Ⅵ .経営への 情報システムの導入
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Ⅵ .経営への 情報システムの導入
「経営情報・・」の目的
• 多様な業務の中で情報システムを効果的に利用することを考える力を身につける。
⇒ まず、パソコンを普段から使い、利用に慣れることが重要
前回 mini-report HTMLの利用価値
• 知的検討の内容を蓄積し、ハイパーリンクで有機的に考察することに
よって創造的な知恵を生み出していく。
「経営情報論」
• 確立された体系などがある訳ではない。
• 経営のこと、情報システムのことなどを学び
いろいろと体験し、 自らの考えを作り上げていく。
MIS / DSS
• 教科書 p109- 第7、8章
• 経営にとっての情報システムの意味の基本的な考え方を提示
◎頭字語の多用
頭字語
• Acronym
• Initialism
IT ?
時代ごとに話題となった経営情報論
• MIS Management Information System 経営情報システム• DSS Decision Supporting System 意志決定支援システム• SIS Strategic Information System 戦略的情報システム• BPR Business Process Re-engineering ( 事業過程再構築 )
学習上の留意点
• 時代的意味 情報技術が十分に発展しておらず、 実戦的意味は持ち得なかった。
• 普遍的意味 経営にとっての情報システムの位置づ
けが 検討され体系付けられた。
1.システム導入以前◎PCS ( パンチカードシステ
ム )
• ホール・ソート• 企業で各種データの整理に利用• 1970 年代まで研究等でも利用
◎アメリカでの歴史
• H. ホレリス 「統計データの集計技法」特許 1884 1枚ずつ独立したカード、 80 桁の起源• パリ万博で認知 1889• アメリカ国勢調査への導入 1890 以降各国で利用• IBMの発展 (1924 年社名変更 )
2.基幹システムの置換◎汎用コンピュータの進化、商用
化• 真空管 UNIVAC-1 、 IBM701 、 702 FUJIC• トランジスタ 1950s 後半 商用機 日立製作所、日本電気 1961 日本電子計算機株式会社(JECC)• IC 1964 IBM360 1965 富士通 FACOM230-10
◎大企業によるコンピュータ導入
・EDP (Electric Data Processing System)1960 年代初期• 汎用コンピュータ納入台数 1957 年 3台→ 1960 年 66台→ 1965 年 636台
◎さらに基幹システムでの利用
• 中型コンピュータによるバッチ処理に置き換え
• 個々の事務処理のコンピュータ化 (情報サブシステム化という)
◎経理事務
• 財務会計 取引データの処理 給与計算
◎株・富山計算センター
• 1964 年 1 月 創立 / 資本金 1,000 万円 →INTEC
3.経営情報システムへの夢 (MIS)◎MIS登場の背景
• Management Information System 一般用語としてのMIS 1960 年代後半のMIS
1960s MIS登場の背景
① コンピュータ・システムの技術的な発展
• 第三世代コンピュータの進化
② コンピュータ利用水準の高度化
• 1959 年気象庁の天気予報• 1965 年『コンピュータ白書』創刊• 1964 年東京オリンピック 競技速報および公式記録ファイルの作成
• 1964 年国鉄みどりの窓口がスタート• 1965 年三井銀行 オンライン・バンキング・システムの稼働
③ 経営科学や計量経済学など科学的手法の発展
• ORの認知 アメリカ国防省 PPBS マクナマラ
OR; Operations ResearchPPBS; Planning Programming Budgeting System
④ 企業をとりまく経営環境の複雑化
• 高度経済成長の中で
◎ギャラガーのMISの定義
• 「効果的な MIS の最終目標は,経営管理のあらゆる階層に影響を与える経営内のすべての活動を,それらの階層に絶えず完全に知らせることである」
• 多くの学者が多様な定義 教科書 p109-
◎MIS視察団
• 日本生産性本部訪米MIS 使節団 1967 年
• 佐藤首相への報告書「わが国は原子力,宇宙産業などにおいて,
国際的に立遅れ,これがわが国の国際的地位に直接間接の影響を与えているが,コンピュータ・ギャップがもたらすわが国の国際競争力に及ぼす影響は,その影響分野が広いだけにこれよりも遥かに重大なものがあるといわなければならない」
◎MIS視察団への対応
• 訪米MIS S 使節団に先がけて通産大臣諮問機関産業構造審議会に情報産業研究部会
• 帰国後ただちに財団法人日本情報処理開発センター設立
◎経営管理機能の3 つの階層における管理プロセ
ス• アンソニー• ① 戦略的計画• ② マネジメント・コントロール• ③ オペレーショナル・コントロール
経営階層による情報要求の違い
• ゴーリー、モートン OPC←→戦略的計画• 情報源• 範囲• 抽象度• 時間的広がり• 現在性• 正確性• 頻度
教科書 p113
経営情報の性質の別の分類
• 情報の発生• 管理サイクルの段階• 機能分野• 権威付け• 数量化
教科書 p114
◎経営管理システムの全体像• Davis 4つの階層 (+トランザクション処理 ) 、7つの機能
価値の所在価値の所在教科書p53,148,211
◎エメリのモデル
• ①垂直的構造• ②水平的構造
◎経営情報システムの基本機能
• ①トランザクション機能• ②ヒストリ ファイルのメインテナンス・• ③報告書作成及び問合せ機能• ④会話処理機能
◎MISの失敗・意思決定プロセスと情報の関わり
についての理解不足Ackoff• 仮説① マネジャーは適切な情報の不足に悩んでいる。• 仮説② マネジャーは自らが欲する情報を必要とする。• 仮説③ マネジャーに,彼が必要な情報を与えれば,彼
の意思決定は改善される。• 仮説④ コミュニケーションが多いほど業績が上がる。• 仮説⑤ マネジャーは情報システムがどう動くかを知
る必要がなく,ただその使い方を知っていればよい。コンピュータ利用を前提とする経営方式の未確立
情報システム設計へのアプローチの不適切さ
• ① データの蓄積と提供を的確に行うためのコード体系などの不統一の問題
• ② データベースの構築・管理に関する実装技術の未整備
• ディーボルド 1968 年
• 「機能別にシステムの完成はあり得るだろうが,トータル・インフォメーション・システムは,永遠に不可能である」
• 「結局,機能別のシステムを着実に開発し,その部門の機能を明確にし,能率化し, 1つひとつを重ねていくことしかできない」
◎アメリカでのMISの流れ
• MISinformation• MIS is Myth 、 MIS is a Mirage
• →1980 年代の前半まで,研究分野でも出版分野でもほとんど禁句扱いに
4.意思決定支援システム◎DSS (Decision Support
System)
• 1970s 後半~ 1980s 前半にブーム
◎スコット・モートン( Scott Morton)
• 1970 年代DSSの提唱• 「経営管理システム(MIS)」の発展形と
して提唱• 「管理者の(半構造的な)意思決定を支援
する」• MIS の「コンピュータによる意思決定の自動
化」とは異なる。
◎DSS 守備範囲の限定
• 半定型的な問題の解決• 経営者情報システムとは異なるもの (EIS 、 ESS)• 決定過程の支援• 意思決定効果の重視
EIS; Executive Information System
◎各情報システム
• エキスパート・システム• DSS• EIS、ESS• EDPS
◎DSSの背景
• 既存情報システムの限界
• 情報技術の進歩 TSS Mini コンピュータ パソコン以前
◎DSSの機能要件
• ①柔軟性と適応性• ②使いやすさ• ③データ管理機能• ④モデル分析機能 最適化、 What-If 、 コールシーキング、感度分析
◎DSSの6つのタイプ
• Alter( 1976) 意思決定への支
援の度合いに基づいて分類
検索分析報告決定結果予測決定提案決定
◎DSSの構成要素
• ①対話生成管理• ②データベース管理• ③モデルベース管理
今日のDSS
◎実際のDSSモデル
• モデル指向 狭義の DSS (モデルベースによる意思決定のための
システム )
• データ指向 ESS; Executive Support System
Mini-Report
• 「経営階層によって 意思決定の性格が異なることを Anthony、 Morton 、 Davis 等の用語を
使って 説明しなさい。」
各自の関心がある視点からの説明を求めます。