第1 1 回 星・惑星系の誕生の現場

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第1 1 回 星・惑星系の誕生の現場. 東京大学教養学部前期課程 2013年 冬学期  宇宙科学 II 松原英雄(JAXA宇宙研). ほ し     りん  ね 星の輪廻. 放出されたガスは、再び 次世代の星たちの原料となる。. 輝く恒星. ガスが集まり 星が生れる. 超新星 爆発. ( STScI, JAXA 宇宙科学研究本部 ). 星の誕生の現場の例: 可視光でみた散光星雲 IC1396 (ケフェウス座). 可視光では中心の大きな星を取り囲む電離した水素ガスや、チリに散乱された大きな星からの光が星雲全体を光らせています。 - PowerPoint PPT Presentation

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第11回星・惑星系の誕生の現場

東京大学教養学部前期課程2013年冬学期 宇宙科学 II

松原英雄(JAXA宇宙研)

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ガスが集まり星が生れる

放出されたガスは、再び次世代の星たちの原料とな

る。

ほ し     りん  ね

星の輪廻

超新星爆発

輝く恒星

( STScI, JAXA 宇宙科学研究本部 )

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星の誕生の現場の例:可視光でみた散光星雲

IC1396  (ケフェウス座)

可視光では中心の大きな星を取り囲む電離した水素ガスや、チリに散乱された大きな星からの光が星雲全体を光らせています。

黒い「しみ」は吹き払われずに残ったチリの雲です。

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「あかり」でみた IC1396(中間赤外線)

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「あかり」が捉えた新しい星の誕生の現場

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分子雲から星へ星の原料が集まりはじめると重力が強くなり、

さらに星間ガスが集積する

10万年

原始惑星系円盤集まるガスは、ある方向に回転していることが多く、そのために、集まったガスは円盤状になる。

3万年

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このような若者星は、エネルギーをもてあまして、

外に向かってジェットを発生する

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その結果、そのジェットはまわりのガスを

吹き飛ばし、だんだんと星が見えてくる。

その間、円盤から惑星系が形成される。

(SCScI)

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ガス円盤が影になって見える例

オリオン大星雲を背景としてみえたうまれたばかりの星々。( STScI)

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分子雲から星へ

• T タウリ型星:核融合の起こる前の重力エネルギーの解放で光っている段階

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T タウリ型星の想像図

• T タウリ型星の特徴– 赤外線超過(ダス

トからの熱放射)– Hα 等の輝線(高温

領域の存在)

原始星

T タウリ型星

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SED による原始星の分類 (1)SED: Spectral Energy Distribution

Andre (1994) ‘Cold Universe’

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SED による原始星の分類 (2)SED: Spectral Energy Distribution

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惑星系の形成シナリオ(太陽質量の星の)

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(a) 分子雲コアの収縮

• 原始星と原始惑星系円盤の形成– 原始円盤:大きな角運動量を持ったガス– 分子流(アウトフロー)が活発

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(b) 降着円盤を通して原始星が成長

• 円盤の質量は、0.01太陽質量まで減少

• 観測的診断方法– 赤外線:円盤(表面)の温度、ダスト鉱物学– サブミリ波: 円盤質量– ミリ波分子線( CO, HCO+. CN, HCN,

・・・) 

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(c) 円盤中心面へダストが沈殿

• 中心星は、 T タウリ型星段階

• 微惑星の形成– ダスト密度が上昇するとお互いに衝突しやす

くなり、ダストの合体成長が進む(微惑星の形成)

– ダストの吸収係数:    b=0-1.5 (粒子サイズが大きくなるため

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(d) 微惑星の衝突・合体 原始惑星へ

• 「寡占的成長」により原始惑星が誕生– 0.1 地球質量@地球のあたり (~ 106 yrs )– 2地球質量@木星のあたり (~ 107 yrs)

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(e) 円盤ガスの降着 木星型惑星が形成

• 中心星は活動がおとなしくなった T タウリ型

• 原始惑星は、地球程度の質量に(岩石主体)– 円盤ガスが降着し、ガス惑星が誕生。木星以遠では、氷も材料

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第11回の問題

問 11. 太陽質量の20倍の大質量星を考える。この星の光度は、太陽の 105倍である。

(1) 光度 Lの星から、距離 rにおける放射圧は        で与えられる。 r =10AU での放射圧を求めよ (単位: N/m2) 。

(2) 上で求めた放射圧によって直径 1mm の球形の塵(密度 4g/

cm3) が得る加速度   を求めよ(単位 m/s2) 。ここで塵は光を吸収せず全て反射するものとする。また、これより塵が小さくなると加速度はどうなるか?

(3) 質量Mの星から距離 rでの重力加速度は       で与えられる。 (2) で計算した加速度   と、  を比較せよ。

cr

Lpph 24

2r

GMgM

pha

pha Mg

1 AU(天文単位)= 1.496×1011 m太陽光度= 3.83×1026 W   光速 c = 2.9979×108 m/s太陽質量= 1.99×1030 kg 重力定数 G=6.6743×10-11 N m2 kg-2