プロペラまわり流れの 数値計算法に関する研究

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プロペラまわり流れの 数値計算法に関する研究. 船舶海洋工学科 船舶コース 80392  八巻陽彦. 研究背景. 従来の舶用プロペラの設計法 ポテンシャル理論に基づく 理論計算と模型試験 問題点 粘性の影響 非線型性 ナビエ・ストークス方程式に基づく数値計算による設計が必要であるが、計算を行う際の前処理の困難さと精度の問題からまだ CFD を用いての計算は一般的ではない。. 研究目的. シャフト・ボスを含んだプロペラ幾何形状が複雑であり、 CAD で完全に三次元形状を再現することが困難. - PowerPoint PPT Presentation

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プロペラまわり流れの数値計算法に関する研究

船舶海洋工学科 船舶コース

80392  八巻陽彦

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研究背景

従来の舶用プロペラの設計法ポテンシャル理論に基づく理論計算と模型試験

問題点粘性の影響非線型性

ナビエ・ストークス方程式に基づく数値計算による設計が必要であるが、計算を行う際の前処理の困難さと精度の問題からまだ CFDを用いての計算は一般的ではない。

粘性損失回転流損失

理想効率

実際の効率

荷重度

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研究目的

舶用プロペラ周り流れの数値シミュレーションを行うための計算格子生成法を検討する。

特に、前処理の手順の確立、及び格子解像度とプロペラ性能の予測精度との関係を検討する。

シャフト・ボスを含んだプロペラ幾何形状が複雑であり、CADで完全に三次元形状を再現することが困難

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従来の研究との比較プロペラ周り流れへの CFD の適用例として以下が有る。 宇都ら(1992) 舩野(2001)しかし、構造格子や部分的構造格子を用いているため、格子生成が困難であった。

そこで、本研究では、複雑形状まわりの格子生成が容易である完全四面体格子を採用した。さらに、解像度が必要なところに格子を集めるために、「解適合格子法」を導入した。

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解適合格子とは 計算結果を利用して、解像度向上の必要

な場所に充分細かい格子が配置されるように、分割し直す格子。

翼端渦などは、細かく分割すべき場所を事前に予測しにくいので、解適合格子は特に有効。

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当発表の流れ

1.検証実験

2.数値計算

3.まとめ 

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検証実験キャビテーションタンネルにて プロペラ単独性能試験 キャビテーションの観察

主流

主流

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プロペラ模型の主要目 

翼数 4

直径 D 0.2143 (m)ボス比 0.1800ピッチ比 (0.7R)

0.8493

展開面積比 0.6000スキューバック

0.01257 (m)

レーキ 10.00(deg.)ConventionalPropeller

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一様流中でプロペラを回転させ、圧力一定の下、流速を変化させて推力・トルクを計測 プロペラ回転数 n=25[rps] プロペラレイノルズ数 Rn= =1.1×10 6

タンネル減圧により、 σn= =1.0 まで 7通り

それぞれのに σnについて、流速を系統的に変化 流速は、前進係数 Jが 0.05ずつ増すように調節

実験の条件

2nD

2)(21

nD

PP v

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実験結果 ( プロペラ単独性能 )

KT

-0.4

-0.2

0

0.2

0.4

0.6

0.8

0.2 0.4 0.6 0.8 1.0J

non-cavi.n=4.0n=3.0n=2.0

n=1.5n=1.3n=1.0

n小 0

10KQ

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n=1.5 のとき

キャビテーションが発生しているが、推力低下はわずかである。

J=0.209 J=0.609J=0.399

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実験結果のまとめ

キャビテーションは推力に影響を及ぼす事がわかるが、キャビテーションを入れた計算は現在、時間がかかる上に計算も合っていない

本研究では、非キャビテーション状態のみを数値計算する。

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数値計算

使用ソフトウェア

形状モデリング Pro/Engineer 2001 ( 3次元 CADソフト)

計算領域の定義と格子生成

Gambit 2.0( CFDプリプロセッサ)

数値計算 Fluent 6.0(汎用熱流体解析ソルバー)

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3 次元 CAD によるモデリング一般にプロペラ形状は、迎角に沿った螺旋座標系で表されている(オフセットデータ)

CAD に読み込むために直交座標系へ変換する

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半径 r における螺旋座標系 (s,n)

s

n

x

2π r

2πa( r )

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座標変換螺旋座標系 ⇒ 円筒座標系 ⇒ 直交座標系

cos

sin

rz

ry

xx

22

22

rra

rnra

s

rr

rxrra

rnsrax R

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CAD 内で完成した三次元形状翼・ボス・シャフトを別個に作成立体の演算により一体化STEP 形式で出力する

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計算領域と境界条件の定義

3R

4 分の 1 対称領域 5R

3R

5R

流入(vel

ocity inle

t)

流出(pressure outlet)

周期境界(periodic wall)

すべり壁

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格子分割 ( 翼面 )

最小格子の大きさ

( 翼端 )

強130

R

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格子分割 ( 全体 )

最大格子の大きさ

( 流入面 )

弱5

R

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Fluent 推奨の計算条件 ( 計算 1)

セル数 約 20 万アルゴリズム SIMPLE

乱流モデル 標準 k-ε モデル反復回数 数百回圧力の補完 Standard

離散化のスキーム

1 次上流差分

四面体、非構造格子に分割

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計算結果 ( 計算 1)

誤差大( J=0.6 で推力 12%、トルク 47%の誤差)

-0.4

-0.2

0

0.2

0.4

0.6

0.8

0.2 0.4 0.6 0.8 1J

実験

計算1

0

KT

10KQ

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圧力分布 ( 計算 1)

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計算条件の改良 ( 計算 2)1. 圧力勾配による解適合格子を生成2. 計算条件を以下のように変更

計算 1 計算 2セル数 約 20 万 約 40 万乱流モデル 標準 k-ε RNGk-ε反復回数 数百回 数千回運動量離散化スキーム

1 次上流差分

QUICK(2 次精度 )

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計算結果 ( 計算 2)

誤差の低減に成功

( J=0.6 で  推力の誤差 12%⇒3% トルクの誤差 47%⇒19% )

-0.4

-0.2

0

0.2

0.4

0.6

0.8

0.2 0.4 0.6 0.8 1J

実験

計算1計算2

0

10KQ

KT

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翼端渦 (J = 0.6)計算 1 計算 2

翼端渦の解像精度向上

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まとめ①

CFD 計算精度の検証・向上の為の検証データを実験により取得

オフセットデータで与えられるプロペラ形状を 3 次元ソリッドモデルに変換する手順を明確化

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まとめ②  Fluent の推奨する条件を用い、 Gambit で格子生成、 Fluent により数値計算

推力係数 12% の誤差 トルク係数 47% の誤差

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まとめ③ 次に、以下のように改良して計算 格子の解適合分割 乱流モデルを RNGk-ε に変更 運動量方程式の対流項のスキームを QUICK に変更

推力係数 誤差 12%⇒3% トルク係数誤差 47%⇒19%

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今後の課題 誤差を半減できたものの、トルク係数の誤差がまだ 19% 。格子解像度の不足が原因と考えられる。

格子解像度の不足している場所は、 翼面近傍の境界層(薄い三角柱の格子が必

要) 下流側に放出された渦

解適合を解が収束するまで行う