~観光都市から学ぶ~ 愛知の今後の観光政策

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~観光都市から学ぶ~ 愛知の今後の観光政策. 南山大学経済学部 太田代ゼミナール. 目次. 1概要 1-1  愛知県の産業構造の現状 2 愛知県の観光について 2 - 1  観光利用者 ( 総数、月別、季節別 ) 2 - 2  交通手段 ( 乗用車、鉄道 ) 2 - 3  愛知県の観光の特徴 3  北海道の観光について 3 - 1  観光利用者 ( 総数、月別、季節別 ) 3 - 2  交通手段 3 - 3  北海道の観光政策 3 - 4  北海道の観光の特徴. 4  京都府の観光について 4 - 1  観光利用者 ( 推移、月別、季節別 ) - PowerPoint PPT Presentation

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~観光都市から学ぶ~愛知の今後の観光政策

南山大学経済学部 太田代ゼミナール1

目次1概要

  1-1  愛知県の産業構造の現状

2 愛知県の観光について

  2 - 1  観光利用者 ( 総数、月別、季節別 )

  2 - 2  交通手段 ( 乗用車、鉄道 )

  2 - 3  愛知県の観光の特徴

3  北海道の観光について

  3 - 1  観光利用者 ( 総数、月別、季節別 )

  3 - 2  交通手段

  3 - 3  北海道の観光政策

  3 - 4  北海道の観光の特徴

4  京都府の観光について  4 - 1  観光利用者 ( 推移、月別、季節別 )  4 - 2  交通手段  4 - 3  京都府の観光政策  4 - 4  京都府の観光の特徴

5  経済波及効果の算出  5 - 1  産業連関表とは  5 - 2  経済波及の流れ  5 - 3  生産誘発額の求め方  5 - 4  観光業の経済波及効果

6  おわりに  6 - 1  愛知と北海道、京都の違い  6 - 2  経済波及効果の分析より  6 - 3  私たちが提案する今後の愛知県の観光       政策  

2

1 概要     愛知県は製造業に依存している。そのため、愛知県は外需に影

響を受けやすく、安定した産業構造とは言い難い。製造業以外の産業にも力を入れ、産業構造を新たに構築していく必要がある。そこで、私たちは観光業に着目した。

  愛知県の観光業の現状を知るために、愛知県の観光政策・観光の特徴について調べた。

  さらに、日本有数の観光地である京都府・北海道についても同様に調べ、愛知県の観光産業の現状と比較した。

  結果、二つの都市は自然を題材にしている一方で、愛知県は都市観光・イベント行事を売りにしていることがわかった。

  また、愛知県、北海道、京都府の観光産業の生産誘発効果を産業連関表により算出して、三つの都市を比較した。     

  結果、愛知県の観光産業は規模が小さく、まだ成長する余地がある。かつ、愛知県の観光業は幅広い経済波及効果を期待できることがわかった。

 3

1-1  愛知県の産業構造の現状(1)    リーマンショックによる国際的な不況下により、急

激な円高が発生した。そして、自動車を中心とした輸出が滞り、製造業は打撃を受けた。

  日本の中でも有数の工業都市である愛知県は、確実に円高による被害を被っている。

  国際的な円高を受け、生産業以外の産業にも力を入れ、産業構造を新たに構築していく必要がある。

  自動車産業は輸出が多く、外需の影響を強く受けてしまう。外需に影響を受けやすい自動車産業に依存しない産業構造を新たに構築すれば、景気に振られにくくなるのではないか。そのためには、他の産業を強化する必要がある。この際、研究・分析をもとに、愛知県における産業構造の不安定さを改善し、愛知県の経済を安定へと導くものとして観光業が有効であると考察した。

4

愛知県の産業構造の現状(2)

 図より、愛知県の製造業はその他の産業と比較して突出している。 愛知県の産業構造は、製造業に集中しているという点で、不安定な状態であると言える。このような産業構造では、昨今のような不景気に見舞われ、製造業が不振となった場合に地域経済全体に大きな打撃を与えるという結果につながると考えられる。

出典:愛知県 県民生活部 統計課 グラフでみるあいち

平成 21年度 愛知県産業の特化状況

5

2  愛知県観光について

6

2-1  観光利用者総数

 万博の開催等により大幅に増加した平 成17年よりは減少したものの、およそ1億1千万人から1億2千万人で推移していた平成 16年以前と比較すると、およそ2,700万人の増加となっている。前年と比較すると、 41万6,228人減少(前年比99.7%)している。 出典:愛知県観光コンベンション課HP 

http://www.pref.aichi.jp/kanko/toukei/H20/20091124_riyousya.pdf

2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 209000

10000

11000

12000

13000

14000

15000

16000

17000

観光利用者の推移

観光利用者

年度

世界公園フェス

ティバル

愛知万博

天候不順

わかしゃち国体

バブル崩壊

中部国際空港開港

7

季節別利用者

 

季節別利用者の割合

出典:愛知県観光コンベンション課HP http://www.pref.aichi.jp/kanko/toukei/H20/20091124_riyousya.pdf

愛知県は季節ごとの差はほとんどない!!季節に応じたイベントがあまり開催されな

い!!8

通勤 通学 帰宅 業務 私用0

102030405060708090

100

6.5

55.5

22.710.2

2314.1

18

18.8

8.4

21.2

59.9

8.6

45.177.2

48.6

2.7 1.9 2.2

0.600000000000001 2.116.7 16.1 11.1 3.6 5.1

平成 3年目的別交通手段分担率

鉄道

路線バス

自動車

二輪車

徒歩

交通手段

通勤 通学 帰宅 業務 私用0

20

40

60

80

100

120

5.3

52.3

18.6 7 17.611.1

17

15.3

7.1

16.1

66.6

12.754.8

81.760.6

1.4 1.11.2

0.3 1.215.6 16.9 10.1 3.9 4.4

平成 16年目的別交通手段分担率

鉄道路線バス自動車二輪車徒歩

交通手段

出典:(上)平成 3年 中京都市圏PT調査報告書 (下)平成 16年 中京都市圏PT調査報告書

2 - 2  目的別交通手段分担率

9

目的別交通手段分担率からわかること

・自家用車の普及により、全国的に交通手段の自動車依存が進展し、公共交通の分担率が低下している。 名古屋でも上記の傾向がみられ、世帯あたりの自動

車の保有台数も多く、自動車への依存度が極めて高い状況となっている。

・どの目的においても、自動車を利用する割合が増加している。最も増加した点は「私用」の場合で 12%である。

10

交通の便 (2)  鉄道乗車人員

乗車人員

0

5,000,000

10,000,000

15,000,000

20,000,000

25,000,000

10年度 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度

合計 JR(国鉄) (民鉄 鉄道、路面電車、モノレール) 地下鉄

愛知県の鉄道乗車人員

出典:愛知県庁 HP <http://www.pref.aichi.jp/0000036948.html>

人 リニモ開業

 平成 17 年の愛知高速鉄道(リニモ)の開業に伴って、鉄道利用者は増加傾向を辿ってきたが、近年は横這い傾向となっている。 11

2-3 愛知県の観光の特徴(1)

( ex )祭り、初詣

(ex) 空港やハイウェイ

オアシス

( ex )遊園地、公園

(ex) 神社、水族館

( ex )山、川

自然関連は低い。都市観光や行祭事・イベントの占める割合が高

い。

出典:愛知県観光コンベンション課 http://www.pref.aichi.jp/kanko/toukei/H22/20120726_sanko.pdf

12

愛知県の観光の特徴(2)都市名 観光資源名 22平成 年 21平成 年1 豊田市 香嵐渓 1,121,029 1,160,1242 碧南市 あおいパーク 1,079,293 1,162,353

自然

都市名 観光資源名 22平成 年 21平成 年1 蒲郡市 ラグーナ蒲郡 2,935,960 2,774,3002 一宮市 国営木曽三川公園1 38タワーパーク 2,028,830 2,013,9703 長久手市 愛・地球博 記念公園 1,279,200 1,253,5004 刈谷市 刈谷市交通児童遊園 1,207,991 1,191,4955 豊田市 鞍ヶ池公園 1,055,800 1,160,9006 名古屋市 農業文化園・ 戸田川緑地 1,016,592 1,001,908

スポーツ・レクリエーション

都市名 観光資源名 22平成 年 21平成 年1 常滑市 中部国際空港見学者 11,224,000 11,291,0002 刈谷市 刈谷ハイウェイ オアシス 8,337,000 8,244,0003 美浜町 えびせんべいの里 1,424,088 1,264,859

都市観光・買物・食等

都市名 観光資源名 22平成 年 21平成 年1 名古屋市 ナゴヤドーム 4,008,000 4,118,0212 名古屋市 にっぽんど真ん中まつり 2,300,000 2,096,9003 名古屋市 なごやまつり 2,216,600 1,961,2274 豊田市 豊田スタジアム 1,872,372 1,514,0015 犬山市 成田山名古屋別院初詣 1,666,600 1,750,5006 名古屋市 瑞穂運動場 1,568,386 1,491,5377 一宮市 一宮七夕まつり 1,260,000 1,250,0008 一宮市 真清田神社初詣 1,231,493 1,219,1629 豊川市 豊川稲荷初詣 1,050,000 -

行祭事・イベント

11.224.000(人 )

8.337.000(人 )

9件

出典:愛知県観光コンベンション課 http://www.pref.aichi.jp/kanko/toukei/H22/20120726_sanko.pdf

都市名 観光資源名 22平成 年 21平成 年1 名古屋市 熱田神宮 6,636,001 6,577,1402 豊川市 豊川稲荷 2,370,000 3,410,0003 名古屋市 東山動植物園 2,212,456 2,300,8184 名古屋市 名古屋港水族館 1,795,457 1,718,2935 名古屋市 名古屋城 1,561,295 1,288,8216 知立市 三河三弘法・遍照院 1,331,000 1,426,500

歴史・文化

観光施設・イベントは十分存在する。したがって、新しい観光施設を建設するより、既存する施設やイベントにスポットを当て、

観光客を集めた方が効率的である。

※単位は「人」

13

愛知県の観光の特徴(3) 観光政策

観光施設整備等への助成 観光施設の管理委託

観光事業の振興

観光あいちの復興 国際観光の推進

観光宣伝観光関係団体、旅行業の指導等

出典:愛知県観光コンベンション課 http://www.pref.aichi.jp/kanko/toukei/H22/20120726_sanko.pdf

14

愛知県観光の特徴(4)

出典:平成 21 年度「観光施設等実態調査」 http://www.pref.aichi.jp/kanko/kankose/ken/jittaityousa/gaiyou.pdf     

観光政策は行われているが認知度は高くない!!

15

愛知県の観光の特徴(5)・製造業のイメージ  日本一の製造出荷額を誇るモノづくりの国、愛

知県。 世界を 代表する自動車産業の『トヨタ』や窯業の『ノリタケ』が要因に挙げられる。

・武将のイメージ  天下統一を目 指し、歴史上人物で絶大な人気の

ある『織田信長』が要因に挙げられる。 最近では、『武将都市ナゴヤ』名古屋のPRのた

めに結成された『名古屋おもてなし武将隊』のメディアへの露出も要因に挙げられる。 16

愛知県の観光の特徴 まとめ ・愛知県の観光は都市観光・買物・食べ物とイベント・行事が強く、自然関連の観光が弱い。

 ・観光客数は季節の変化に影響しない。 ・交通機関は整っている。 ・観光政策の効果はまだ物足りなさを感じる。  ・『モノづくりの国』と『戦国武将』というイメージがある。

  現に、それらを売りにした観光施設・行事がある。ただ、爆発的ヒットには至っていない。☆愛知は交通の便も良いので他の県から観光客を集めて、イベント(特色を活かした産業や武将関連のもの)を大々的なPRの元、行うべきだ。

17

3 北海道観光について

18

3 - 1  北海道観光客数 推移( 万 人 )

【北海道経済部観光局調べ】

有珠山噴火

東日本大震災による自粛ムード

リーマンショックにより国内外問わず観光需要

が低迷

北海道南西沖地震

航空路線 ( 道内直行便 ) の拡充

減少傾向

増減を決める要因として経済情勢と自然災害が挙げられる。

平成 11 年ごろから減少傾向にある。特に近年ではリーマンショックによる世界的不景気、また震災の影響によりその落ち込みは大きい。

19

北海道の観光業・農業産出額

( 平成 22 年度 )

9.946億円(全国第 1位)

・観光総消費額( 平成 21 年 7 月~平成

22 年 6 月 )

1兆 2.992億円

[農林水産省 ]

[第 5回北海道観光産業経済効果調査 ]

・北海道の観光消費額は、全国で第 1位の農業産出額にも匹敵する。

・北海道の基幹産業ともいえる農業にも劣らない観光業は、北海道経済において重要な位置を占めている。

20

平成 22 年度 観光客季節別打ち分け

春季 (4-5月 )16%

夏季 (6-9月 )

50%

秋季 (10-11月 )14%

冬季 (12-3月 )20%

圧倒的に夏に集中している⇒気候の面から夏が北海道観光のベストシーズンのため。また夏休みを利用して来る人が多いことも寄与している。

【北海道入込観光客数調査報告書】【夏に集中するその他の理由】

・北海道の夏は涼しくて快適なため避暑目的で来る人がいる。・道外からは移動時間もかかるため大型の休みがある夏に集中する。・北海道への観光の形態としては家族旅行が多い。そのため子どもの夏休みを利用する。

21

3 - 2  北海道内の移動で利用される移動手段

鉄道

観光バス

路線バス

自家用車

レンタカー

タクシー

オートバイ

自転車

航空機

船舶

その他

0.0% 40.0% 80.0%

30.7%

66.8%

21.6%

4.2%

9.5%

8.4%

0.0%

2.4%

1.9%

1.2%

0.7%

外国人観光客0.0% 40.0% 80.0%

42.8%

23.4%

24.2%

14.5%

29.2%

14.7%

1.4%

1.5%

5.2%

2.7%

4.8%

道外観光客0.0% 40.0% 80.0%

19.0%

9.6%

11.3%

69.3%

3.4%

2.1%

1.2%

1.9%

2.8%

1.0%

3.4%

道内観光客

22

グラフからわかること どこからやってきた観光客かで利用する移動手段が違う 外国人の多くは観光バスで移動することが多い 北海道外から来る観光客にとっては、地下鉄やバスなどの公共交通機関を利用することが多い

北海道内の観光客は、自家用車で移動する人がほとんどで、道路が広くて走りやすく、運転しながら北海道の自然を楽しめる

北海道外から来る方法は航空機が多く、また航空機以外の方法でも行くことができる

⇒観光地へのアクセスは整っていて、さまざまな方法で移動できる!

  しかし、観光地が密集していないので、徒歩で観光地巡りをする場面は限られる。

23

①観光と共生する環境

3 - 3  北海道観光政策

②地域の資源を生かした観光振興

③観光振興による地域と経済の活性化

自然とのふれ合いを大切にする観光地作り。

自然・食・文化など、北海道ならではの魅力を再発見、訪れる人々に感動を与え続けられる北海道。

道内はもちろん、国内外に地域の魅力を発信し、地域の様々な産業が連携して、観光による消費を地域でしっかり受け止める。

神威岬

24

目標を達成するための具体的な行動例( 1 )①観光地の清掃、環境保全、体験型観光メニューの開発(酪農体験、登山、カヌー、花)アウトドアガイドの育成

25

②郷土料理の継承(イカめし、ジンギスカン、石狩鍋)、地元の旬の食材を生かした料理の提供(海鮮丼)、「冬」を生かした観光メニュー(スノーモービル、かまくら 作り、ワカサギ釣り、さっぽろ雪まつり)

目標を達成するための具体的な行動例(2)

26

③メディアを活用した情報発信、口コミ、観光商品の開発や PR

北海道にしか生息していない、エゾナキウサギ。そして北海道全域に生息し、北海道を代表するエゾシカ。この2 つの動物を組み合わせることで、「北海道でしか」味わうことのできない、観光の魅力を伝えている。

キュンちゃん

趣味はひなたぼっこで冬眠はしない。 性別は、明らかになっていない。

目標を達成するための具体的な行動例(3)

27

3-4 北海道観光の特徴

・自然や温泉目的で訪れる人が多い。・冬はイベントを充実させて、観光客の増加を狙う。・外国人観光客は増加傾向にある。・観光業は北海道経済においてかなり 重要な位置を占めている。

28

旅行の内容 ※複数回答可

自然観賞

都市見物

道の駅めぐり

ショッピング

花の名所めぐり

動物園・水族館

0 5 10 15 20 25 30 35 40 4539.6

36.429.4

28.625.3

18.512.1

8.55.14.74.5

29

道内旅行者(%)

都市見物

特産品の買物・飲食

ショッピング

ドライブ

イベント参加・見学

テーマパーク・遊園地

0 10 20 30 40 50 60

55.742.741

37.320.6

17.113.4

9.18.8

7.85.2

30.7

道外旅行者(%)

29

どれを見ても自然観賞と温泉がトップ 3 以

内!癒しを求めて北海道に

来る人が多い

都市見物

自然観賞

特産品の買い物・飲食

動物園・水族館

イベント参加・見学

テーマパーク・遊園地

0 10 20 30 40 50 60 70

61.858.5

51.245

42.827.1

21.61414

10.27.7

28.5

海外旅行者(%)

[平成 23 年度 観光客動態・満足度調査]

旅行の内容 ※複数回答可

30

冬のイベント・行事

・さっぽろ雪まつり      ・はこだてクリスマスフ ァンタジー・千歳・支笏湖氷濤まつり    ・知床ファンタジア・しかりべつ湖コタン      ・層雲峡氷瀑まつり・小樽雪あかりの路      ・旭川冬まつり・ダイヤモンドダスト in KAWAYU            

  他にもたくさん!

雪や氷を使った雪国ならではのイベント・行事が充実して

いる

31

訪日外国人来道者数の推移

平成12年

平成13年

平成14年

平成15年

平成16年

平成17年

平成18年

平成19年

平成20年

平成21年

平成22年

平成23年

0.000

100.000

200.000

300.000

400.000

500.000

600.000

700.000

800.000

(人)

(年)

[ 北海道経済部観光局 ]

・東日本大震災の影響で 23 年度は右下がり・全体としては右上がりで増加傾向にある

32

北海道の観光業の特徴 まとめ・都市観光・買物・食べ物とイベント・行事と自然関連の観光など全てにおいて優れている。・観光地が密集していないので、徒歩で観光地巡りをする場面は限られる。・様々な観光者の用途にあった交通機関がある。・観光客者数は春・夏に多い。・観光者が少なくなる冬はイベントを行う等の対策が実施されている。メディアを活用した情報発信、口コミ、観光商品の開発や PR も上手くいっている。観光政策はかなり成熟している。・外国人観光客数は増加傾向にある。 33

4 京都府の観光について

34

4-1 観光利用者総数

H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10H11H12H13H14H15H16H17H18H19H20H21H2230,000

35,000

40,000

45,000

50,000

55,000 千人

35,343

40,512

43,740

50,210

46,896

49,555

阪神・淡路大震災

観光客 5000万人構想発表

観光政策「京都・花灯路」開始

5000万人達成

世界的景気低迷新型インフルエンザ発

観光利用者数は平成 7年の 3534 万 人から着実に増加傾向にある。平成 22年度の観光客数は、世界的景気 低迷や新型インフルエンザの影響を受けた前年の 4690 万 人を 265 万 人上回る 4955 万 人となり、過去最高の観光客数である5021 万 人を記録した平成 20年に次ぐ過去 2番目に多い観光客数となった。

35

時代祭

春(3~5月), 14,980

夏(6~8月), 11,563

秋(9~11月), 15,554

冬(12~2月), 7,458

平成 22年度観光客数49,955千人

季節別観光客数

春、秋に観光客は集中している

春は桜、秋は紅葉が有名

修学旅行生が集中

京都三大祭のうち、春には葵祭、秋は時代祭が行われる

葵祭

祇園祭 36

JR35%

私鉄27%

バス9%

乗用車(個人)29%

平成 22年度 利用交通機関別割合

4-2 京都へのアクセス方法

約7割が公共交通機関を利用している

公共交通機関のおかげで京都にアクセスしやすい!

さらに、観光施設が京都市内に密集している為、徒歩で観光地を巡ることが

可能である!!37

1.京都府の観光ブランド確立に向けたキャンペーンの実施  ~人類共通の価値・「日本の心」にふれる京都~

2.「日本の心にふれる旅」誘客プロジェクトの実施

3.プロジェクト実施のための基盤づくり

4.来訪者に優しい京都ならではの「おもてなし」の充実

大きく分けて4つある

4-3 京都の観光政策( 1)

38

 京都府の観光ブランドを浸透させるため、キャッチコピーやロゴマークを作成し、ポスターや、パンフレット等でアピールしていく。

1)五感で味わう「本物」めぐり~日本の心を守り伝える老舗・料亭~  全国にファンが多い老舗と料亭を訪ね、代々受け継がれてきた品質と味へのこだわりを感じる機会を提供するプロジェクト→伝統を楽しむことができる。

2)日本の心を極める伝統工芸と先端技術~今に生きる「ものづくりの精神 (こころ )」体験~  最高のものを求める伝統工芸と世界をリードする先端産業、両者に共通するものづくりの精神にふれる機会を提供するプロジェクト

3)日本の心が息づく暮らしと技~自然と共生する思想の体感~  日本文化の根本にある自然と共生する思想が今も息づく京都の暮らしと先進的な環境技術に学び、地球の未来を共に考える機会を提供するプロジェクト

4)日本の心の原風景~丹後・丹波・山城 美の巡礼~  日本の美意識の原点である天橋立や庭園、丹波・山城の里山の風景に触れ、日本の美しさを改めて感じる機会を提供するプロジェクト

京都の観光政策( 2)

京都の観光地としてのブランドの確立

39

4-4 京都の観光面から見た特色 (1 )

 京都の観光における、大きな特徴

     ・・・「老若男女誰でも             楽しめる」

 文化財が多く残っている。 イベント・行事が充実している。 京都ならでは、というものも充実している。

40

1.文化財が多く残っている。京都府内には、有形、無形、民俗文化財が

              162 も残っている。  →有形文化財についてはそれぞれ、  四季ごとに違った景色も見ることができる。清水寺                 金閣寺

 

京都の観光面から見た特色 (2)

41

その他文化財として・・・  無形文化財・・・紬織  民俗文化財・・・左大文字送り火            蹴鞠 など、歴史的に有名な行事・風習が           たくさん存在している。

京都の観光面から見た特色 (3)

42

2. イベント・行事が充実している。

 京都府内では、大小違えど、      365日どこかで祭りをやっている。  EX.京都三大祭(祇園祭、葵祭、時代祭)   鞍馬の火祭   曲水の宴、嵐山もみじ祭り・・・ etc

京都の観光面から見た特色 (4)

43

3. 京都ならではの名産品も充実している。

・芸子・京野菜・・・聖護院大根、賀茂ナスなど

・八つ橋

   観光名所、産物が数多くある。

京都の観光面から見た特色 (5)

44

京都府の観光業の特徴 まとめ・買物、食べ物やイベント・行事や自然関連の観光に強く、都市観光に弱い。・観光地が密集しているので、徒歩で街を歩きながら楽しめる。観光地間の移動自体が観光を担っている。・公共交通機関が充実している。・観光客数は春、秋に多い。・外国人観光客数は多い。・長年観光地として親しまれてきて、観光地としてのブランドがある。・伝統行事、文化財が多い。 45

5 経済波及効果の算出

46

5-1  産業連関表とは定義  産業連関表は、ある地域で1年間に行われた経済的な取引を一覧表に      とりまとめたもので、下記のような表で表される。

第1次産業 120 480 115 715 415 500 915 - 714 916第2次産業 140 26,512 4,588 31,240 18,556 53,287 71,843 - 35,412 67,671第3次産業 120 12,145 10,222 22,487 34,587 5,224 39,811 - 17,745 44,553合計 380 39,137 14,925 54,442 53,558 59,011 112,569 - 53,871 113,140雇用者所得 91 12,001 15,477 27,569営業余剰 270 9,888 6,522 16,680その他 155 6,557 9,114 15,826合計 516 28,446 31,113 60,075

896 67,583 46,038 114,517

合計 ( )控除 移輸入 県内生産額

中間投入

粗付加価値

県内生産額

中間需要 最終需要( )単位:億円 第1次産業 第2次産業 第3次産業 内生部門計 県内最終需要 移輸出縦

方向は原材料等の費用構成

横方向は生産物の販路構成

総務省など 10 府省庁が共同で日本国内をまとめた全国表を、各都道府県が都道府県表をそれぞれ作成している。

作成は、原則として、西暦の末尾が0または5の年を対象年にして、5年ごとに作成している。

47

5-2  経済波及の流れ経済波及効果は、主に次の3つの効果に分けられ、(1)→(2)→(3)の順で 進んでいく

(1 )直接効果  経済効果の基になる効果のことで、新たな消費等によって発生した生産のこと

(2)第 1次波及効果  直接効果によって生産が増加した産業で必要となる原材料等を  満たすために、新たに発生する生産誘発のこと

(3)第二次波及効果  直接効果と第 1次波及効果で増加した雇用者所得のうち消費にまわされた分により、  各産業の商品等が消費されて新たに発生する生産誘発のこと

48

5-3  生産誘発額の求め方

A産業 B産業A産業 48 46 64 158B産業 25 369 441 835

85 420158 835

最終需要 生産額中間需要

中間投入

( )単位:兆円

粗付加価値生産額

A産業 B産業A産業 1.469 0.145B産業 0.417 1.833

列和 1.886 1.978

取引表 (モデル )

投入係数表①取引表の値を列和で割り返し、投入係数を求める

A産業 B産業A産業 0.3038 ( 48÷ 158)= 0.0551 ( 46÷ 835)=B産業 0.1582 ( 25÷ 158)= 0.4419 ( 369÷ 835)=

粗付加価値 0.5380 ( 85÷ 158)= 0.5030 ( 420÷ 835)=計 1.000 1.000

逆行列係数表 (〔 I-A〕- 1)

黄色部分を行列 A として〔 I-A〕- 1を算出

64441

最終需要A産業 B産業

A産業 1.469 0.145B産業 0.417 1.833

列和 1.886 1.978

産業1から産業2から行和産業1へ 94 64 158産業2へ 27 808 835列和 121 872 993

× =

生産誘発額49

※各都道府県の平成 17 年産業連関表を基に算出

5-4 観光業の経済波及効果 (1 )

波及額だけを見ると、愛知が一番大きい

第一次生産誘発額 第二次生産誘発額 計愛知 62,637,300 7,635,000 70,272,301北海道 50,545,100 8,207,000 58,752,100京都 24,975,199 3,324,645 28,299,844

単位:万円宿泊業・娯楽サービスの経済波及

宿泊業・娯楽サービスを観光業と 仮定する

50

出典:観光庁「宿泊旅行統計調査報告」 ( 平成 22) 年に基づき愛知県で作成

1 東京都 41,911,630 1 北海道 15,564,080 1 東京都 33,104,1902 北海道 23,283,710 2 千葉県 13,757,850 2 大阪府 14,352,4303 大阪府 19,619,750 3 沖縄県 10,944,860 3 福岡県 9,341,8104 千葉県 18,358,460 4 静岡県 10,270,960 4 愛知県 8,521,2905 静岡県 15,630,670 5 京都府 9,912,070 5 北海道 7,714,3106 神奈川県 13,978,650 6 長野県 8,972,220 6 神奈川県 7,380,4107 沖縄県 12,738,840 7 東京都 8,797,860 7 静岡県 5,309,2508 京都府 11,986,200 8 神奈川県 6,592,170 8 広島県 4,989,5209 長野県 11,924,880 9 栃木県 6,093,060 9 千葉県 4,600,60010 福岡県 11,727,240 10 兵庫県 5,588,700 10 兵庫県 4,170,50011 愛知県 11,443,520 23 愛知県 2,848,570 24 京都府 1,890,940

22第3 宿泊者統計(平成 年)

延べ宿泊者数 50%観光目的の宿泊者が 以上 50%観光目的の宿泊者が 未満

5-4 観光業の経済波及効果 (2)

51

・前のスライ ドのデータを基に、観光目的の宿泊者の割合を算出

北海道と京都が愛知の波及額を上回る

愛知はビジネス目的での 宿泊者が多い

①経済波及額 ➁ 観光目的の宿泊者の割合 ①× ➁愛知 70,272,301 25.5% 17,944,936北海道 58,752,100 66.8% 39,273,054京都 28,299,844 82.7% 23,402,750

単位:万円

5-4 観光業の経済波及効果 (3)

52

6-1  愛知県の観光の特徴 まとめ

 ・愛知県の観光は都市観光・買物・食べ物とイベント・行事が強く、自然関連の観光が弱い。

 ・観光客数は季節の変化に影響しない。 ・交通機関は整っている。 ・観光政策の効果はまだ物足りなさを感じる。  ・『モノづくりの国』と『戦国武将』というイメージがある。

  現に、それらを売りにした観光施設・行事がある。ただ、爆発的ヒットには至っていない。☆愛知は交通の便も良いので他の県から観光客を集めて、イベント(特色を活かした産業や武将関連のもの)を大々的なPRの元、行うべきだ。

53

北海道の観光業の特徴 まとめ

・都市観光・買物・食べ物とイベント・行事と自然関連の観光など全てにおいて優れている。・観光地が密集していないので、徒歩で観光地巡りをする場面は限られる。・様々な観光者の用途にあった交通機関がある。・観光客者数は春・夏に多い。・観光者が少なくなる冬はイベントを行う等の対策が実施されている。メディアを活用した情報発信、口コミ、観光商品の開発や PR も上手くいっている。観光政策はかなり成熟している。・外国人観光客数は増加傾向にある。 54

京都府の観光業の特徴 まとめ

・買物、食べ物やイベント・行事や自然関連の観光に強く、都市観光に弱い。・観光地が密集しているので、徒歩で街を歩きながら楽しめる。観光地間の移動自体が観光を担っている。・公共交通機関が充実している。・観光客数は春、秋に多い。・外国人観光客数は多い。・長年観光地として親しまれてきて、観光地としてのブランドがある。・伝統行事、文化財が多い。 55

京都、北海道との違い

京都・北海道は季節ごとに来客者数の変化がある。一方、愛知県は変化がない。

京都・北海道は自然を売り出している。

愛知周辺の県は自然豊か。愛知県が自然を売りにして、他県の来客を望むことは無理!

56

経済波及効果の分析より 愛知県の宿泊業による経済波及額は、北海道、京都

の額を上回るものの、その大半はビジネス目的での宿泊であり、観光目的ではなかった。

観光目的の観点からでは、愛知県の経済波及額は 3つの地域の中で一番小さくなる .

57

交通の便も良く、宿泊施設の数も多いが、その多くはビジネス目的で 使用されており、観光の面では、目立った数字ではなく、観光面での PR等が少ない。

6-2  私たちの推奨する今後の愛知県の観光政策

 イベントを開催する

 愛知県の観光を宣伝する

 ついでに商法

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イベント開催

地方都市である愛知県は、交通・人材・施設の豊富な点を活かし、イベントを開催し、愛知県の観光客数の増幅を狙う。

    

東海地方からの来客が見込める。

愛知県の特徴を売り出したイベントを開催しよう! 59

宣伝 愛知県は既に観光施設・イベントが多数存在する!  EX.名古屋港水族館、にっぽんど真ん中祭り、世界コス プレサミット、モーターショーなど

 

それらを全国的に宣伝することにより、現在ある観光施設・イベントの来客者数の増幅を狙う。

  EX.ご当地アイドルSKE が名古屋を PR する。 ホームページの充実、マスコット キャラつくり

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ついでに商法他県の観光地に行く人がついでに愛知県に寄ってもらえるように工夫する。

・ サービスエリアの充実

・ 高速道路の近くに、施設を建てる。   EX. 愛知物産展を建てる。  愛知のご当地料理を食べてもらう!

61

・愛知県観光コンベンション課HP http://www.pref.aichi.jp/kanko/toukei/H20/20091124_riyousya.pdf・愛知県庁 HP http://www.pref.aichi.jp/0000036948.html・北海道イベント情報http://www.n43.net/event.htm・農林水産省 平成 22 年度農林水産統計 http://www.maff.go.jp/j/tokei/pdf/sansyutu_tohuken_10.pdf・北海道 HP  北海道観光のくにづくり行動計画 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kkd/grp/06/sann.pdf・北海道観光入込客数調査報告書 平成 22 年度版http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kkd/H22_honbun_20120907.pdf

 

参考文献

62

・京都府ホームページ 世界 遺産(世界 文化遺産) 古都京都の文化財

  http://www.pref.kyoto.jp/isan/・京都府ホームページ 「生活共感・感動創造」京都観光戦略プラ

ン  http://www.pref.kyoto.jp/kanko/1191286652424.html・京都おこしやす .com  京都を観る~京都観光スポット・おすす

めガイド~  http://www.kyoto-okoshiyasu.com/see/index.html・経済波及効果分析の手引き-滋賀県経済波及効果分析ツールの利

用についてhttp://www.pref.shiga.jp/c/toukei/io/tool/bunseki_tool_tebiki.pdf・波及さん~経済波及効果算出ソフト~  http://www012.upp.so-net.ne.jp/hakyu/・安田秀穂 (2008)『自治体の経済波及効果の算出』

データ出典

63

・北海道 HP  平成 23 年度観光客動態・満足度調査 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kkd/H23doutai_home.htm・北海道 HP  北海道観光入込客数の推移http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kkd/irikominosuii.htm・北海道 HP  第 5回北海道観光産業経済効果調査 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kkd/keizaikoukatyousa.htm・北海道観光入込客数の推移 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kkd/irikominosuii.htm

・京都市観光調査年報( 2010 年度)  http://raku.city.kyoto.jp/kanko_top/image/kanko_chosa22.pdf・「平成 22 年度京都市観光調査」および「平成 22 年度京都観光総合調査」の結

果について http://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/cmsfiles/contents/0000106/106257/kaiken811kankou.pdf

・愛知県県民生活部統計課 グラフでみる愛知http://www.pref.aichi.jp/0000052147.html

・愛知県観光コンベンション課HP http://www.pref.aichi.jp/kanko/toukei/H20/20091124_riyousya.pdf