増ちょう剤が同種類のグリースでも、
添加剤などが異なることにより、お互いに悪影響を及ぼす恐れがあります。 （3） 常に振動が作用する箇所、クリーンルーム、真空、低温･高温など特殊環境下でされる場合は、仕
様・環境に適したグリースをご使用ください。 （4） 製品を潤滑する場合には、内部にグリースが入るよう慣らしストロークを数度おこなってくだ
さい。 （5） 温度によりグリースのちょう度は変化します。ちょう度の変化によってスクリューナットのト
ルクも変化しますのでご注意ください。 （6） 給脂後はグリースの攪拌抵抗によりスクリューナットの回転トルクが増大する可能性がありま
す。必ず慣らし運転をおこない、グリースを十分なじませてから、機械の運転をおこなってください。
（7） 給脂直後は余分なグリースが周囲に飛び散る可能性がありますので、必要に応じて拭き取ってご使用ください。
（8） グリースは使用時間とともに性状は劣化し潤滑性能は低下しますので、使用頻度に応じたグリース点検と補給が必要です。
スクリューナット 取扱い上の注意事項
510J
A16-18
（9） 使用条件や使用環境により給脂間隔が異なります。最終的な給脂間隔・量は実機にて設定願います。
（10） 油潤滑にて使用される場合、スクリューナットの取付姿勢によっては潤滑油が行き渡らないことがありますので、設計時に十分ご検討ください。
【保管】 スクリューナットは、弊社の梱包および荷姿で、高温、低温、多湿を避け、水平な状態で室内に保管してください。
【破棄】 製品は産業廃棄物として適切な廃棄処置をおこなってください。
510J
スクリューナット総合カタログ
特長 ....................................................... B16-2スクリューナットの特長 .................... B16-2 · 構造と特長 ........................................ B16-2 · 専用転造軸の特長 .............................. B16-3 · 高強度亜鉛合金 ................................. B16-3
選定のポイント.................................... B16-5スクリューナットの選定 .................... B16-5 · 選定計算例 ........................................ B16-7効率と推力 ........................................... B16-8 · 推力計算例 ........................................ B16-8
取付手順とメンテナンス .................... B16-9取付け ................................................... B16-9潤滑 ....................................................... B16-10
呼び形番 ............................................... B16-11 · 呼び形番の構成例 .............................. B16-11
取扱い上の注意事項 ............................ B16-12
特長 ....................................................... A16-2スクリューナットの特長 .................... A16-2 · 構造と特長 ........................................ A16-2 · 専用転造軸の特長 .............................. A16-3 · 高強度亜鉛合金 ................................. A16-3
選定のポイント.................................... A16-5スクリューナットの選定 .................... A16-5効率と推力 ........................................... A16-8精度規格 ............................................... A16-9
寸法図・寸法表DCM形 ................................................. A16-10DC形 ..................................................... A16-12
設計のポイント.................................... A16-14はめあい ............................................... A16-14取付け ................................................... A16-14潤滑 ....................................................... A16-15
呼び形番 ............................................... A16-16 · 呼び形番の構成例 .............................. A16-16
取扱い上の注意事項 ............................ A16-17
B サポートブック A 製品解説（別冊）
B16-1
510J
B16-2
スクリューナットの特長
DCM形
DC形
構造と特長 スクリューナットDCM形/DC形は、30度台形ねじの規格に準じて製作されています。ナットは特殊合金（ B16-3 参照）を使用し、精密なおねじを中子としてダイカスト成形されています。そのため機械加工品と異なり、精度のばらつきが少なく、高精度で耐摩耗性に優れた軸受です。 組合わせるスクリュー軸は転造成形により標準化されています。 そのほか、用途に合わせて切削スクリュー軸、研削スクリュー軸も製作しますのでTHKにお問い合わせください。
特長 スクリューナット
510J
B16-3
スクリューナット
専用転造軸の特長 スクリューナットには、長さが規格化された専用の転造軸が用意されています。
【耐摩耗性の向上】 冷間転造により軸の歯形を成形しているため、歯面の表面は250HV以上に加工硬化し、しかもなめらかな鏡面仕上げとなっているので耐摩耗性に優れています。スクリューナットの組合わせによる動きも極めてスムーズです。
【機械的特性の向上】 転造された軸の歯面の内部組織は、ファイバーフローが歯形の輪郭に沿って生じ、歯元部の組織が極めて密となり疲れ強さが増加しています。
【軸端支持部の追加工】 転造された軸のため、軸端の支持軸受部などの追加工は、旋削・フライス加工で容易に行うことができます。
高強度亜鉛合金 スクリューナットに用いられる高強度亜鉛合金は、耐焼付性、耐摩耗性および耐荷重性に優れた材料です。その機械的性質、物理的性質、耐摩耗性は、下記の通りです。 ※ 下記値は目安値であり、保証値ではありません。
【機械的性質】 表1
項 目 内 容
引張強さ 275～314 N/mm 2
引張耐力（0.2％） 216～245 N/mm 2
圧縮強さ 539～686 N/mm 2
圧縮耐力（0.2％） 294～343 N/mm 2
疲れ強さ 132 N/mm 2 ×10 7 （シェンク式曲げ試験）
シャルピー衝撃値 0.098～0.49 N･m/mm 2
伸び 1～5 ％
硬さ 120～145 HV
特長スクリューナットの特長
510J
B16-4
【物理的性質】 表2
項 目 内 容
比重 6.8
比熱 460 J/（kg･K）
溶融点 390 ℃
熱膨張係数 24×10 -6
【耐摩耗性】
距離（km）
リン青銅2種
青銅3種
THK高強度亜鉛合金
黄銅3種
摩耗量（mg）
80
60
40
20
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
図1 高強度亜鉛合金の耐摩耗性
表3 〈試験条件：アムスラー式摩耗試験機〉
項 目 内 容
試験片回転数 185 min -1
荷重 392 N
潤滑剤 ダイナモ油
510J
B16-5
スクリューナット
スクリューナットの選定 【動的許容推力F】 動的許容推力（F）とは軸受の歯面に作用する接触面圧が9.8N/mm 2 となるときの推力を示します。この値はスクリューナットの強度の目安として使用します。
【pV値】 すべり軸受では接触面圧（p）とすべり速度（V）の積であるpV値を使用できるかどうかの目安とします。スクリューナットの選定の目安として 図1 のpV値をご参照ください。なおこのpV値は潤滑条件によっても変わります。
すべり速度 V （m/min）
面圧 p（N/mm2 ）
10 7 5
3
2
1 0.7 0.5
0.3
0.2
1 2 3 5 7 10 20 30 50 70 100
図1 pV値
● f S ：安全係数 スクリューナットに作用する荷重を計算する場合には物体の重量、運動速度によって変化する慣性力の影響などを正確に求める必要があります。一般的に往復または回転運動する機械では、常時繰返される起動停止時の衝撃などのすべてを正確に求めることは容易ではありません。従って実際の荷重が得られない場合は、経験的に得られた 表1 の安全係数（f S ）を考慮して軸受を選定する必要があります。
表1 安全係数（f S ）
荷 重 の 種 類 f S の下限
使用頻度の少ない静荷重のとき 1～2
一般的な一方向荷重のとき 2～3
振動・衝撃を伴う荷重のとき 4以上
スクリューナット 選定のポイント
510J
B16-6
● f T ：温度係数 スクリューナットの温度が常温の範囲をこえると、耐焼付性および素材の強度が減少してくるので、 図2 の温度係数を動的許容推力（F）に乗ずる必要があります。 以上より、スクリューナットを選定する場合に、強度上からつぎの式を満足させる必要があります。 動的許容推力（F）
fT•F PF
fS
f S ： 安全係数 （ B16-5 表1 参照） f T ： 温度係数 （ 図2 参照） F ： 動的許容推力 （N） P F ： 軸方向荷重 （N）
使用温度（℃）
温度係数 fT
‒20 0
0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
20 40 60 80 100 120
図2 温度係数
● 表面硬さと耐摩耗性 軸の硬さはスクリューナットの耐摩耗性に大きく影響します。 図3 のように硬さが250HV以下になると摩耗が多くなります。また表面粗さはRa0.8以下が望まれます。 専用転造軸は、転造の加工硬化により表面硬さは250HV以上、表面粗さはRa0.2以下に仕上げられているので耐摩耗性に優れています。
相手硬度（HV）
摩耗量（mm）
1.1
1.0
0.9
0.8
100 200 300 400 500 600 700
0.7
0.6
0.5
図3 表面硬さと耐摩耗性
510J
B16-7
スクリューナット
【接触面圧pの算出】 pの値はつぎのように求められます。
PF
F p = 9.8
p ：軸方向荷重（P F N）による歯面の接触面圧 （N/mm 2 ） F ：動的許容推力 （N） P F ：軸方向荷重 （N）
【歯面すべり速度Vの算出】 Vの値はつぎのように求められます。
V = π•Do•n
cosα 103 V ：すべり速度 （m/min） Do ：有効径（寸法表参照） （mm） n ：毎分回転数 （min －1 ）
n = S
R 10-3
S ：送り速度 （m/min） R ：リード （mm） ：リード角（寸法表参照） （度）
選定計算例 スクリューナットDCM形を使用して一方向に加わる軸方向荷重P F ＝1080Nを負荷しながら、送り速度S＝3m/minで運動する場合のスクリューナットを選定します。まずDCM32形 （動的許容推力F＝21100N）を仮に選定し、接触面圧（p）を求めます。
1080 21100
PF F
p = ×9.8 = ×9.8 ≒ 0.50 N/mm2
すべり速度（V）を求めます。 送り速度S=3m/minで動かすためのスクリュー軸の毎分回転数（n）は下記をご参照ください。
π×29×500 cos3°46'×103
π•Do•500 cosα×103
V = = ≒ 45.6 m/min
3 6×10‒3
S R ×10‒3
n = = = 500 min‒1
pV値グラフ（ B16-5 図1 参照）からpの値0.50N/mm 2 に対してVは47m/min以下であれば異常摩耗は発生しないと判断されます。つぎに動的許容推力（F）に対する安全係数（f S ）を求め、使用条件から温度係数f T ＝1、作用荷重P F ＝1080Nとした場合下記の通りとなります。
fS ≦ = = 19.5fT•F PF
1×21100 1080
荷重の種類からf S は2以上あれば強度的に満足するのでDCM32形を選定します。
選定のポイントスクリューナットの選定
510J
B16-8
効率と推力 スクリューナットでトルクを推力に変える効率（）は次式により求められます。
η = 1 – μtanα
1 + μ/tanα ：効率 ：リード角 ：摩擦係数 上式で算出した結果を 図4 に示します。 またトルクを与えると、発生する推力は次式により求められます。
2•π•η•T R 10–3
Fa =
Fa ：発生推力 （N） T ：トルク（入力） （N･m） R ：リード （mm）
リード角α
効率
η
μ= 0.1
μ= 0.15
μ= 0.2
0.4
0.3
0.2
0.1
0.257
2° 3° 4° 4°0.3' 5°
図4 効率
推力計算例 スクリューナットDCM20形を使用して、入力トルクT=19.6N･mのときに発生する推力を求めます。 =0.2の場合の効率（）を計算します。 DCM20形のリード角（）=403' 図4 のグラフにより効率は=0.2のとき=0.257と求められます。 発生推力（Fa）を求めます。
2×π×0.25×19.6
4×10‒3 2•π•η•T R×10‒3
Fa = = ≒ 7700 N
510J
B16-9
スクリューナット
取付け 【ハウジング口元面取りについて】 スクリューナットのフランジ付け根部分は強度を増すため、すみがR形状となっています。このためハウジング内径の口元部に面取りを設けてください。
C面取り
図1
表1 ハウジング口元面取り 単位：mm
呼び形番 口元の面取り C
（最小） DCM
12
2
14
16
18
20
22
2.5 25
28
32
36
3 40
45
50
【取付例】 スクリューナットの取付例を 図2 に示します。軸方向の固定強度は十分にとってください。ハウジングの内径公差は、 A16-14 はめあいの項をご参照ください。
図2 スクリューナットの取付例
取付手順とメンテナンス スクリューナット
510J
B16-10
潤滑 スクリューナットは潤滑油・グリースが塗布されていない状態で納入しますので、軸受取り付け後に適量の潤滑油・グリースを供給する必要があります。潤滑方法につきましては、使用条件より選定してください。
【油潤滑】 スクリューナットの潤滑には油潤滑を推奨します。その方法は、油浴潤滑または滴下潤滑が有効です。油浴潤滑は、高速、重荷重あるいは外部より熱の伝達を受ける厳しい条件に適し、スクリューナットの冷却も行われるので最適な方法です。滴下潤滑は、中速または低速で、中軽荷重に適しています。潤滑油は使用条件により 表2 のように選択してください。
表2 潤滑油の選定
使用条件 潤滑油の種類
低速･高負荷･高温 粘度の高い摺動面用油またはタービン油
高速･低負荷･低温 粘度の低い摺動面用油またはタービン油
【グリース潤滑】 使用頻度の少ない低速送りの場合、軸にグリースを定期的に手塗りするかスクリューナットの給脂穴を使用して潤滑することができます。使用グリースはリチウム石けん基グリース2号を推奨します。
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B16-11
スクリューナット
スクリューナット
呼び形番の構成例 呼び形番は各形番の特長により構成が異なりますので、対応の呼び形番の構成例をご参照ください。
【スクリューナット】 ● DCM形, DC形, CS形
スクリューナット の呼び形番
スクリューナットのみ
スクリュー軸の 呼び形番
スクリュー軸全長（mm表示）
スクリュー軸の 加工方法の区別 （転造軸を表す）
スクリュー軸
DC20 CS20 T +1500L
● ●
1本の軸に組合わされる スクリューナットの個数
スクリューナット の呼び形番
スクリュー軸全長 （mm表示）
スクリュー軸の加工方法の区別（転造軸を表す）
スクリューナットと スクリュー軸の組合わせ
2 DC20 +1500L T ●
呼び形番
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B16-12
【取扱い】 （1） スクリューナットを落下させたり、叩いたりしないでください。けがや破損の原因となります。
また、衝撃を与えた場合、外観に破損が見られなくとも機能が損失する可能性があります。 （2） 製品を扱う場合は、必要に応じて保護手袋、安全靴等を着用して安全を確保してください。
【使用上の注意】 （1） 切り粉やクーラントなど異物の流入のないようご注意ください。破損の原因となります。 （2） 切り粉、クーラント、腐食性のある溶剤、水などが製品内部に流入するような環境下で使用され
る場合は、ジャバラまたはカバー等により製品への流入を避けてください。 （3） 切り粉などの異物が付着した場合は、洗浄した後、潤滑剤を再封入してください。 （4） 製品に位置決め部品（ピン、キー等）を無理に打ち込まないでください。摺動面に圧痕が生じ機能
を損失する原因となります。 （5） スクリュー軸の支持部とスクリューナットの芯違いや倒れがあると極端に寿命が短くなる場合
がありますので、取付部品、組付精度には十分ご注意ください。 （6） 縦軸に使用される場合は、落下防止の安全機構を追加する等の対処をしてください。 （7） スクリューナットの使用に際しては、LMガイドやボールスプラインなどの案内要素を設けて使
用してください。破損の要因となります。 （8） 取付部材の剛性および精度が不足すると、軸受の荷重が局部的に集中し、軸受性能が著しく低下
します。したがって、ハウジングやベースの剛性・精度、固定用ボルトの強度について十分検討ください。
【潤滑】 （1） 防錆油をよく拭き取り、潤滑剤を封入してからお使いください。 （2） 性状の異なる潤滑剤を混合しての使用は避けてください。増ちょう剤が同種類のグリースでも、
添加剤などが異なることにより、お互いに悪影響を及ぼす恐れがあります。 （3） 常に振動が作用する箇所、クリーンルーム、真空、低温･高温など特殊環境下でされる場合は、仕
様・環境に適したグリースをご使用ください。 （4） 製品を潤滑する場合には、内部にグリースが入るよう慣らしストロークを数度おこなってくだ
さい。 （5） 温度によりグリースのちょう度は変化します。ちょう度の変化によってスクリューナットのト
ルクも変化しますのでご注意ください。 （6） 給脂後はグリースの攪拌抵抗によりスクリューナットの回転トルクが増大する可能性がありま
す。必ず慣らし運転をおこない、グリースを十分なじませてから、機械の運転をおこなってください。
（7） 給脂直後は余分なグリースが周囲に飛び散る可能性がありますので、必要に応じて拭き取ってご使用ください。
（8） グリースは使用時間とともに性状は劣化し潤滑性能は低下しますので、使用頻度に応じたグリース点検と補給が必要です。
スクリューナット 取扱い上の注意事項
510J
B16-13
スクリューナット
（9） 使用条件や使用環境により給脂間隔が異なります。最終的な給脂間隔・量は実機にて設定願います。
（10） 油潤滑にて使用される場合、スクリューナットの取付姿勢によっては潤滑油が行き渡らないことがありますので、設計時に十分ご検討ください。
【保管】 スクリューナットは、弊社の梱包および荷姿で、高温、低温、多湿を避け、水平な状態で室内に保管してください。
【破棄】 製品は産業廃棄物として適切な廃棄処置をおこなってください。
取扱い上の注意事項
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B16-14
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![¶ » q ^ t M S ~ w ] º ~ Õ 8 s À 4...M S ~ t P M z H R w ® Æ µ Í Ä Æ ¯ w ¤ ¯ µ , ¯ µ ~(-5% ¯ µ ~ p ¢ ¯ µ t m M o < ¯ w q S Ê ! Ë ` o S b { ¤ ¯ µ w Ä I t](https://static.fdocuments.net/doc/165x107/6033bb7112879148596582f0/-q-t-m-s-w-8-s-4-m-s-t-p-m-z-h-r-w-.jpg)
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