平成 21 年度主要国地域の業界地図 - JETRO...1) Gap Inc. Two Folsom Street San...

平成 21年度

主要国/地域の業界地図

平成 22年 3月

日本貿易振興機構（ジェトロ）

本報告書に関する問い合わせ先：


海外市場開拓課

〒107-6006 東京都港区赤坂 1-12-32

TEL：03-3582-5313

FAX：03-5572-7044

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ジェトロは、本報告書の記載内容に関して生じた直接的、間接的、あるいは懲罰的損

害および利益の喪失については、一切の責任を負いません。これは、たとえジェトロが

かかる損害の可能性を知らされていても同様とします。

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本報告書の無断転載を禁ずる

アンケート返送先 FAX 03-5572-7044

日本貿易振興機構海外市場開拓課宛

● ジェトロアンケート ● 「主要国/地域の業界地図」

ジェトロでは将来の市場として、潜在的需要が高い可能性のある国や地域のマーケット情報

を日本の中堅中小企業の方々に紹介することを目的に本調査を実施いたしました。報告書をお

読みいただいた後、是非アンケートにご協力をお願い致します。

■ 質問１：今回、本報告書で提供させていただきました「主要国/地域の業界地図」につ

いて、どのように思われましたでしょうか？（○をひとつ）

４：役に立った３：まあ役に立った２：あまり役に立たなかった１：役に立たなかった

■ 質問２：上記のように判断された理由、また、その他、本報告書に関するご感想をご記入下

さい。

■ 質問３：その他、ジェトロへの今後のご希望等がございましたら、ご記入願います。

貴社・団体名：

部署名：

★ ご記入いただいたお客様の情報は適切に管理し、本報告書の成果把握に利用いたします。

ご協力ありがとうございました。

目次

I. 米国_______________________________________________1

1 アパレル 2

2 医薬品 16

3 パソコン 31

4 携帯電話端末 46

5 デジタルカメラ 59

6 液晶テレビ 72

7 白物家電 88

8 自動車 102

9 自動車部品 117

10 家庭用ゲーム機 132

11 家庭用ゲームソフト 143

12 百貨店 155

13 ホームセンター 167

14 家電量販店 177

15 ディスカウントストア 188

16 ドラッグストア 200

17 トイレタリー（ヘルスケア） 218

18 通信販売、オンライン販売 234

19 住宅 246

20 住宅設備機器・建材 259

目次

II.EU_______________________________________________272

1 食品 273

2 アパレル 284

3 鉄鋼 294

4 化学 303

5 パソコン 313

6 自動車 325


8 航空機 345

9 デパート 354

10 スーパーマーケット 364

11 新聞 372

12 出版 382

13 航空運輸 393

14 通信 401

15 銀行 409

16 保険 418

17 外食 427

18 ホテル 442

19 建設 453

目次

III. 韓国_______________________________________________460

1 食品 461

2 鉄鋼 483

3 携帯電話（ハード） 498

4 パソコン 510

5 フラットパネルディスプレイ TV 523

6 自動車 535


8 航空機 566

9 通信（電話、ネット） 580

10 携帯電話（キャリア） 599

11 新聞 606

12 航空運輸 622

13 デパート 633

14 スーパーマーケット 644

15 通販 658

16 銀行 669

17 生命保険 685

18 外食 703

19 ホテル 713

20 ゼネコン 725

主要国・地域の業界地図

“主要国・地域の業界地図”は、海外ビジネスを考える中小企業の参考資料として、

米国、EU、韓国の業種別のビジネスの状況と主要企業の動向に関する情報をまとめたもの

である。

本調査は、2009 年度にジェトロニューヨークセンター、ブリュッセルセンター、ソウル

センターがそれぞれ現地調査会社に委託して実施したものである。

本書に収録した業種は、米国 20業界、EU19業界、韓国 20業界である。

その内容構成は、各業界毎に当該業界の市場規模、輸出入動向（貿易財のみ）、主要企業、

業界団体、業界動向の順にまとめてある。

掲載情報は 2009 年度の調査時点で入手可能な最新状況を取り入れるように努めたが、その

後の業界や企業の変化についてはカバーされていない。

本書が米国、EU、韓国との海外ビジネスを進める企業や市場開拓に携わる方々のご参考

になれば幸いである。

2010年 3月


海外市場開拓部

米国

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アパレル


1. 業界市場規模1

1) 当該業界の市場規模＇販売額、販売台数等（の推移

小売販売額と製造業出荷額の推移＇推定（

2004 2005 2006 2007 2008

A. アパレル小売店（単位：百万ド

ル）

137,057 145,982 154,762 162,125 158,631

B. アパレル製造業者（単位：百万

ドル）

32,387 31,401 30,462 29,814 31,167

注）

A. 北米産業分類コード NAICS4481「Clothing」による。

B. 北米産業分類コード NAICS315「Apparel」による。

出典：

A. 国勢調査局小売販売統計：http://www.census.gov/retail/index.html#arts

B. 国勢調査局製造統計：http://www.census.gov/manufacturing/m3/historical_data/index.html

1 表中の「NA」は、今回の調査では当該資料が見つからなかったことを意味する。


２（当該業界事業者数の推移

製造業者事業拠点数の推移

2006 2007 2008

アパレル製造業者 NA 6,849 NA

注）

アパレル（Apparel）は NAICS315による。

出典：

国勢調査局：http://www.census.gov/econ/index.html

（2007 Economic Census より。本統計は５年ごとにまとめられており、次回は 2012年の予定）

3) 当該業界の店舗数の推移

小売店事業拠点数の推移

2006 2007 2008

アパレル小売店 NA 98,767 NA

注）

アパレル（Clothing）は北米産業分類コード NAICS4481による。

出典：




4) 主要品目の出荷額推移

アパレル＇Apparel（主要製造業者別売上額または出荷額等の推移）＇推定（

2006 2007 2008

A: 男性、男の子用アパレル（単位：千ドル） NA 995,414 NA

B: 女性、女の子用アパレル（単位：千ドル） NA 4,185,671 NA

C: 乳児、児童用アパレル（単位：千ドル） NA 40,480 NA

D: 毛皮、皮製アパレル（単位：千ドル） NA 108,414 NA

注）

＊ Sales, shipments, receipts, revenue, or business done

A. 北米産業分類コード NAICS315211

B. 北米産業分類コード NAICS315212

C. 北米産業分類コード NAICS315291

D. 北米産業分類コード NAICS315292

出典：



アパレル小売店＇Clothing)種類別売上額の推移＇推定（

2006 2007 2008 2009

A: 男性用アパレル店（単位：百万ドル） 9,846 10,046 9,545 未発表

B: 女性用アパレル店（単位：百万ドル） 38,650 39,345 37,821 未発表

C: 家族向けアパレル店（単位：百万ドル） 81,409 84,153 83,204 未発表

D: その他アパレル店（単位：百万ドル） 11,068 12,917 11,228 未発表

A. 北米産業分類コード NAICS44811

B. 北米産業分類コード NAICS44812

C. 北米産業分類コード NAICS44814

D. 北米産業分類コード NAICS44819

出典：

国勢調査局

http://www.census.gov/retail/index.html#arts


5) 主要企業の販売又は生産推移

主要企業の販売額の推移（総売上高と部門売上高）

2006 2007 2008 2009

Gap Inc. (1月末期）

連結売上高 (単位：百万ドル） 16,019 15,923 15,763 14,526

内、米国内売上合計 (単位：百万ドル） 13,020 12,787 12,273 10,901

－米国 GAP (単位：百万ドル） 4,767 4,494 4,146 3,840

－米国 Old Navy (単位：百万ドル） 6,153 6,042 5,776 4,840

－米国 Banana Republic (単位：百万ドル） 2,100 2,251 2,351 2,221

LIZ CLAIBORNE, INC.（12月末期）

連結売上高（単位：千ドル） 4,497,252 4,441,715 3,984,946 未公開

内、米国内売上合計（単位：千ドル） 3,109,267 2,962,443 2,570,253 未公開

JONES APPAREL GROUP, INC.（12月末）

連結売上高（単位：百万ドル） 4,087 3,849 3,616 未公開

URBAN OUTFITTERS, INC. （1月末期）

連結売上高（単位：千ドル） 1,092,107 1,224,717 1,507,724 1,834,618

ANNTAYLOR STORES CORPORATION （1月末

期）

連結売上高（単位：千ドル） 2,073,146 2,342,907 2,396,510 2,194,559

THE TALBOTS, INC. （1月末期）

連結売上高（単位：千ドル） 1,703,014 1,772,306 1,708,115 1,495,170

FOREVER 21 INC. 非公開非公開非公開

（推定：

17億ド

ル）

非公開

American Apparel, Inc. (12月末期）

連結売上高 (単位：千ドル） 284,966 387,044 545,050 未公開

地域別売上高内訳

－米国卸売 (単位：千ドル） 127,761 144,478 162,668 未公開

－米国小売 (単位：千ドル） 80,210 115,615 168,653 未公開

－カナダ(単位：千ドル） 30,570 42,407 67,280 未公開

－海外 (単位：千ドル） 46,425 84,544 146,449 未公開

注）

FOREVER 21の推定値： http://www.hoovers.com/company/Forever_21_Inc/rfyhfci-1.html

出典：

各社アニュアルレポート、SEC提出資料（10-K）など。


2. 輸出入推移、対外関係指標

1) 地域別輸出入実績推移

米国の主要国・地域からのアパレル輸入額の推移＇単位：百万ドル（

2006 2007 2008

全世界 103,780 76,737 74,243

中国 20,647 24,749 24,776

アセアン諸国 13,907 15,296 15,607

CBI 9,015 8,483 8,115

LDDC（ハイチ除く） 5,766 6,276 6,513

メキシコ 5,482 4,660 4,159

インド 3,244 3,225 3,124

EU 2,104 2,265 2,098

香港 2,826 2,048 1,564

パキスタン 1,428 1,514 1,509

米国の主要国・地域向けアパレル輸出額の推移＇単位：百万ドル（

2006 2007 2008

全世界 4,599 4,020 4,182

カナダ 1,154 1,219 1,420

メキシコ 974 691 699

EU 350 397 471

日本 255 204 207

CBI 1,265 869 535

LDDC（ハイチ除く） 53 71 106

注）

CBI: Caribbean Basin Initiative （カリブ海諸国）

LDDC： Least-developed beneficiary developing countries（通商法 504(c)(6)で定められた発展途上国）

（定義：http://otexa.ita.doc.gov/introbal.htm）

出典：

商務省国際貿易局：http://otexa.ita.doc.gov/msrpoint.htm


http://otexa.ita.doc.gov/msrpoint.htm

3. 主要企業

アパレル業界には、製造から卸売、卸商社、小売販売といった業者があるが、本調査では米国の大衆

向け大手アパレル小売販売業者に絞って紹介する。

1) Gap Inc.

Two Folsom Street

San Francisco, CA 94105

TEL: 650-952-4400

www.gap.com

営業種目：

乳児・子供からメンズ、レディースまで幅広くカジュアルファッションのデザイン、マーケティング、小売を

手掛ける。店舗数＇2009年 1月現在（は日本を含めて世界各地に 3,167、米国内に 1,249である。米国

では GAP、Old Navy、Banana Republicの各ブランドで店舗展開している。

売上高： 145億 2600万ドル＇2009年 1月末期、連結（

資本関係：

NYSE 上場。2004 年まで創業者がトップを務め、創業者一族が大株主である。米国内連結子会社には、

ブランドごとの販売会社や生産管理・商品調達会社などがあり、海外現地法人の多くも連結に含まれる。

同社独自のプライベートブランド＇PB（商品の調達元は 600 社以上あり、PB 商品以外のベンダーが約

300 社ある。200９年１月末期決算は、同社の販売商品数の 3％が米国製で、97％は海外製であった。

また総販売数の 27％が中国製であった。

2) Liz Claiborne Inc.

1441 Broadway

New York, NY 10018

TEL: 212-354-4900

www.lizclaiborneinc.com

営業種目：

レディースファッションを主力とするが、子供服からメンズファッションまで幅広いアパレルとファッションア

クセサリーのデザイン、調達、マーケティング、卸売、小売を主事業とする。米国内ブランドは Juicy


Couture、Lucky Brand、Kate Spade などで、百貨店向けに Liz Claiborne、Kensie、Mac & Jac、Dana

Buchman、Axcessなどのブランドで商品を提供する。海外では Mexxブランドで店舗展開している。

米国内に Juicy Couture店舗を 61、Lucky Brand店舗を 182、Kate Spade店舗を４６、Liz Claiborneア

ウトレットを９７展開する＇2009年 1月現在（。


資本関係：

NYSE 上場。デザイナーの Liz Claiborne が 1976 年に創業したが、1989 年には経営から退いた。2000

年以降は Juicy Couture、Mac ＆ Jac、Kate Spadeなどの買収によって扱いブランドを拡大した。連結子

会社には各ブランドの子会社と海外現地法人が含まれる。

3) Jones Apparel Group, Inc.

1411 Broadway

New York, NY 10018

TEL: 212-642-3860

www.jonesapparel.com

営業種目：

中～高級価格帯でファッション性のあるレディースアパレルとメンズアパレル、靴、アクセサリーのデザイ

ン、調達、卸売、及び小売を主に手掛ける。Jones New Yorkや Anne Kleinをはじめとする知名度の高

い婦人服ブランドを有し、アパレル小売店は Nine Westチェーンや AK Ann Kleinチェーン、靴は Easy

Spirit チェーンなどを展開する。北米に 373 店舗＇内カナダに 3 店舗（。百貨店を中心とする卸売業は

売上の半分を超える。特に Macy’sは最大の卸し先である。


資本関係：

1970 年に創業し、1975 年に現在の社名となった。1991 年に NYSE 上場後も創業者がトップを務め、現

在も会長職にある。90 年代からの買収で獲得したアパレルや靴ブランド＇Nine West や McNaughton

Apparel Groupなど（ごとに子会社があり、連結決算の対象となっている。

4) Urban Outfitters, Inc.

5000 South Broad Street

Philadelphia, PA 19112-1495

TEL: 215-454-5500

www.urbanoutfitters.com


営業種目：

ライフスタイルに合わせた個性的なカジュアルアパレルとファッションアクセサリーの調達、マーケティン

グ、卸売、小売を主に手掛ける。若者向けの Urban Outfitters、ビジネスカジュアルの Anthropologie の

ほか、Free People、Terrainの各ブランドで北米を中心に小売店舗展開する。Free People と Leifsdottir

ブランドは、百貨店向けに卸売事業を行う。Urban Outfittersカタログ販売事業も行っている。

売上高： 18億 3461万ドル＇2009年 1月末、連結（

資本関係：

1976 年創業以来、ナスダックに株式上場後も創業者が社長を続けており大株主でもある。各ブランドの

子会社と不動産管理関係子会社、海外では調達関連や投資関連などの海外現地法人が連結決算の

対象となっている。

5) Ann ＴａｙｌｏｒＳｔｏｒｅｓＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ

7 Times Square

New York, NY 10036

TEL: 212-541-3300

www.anntaylorstorescorp.com

営業種目：

高級感のあるレディースファッションのデザイン、調達、マーケティング、卸売、小売を主な事業とする。

働く女性向けの高品質なファッションラインである Ann Taylor、およびカジュアル中心の低価格帯ブラン

ド LOFT の両ブランドで米国に店舗展開する。Ann Taylor 店舗は 320 ヶ所、LOFT 店舗は 510 ヶ所、

それぞれのファクトリーアウトレットが合計で 115 ヶ所にある。

売上： 21億 9455万ドル＇2009年 1月末、連結（

資本関係：

個人経営のドレスメーカー店 Ann Taylor が同社の起源で、1954 年から 70 年代までコネチカット州に

店舗を数ヶ所に構えていた。1977 年に創業者が Ann Taylor 店舗を売却後、いくつかの企業の手を経

て 1988 年に投資会社によって買収された。その後、1991 年に NYSE 上場を果たし、現在の会社組織

となった。子会社には流通会社や調達会社などがある。

生産会社とサプライヤーは 19 カ国、220 社にのぼり、調達額の 47％が中国から、14％がフィリピン、

11％がインドネシアからとなっている。


6) The Talbots, Inc.

One Talbots Drive

Hingham, MA 02043

TEL: 781-749-7600

www.talbotsinc.com

営業種目：

クラシックなデザインのレディースファッションアパレルとファッションアクセサリー、靴などのブランドであ

る Talbots の商品デザイン、調達、マーケティング、卸売、小売を主事業とする。米国に 566 店舗、カナ

ダに 21店舗を展開する＇2009年 1月末現在（。カタログ通販事業も行う。


資本関係：

1947 年に Talbot 夫妻が始めた伝統的デザインのファッションブティックと通販事業が同社の起源であ

る。1973年に食品メーカーGeneral Millsに買収され、1988年に日本のジャスコ＇当時（が General Mills

から同社を買収した。Talbot は 1993 年に NYSE 上場したが、現在も日本のイオンが大株主である。連

結子会社にはカナダ現地法人、および調達関連や金融関連会社が含まれる。

7) Forever 21 Inc.

2001 S. Alameda St.

Los Angeles, CA 90058

TEL: 213-741-5100

www.forever21.com

営業種目：

ティーンエージャー向けのファーストファッションを中心に、調達、マーケティング、小売を手掛ける。

Forever 21 ストア、Forever 21 ストアの大型店舗である XXI Forever、Heritage 1981 ストアを全米で展

開する。日本を含む海外 10カ国にも進出している。

売上高：非公開

資本関係：

1984 年に韓国系米国人の Do Wong Chan 氏と夫人が創業し、現在も経営する。株式非上場企業であ

り、資本関連や事業の詳細、デザイン、生産に関する情報は開示されていない。


8) American Apparel, Inc.

747 Warehouse St.

Los Angeles, CA 90021

TEL: 213-688-1474

www.americanapparel.com

営業種目：

若者向きでファッション性の高いカジュアルなアパレル＇子供服含む（のデザインからマーケティング、生

産、卸売り、ディストリビューション、店舗展開・運営まで一貫した事業を行う。日本を含む世界 19 カ国

に 260店舗以上、米国内に 150店舗を展開する(2008年 12月末現在)。


資本関係：

1990年代にカナダ人が創業し、2000年にロサンゼルスに生産と本社機能を移したのをきっかけに、「米

国ロサンゼルス製アパレル」を強調するマーケティングを行う。2006年、逆買収＇Reverse merger（によっ

て AMEX 上場を果たした。創業者が現在も大株主で社長である。連結子会社には米国内の販売会社

や生産会社、また海外現地法人が含まれる。


4. 業界団体＇主要業界団体（

1) The American Apparel & Footwear Association (AAFA)

1601 North Kent Street, Suite 1200

Arlington, VA 22209

TEL: 703-524-1864、800-520-2262

www.apparelandfootwear.org

2) The National Association For The Sewn Products Industry (SEAMS)

4921-C Broad River Rd.

Columbia, SC 29212

TEL: 803-772-5861

www.seams.org


5. 業界動向、業界構造、市場展望2

業界動向

米国アパレル小売業界は、2007 年から 2009 年にかけて販売額が縮小した。国勢調査局の小売業推

定販売額でみると、2008 年が前年比で 2.2％減、2009 年も 1 月～11 月期実績で前年同期比 4％減と

なった。子供服やメンズ、レディースを含む各分野が不況の影響を受けたが、特にティーンを対象にし

た若者向けのアパレル小売店チェーンの売上は、2009年には年間で最も稼ぐとされる第 4四半期に大

幅減少したという報道が目立った。低価格アパレル製品が入手できるディスカウントストアやスーパース

トアで売上が伸びたのとは対照的に、ブランド小売店チェーンにとっては厳しい 2009 年四半期となった。

一方、米国アパレル製造業者の出荷額はこの数年比較的安定していたが、国勢調査局によると 2009

年 1～11月期は前年同期比で 17.5％の減少となった。

業界構造

アパレル業界には、繊維関係業者をはじめ、生産業者、卸問屋、商社、そして小売業などがあるが、今

回の調査ではアパレル小売チェーンを主力とする業態を主要企業として取り上げた。米国大手アパレ

ル小売業者の多くはデザインとマーケティング機能を社内に持つが、商品生産はサプライヤーに依存し

ている。サプライヤーについては、企業によって開示内容が異なる上、調達事情を明かさない企業もあ

るため正確な状況は不明だが、生産コストの安い中南米、およびアジアのサプライヤーからの調達量が

大きいと想定される。Gapの場合、97％が海外調達品に依存する。

大手アパレルブランドの海外生産依存を反映するかのように、米国のアパレル輸入額は 2006 年まで堅

調に伸びている。特に 1990 年代後半から 2001 年までは、マキラドーラ制度3を利用したメキシコが最大

の対米アパレル供給国であった。しかし、近年はさらにコスト安のアセアン諸国や中国に生産がシフトし、

2008 年は中国からのアパレル輸入額がメキシコからの輸入額の約 6 倍となった。中国からの輸入増に

は、2002 年に多角的繊維協定(MFA)に基づく輸入枠規制の一部が撤廃されたことも関係している。さら

に、米国の中国繊維製品輸入枠設定4が 2008 年 12 月末で終了したことも、中国のアパレル輸出国ナ

2 主要企業発表資料、主要メディア報道、業界紙・誌などを参照。

3 製品輸出の際、当該製品を製造する際に用いた原材料・部品、機械などを無関税で輸入できる制度で、

米国企業はメキシコや中南米諸国との間で同制度を利用する。 4 繊維・アパレル製品合意書（Memorandum of Understanding between the Governments of the United

States of America and the People's Republic of China Concerning Trade in Textile and Apparel Products）。詳細は

次のサイトを参照方：

http://web.ita.doc.gov/tacgi/eamain.nsf/d511529a12d016de852573930057380b/5895f5d4f254874285257394005

6c015?OpenDocument


ンバーワンの地位を強固なものとしている。商務省国際貿易局によると、2009年 1～11月のアパレル輸

入額は前年同期比で 6.9％減少したが、中国からのアパレル輸入額は同 9.5％増となった。

市場展望

同業界の今後を予測するような情報は、今回の調査では見つからなかった。

ひとつ明らかなことは、米国アパレル小売業者は、オンラインショッピングサイトを含む複数の販売チャン

ネルを利用する戦略を強化しており、その傾向は一層顕在化すると予想されることである。本レポートで

言及した主要企業は、いずれも自社オンラインショッピングサイトで製品販売を手掛けている。

全米小売協会によると、衣類や靴、アクセサリーのオンライン売上高は 2007 年、コンピューターのオン

ライン売上高を超えたという。オンライン売上高は、その後も着実に増えていると想定される。BlueFly や

Zappo といった店舗を持たないファッション専門オンラインストアも、売上げを伸ばすなど健闘している。

不況が続く中、一般消費者の間では、アパレル小売業者や百貨店、ディスカウントストアで実際に商品

を目で確かめ、更にオンラインでも商品をチェックし、価格を比較して上で購入するという傾向が強くな

っている。

◆


医薬品


１．業界市場規模

1) 市場規模（販売額、販売台数等）の推移

製薬業界の出荷額推移（生物製剤を除く）* （単位：百万ドル）

2004 2005 2006 2007 2008

腫瘍、内分泌系、および代謝性疾患に作用（Affecting

neoplasms, endocrine systems, and metabolic disease） 20,789 23,779 25,721 28,497 33,229

中枢神経系、および感覚器官に作用（Acting on the

central nervous system and sense organs） 25,001 25,627 29,882 28,714 26,480

心臓血管系に作用（Acting on the cardiovascular system） 10,224 10,232 10,874 11,969 11,545

呼吸器系に作用（Acting on the respiratory system） 15,148 16,367 18,350 16,177 16,277

消化器系に作用（Acting on the digestive system） 15,252 16,829 11,775 9,822 10,183

皮膚に作用（Acting on the skin） 3,283 3,657 3,303 3,498 3,324

ビタミン、栄養剤、造血剤（Vitamin, nutrient, and hematinic

preparations） 6,683 7,556 7,711 8,062 8,735

寄生虫性疾患、および感染症に作用（Affecting parasitic

and infective disease） 10,819 11,228 11,693 11,014 9,021

獣医科向け製薬（Pharmaceutical preps for veterinary

use） 2,653 3,371 3,808 3,206 3,280

合計 109,852 118,647 123,118 (NA) (NA)

* 北米産業分類システムコード（NAICS）325412「製薬業（Pharmaceutical Preparation Manufacturing, except

biological）」。定義は次の通り：アンプル、タブレット、カプセル、バイアル、軟膏、パウダー、ソリューション、および

懸濁液などの剤型で内服または外用される生体内診断用物質と薬剤（生物製剤を除く）に主に従事する事業者

によって構成される業界（The U.S. Industry comprises establishments primarily engaged in manufacturing in-vivo

diagnostic substances and pharmaceutical preparations (except biological) intended for internal and external

consumption in dose forms, such as ampoules, tablets, capsules, vials, ointments, powders, solutions, and

suspensions.)

出典：U.S. Census Bureau, Current Industrial Reports, "Pharmaceutical Preparations, Except Biologicals,"

Series MA325G. (published August 2009)

www.census.gov/manufacturing/cir/historical_data/ma325g/index.html

* ハードウェアおよびソフトウェア出荷額を含む。

2) 当該業界事業者数の推移

事業拠点数の推移 *


1997 2002 2007

事業拠点数 832 904 963

参考：出荷額（単位：千ドル） 66,734,737 112,245,666 140,539,685

注）「事業拠点数」は英語の「Establishment」のこと。何らかの事業が行われている物理的拠点を指し、事務所

や倉庫、工場、店舗などが含まれる。







suspensions.)

出典：U.S. Census Bureau, Economic Census



参考：ドラッグストア店舗数の推移

参考：2002 2007 2008 2009

ドラッグストア 40,234 42,129 46,250

ウォルグリーン (Walgreens) 5,997 6,934 7,496

シー・ブイ・エス (CVS) 6,245 6,923 7,025

ライト･エイド (Rite Aid) 5,059 4,901 4,900

上記三大ドラッグストア数の全ド

ラッグストア数に対する比率 41% 42%

リーダー (Leader) 注１ 3,350 3,300

グッド・ネイバー・ファーマシー

(Good Neighbor Pharmacy) 注２ 2,800 3,000 3,700

ヘルス･マート (Health Mart)

注３

1,851 2,000 2,500

上記独立系ドラッグストア数の全

ドラッグストア数に対する比率 19% 21%

参考：大型小売店

ウォルマート (Walmart）注４ 3,443 3,550 3,656

処方薬販売店数 3,468

クローガー (Kroger) 注５ 2,352 2,444 2,469


セイフウェイ (Safeway) 注６ 1,745 1,739 1,775


スーパーバリュー（Supervalu) 2,450 2421 2,500

処方薬販売店数 920

空白部分は情報が見つからなかった。

注１：リーダーは、それぞれが独立して経営されている店舗が集まったネットワークであり、カーディナル･ヘル

ス（Cardinal Health）がリーダー・ドラッグ・ストア・インクを所有し、まとめ役となっている。カーディナル・ヘルス

は、薬品・医療品の供給、医療品の製造を手がける大手企業である。

注２：グッド･ネイバー･ファーマシーは、それぞれが独立して経営されている店舗が集まったネットワークであ

り、アメリソースバーゲン（AmerisourceBergen）がそのまとめ役となり、グッド･ネイバー･ファーマシーの名称を

所有している。アメリソースバーゲンは薬品・医療品の供給を手かげる大手企業である。

注３：ヘルス･マートは、それぞれが独立して経営されている店舗が集まったネットワークであり、マッケソン社

（Mackesson Corporation）がそのまとめ役となり、ヘルス･マートの名称を所有している。マッケソン社は薬品・

医療品の供給を手がける北米最大の企業である。

注４：ウォルマートの店舗数には、同社が経営する会員制量販店 Sam’s Clubは含まれていない。

注５：クローガーはガソリンスタンドも経営しているが、店舗数には含まれていない。

注６：セイフウェイの数字には、カナダの店舗数も含まれている。

出典：

2002年と 2007年：

米国勢調査局 Economic Census


http://factfinder.census.gov/servlet/IBQTable?_bm=y&-geo_id=&-parsed=true&-ds_name=EC0744I2&-_lang=en

Pharmacies and Drug Stores-U.S. Industry Report

http://www.ibisworld.com/industry/default.aspx?indid=1054 ウォルグリーン年次報告書 2009

http://investor.walgreens.com/annual.cfm

CVS年次報告書 2008、チェーン・ドラッグ・レビュー

http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=99533&p=irol-reportsAnnual

http://www.chaindrugreview.com/front-page/newsbreaks/cvs-caremark-points-to-rx-business-for-strong-4q

ライト･エイド年次報告書 2009、ライト・エイドのホームページ

http://www.riteaid.com/www.riteaid.com/w-content/images/company/investors/anrpts/annual09.pdf

http://www.riteaid.com/company/about/

ドラッグストア研究会 US レポート

http://www.drugstore-kenkyukai.co.jp/us-report/usreport-1001/index.html

リーダーホームページ

http://www.myleader.com/

アメリソースバーゲン（AmerisourceBergen）年次報告書 2007、年次報告書 2008、年次報告書 2009

http://www.amerisourcebergen.com/investor/phoenix.zhtml?c=61181&p=irol-reportsannual

ヘルス･マートプレスリリース

http://www.myleader.com/

マッケソン（McKesson）年次報告書 2009、年次報告書 2008

http://www.mckesson.com/en_us/McKesson.com/Investors/Financial%2BInformation/Annual%2BReports.html

ウォルマート年次報告書 2009

http://walmartstores.com/Search/?q=annual+report

クローガー年次報告書 2008、オペレーション概観、フーバース（Hoovers）による概観

http://www.thekrogerco.com/finance/documents/proxystatement.pdf

http://www.thekrogerco.com/operations/operations.htm

http://www.hoovers.com/company/The_Kroger_Co/rfxjci-1.html

セイフウェイ年次報告書 2008、セイフウェイのホームページ

http://www.safeway.com/IFL/Grocery/Investors#iframetop

http://www.safeway.com/IFL/Grocery/Our-Story

スーパーバリュー年次報告書 2009、スーパーバリューのホームページ

http://phx.corporate-ir.net/External.File?item=UGFyZW50SUQ9MzM3NTc2fENoaWxkSUQ9MzIyMTk1fFR5cGU9MQ==&t=1

http://www.supervalu.com/sv-webapp/about/about.jsp



主要企業の販売額推移（連結決算）

2007 2008 2009

Johnson & Johnson （12月期、連結）（単位：百万ドル）

売上高 61,095.0 63,747.0 61,897.0

・製薬部門売上高 24,866.0 24,567.0 22,520.0

主要製品別売上高

Remicade（関節リウマチ、クローン病治療薬） 3,327.0 3,748.0 4,304.0

Procrit（貧血治療薬） 2,885.0 2,460.0 2,245.0

Levaquin（抗感染症薬） 1,646.0 1,591.0 1,550.0

Topamax（抗癇癪薬） 2,453.0 2,731.0 1,151.0

Risperdal（非定型抗精神病薬） 1,128.0 1,309.0 1,425.0

Velcade（多発性骨髄腫治療薬） 534.0 787.0 933.0

Concerta（注意欠陥多動性障害治療薬） 1,028.0 1,247.0 1,326.0

Pfizer (12月期、連結）（単位：百万ドル） 12,842.0 10,531.0

売上高注１） 48,418.0 48,296.0 50,009.0


Lipitor（高脂血症治療薬） 12,675.0 12,401.0 11,434.0

Lyrica（神経因性疼痛治療薬） 1,829.0 2,573.0 2,840.0

Celebrex（Cox-2阻害剤） 2,290.0 2,489.0 2,383.0

Norvasc（高血圧症治療薬） 3,001.0 2,244.0 1,973.0

Viagra（勃起障害治療薬） 1,764.0 1,934.0 1,892.0

Novartis International AG（１月期、連結）（単位：百万ドル）

売上高 39,800.0 41,459.0 44,267.0

・製薬部門売上高 24,025.0 26,331.0 28,538.0


Diovan（高血圧治療薬） 5,012.0 5,740.0 6,013.0

Gleevec/Glivec（慢性骨髄性白血病治療薬 3,050.0 3,670.0 3,944.0

Zometa（多発性骨髄腫治療薬） 1,297.0 1,382.0 1,469.0

Femara（乳がん治療薬） 937.0 1,129.0 1,155.0

Lucentis（加齢黄斑変性症治療薬） 393.0 886.0 1,232.0

・ワクチン・診断部門売上高 1,452.0 1,759.0 2,424.0

・サンド 7,169.0 7,557.0 7,493.0

・コンスーマーヘルス 5,426.0 5,812.0 5,812.0

GlaxoSmithKline plc.（12月期、連結）（単位：百ドル）

売上高 45,432.0 45,051.0 44,254.0


Seretide/Advair（喘息・慢性閉塞性肺疾患治療

薬） 10,064.0 7,653.0 7,764.0

Ventolin（ベントリン吸収剤） 744.0

Epzicom/Kivexa（HIV治療薬） 648.0 818.0 852.0

Relenza（抗ウイルス剤） 105.0 1,123.0


Avodart（前立腺肥大症治療薬） 570.0 738.0 827.0

Eli Lilly and Company（12月期、連結）（単位：百万ドル）

売上高 18,633.5 20,371.9 21,836.0


Zyprexa（抗精神病薬） 4,761.0 4,696.1 4,915.7

Cymbalta（抗うつ剤） 2,102.9 2,697.1 3,074.7

Humalog（速効性インスリン製剤） 1,474.6 1,735.8 1,959.0

Alimta（抗がん剤） 854.0 1,154.7 1,706.0

Cialis（勃起障害治療薬） 1,143.8 1,444.5 1,559.1

出典：各社決算報告、アニュアルレポート


２．輸出入推移

1) 地域別輸出入実績推移（対主要国）

主要 10カ国・地域からの製薬業輸入額（単位：百万ドル）*

国・地域 2007 2008 2009

ドイツ 6,604 5,786 6,901

アイルランド 6,173 6,211 6,456

英国 5,477 6,861 6,381

カナダ 4,268 4,290 4,256

フランス 4,246 5,100 4,197

イスラエル 2,412 3,426 3,575

スイス 1,606 2,265 2,925

シンガポール 3,053 1,937 2,040

ベルギー 509 935 1,873

日本 1,551 1,481 1,859

全世界 42,778 46,250 48,737

注）一般輸入。国内消費のために通関をした貨物、および、保税倉庫や外国貿易地帯に運ばれた貨物の合計

を指す。

主要 10カ国・地域への製薬業輸出額（単位：百万ドル）*

国・地域 2007 2008 2009

オランダ 2,372 2,621 3,743

カナダ 2,354 2,109 2,488

英国 2,796 2,734 2,478

日本 1,487 1,680 2,030

スペイン 835 1,873 2,022

ベルギー 1,699 2,089 1,911

ドイツ 1,314 1,399 1,573

フランス 1,256 1,457 1,443

オーストラリア 715 767 1,151

スイス 1,138 1,171 1,139

全世界 20,512 23,085 25,850

注）国産品輸出







suspensions.)

出典：

米商務省（Department of Commerce）、米国際貿易委員会（United States International Trade Commission)


2) 業界の対外関係指標

2007年・米国研究製薬工業協会（PhRMA）加入企業による地域別 R&D投資額 * （単位：百万ドル）

投資額シェア（％）

アフリカ

アフリカ 28.6 0.1

南北アメリカ

米国 36,608.4 76.4

カナダ 612.4 1.3

メキシコ 63.0 0.1

ブラジル 81.2 0.2

その他 217.9 0.5

アジア太平洋

日本 954.2 2.0

中国 62.9 0.1

インド 33.3 0.1

その他 191.8 0.4

オーストラリア

オーストラリア、ニュージーランド 161.0 0.3

欧州

フランス 521.8 1.1

ドイツ 714.7 1.5

イタリア 240.1 0.5

スペイン 235.5 0.5

英国 2,892.9 6.0

その他西欧諸国 3,568.6 7.4

トルコ 39.0 0.1

ロシア 40.1 0.1

中・東欧 481.1 1.0

中東

中東 29.7 0.1

その他 124.2 0.3

合計 47,903.1 100.0

注）企業が出資した R&D。

* 米国本社の PhRMA加盟企業、および外国本社の PhRMA加盟企業の米国部門が海外で実施した R&Dに対

する投資額。外国本社の PhRMA 加盟企業の海外事業部が実施した R&Dに対する投資額は対象外。国内 R&D

には、全 PhRMA加盟企業が米国内で実施した R&D投資が含まれる。PhRMAホームページでは 2010年１月現

在、約 30社がメンバーとして紹介されている。）

出典： Pharmaceutical Research and Manufacturers of America, PhRMA Annual Membership Survey, 2009


３．主要企業

1) Johnson & Johnson (J&J)

One Johnson & Johnson Plaza

New Brunswick, New Jersey 08933

TEL: 732-524-0400

www.jnj.com

営業種目：

家庭用から医療用まで幅広くヘルスケア製品とサービスを開発・販売するグローバル企業。べビー･ケア

製品、スキン/ヘア･ケア製品、口腔内ヘルスケア製品、女性のヘルスケア関連製品、OTC 医薬品など

を手掛ける「コンスーマー・ヘルス・ケア」、医療機器・診断関連技術と製品提供の「医療機器・診断」、抗

がん剤、リウマチ性関節炎、HIV/エイズに至る様々な医薬品を開発、製造・販売する「製薬」の３領域で

事業を行う。製薬部門の主要製品とその売上高については、前掲の「主要企業の販売推移」にまとめた。

売上高：６１９億ドル（２００９年１２月期）

資本関係：

NYSE 上場。世界各国に子会社があり、日本では、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社、オーソ・クリ

ニカル・ダイアグノスティクス株式会社、ヤンセンファーマ株式会社の３社を展開する。ジョンソン・エン

ド・ジョンソン株式会社は、メディカルカンパニー、コンシューマーカンパニー、ビジョンケアカンパニー

の社内 3カンパニーで構成される。

2) Pfizer, Inc.

235 East 42nd Street

NY, NY 10017

TEL: 212-733-2323

www.pfizer.com

営業種目：

医療用医薬品、および動物用医薬品の開発と製造、販売を世界的に手掛ける。主要医薬品とその売上

高については、前掲の「主要企業の販売推移」にまとめた。2009 年に Wyeth を買収し、世界最大手の

バイオ医薬品企業となる。ヒト、動物、および一般消費者向け医薬品分野、そしてプライマリー･ケア、ス

ペシャルティ・ケア、低分子および高分子分野でも業界大手に躍進した。新興市場向け事業、およびワ

クチン、予防医療にも力を入れる。

売上高：５００億ドル（２００９年１２月期）

資本関係：

NYSE上場。世界各国に子会社を設立しており、日本にはファイザー株式会社がある。

3) Novartis Corporation


US Headquarters

1 South Ridgedale Avenue

East Hanover, NJ 07936

TEL: 862-778-8300

www.us.novartis.com

本社

Novartis International AG

CH-4002 Basel

Switzerland

www.novartis.com

営業種目：

ヘルスケア製品の開発、製造、販売を世界的に手掛けるスイス本社の業界大手。製薬、ワクチン・診断、

Sandoz（ジェネリック医薬品）、そして OTC 医薬品のコンスーマー・ヘルスを柱に事業を展開する。製薬

分野の主要医薬品とその売上高については、前掲の「主要企業の販売推移」にまとめた。

売上高：４４２億６７００万ドル（２０１０年１月２６日締め期）

資本関係：

ＮＹＳＥ上場。世界各国に子会社を展開しており、日本にはノバルティス・グループ医療用医薬品部門

の日本法人であるノバルティスファーマ株式会社と、ジェネリック医薬品事業部 Sandoz 傘下のサンド

株式会社がある。

4) GlaxoSmithKline

us.gsk.com/

英国本社

GlaxoSmithKline plc.

980 Great West Road,

Brentford, Middlesex, TW8 9GS, United Kingdom

www.gsk.com

営業種目：

医薬品をはじめ、HIV/エイズ、結核、マラリアなどのワクチン開発を世界的に手掛ける。主な OTC 製品

に、減量補助製品の alli、胃腸薬の Gaviscon、歯科用製品に歯磨き製剤の Aquafresh、禁煙補助剤の

Nicorette など。２００９年７月、独立系スキン･ケア関連製品開発企業の Stiefel Laboratories を買収した。

製薬分野の主要医薬品とその売上高については、前掲の「主要企業の販売推移」にまとめた。

売上高： 442億 5400万ドル（2009年 12月期）


http://www.us.novartis.com/index.shtml

http://us.gsk.com/

資本関係：

NYSE上場。GlaxoSmithKlineは、100年以上の歴史を持つグラクソ・ウエルカムとスミスクライン・ビーチ

ャムが合併して発足した。日本に 100％子会社のグラクソ･スミスクライン株式会社がある。

5) Eli Lilly and Company

Lilly Corporate Center

Indianapolis, IN 46285

TEL: 317-276-2000

www.lilly.com

営業種目：

世界 140 カ国以上で医薬品の開発、製造、販売を手掛ける製薬大手。医薬品分野別で最も売上げが

大きいのは中枢神経系領域で、非定型統合失調症治療薬の Zyprexa、抗うつ剤の Cymbalta、注意欠

陥多動性障害治療薬の Strattera、抗うつ剤の Prozac などのブランド薬がある。他に、内分泌・代謝、が

ん、心臓血管、そして動物用医薬品領域において事業を展開する。日本子会社の日本イーライリリー株

式会社は、中枢神経系領域、内分泌・代謝・骨領域、がん領域において医薬品事業を展開する。製薬

分野の主要医薬品とその売上高を、前掲の「主要企業の販売推移」にまとめた。

売上高： 218億 3600万ドル（2009年 12月期）

資本関係：

NYSE 上場。世界各国に子会社を構えて事業を展開する。現在、研究開発組織を８カ国、製造施設を

13カ国に持つ。


http://www.lilly.com/

４．業界団体（主要業界団体）

1) The Pharmaceutical Research and Manufacturers of America (PhRMA)

950 F Street, N.W. Suite 300

Washington, DC 20004

TEL: 202-835-3460

www.phrma.org

2) The Generic Pharmaceutical Association (GPhA)

2300 Clarendon Boulevard

Suite 400

Arlington, VA 22201

TEL: 703-647-2480

www.gphaonline.org

3)AARP

601 E Street,N.W.


TEL: 202-434-2560

www.aarp.org

4) AdvaMed (Advanced Medical Technology Association)

701 Pennsylvania Avenue, N.W., Suite 800

Washington, DC 20004-2654

TEL: 202-783-8700

www.advamed.org

5) Generic Pharmaceutical Association

2300 Clarendon Boulevard, Suite 400

Arlington, VA 22201

TEL: 703-647-2480

www.gphaonline.org


http://www.phrma.org/

http://www.aarp.org/

http://www.advamed.org/

http://www.gphaonline.org/

５．業界動向、業界構造、市場展望1

業界動向および業界構造

製薬およびヘルスケア関連調査会社の IMS Health は 2009 年 10 月、米国医薬品市場の当面の成長

見通しが回復したことを理由に、2010 年の世界医薬品市場は前年比４～６％成長し、8250 億ドルを超

えるとの見通しを発表した。その後も 2013年まで年平均成長率４～７％を継続し、2013年には 9750億

ドルに達するという。米国市場については、2009年に 4.5～5.5％増、2010年に３～５％を予想する。

長引く不況の中、１ケタ台であっても成長が見込まれるのは明るいニュースといえるが、実は製薬業界、

特に製薬大手にとって、山場はこれからであると指摘される。

まず、今後数年で、製薬大手の業績を支えてきたブロックバスター薬といわれる大型製品の特許が、相

次ぎ失効することが挙げられる。例えば 2010 年は、アルツハイマー型痴呆症治療薬の Aricept（Pfizer）、

高脂血症治療薬の Lipitor（Eli Lilly）、抗がん剤の Taxotere（Sanofi-Aventis）などの特許が失効し、安

価なジェネリック薬との競争に直面することが見込まれる。IMS Health は２０１３年までの市場成長率予

想が１ケタ台半ばにとどまる主な要因として、「向こう５年間に、Lipitor、Plavix（抗血小板剤、Sanofi-

Aventis）、Seretide（喘息・慢性閉塞性肺疾患治療薬、GlaxoSmithKline）などの１３７０億ドルという未曾

有の売上げをあげている製品がジェネリック薬との競争に直面するため」と説明する。

製薬各社はこれまで、特許失効による売上げ激減に対処するため、社内の研究開発を強化するととも

に、有望な医薬品候補や技術を持つ企業との提携、あるいは買収を積極的に進めるなど、画期的新薬

の開発に莫大な投資をしてきた。しかし、その投資の成果がマイナス影響を相殺するほどの規模になる

には、まだ時間がかかるとの見方が主流である。また、米国議会で議論されているヘルスケア改革の行

方も、今後の製薬業界の不安要素として挙げられる。

そうした中、画期的製品の開発と同時に、中国、インド、メキシコといった医薬品新興市場での事業の拡

大に活路を見出そうとする企業も増えている。例えば GlaxoSmithKline は、新興市場部門を新設し、そ

のトップに海外事業の経験が豊富な人材を Eli Lilly から招いた。２００９年４月にはスキンケア開発の

Stiefel Laboratories を買収し、皮膚科事業を新設するとともに新興市場での皮膚科治療薬事業を強化

する意向を示している。IMS Health は前掲の２００９年１０月の発表で、医薬品新興国市場は２０１０年に

12～14％、また向こう５年間は 13～16％の成長を遂げると予想している。

市場の拡大、そして新薬・技術の獲得を目的とした企業の買収･合併が続いた結果、生き残った大手は

更に事業規模を拡大させている。2009 年 10～12 月期の製薬企業決算では、売上高規模（連結）で

J&Jを筆頭に、Pfizer、GlaxoSmithKline、Novartis、AstraZeneca、Abott Laboratoriesの順だった。

1 業界団体発表資料をはじめ、企業ホームページや一般紙（誌）、業界専門誌などを参照した。


市場展望

社会の高齢化を背景に、医薬品需要は今後もますます増えると想定される。中でも期待されるのが、が

んと心血管疾患領域である。Pharmaceutical Research and Manufacturers of America (PhRMA、米国研

究製薬工業協会)が 2009月に発表した報告「Pharmaceutical Industry Profile 2009」によると、がん患者

の平均余命は 1980 年当時と比べ３年長くなっており、その延長効果の 83％は医薬品を含む新治療が

奏効した結果であるという。また心疾患に関しては、米国心臓協会によると、1999～2005 年で死亡率が

26.4％低下した。米国心臓協会は死亡率低下の理由として、高血圧と高脂血症管理が改善されたこと、

そして禁煙が進んだことを挙げている。

また、前掲の PhRMA 報告書では、ゲノム（遺伝子配列の解析と病気との関係の解明）、プロテオミクス

（タンパク質の構造と機能の研究）、そしてバイオマーカー（病気の発症リスク同定、診断、そして治療の

方針決定に資する分子的・生物学的・物理的特性の研究）の進展が、画期的新薬や治療開発の道を

開くと指摘する。それらの理解が進めば、患者の遺伝的特徴に応じたカスタム化治療の実現に、いよい

よ近づくことが可能になる。

一方で、製薬が新領域に進むとともに開発期間やコストは増大する傾向にある。PhRMA によると、医薬

品あたりの研究開発期間は 10～15 年とされ、開発コストは 1975 年の１億 3800 万ドルから、2001 年に

は８億 200 万ドル、2006 年には 13 億 1800 万ドルに達した。製薬業界の研究開発投資額は、2004 年

の 476 億ドルから、2008 年は 652 億ドルに増えたと推定される。製薬会社は 2008 年、総売上高の

17.4％を研究開発に投資したとされ、企業の開発リスクは増える一方である。

莫大な研究開発費を回収するには、新薬は高額に設定せざるを得ないのが現実だが、医療費高騰が

社会的問題化した現在、製薬業界は各方面から多大なプレッシャーを受けている。

◆


パソコン



1) 当該業界の市場規模（販売額、販売台数等）の推移

パソコンだけの販売額と販売台数の統計は、今回の調査では見つからなかった。

参考：出荷額の推移（推定）（単位：百万ドル）

2004 2005 2006 2007 2008

コンピューター製造業（Electronic

computer manufacturing）

41,045 40,694 42,508 40,838 35,312

注）北米産業分類 NAICS コード 334111 による。このコードには、メインフレーム、パーソナル・コンピューター、

ワークステーション、ラップトップ、サーバーなどを含むコンピューター製品の製造および組立て業者が含まれる。

（原文：This U.S. industry comprises establishments primarily engaged in manufacturing and/or assembling

electronic computers, such as mainframes, personal computers, workstations, laptops, and computer servers.）

出典：

国勢調査局： http://www.census.gov/manufacturing/m3/historical_data/index.html

パソコン市場全体の予測数値は今回の調査ではみつからなかった。

参考：ネットブック米国出荷予測

2010

ネットブック出荷台数 3000 万台

ネットブック出荷額 140 億ドル

注）ネットブックとは、インターネット関連サービスの利用を想定し、インターネット接続機能を重視して設計され

たシンプル、かつ小型・軽量なノートブック･パソコン（ノートパソコン）の一種。機能が簡便化された分、低価格帯

で販売される。

出典：

業界団体 Consumer Electronics Association

（http://www.ce.org/Press/CurrentNews/press_release_detail.asp?id=11861）

1 表中の「NA」、または空白の部分は、今回の調査では当該資料が見つからなかったことを意味する。


2) 当該業界事業者数の推移（最近年までの３年間）

事業者数の推移

2006 2007 2008

コンピューター製造業（Electronic computer

manufacturing）

NA 410 NA

同製造業者拠点数（Establishments)＊ NA 421 NA

内、従業員が 100 人以上の拠点数 NA 37 NA

* 英語の「Establishment」のこと。何らかの事業が行われている物理的拠点を指し、事務所や倉庫、工場、店舗

などが含まれる。

出典：


（2007 Economic Census より。本統計は５年ごとにまとめられており、次回は 2012 年の予定）



主要企業の販売額推移（連結決算、全世界向けパソコン関連商品売上額）（単位：百万ドル）

2006 2007 2008 2009

Dell Inc. (1 月末期）

携帯型パソコン（ノートブック、携帯ワー

クステーション）

14,372 15,480 17,423 18,638

デスクトップ 21,568 19,815 19,573 17,244

Hewlett-Packard Company （11 月末期）

ノートブック 12,005 17,650 22,657 20,210

デスクトップ 14,641 15,889 16,643 12,864

ワークステーション 1,368 1,721 1,885 1,261

ハンドヘルド 650 531 360 172

その他 502 618 750 798

Apple Inc. (9 月末期）

デスクトップ 3,319 4,020 5,603 4,308

マックブック 4,056 9,472 8,673 9,472

iPod 8,305 9,153 8,091

iPhone とその関連商品・サービス 123 1,844 6,754

Lenovo Group Ltd. (3 月末期）

ノートブック 6,505 7,733 9,484 8,642

デスクトップ 5,974 6,127 6,704 5,960

ハンドヘルド 531 583 NA NA

その他 266 147 164 299

Acer Inc. 非公開非公開非公開非公開

ASUSTek Computer Inc. 非公開非公開非公開非公開

日本企業の部門別連結売上高（単位：億円）

2007 2008 2009

Toshiba Corporation （3 月末期）

パソコン、液晶モニターを含むデジタル製品部門 28,055 29,512 24,675

Sony Corporation (3 月末期）

パソコンを含む IT/通信部門 9,541 11,032 9,425

パソコン販売台数 (万台） 400 540 580

注）部門内の地域別（米国）売上情報は開示されていない。

Lenovo のハンドヘルド製品部門は 2008 年に売却されたが、2009 年 11 月に買い戻しされた。そのため 2008 年

と 2009 年の同部門売上高は計上されていない。


Acer と ASUSTek は事業別あるいは製品別に売上高を公表してない。

日本企業は事業部門別の売上高を発表しているが、パソコンのみの売上高は開示していない。

出典：各社アニュアルレポート、SEC 提出１０－K 資料など。




パソコンのみの輸出入額統計は、今回の調査では見つからなかった。

参考：コンピューター装置（Computer Equipment）輸出入額の推移

主要国･地域向け米国からの輸出額（単位：千ドル）

2006 2007 2008

全世界 47,474,778 45,882,836 44,823,483

カナダ 8,429,225 8,535,706 8,514,032

メキシコ 7,353,816 6,273,377 7,006,586

オランダ 2,332,962 2,294,316 2,473,823

ブラジル 1,872,638 2,217,391 2,141,153

中国 2,203,666 2,123,601 2,011,350

英国 2,574,579 1,930,186 1,748,438

日本 2,325,630 2,100,984 1,630,009

シンガポール 1,596,772 1,494,475 1,560,008

ドイツ 2,036,284 2,088,435 1,485,887

香港 1,661,979 1,361,091 1,256,356

アイルランド 1,111,854 995,407 955,745

注）北米産業分類 NAICS コード 3341 による。このコードには、メインフレーム、パーソナル･コンピューター、ワ

ークステーション、ラップトップ、サーバーなどを含むコンピューター製品をはじめ、補助記憶装置（ストレージ）、周

辺機器、デジタルカメラ、ATM 機、そしてプリンターなどの製造および組立て業者が含まれる。

出典：

商務省：米国貿易統計サイト TradeStats Express™ - National Trade Data

http://tse.export.gov/


主要国･地域からの米国による輸入額（単位：千ドル）

2006 2007 2008

全世界 83,781,195 83,582,018 77,739,779

中国 40,038,372 44,104,044 44,266,106

マレーシア 11,061,610 10,653,820 8,679,954

メキシコ 6,571,445 6,371,589 5,784,036

タイ 3,233,075 3,590,933 3,724,125

日本 6,251,451 4,863,858 2,995,867

シンガポール 5,559,468 3,829,915 2,957,132

台湾 2,625,797 1,990,596 1,574,855

カナダ 1,089,557 1,294,206 1,263,958

韓国 1,235,543 1,104,013 1,083,770

アイルランド 1,354,755 888,449 758,648

フィリピン 936,321 898,040 695,065

ハンガリー 673,028 725,413 664,853

注）北米産業分類 NAICS コード 3341 による。このコードには、メインフレーム、パーソナル･コンピューター、ワ

ークステーション、ラップトップ、サーバーなどを含むコンピューター製品をはじめ、補助記憶装置（ストレージ）、周

辺機器、デジタルカメラ、ATM 機、そしてプリンターなどの製造および組立て業者が含まれる。

出典：

商務省：米国貿易統計サイト TradeStats Express™ - National Trade Data

http://tse.export.gov/


3. 主要企業

1) Hewlett-Packard Company（HP）

3000 Hanover Street

Palo Alto, CA 94304

TEL: 650-857-1501

www.hp.com

営業種目:

消費者向け、および法人向けにコンピューター、サーバー、その他ネットワーク関連製品、ソフトウエア、

インテグレーションサービス・保全、イメージ・印刷関連機器とサービスなどをグローバルに提供する。パ

ソコン関連では、デスクトップ･パソコン、ノートブック・パソコン（ノートパソコン）、ワークステーション、そし

てハンドヘルド（PDA）の製造、販売を世界各地で行う。

売上高: 1145億 5200万ドル (2009年 10月末期、連結)

資本関係:

NYSE 上場。2002 年にパソコン分野で競合する Compaq を吸収合併し、米国パソコン市場で Dell に並

ぶ最大手の一社に浮上した。連結子会社には、過去に買収したソフトウエア開発会社などが含まれる。

2008年にはシステムインテグレーション大手の Electronic Data Systems（EDS）を買収し、子会社化した。

また、世界各地に現地法人を設立している。

2) Dell Inc.

One Dell Way

Round Rock, TX 78682

TEL: 512-338-4400

www.dell.com

営業種目:

ノートブック・パソコン（ノートパソコン）、デスクトップ・パソコン、サーバー、そしてストレージなどのコンピ

ューターおよびコンピューター関連製品の生産と販売を世界各地で行う。

売上高: 611億 100万ドル（2009年 1月末期、連結）

資本関係:


ナスダック上場。米国パソコン市場最大手の一社であり、この数年はモバイルやクラウド・コンピューティ

ング関連のソフトウエア技術を持つ企業やコンサルティング会社の買収を続けている。2007 年にはソフ

トウエア資産管理ソリューション提供の ASAP Software を買収し子会社化した。2008～2009 年には、

MessageOne（電子メールを運用管理/格納/復元するソフトウエアを提供）や Allin（マイクロソフトベース

のシステムインテグレーションサービスおよびコンサルティング提供）を吸収合併した。また、世界各地に

現地法人を持つ。

3) Apple Inc.

1 Infinite Loop

Cupertino, CA 950144

TEL: 408-996-1010

www.apple.com

営業種目:

ノートブック・パソコン（ノートパソコン）をはじめ、デスクトップ・パソコン、サーバー、携帯型デジタル楽曲

プレイヤーの iPod、携帯通信端末 iPhoneなどの生産と販売を世界各地で行う。

売上高： 365億 3700万ドル（2009年 9月末期、連結）

資本関係:

ナスダック上場。主要連結子会社にアイルランドの販売会社とネバダ州の資産運営会社がある。

4) Lenovo (United States) Inc.

1009 Think Place

Morrisville, NC 27560

TEL: 919-294-2500

www.lenovo.com

営業種目:

Lenovo（United States） Inc.は、香港本社の Lenovo Group Limitedの 100％子会社で、米国における

同社製品とサービスの提供を行う。Lenovo Group は、ノートブック・パソコン（ノートパソコン）をはじめ、

デスクトップ・パソコン、サーバー、そして携帯電話などの製品の生産と販売を世界各地で行う。米国市

場の主力製品はノートパソコンとデスクトップ・パソコンである。

売上高: 149億 100万ドル（Lenovo Group Limited、2009年 3月末期、連結）

資本関係:


グループ本社は香港証券取引所に上場。Lenovo Group は 2004 年に IBM のパソコン部門を買収し、

それまでの IBM 製品を中心に Lenovo ブランドとして米国市場進出を果たすとともに、世界パソコン市

場の主要メーカーの一つに浮上した。

5) Acer America Corp.

333 W. San Carlos Street, Suite 1500

San Jose, CA 95110, USA

TEL: 408-533-7700

www.acer.com/us

営業種目:

Acer America Corp.は、台湾 Acer Inc.の米州地域本社（Regional Headquarters）で、カナダ、メキシコ、

および南米地区の事業統括を担当する。Acer は、ノートブック・パソコン（ノートパソコン）をはじめ、デス

クトップ・パソコン、サーバー、そしてストレージやモニターなどのコンピューター周辺機器の生産と販売

を世界各地で行う。米国では Acer ブランドのほか、Gateway と eMachines のブランドでパソコンを販売

する。

売上高: 166億 4500万ドル (Acer Inc.、2008年暦年、台湾本社連結)

資本関係:

台湾本社は、台湾証券取引所とロンドン証券取引所に上場している。米国では 2007 年に Gateway を

買収して子会社化し、現在も Acer グループの一部門として事業を続ける。eMachines は 2004 年に

Gatewayが買収したブランドで、Gateway買収とともに Acerが獲得した。

6) ASUS Computer International

800 Corporate Way

Fremont, CA 94539

TEL: 510-739-3777

usa.asus.com

営業種目：

ASUS Computer International は、台湾の ASUSTek Computer Inc.の子会社で米国本社（U.S.

Headquarters）である。ASUSTek は、ノートブック･パソコン（ノートパソコン）やネットブックを中心としたパ

ソコンをはじめ、サーバー、マザーボード、グラフィックカード、そして液晶モニターなどのパソコン周辺

機器を世界各地で製造、販売する。米国ではノートパソコンやネットブックを中心にパソコンの販売を行

う他、HPや Appleにマザーボードや部品を供給する。


売上高：台湾・NT$ 2493億 5800万（2008年暦年、台湾本社連結）

資本関係：

台湾本社は、台湾証券取引所とロンドン証券取引所に上場している。ASUSTek は 2007 年、ASUS コン

ピューターブランドを主力とした事業会社と、OEM 製造や部品関連事業会社、そしてパソコン以外の事

業会社の３つの組織を創設するグループ再編を行った。米国には、米国本社を兼ねるコンピューター

事業会社の ASUS Computer International と、OEM/部品事業会社の Pagatronなどがある。

7) Toshiba America, Inc.

1251 Avenue of the Americas, Suite 4110

New York, NY 10020

TEL: 212-596-0600

www.toshiba.com

営業種目：

Toshiba America, Inc.は株式会社東芝の子会社で、米国における R&D や製造、販売といった事業部

門ごとの子会社を統括する。パソコンについては、米国ではノートブック・パソコン（ノートパソコン）、ネッ

トブック、そしてタブレット PCを中心に商品を提供する。

売上高： 6兆 6,545億円 (2009年 3月末、日本本社連結)

資本関係：

パソコンについては、傘下子会社の Toshiba America Information Systems, Inc.（カリフォルニア州アー

バイン）が担当する。同社はストレージ製品や通信システムなども扱う。

8) Sony Corporation of America

550 Madison Avenue

New York, NY 10022

TEL: 212-833-6722

www.sony.com

営業種目：

Sony Corporation of Americaは、ソニー株式会社の子会社で米国統括持株会社である。米国には、家

電、コンピューター、ゲーム、娯楽、そして R&D 部門などがある。パソコンについては、米国では VAIO

ブランドでノートブック･パソコン（ノートパソコン）とデスクトップ・パソコンを販売する。

売上高： 7兆 7,299億円（2009年 3月末期、本社連結）


資本関係：

米国統括会社の傘下に事業子会社がある。家電や IT商品を扱う Sony Electronics Inc.（カリフォルニア

州サンディエゴ）がパソコン事業を担当する。


4. 業界団体（主要業界団体）

1) The Information Technology Industry Council (ITI)

1101 K St, NW Suite 610

Washington, D.C. 20005

TEL: 202-737-8888

www.itic.org

2) TechAmerica

601 Pennsylvania Avenue, NW

North Building, Suite 600


TEL: 202-682-9110

www.techamerica.org/

3) Consumer Electronics Association

1919 S. Eads St.

Arlington, VA 22202

TEL: 866-858-1555, 703-907-7600

www.ce.org



業界動向

米国パソコン市場は 2008 年から 2009 年にかけて販売が落ち込んでおり、中でもデスクトップ・パソコン

の売上げ減少が目立つ。米国では 2006 年ごろから、ノートブック･パソコン（ノートパソコン）の出荷台数

が、四半期ベースでデスクトップ･パソコンを超え始めたとされる。複数の報道が紹介した調査会社によ

る調べでは、世界ベースでは 2008 年第 3 四半期、ノートパソコンの出荷台数（3,860 万台）がデスクトッ

プ・パソコンの出荷台数（3,850 万台）を四半期ベースで初めて上回った。大手コンピューターメーカー

の Hewlett-Packard と Dell の業績をみても、200７年度頃まではデスクトップ・パソコンの売上高がノート

パソコンを圧倒していたが、2008年度を境に状況は逆転した。

国勢調査局がまとめたコンピューター製造業出荷額は、2006 年の 425 億ドルをピークに減少し、2008

年は 353 億ドルまで落ち込んだ。2009 年 1～11 月の出荷額でみると、前年同月比で 15％減であった。

この国勢調査局統計以外には、2009年の米国パソコン出荷台数に関する情報3は入手できなかった。

業界構造

米国パソコン市場では、Hewlett-Packard（HP）と Dell の 2 社が市場のほぼ半分を独占する。複数の報

道によると、2009年の米国パソコン市場は、販売台数ベースで HP が第 1位、Dellが第 2位、そしてネ

ットブック販売が好調な Acerが Dellに迫る勢いで第 3位、これに東芝と Appleが続く見通しである。

参考） Amazon.comのパソコン関連ベストセラー製品（2010年 1月中旬～下旬）

ノートブック・パソコン（最低価格）ネットブック(最低価格)

HP Pavilion DV6-1354US 15.6-Inch Black

Laptop （$649.99～）

ASUS Eee PC Seashell 1005HA-PU17-BK

10.1-Inch Black Netbook （$399.00～）

Toshiba Satellite L505-S5993 TruBrite 15.6- ASUS Eee PC 1005HA-PU1X-BK 10.1-Inch

2 主要企業プレスリリース、アニュアルレポートの他、業界団体や主要メディア、業界誌、調査会社発

表リリースなどを参照。 3 調査会社の Gartner や IDC、Forrester Research はパソコン市場調査報告を発行しており、それには市場

予測も含め詳細な情報が盛り込まれていると想定されるが、報告は有料のため本調査では入手していな

い。


Inch Grey/Black Laptop （$549.99～） Black Netbook （$389.99～）

Apple MacBook MC207LL/A 13.3-Inch

Laptop （$999.00～）

Acer AOD250-1694 10.1-Inch White Netbook

（$329.99～）

ASUS K50IJ-X8 15.6-Inch Black Versatile

Entertainment Laptop （$649.99～）

Toshiba Mini NB205-N230 (NB200 series)

10.1-Inch Black Onyx Netbook （$379.99～）

ASUS UL30A-X5 Thin and Light 13.3-Inch

Black Laptop （$686.58～）

ASUS Eee PC Seashell 1005HA-PU17-BU

10.1-Inch Blue Netbook （$343.95～）

Amazon のパソコン関連ベストセラー一覧では、ASUS と東芝の機種が昨年から長期にわたって上位に

挙がっていた。

市場展望

業界団体の Consumer Electronics Association（CEA）は、2010年の米国パソコン市場は前年比でプラ

スになると見込む4。CEA によると、2009 年は出荷台数ベースで前年を 10％近く上回ったものの、出荷

額は前年比で 7.8％減だった。消費者が大幅な割引価格でパソコンを買う傾向が顕著になったことが、

出荷額減少の要因という。CEA では、2010 年も引き続き、ネットブックを中心とした小型パソコンの販売

が増加すると予想する。

一方、調査会社 Gartner は、2010 年の全世界パソコン出荷台数は 3 億 3,660 万台（前年比+12.6％）

に達すると予想する。携帯型パソコンは 1億 9,640万台、ミニ･ノートブック（ネットブック）は 4,100万台と

いずれも前年比プラスの見通しを示す。パソコン出荷額は、2010 年には世界ベースで前年比 2.6％増

の 2,229億ドルになると予想する。

◆

4 CEA は 2010 年 1 月 7 日に調査報告「米国電化製品販売 2005～2010 年の実績と傾向」を出版した。本

稿で紹介した情報は、プレス向けに公開された一部データを引用したものである。同報告は 2000 ドルで

販売されている。


携帯電話端末


1. 業界市場規模


今回の調査では、当該情報は見つからなかった。

参考：米国における携帯電話サービス登録者数（推定）

2004 2005 2006 2007 2008 2009

携帯電話サービ

ス登録者数（6

月現在）

169,467,393 194,479,364 219,652,457 243,428,202 262,720,165 276,610,580

出典：

連邦通信委員会： www.fcc.gov/wcb/iatd/trends.html

The Wireless Association （CITA）：www.ctia.org/




参考：［2009年第 3四半期］世界の携帯電話端末販売台数（単位：千台）

会社名 3Q09 3Q09 3Q08 3Q08

販売台数市場シェア (%) 販売台数市場シェア (%)

Nokia 113,466.20 36.7 117,978.90 38.2

Samsung 60,627.70 19.6 52,891.60 17.1

LG 31,901.40 10.3 24,069.90 7.8

Motorola 13,912.80 4.5 24,633.60 8

Sony Ericsson 13,409.50 4.3 24,847.70 8.1

その他 75,551.70 24.6 64,111.40 20.7

合計 308,869.30 100 308,533.10 100

参考：［2009年第 3四半期］世界のスマートフォン販売台数（単位：千台）

会社名 3Q09 3Q09 3Q08 3Q08

販売台数市場シェア (%) 販売台数市場シェア (%)

Nokia 16,156.40 39.3 15,472.30 42.3

Research in Motion 8,522.70 20.8 5,800.40 15.9

Apple 7,040.40 17.1 4,720.30 12.9

HTC 2,659.50 6.5 1,656.30 4.5

Samsung 1,320.60 3.2 1,114.80 3

その他 5,368.00 13.1 7,793.30 21.3

合計 41,067.60 100 36,557.40 100

出典：

調査会社 Gartner（2009年 11月発表、プレスリリース）



今回の調査では、米国における携帯電話端末だけの情報は見つからなかった。

参考：主要企業売上高推移

2006 2007 2008 2009

Nokia Inc. （12月末期）

本社連結売上高（単位：百万ユーロ） 41,121 51,058 50,710 40,984

内、米国売上高（単位：百万ユーロ） 2,815 2,124 2,068 2,061

北米携帯電話端末販売台数（単位：

百万台）

25.3 19.4 15.7 13.5

Samsung Electronics America, Inc.

（12月末期）

本社連結売上高（単位：百万ウオン） 85,834,604 98,507,817 121,294,319 136.29兆ウ

オン

内、米州売上高 27,794,408 31,657,811 45,246,448 未公開

LG Electronics MobileComm U.S.A, Inc.

（12月末期）

LG Electronics本社世界売上高（単

位：百万ウオン）

23,170,719 23,501,935 27,638,515 未公開

LG Corp.グループ連結売上高（単

位：百万ウオン）

65,619,443 76,288,334 90,222,484 未公開

内、北米売上高 12,200,917 22,967,249 21,214,584 未公開

Motorola Inc. （12月末期）

連結売上高（単位：百万ドル） 42,847 36,622 30,146 未公開

内、携帯電話端末売上高 9,164 18,988 12,099 未公開

Research In Motion （2月末期）

連結売上高（単位：千ドル） 2,065,845 3,037,103 6,009,395 11,065,186

内、米国売上高 1,335,402 1,756,608 3,528,858 6,967,598

Apple Inc. (9月末期）

連結売上高（単位：百万ドル） 19,315 24,006 32,479 36,537

iPhone とその関連商品・サービス売

上高

商品未発表 123 1,844 6,754

HTC America

本社連結売上高（単位：千 NT＄） 104,816,548 118,579,958 152,558,766 未公開

輸出売上額 101,651,107 116,305,733 148,926,029 未公開

内、米国向け輸出売上額 49,644,601 49,815,760 54,981,628 未公開


注）連結売上高で「本社」とある場合、米国本社ではなく、本国本社の売上高を示す。

出典：

各社アニュアルレポート、SEC提出資料

Nokia と Samsungの 2009年発表数値は未監査。


3. 主要企業

1) Nokia Inc.

Corporate Office - New York

102 Corporate Park Drive

White Plains, NY 10604

TEL: 914-368-0400

www.nokiausa.com/

営業種目：

Nokia Inc.は、スウェーデンの Nokia Corporationの子会社。Nokiaは携帯電話端末およびスマートフォ

ンの製造と販売を主事業とする。同社スマートフォンは、基本ソフト（OS）として主に Symbian OS を搭載

する。

売上高： 409億 8400万ユーロ（2009年 12月末、本社連結）

資本関係：

スウェーデン本社の事業部別に海外子会社がある。携帯電話通信設備事業は、独 Siemens との合弁

事業で関連会社の Nokia Siemens Networksに移管された。

2) Samsung Electronics America, Inc.

105 Challenger Rd.

Ridgefield Park, NJ 07660

TEL: 201-229-4000

www.samsung.com

営業種目：

Samsung Electronics America, Inc.は韓国サムスン電子（Samsung Electronics）の子会社で、携帯電話

端末の他に、テレビやコンピューター、デジタルカメラ、そして家電にいたる幅広い製品の製造、販売を

行う。同社スマートフォンは主に Symbian OS を搭載しているが、独自開発の Linux ベース OS、または

Google開発の Androidを搭載する機種もある。

売上高： 136兆 29００億ウオン（2009年 12月末、本社グループ連結）

資本関係：

Samsung Electronics America は北米本社機能を兼ねており、北米の通信事業会社、半導体事業会社、

そして情報システム事業会社を統括する。韓国本社は韓国証券取引所上場。


3) LG Electronics MobileComm U.S.A, Inc.

10101 Old Grove Road

San Diego, CA 92131

TEL: 800-793-8896

www.lge.com

営業種目：

LG Electronics MobileComm U.S.A, Inc.は、韓国 LG グループのなかで家電や情報通信を扱う LG

Electronics の米国現地法人である。同社が米国で扱う製品は、携帯電話をはじめ、テレビ、AV 機器、

家電、そしてコンピューターなどである。同社のスマートフォンは主に Microsoft の Window Mobileベー

ス OS を搭載しているが、Linux ベース OS 搭載機種もある。Google の Android についても、採用する

意向を発表している。

売上高： 27兆 6385億ウオン（2008年 12月末期 LG Electronics世界売上）

資本関係：

LG Electronics MobileComm U.S.Aは、米国法人 LG Electronics U.S.A. Inc.（ニュージャージー州）の

携帯電話端末部門で同社の子会社である。携帯電話端末顧客サービス部門はアラバマ州にある。韓

国本社 LGエレクトロニクスは、韓国証券取引所上場。

4) Motorola, Inc.

1303 E. Algonquin Rd.

Schaumburg, IL 60196

TEL: 847-576-5000、800-262-8509

www.motorola.com

営業種目：

Motorola, Inc.は、携帯電話端末、トランシーバー、デジタルビデオ、ネットワーク機器、ビジネス向け無

線機器やネットワークシステムなどの情報通信機器の製造と販売をグローバルに行う。同社スマートフォ

ンは、Symbian OSをはじめ、Linuxベース OS、MicrosoftのWindow Mobileベース OSなどを搭載して

きたが、2009年から Linuxベース OS と Android搭載を主力にすると発表した。

売上高： 301億 4600万ドル（2008年 12月末、連結）

資本関係：


NYSE 上場。近年、情報通信機器分野以外の事業をスピンオフ、または売却した。2003 年に半導体部

門を切り離して独立会社とし、2006年には自動車機器部門をドイツの Continental AGに売却、2008年

にはバイオメトリックス事業をフランスの Safran に売却した。一方で 2006 年に、Symbol Technologies,

Inc.を買収している。連結子会社には、海外現地法人や買収した企業などが子会社として含まれる。

5) Research In Motion （RIM）

295 Phillip Street

Waterloo, Ontario

Canada N2L 3W8

TEL: 519-888-7465

www.rim.com

営業種目：

RIM の主要事業は、スマートフォンである Blackberry の製造と販売、および独自のネットワークサービス

の提供である。Blackberry（通信サービス）の総加入者数は、2009 年 11 月末には 3,600 万人を超えた。

2008年には創業 25周年を迎え、Blackberry累計販売台数が 5000万台に達した。

売上高：110億 6518万ドル（2009年 2月末期）

資本関係：

RIMはカナダ法人であり、トロント証券取引所と米国ナスダック上場。

6) Apple Inc.

1 Infinite Loop

Cupertino, CA 950144

TEL: 408-996-1010

www.apple.com

営業種目:

ノートブック･パソコンをはじめ、デスクトップ・パソコン、サーバー、携帯型楽曲プレイヤーの iPod、そして

携帯通信端末の iPhone などの生産と販売を世界各地で行う。iPhone は独自 OS を搭載。2007 年の米

国発売以来、AT&Tが独占キャリア（通信サービス事業者）としてサービスを提供する。

売上高: 365億 3700万ドル（2009年 9月末期連結）

資本関係:

ナスダック上場。米証券取引委員会（SEC）提出資料によると、主要連結子会社はアイルランドの販売会

社とネバダ州の資産運営会社 2社である。


7) HTC America

13920 SE Eastgate Way, Suite 400

Bellevue, WA 98005

TEL: 425-679-5318

www.htc.com

営業種目：

HTC Americaは台湾本社の HTC Corporationの米国子会社。HTCは、主にスマートフォンと PDAの

生産および販売を行う。米国 Palm の PDA や Motorola のスマートフォンの一部の OEM 生産も手掛け

る。米国で販売する自社スマートフォンには、OS としてWindows Mobileや Androidを搭載する。

売上高： NT＄1,525億 5876万（台湾ドル、2008年 12月末期、連結）

資本関係：

HTC America は、H.T.C. (B.V.I.) Corporation の子会社である。H.T.C. (B.V.I.).は、台湾本社 HTC

Corporationの 100％子会社。H.T.C. (B.V.I.) Corp.は米国以外にも欧州や日本、中国などに子会社を

もつ。



1) International Association For The Wireless Telecommunications Industry （CTIA）

1400 16th Street, NW

Suite 600


TEL: 202-736-3200

www.ctia.org

2) TIA Headquarters

2500 Wilson Boulevard, Suite 300

Arlington, VA 22201

TEL: 703-907-7700

www.tiaonline.org

[携帯電話端末用 OS関連の業界団体]

3) Symbian Foundation

1051 E. Hillsdale Blvd.

Suite 520

Foster City, CA 94404

TEL: 650-645-7500

www.symbian.org

4) Open Mobile Alliance Ltd

4330 La Jolla Village Dr.,

Suite 110

San Diego, CA 92122

www.openmobilealliance.org

5) Open Handset Alliance

[email protected]

www.openhandsetalliance.com



業界動向

米国における携帯電話サービス登録者数は、この数年で急速に増加した。米連邦通信委員会（FCC）

と業界団体によると、2004 年 6 月の登録者数は 1 億 6,946 万人であったが、2009 年 6 月には 2 億

7,660万人に増えた。米国人口の 89％が携帯電話端末を持っていることになる。

2009 年は米国経済の一部で回復の兆しが見られたものの、消費者心理の冷え込みは続いた。携帯電

話端末メーカーにはグローバル企業が多く、世界各地で売上げを計上するが、市場規模の大きい米国

市場の低迷は、一部メーカーに大打撃を与えた。携帯電話端末メーカーのほとんどは米国における販

売状況を公表していないが、業界世界 1 位の Nokia は地域別情報を発表しており、それによると同社

の北米における 2009年販売台数は、2008年実績よりも 15％近く落ち込んだ。また、Motorolaでは、世

界ベースの端末売上高が 2008 年、2009 年と低下している。一方、好調なのは iPhone 人気が続く

Apple で、同社は 2009 年末までに世界で iPhone4000 万台を販売し、売上高は直近２年で大きく伸び

た。

業界構造

米国携帯電話端末市場に進出しているメーカーのうち、米国メーカーは Motorola と Apple のみである。

Apple は iPhone を発売した 2007 年以降、スマートフォンに対する消費者の関心の高まりを背景に、好

業績を報告している。一方、従来機種の Razrにこだわった Motorolaは、スマートフォン開発に遅れをと

ったことが減収減益につながったと指摘される。同社は 2009 年後半、OS に Android を搭載した Droid

機種を投入し巻き返しを図っている。

世界の携帯電話端末市場におけるスマートフォンの占有率は、現時点で 12～15％にすぎないが、スマ

ートフォンに対する需要はこの 2 年で確実に伸びている。米国では、携帯電話端末は通信キャリアとの

サービス契約と引き換えに、無料、または 9.99 ドルといった低価格で提供されることが当たり前だが、高

価格設定が可能なスマートフォンはメーカーにとって利益率が高く、その普及は大いに歓迎されるところ

である。

2009 年は各社がスマートフォン新機種を投入したが、スマートフォン用 OS として Google 開発の

Android が登場したことで、メーカー間の競争はますます激化した。独自 OS を持つ Nokia と Apple を

除き、大手メーカーはほぼすべてが Android 搭載機種を発売したか、または発売を予定する。例えば、

スマートフォン機種の尐なかった LG は、Android 搭載新機種を 2010 年から増やす予定である。また、

Android開発元である Google も、携帯電話端末 Nexus One2を 2010年 1月から販売開始した。携帯電

1 各社発表資料と SEC 提出資料、および米国主要メディア報道などを参照。

2 端末の生産は HTC が担当する。


話端末は従来、キャリアごとにサービスで使用できる機種が決まっているが、Nexus One はそうした従来

の商慣行を打ち破り、どのキャリアのサービスでも利用できるのが特徴である。現在は T-Mobil とサービ

ス契約を結んだ場合に限り、端末購入割引が提供される。

携帯電話端末以外の他分野からのスマートフォン参入も始まっている。PDA メーカーのカナダの Palm

は 2009年、Palm Preモデルでスマートフォン市場に参入した。一方、コンピューターメーカーの Dellは

スマートフォンMini3を開発し、2010年の米国投入を目指している。

キャリアと携帯電話端末メーカーの関係では、米国における iPhone をめぐる議論がある。iPhone の通

信サービスは、開発費を一部負担した AT&T（旧 Cingular Wireless）が独占的に提供してきた。Apple と

AT&T 間の独占契約内容は不明だが、2010 年半ばに他のキャリアでの iPhone 販売が始まるという憶

測が米国では絶えない。

携帯電話端末はキャリアを通じての販売が主流だが、メーカーによる直接販売もある。Motorola、Apple、

Nokia は、自社オンラインストアで端末を販売する。また、小売店舗でも販売されており、Nokia はニュー

ヨークとシカゴのフラッグシップストアで、Apple はもともとコンピューター販売を主力とする Apple Store

で iPhoneの店頭販売を行っている。Apple Storeは大都市を中心に全米で 217店舗（2009年 9月末）

が展開されている。

市場展望

今回の調査では、米国市場における今後数年の携帯電話端末の販売状況などを予測する資料3は見

つからなかった。

◆

3 調査会社の Gartner、IDC、Forrester Research などは、予測値も盛り込んだ業界報告を有料で販売して

いる。


デジタルカメラ


1. 業界市場規模


販売台数の推移

2004 2005 2006 2007 2008

デジタルカメラ（単位：百万台） 18.2 20.5 25 28.3 27.7

注）デジタル一眼レフカメラを含む。

2008年の販売額は PMA推定値。

販売額の推移

2004 2005 2006 2007 2008

デジタルカメラ（単位：百万ドル） 5,500 5,957 6,473 6,651 6,150

注）デジタル一眼レフカメラと携帯電話搭載カメラを除く。

2008年の販売額は PMA推定値。

参考：携帯電話に搭載されるデジタルカメラ台数の推移

2004 2005 2006 2007 2008

携帯電話搭載デジタルカメラ（単位：百万

台）

N.A. 44 69 92 114

注）2004年の数字は別途資料購入が必要なため、入手不可能であった。

2008年の台数は PMA推定値。

出典

写真マーケティング協会（PMA）

US Photo Industry 2009 Review and Forecast


2) 予測数値

今回の調査では、2010年以後の予測は見つからなかった。

販売台数予測

2009

デジタルカメラ（単位：百万台） 25.7

注）デジタル一眼レフカメラを含む。

販売額予測

2009

デジタルカメラ（単位：百万ドル） 5,321

注）デジタル一眼レフカメラと携帯電話のカメラ除く。

出典：

写真マーケティング協会（PMA）

US Photo Industry 2009 Review and Forecast




参考：デジタルカメラ画素数区分別マーケットシェア（台数ベース）

2006 2007 2008

3 メガピクセル以下 3％ N.A N.A.

3～3.9 メガピクセル 3％ N.A. N.A.


5～5.9ピクセル 27％ N.A. N.A.

6 メガピクセル以下 N.A. 11％ 5％

6～6.9 メガピクセル 35％ 17％ 3％

7 メガピクセル以上 24％ N.A. N.A.

7～7.9 メガピクセル N.A. 47％ 21％

8～8.9 メガピクセル N.A. 19％ 40％

9～9.9 メガピクセル N.A. 0％ 3％

10 メガピクセル以上 N.A. 7％ 27％

参考：デジタルカメラ画素数区分別マーケットシェア（販売額ベース）

2006 2007 2008

3 メガピクセル以下 0.3％ N.A. N.A.



5～5.9ピクセル 19％ N.A. N.A.

6 メガピクセル以下 N.A. 4％ 1％

6～6.9 メガピクセル 35％ 14％ 3％

7 メガピクセル以上 40％ N.A. N.A.

7～7.9 メガピクセル N.A. 39％ 14％

8～8.9 メガピクセル N.A. 22％ 31％

9～9.9 メガピクセル N.A. 0％ 3％

10 メガピクセル以上 N.A. 22％ 48％

注） 2006年までは画素数が小さい区分法を使っていたが、2007年以降は 6 メガピクセル以下はひとつのカテゴ

リーに統一された。

出典：

ＰＭＡプレスリリース

http://staging.pmai.org/pma_newsrelease.aspx



今回の調査では、各社の米国におけるデジタルカメラ販売統計に関する詳細情報は見つからなかった。

参考：主要企業の売上推移（単位：百万円）

2006 2007 2008 2009

Canon U.S.A., Inc.

本社連結売上高（12月末期） 4,156,759 4,481,346 4,094,161 未発表

内、カメラ事業部門売上高 1,041,865 1,152,663 1,041,947 未発表

内、米州カメラ事業部門売上高 362,104 390,768 339,141 未発表

Nikon Inc.

本社連結売上高（３月末期） 730,944 822,813 955,792 879,719

内、映像事業部門売上高 416,607 448,825 586,147 596,468

（映像事業にはレンズ単体やその他備品が

含まれる）

Panasonic Corporation of North America

本社連結売上高（３月末期） 8,894,329 9,108,170 9,068,928 7,765,507

内、デジタル AVCネットワーク部門 4,004,698 4,064,111 4,319,594 3,748,957

Olympus Corporation of the Americas

本社連結売上高（３月末期） 978,127 1,061,786 1,128,875 980,803

内、映像事業部門売上高 254,541 294,303 320,589 224,460

FUJIFILM Holdings America Corporation

本社連結売上高（３月末期） 2,667,495 2,782,526 2,846,828 2,434,344

内、イメージングソリューション売上高 689,458 605,383 547,066 410,399

Sony Corporation of America

本社連結売上高（３月末期） 7,510,597 8,295,696 8,201,839 7,110,053

内、ビデオ部門売上高 1,021,325 1,143,120 1,279,225 1,042,014

Eastman Kodak Company （単位：百万ドル）

連結売上高（12月末期） 10,568 10,301 9,416 未発表

内、デジタルイメージ製品部門売上高 3,013 3,247 3,088 未発表

内、米国売上高 1,910 2,012 1,811 未発表

注）参考値としてデジタルカメラ売上高を含む事業部門売上高を記入したが、企業によって事業部門に含まれ

る製品は大きく異なる。事業部門についての説明は、3.主要企業の営業種目を参照。

出典：

各社アニュアルレポート、決算短信。




今回の調査では米国輸出入実績に関する情報は見つからなかった。

参考：日本から北米州へのデジタルカメラ出荷実績推移

2006 2007 2008 2009

デジタルカメラ総合計（台数） 24,784,935 32,739,808 38,888,053 34,162,473

デジタルカメラ総合計（金額、

単位：千円）

528,430,465 605,340,699 630,634,122 450,556,782

タイプ区分

レンズ一体型（台数） 23,016,283 30,400,349 36,020,062 31,561,366

（金額、単位：千円） 416,102,729 471,393,701 481,133,947 340,827,369

レンズ交換式一眼レフタイプ

（台数）

1,768,652 2,339,459 2,867,991 2,601,107

（金額、単位：千円） 112,327,736 133,946,998 149,500,175 109,729,413

画素数区分 N.A

600万画素未満（台数） 7,324,469 1,663,542 N.A N.A

（金額、単位：千円） 102,115,353 14,731,144 N.A N.A

600万画素以上 800万画素

以下（台数）

14,447,117 21,644,509 N.A N.A

（金額、単位：千円） 287,450,496 322,497,253 N.A N.A

800万画素未満（台数） N.A N.A 7,246,291 N.A

（金額、単位：千円） N.A N.A 81,739,972 N.A

800万画素以上（台数） 3,013,349 9,431,757 31,641,762 N.A

（金額、単位：千円） 138,864,616 268,112,302 548,894,150 N.A

1000万画素未満（台数） N.A N.A N.A 3,900,425

（金額、単位：千円） N.A N.A N.A 37,614,586

1000万画素以上（台数） N.A N.A N.A 30,262,048

（金額、単位：千円） N.A N.A N.A 412,942,196

注） 2008年レンズ交換式一眼レフタイプにはマイクロフォーサーズシステムのデジタルスチルカメラを含む。

2007年までは 800万画素数未満でさらに区分があったが、2008年はなくなった。さらに、2009年は 1000万画素

未満と以上だけの区分となった。

出典：

カメラ映像機器工業会： http://www.cipa.jp/data/dizital.html


3. 主要企業

1) Canon U.S.A., Inc.

One Canon Plaza

Lake Success, NY 11042

TEL: 516-328-5000

www.usa.canon.com

営業種目：

Canon U.S.A.は、コピー機やプリンターなどの事務機をはじめ、カメラ、半導体用露光装置などの光学

機器の製造、販売を世界各地で行うキャノン株式会社の米国子会社で、米国における事務機やカメラ

事業の営業部門を統括する。米国においてデジタルカメラは、PowerShot シリーズとしてコンパクトから

一眼レフ型まで幅広く多機種を販売する。

売上高： 4兆 941億円（2008年 12月末期、日本本社連結）

資本関係：

Canon U.S.A.は日本本社の子会社で、傘下に事務機事業の地域別販売会社と金融会社がある。

2) Nikon Inc.

1300 Walt Whitman Road

Melville, NY 11747-3064

TEL: 631-547-4200

nikonusa.com

営業種目：

Nikon Inc.は、精機、映像、インストルメンツの 3 つの主要事業を世界的に展開する株式会社ニコンの

米国子会社である。カメラ、およびデジタルカメラはニコン映像事業部門の柱のひとつで、Nikon Inc.が

米国での事業を担当する。デジタルカメラ機種としては一眼レフカメラとレンズを多種提供する他、コン

パクトデジタルカメラを COOLPIXのブランドで販売する。

売上高： 8,797億円（2009年 3月末期、日本本社連結）

資本関係：


Nikon Inc.は日本本社の子会社で、映像とその他部門（眼鏡レンズ）の販売とサービスを担当する。日本

本社の子会社組織としては、米国では同社以外にインスツルメンツ部門と精機部門の各子会社があり、

精機部門の R&D会社もある。

3) Panasonic Corporation of North America

1 Panasonic Way

Secaucus, NJ 07094-2999

TEL: 201-348-7000

www.panasonic.com/

営業種目：

Panasonic Corporation of North Americaは日本のパナソニック株式会社の子会社で、米国統括会社で

ある。パナソニックは、デジタル AVC ネットワーク（デジタルカメラ、テレビ、携帯電話などの情報通信機

器）をはじめ、アプライアンス（家電）、デバイス（電子部品、半導体、電池など）、電工・パナホーム、日本

ビクターとその他の事業を世界各地で展開する。米国では、デジタル AVC ネットワーク、アプライアンス、

そしてデバイスが主要事業である。デジタルカメラは、Lumix シリーズでコンパクトから一眼レフまで幅広

い機種を提供する。

売上高： 7兆 7,655億円（2009年 3月末期、日本本社連結）

資本関係：

米国統括会社は持株会社ではなく「カンパニー制」となっており、消費者向け製品、ビジネス向け製品、

業務用製品に大別し、それぞれに事業部門カンパニーがある。デジタルカメラは Panasonic Consumer

Electronics Companyが担当する。

4) Olympus Corporation of the Americas

3500 Corporate Parkway

P.O. Box 610

Center Valley, PA 18034-0610

TEL: 484-896-5000

営業種目：

Olympus Corporation of ｔhe Americasは、デジタルカメラと録音機からなる映像部門をはじめ、内視鏡

などの医療部門、顕微鏡などのライフサイエンス部門、電子機器や半導体関連機器の情報通信部門な

どを持つオリンパス株式会社の子会社で北米統括会社である。米国デジタルカメラ事業に関しては、FE

シリーズや Stylusシリーズのコンパクトカメラ、および Eシリーズを中心とした一眼レフ機種を提供する。


売上高： 9,808億円（2009年 3月末期、日本本社連結）

資本関係：

Olympus Corporation of ｔhe Americas は持株会社であり、事業部ごとの現地法人とカナダ、メキシコ、

南米のそれぞれの現地法人を統括する機能を持つ。米国のデジタルカメラの販売、サポートについて

は、Olympus Imaging America Inc.が担当する。

5) FUJIFILM Holdings America Corporation

200 Summit Lake Drive

Valhalla, NY 10595

TEL: 914-789-8100, 800-755-3854

www.fujifilmusa.com

営業種目：

Fujifilm Holdings America Corporationは、イメージングソリューション（デジタルカメラ、カラーフィルム、

フォトフィニッシング機器など）、インフォメーションソリューション（メディカルシステム、ライフサイエンス機

材、光学デバイスなど）、ドキュメントソリューション（複写機・複合機、プリンター、用紙など）の 3 部門を

主要事業とする富士フイルム株式会社の米国子会社である。米国デジタルカメラ事業に関しては、

FineFixシリーズでコンパクトから一眼レフにいたる多機種を提供する。

売上高： 2兆 4,343億円（2009年 3月末期、日本本社連結）

資本関係：

Fujifilm Holdings America Corporationは持株会社であり、米国における富士フイルム現地法人を統括

する。デジタルカメラ販売については Fujifilm U.S.A, Inc.が担当してきたが、2010 年 1 月に同社と

Fujifilm Graphic Systems U.S.A. Inc.を統合する新会社 Fujifilm North America Corporationが設立さ

れた。今後は Fujifilm North America Corporation がデジタルカメラを扱うことなる。また、カナダの

Fujifilm Canada Inc.が 2010年 4月に同新会社の子会社となることが決まっている。

6) Sony Corporation of America

550 Madison Avenue

New York, NY 10022

TEL: 212-833-6722

www.sony.com

営業種目：


Sony Corporation of America は日本のソニー株式会社の子会社で米国統括持株会社である。ソニー

は米国で、家電、コンピューター、ゲーム、音楽・映画の各事業と R&D 部門などを持つ。米国で販売す

るデジタルカメラの機種としては、コンパクトの Cyber-shotシリーズと一眼レフの Alpha Digital SLRがあ

る。本社決算では、デジタルカメラはビデオ事業部門（ビデオカメラ、デジタルカメラ、ブルーレイディスク

プレーヤー／レコーダー、DVDビデオプレーヤー／レコーダー）に含まれる。

売上高： 7兆 7,299億円（2009年 3月末期本社連結）

資本関係：

米国統括会社の傘下に、事業ごとの子会社がある。家電や IT商品を扱う Sony Electronics Inc.（カリフ

ォルニア州サンディエゴ）がデジタルカメラ事業を担当する。

7) Eastman Kodak Company

343 State Street

Rochester, NY 14650

TEL: 800-944-6171

www.kodak.com

営業種目：

Eastman Kodak Company は、消費者向けデジタルイメージ製品部門（写真用印画紙、処理薬品、デジ

タルカメラおよび関連アクセサリー、デジタルフォトフレームおよび関連アクセサリー、各種プリンターお

よび関連アクセサリーなど）、映画用フィルム娯楽部門、グラフィック・コミュニケーション製品部門（印刷

業務用スキャニングシステム、印刷用ワークフローシステムなど）を主要事業とする。デジタルカメラにつ

いては、EasyShareシリーズとして幅広い機種を揃えて提供する。

売上高： 94億 1600万ドル（2008年 12月末期、連結）

資本関係：

NYSE 上場。ジョージ・イーストマンによって 1880 年に写真乾板製造会社として創業され、現在も世界

最大の写真フィルム・用品メーカーである。デジタルカメラを生産販売する唯一の米国メーカーでもある。

同社日本法人がチノンを 2004 年に買収合併してデジタルカメラ開発センターのひとつとしたが、2006

年にはシンガポールの Flextronics社に売却した。主に海外現地法人が連結決算の対象となっている。



1) Consumer Electronics Association

1919 S. Eads St.

Arlington, VA 22202

TEL: 866-858-1555, 703-907-7600

www.ce.org

2) The International Imaging Industry Association (I3A)

c/o Virtual, Inc.

401 Edgewater Place, Suite 600

Wakefield, MA 01880

TEL: 914-285-4933

www.i3a.org



業界動向

2008 年には米国世帯の 74％（8,500 万世帯）以上がデジタルカメラを保有していたとされ、2007 年の

68％から普及率は着実に伸びている。背景には、従来の 35mm フィルムカメラからデジタルカメラへの

移行や、画素数が少なく性能や機能も劣る低位デジタルカメラから高性能機種への買い換え需要があ

ったとされる。

しかし、2008 年後半からは、急速な景気減速と雇用状態悪化の影響でデジタルカメラ需要も冷え込ん

だ。特に年末繁忙期の 2008 年第 4 四半期に需要の落ち込みが目立ち、2008 年通年の販売台数は

2,770 万台と前年を下回り、デジタルカメラ販売史上で初めての前年比割れとなった。さらに 2009 年は

2,570万台にとどまる見通しで、2008年をさらに下回ると見られている。

米国におけるデジタルカメラの販売台数は、2004 年まで前年比 40～50％増という急成長を続けたが、

2005～2007 年は成熟期に入って伸び率が鈍化した。さらに、携帯電話や iPhone の普及により、デジタ

ルカメラがなくても写真が撮れて手軽にメール共有できるようになったことも、デジタルカメラ販売伸び率

鈍化の要因として挙げられる。デジタルカメラ付き携帯電話台数は、2006 年の 6,900 万台から 2008 年

には 1億 1,400万台とほぼ倍増している。

業界構造

米国のデジタルカメラ市場は日本メーカーの独壇場2で、2008 年はキャノンがコンパクトデジタルカメラ

分野でも一眼レフ分野でも首位にある。同社は一眼レフではニコンと首位争いをしている。米国メーカ

ーではコダックが健闘しているものの、デジタルカメラ開発と生産はシンガポールの Flextronics 社との

提携で行われ、製品の多くは中国で生産されている。

2004 年にはデジタルカメラ販売台数の 45％が画素数 4 メガピクセル以下であった。2007 年には画素

数６メガピクセル以下のデジタルカメラは販売台数全体の 11％、2008 年は 5％と激減しており、製品の

低価格化とともに消費者の高性能・高機能志向が進んだことがうかがえる。現在はコンパクトデジタルカ

メラでも 10 メガピクセル以上が普通となった。

デジタル一眼レフカメラも低価格商品の市場投入が需要を喚起し、複数の報道によると 2007 年には米

国における一眼レフ販売台数が 200万台を超えた。

1 大手業者プレスリリース、アニュアルレポート、業界団体発表内容、主要メディア報道などのほか、

写真マーケティング協会（ＰＭＡ）米国写真業界 2009 年市場調査（US Photo Industry 2009 Review and

Forecast）や日本のカメラ映像機器工業会による統計を参照。 2 3.主要企業紹介した日本企業のほかにも、リコー、カシオ、三洋電機、シグマなどが米国でデジタル

カメラを販売している。


参考）

Amazon.com によるデジタルカメラ・ベストセラー上位 5 機種（2010 年 1 月下旬）。中古製品を含む。

括弧内は最低価格。

コンパクトモデル一眼レフ

キャノン、PowerShot SD1200IS （$149～）キャノン、EOS Rebel I1 i （$719～）

ニコン、Coolpix L20 （$75～）キャノン、Digital Rebel XS i （$492～）

パナソニック、Lumix DMC-ZS3 （＄234.99～）ニコン、D3000 （$468～）

キャノン、PowerShot SD780IS （＄199～）ニコン、D90 DX （$949.99～）

キャノン、PowerShot SX20IS （＄359.95～）キャノン、Rebel XS （$449.95～）

市場展望

2009 年には、米国世帯の 78％近くがデジタルカメラを保有すると予想され、普及率は前年比でわずか

だが上昇する見通しである。消費者家電業界団体（Consumer Electronics Association）によると、 2009

年のクリスマスにギフトとして欲しい商品で人気があったのは、ノートブックパソコン、MP3 プレーヤー、

薄型テレビ、スマートフォーン（携帯電話と情報端末を融合させた携帯端末）、そしてデジタルカメラだっ

た。

以上のようにデジタルカメラ人気は顕在だが、2009 年の販売額は前年比マイナスが予想されている。前

掲のように、長引く不況による購買意欲の冷え込みはもちろん、市場の成熟化をはじめ、カメラ付き携帯

電話の普及、低価格化が主な要因として挙げられる。日本のカメラ映像機器工業会によると、2009 年の

日本からの北米州向けデジタルスチルカメラ出荷台数は前年比 87.8％の 3,416 万台にとどまり、金額

ベースでは同 71.4％の 4,505億円と低迷した。

◆


液晶テレビ



1) 液晶テレビ業界の市場規模（販売額、販売台数等）の推移

市場規模（販売額、販売台数等）の推移

2004 2005 2006 2007 2008 2009

販売額：米国市場

(単位：百万ドル)

$1579 $3258 $8430 $14520 $17962 $18,363

(予想)

参考：

販売額（液晶テレビを含めたデジ

タルテレビ）

$12,300 $15,043 $23,696 $24,519 $25,931 $24,355

(予想)

参考：

販売額（アナログテレビ）

$3,459 $1,346 $142 NA NA NA

販売台数：米国市場(単位：千台)

2,000 10,300

24,000

30,000

(予想)

四半期の出荷台数：米国市場

(単位：千台)

Q1 5,100

Q4 7,500

Q1 6300

Q2 7,300

Q3 7,900

Q4 8,000

(予想)

出荷台数：北米市場

(単位：千台)

21,400 29,300

四半期の出荷台数：北米市場

(単位：千台)

Q3 638

Q1 650

Q1 3,700

Q2 4,200

Q3 5,600

Q4 7,900

Q1 5,700

Q2 7,500

Q3 8,000

Q4 8,100

Q1 6,300

Q4 9,300

(予想)

出典：

販売額：

商務省（Department of Commerce）:

http://search.census.gov/search?q=consumer+electronics&btnG=Go&entqr=0&output=xml_no_dtd&ud=1&ie=UTF

8&client=subsite&proxystylesheet=subsite&hq=inurl%3Awww.census.gov%2Fcompendia%2Fstatab%2F+-

www.census.gov%2Fcompendia%2Fstatab%2F2006+-

www.census.gov%2Fcompendia%2Fstatab%2F2007&subtitle=statab

注１：上記サイト中のエクセルの表、「US Consumer Electronics Sales and Forecasts by Product Category」の

table 995、999、1000、1004 の統計を採用した。Table によって同じ項目の数字が違っている場合は、より新しい

表と思われる 995 と 999の統計を採用した。

1表の空白部分は、今回の調査では当該資料が見つからなかった部分である。


http://www.census.gov/compendia/statab/2008/tables/08s1000.xls

販売台数：

注２：本調査では、液晶テレビの調査では最も充実している二つの調査会社、アイサプライとディスプレイサーチ

のサイトを中心に調べたが、ほとんどの統計が北米市場になっていたため、米国市場と共に、北米市場の項目を

設けた。なお、表の空白部分は本調査では見つからなかった部分である。

アイサプライ（iSuppli）：

http://www.isuppli.co.jp/pdf/IS06-PR058J24Aug.pdf

http://www.isuppli.co.jp/pdf/IS06-PR118J11May.pdf

http://www.isuppli.com/News/Pages/A-Very-Merry-Christmas-for-US-LCD-TV-Sales.aspx

http://www.isuppli.com/News/Pages/Samsung-Retakes-Leadership-in-US-LCD-TV-Market-in-the-Third-

Quarter.aspx

http://www.isuppli.com/News/Pages/Samsung-Cuts-Into-Vizio-s-Lead-in-U-S-LCD-TV-Market-in-Second-

Quarter.aspx

注３：上記二つのアイサプライの表で、2009 年第２四半期の出荷数が違っていたため、上の方のサイトの情報を

採用した。

トゥデイ（Today）:

http://today.msnbc.msn.com/id/33010449/ns/technology_and_science-tech_and_gadgets/

トワイス (Twice):

http://www.twice.com/article/247560-iSuppli_Samsung_Tops_In_4th_Quarter_LCD_TV_Share.php

ディスプレイサーチ（DisplaySearch）:

http://www.displaysearch.com/cps/rde/xchg/displaysearch/hs.xsl/090211_preliminary_q408_north_america_tv_re

sults_show_lcd_tv_shipments_declined_for_the_first_time.asp

http://www.displaysearch.com/cps/rde/xchg/displaysearch/hs.xsl/pr_2256.asp

http://www.displaysearch.com/cps/rde/xchg/displaysearch/hs.xsl/7034.asp

http://www.displaysearch.com/cps/rde/xchg/displaysearch/hs.xsl/Preliminary_Q308_North_America_TV_Results

_Show_12_percent_%20YY_Growth.asp

http://www.displaysearch.com/cps/rde/xchg/displaysearch/hs.xsl/pr_2297.asp

注４：本表の出荷台数は、アイサプライのサイトで得た情報を基本にしている。これは情報元によって数字が違

うため、できるだけソースを同じにしようとしたためである。（例えば、北米市場の 2007 年第 4 四半期の出荷台数

は、アイサプライが 790 万、ディスプレイサーチが 890 万、2008 年第４四半期は同じく 810 万と 870 万と、かなり

の違いがある）しかし、2004年第 3四半期、2008年第 2、第 3四半期は、アイサプライで見つからなかったため、

ディスプレイサーチの情報を、また、米国市場における販売台数は上記のトゥデイの数字を使用している。

市場規模予測

市場規模予想 2009 2010

販売額：米国市場

(単位：百万ドル)

$18,363

$18,248

出荷台数：米国市場

(単位：千台)

30,000

Q4 8,000

出荷台数：北米市場

(単位：千台)

Q4 9,300


出典：

販売額：商務省（Department of Commerce）:

http://search.census.gov/search?q=consumer+electronics&btnG=Go&entqr=0&output=xml_no_dtd&ud=1&ie=UTF

8&client=subsite&proxystylesheet=subsite&hq=inurl%3Awww.census.gov%2Fcompendia%2Fstatab%2F+-

www.census.gov%2Fcompendia%2Fstatab%2F2006+-

www.census.gov%2Fcompendia%2Fstatab%2F2007&subtitle=statab

2) 当該業界事業者数の推移

事業者数の推移（メーカー数）

2002 2007 2008 2009

58

（テレビ、ビデ

オ、ステレオ

等を製造して

いる従業員

100 人以上の

企業数）

35

（テレビ、ビデ

オ、ステレオ

等を製造して

いる従業員

100 人以上の

企業数）

NA 34

(2009 年現

在、液晶テレ

ビを製造販売

している企業

数)

出典：

2002年と 2007年：

米国勢調査局（U.S. Census Bureau）：

http://factfinder.census.gov/servlet/IBQTable?_bm=y&-fds_name=EC0700A1&-geo_id=&-_skip=300&-

ds_name=EC0731I1&-_lang=en

http://factfinder.census.gov/servlet/IBQTable?_bm=y&-fds_name=EC0200A1&-geo_id=&-_skip=300&-

ds_name=EC0231I3&-_lang=en

＊2008年の事業者数は本調査では見つからなかった。

2009年：

Ｃネット・レビュース (cnet reviews):

http://reviews.cnet.com/1770-5_7-

0.html?query=LCD+TV&searchtype=products&seeAll=1000036&filter=500961=113205|&tag=ltcol;narrow


店舗数の推移（家電販売店の推移）

参考：

2002

2007 2008 2009

電気製品、テレビ、その他の電子機器店 33,866 38,072

NA NA

ラジオ、テレビ、その他の電子機器店 23,536 28,786 NA NA


出典：

米国勢調査局（U.S. Census Bureau)：

http://factfinder.census.gov/servlet/IBQTable?_bm=y&-geo_id=&-ds_name=EC0744I1&-_lang=en

http://factfinder.census.gov/servlet/IBQTable?_bm=y&-geo_id=D&-ds_name=EC0244A1&-_lang=en

＊2008年と 2009年の店舗数は本調査では見つからなかった。


http://factfinder.census.gov/servlet/IBQTable?_bm=y&-geo_id=&-ds_name=EC0744I1&-_lang=en


主要企業の出荷台数とシェア（％）の推移

（2009年第２、第 3四半期は米国市場、それ以外は北米市場の数字である）

2006 2007 2008 2009

サムスン（Samsung）

Yr 2,760,000

Yr 5,714,000

Q1 445,683

Q2 476,210

Q3 716,800

Q4 1,121,800

Q1 780,900

Q4 1,668,600

Q2 1,443,347

Q3 1,319,472

Yr 15%

Yr 12.65%

Yr 19.5%

Q1 12.2%

Q2 11.4%

Q3 12.8%

Q4 14.2%

Q1 13.7%

Q2 21.1%

Q3 22.6%

Q4 20.6%

Q1 19.9%

Q2 19.9%

Q3 16.8%

ビジオ（Vizio）

Yr 2,628,000

Yr 3,362,000

Q1 343,704

Q2 606,402

Q3 728,000

Q4 979,600

Q1 758,100

Q3 658,997

Q4 1,116,428

Q1 1,351,860

Q2 1,486,865

Q3 1,233,078

Yr 12.33%

Yr 11.48%

Q1 9.4%

Q2 14.5%

Q3 13%

Q4 12.4%

Q1 13.3%

Q2 8.7%

Q3 10.1%

Q4 13.8%

Q1 21.6%

Q2 20.5%

Q3 15.7%

ソニー（Sony）

Yr 2,268,000

Yr 4,476,000

Q1 412,232

Q2 263,377

Q3 604,800

Q4 987,500

Q1 769,500

Q4 1,417,500

Q2 819,589

Q3 612,612

Yr 10.23%

Yr 15.28%

Q1 11.3%

Q2 6.3%

Q3 10.8%

Q4 12.5%

Q1 13.5%

Q2 13.5%

Q3 16.6%

Q4 17.5%

Q1 16.6%

Q2 11.3%

Q3 7.8 %

シャープ（Sharp）

Yr 2,152,000

Yr 2,630,000

Q1 431,171 Q1 495,900


Q2 392,955

Q3 672,000

Q4 655,700

Q4 712,800

Yr 10.35%

Yr 8.98%

Q1 10.8%

Q2 10.3%

Q3 12.0%

Q4 8.3%

Q1 8.7%

Q2 8.0%

Q3 10.4%

Q4 8.8%

Q1 9.4%

LGエレクトロニクス

(LG Electronics）

Yr 1,553,000

Yr 2,564,000

Q1 237,999

Q2 306,544

Q3 392,000

Q4 616,200

Q1 461,700

Q4 866,700

Q2 536,722

Q3 636,174

Yr 7.15%

Yr 8.75%

Q1 6.5%

Q2 7.3%

Q3 7%

Q4 7.8%

Q1 8.1%

Q2 7.1%

Q3 9.1%

Q4 10.7%

Q1 10.7%

Q2 7.4%

Q3 8.1 %

出典：

アイサプライ(iSuppli)：

http://www.isuppli.com/News/Pages/Samsung-Retakes-Leadership-in-US-LCD-TV-Market-in-the-Third-

Quarter.aspx

http://www.isuppli.com/News/Pages/Vizio-Takes-No-1-Position-in-North-American-LCD-TV-Shipments-in-

Q1.aspx

http://www.isuppli.co.jp/pdf/IS06-PR058J24Aug.pdf

http://www.isuppli.com/News/Pages/Samsung-Sony-take-leading-positions-in-North-American-market.aspx

http://www.isuppli.com/News/Pages/Vizio-Takes-No-1-Position-in-North-American-LCD-TV-Shipments-in-

Q1.aspx

http://www.isuppli.co.jp/pdf/IS06-PR118J11May.pdf

トゥワイス(Twice)：

http://www.twice.com/article/247560-iSuppli_Samsung_Tops_In_4th_Quarter_LCD_TV_Share.php

http://www.twice.com/article/390155-iSuppli_Samsung_Retook_Q3_LCD_TV_Shipment_Lead.php

共同通信 PRワイヤー：

http://prw.kyodonews.jp/open/release.do?r=200905122758

フリーライブラリー（The Free Library）

http://www.thefreelibrary.com/America%27s+Choice:+Samsung+Emerges+as+2006+Market+Leader,+Selling+the..

.-a0158300590

注５： 2007 年第３四半期と第 4 四半期の出荷台数、2008 年第 1 四半期と第４四半期の出荷台数、および、

2009 年第 2 四半期の出荷台数は、総出荷数とシェアのパーセンテージから計算した。また、表全体を通じて、年

間の出荷数およびシェアはそれぞれの四半期の数字から計算した。なお、表の空白部分は、本調査では見つか

らなかった部分である。


２．輸出入推移

1) 地域別輸出入実績推移（主要国）：液晶テレビ

輸出入額（単位：千ドル）

2006 2007 2008 2009

(1月～10月)

全世界

輸出

輸入 0 13,543,071 15,554,585 12,035,526

(参考：輸出) (0) (232,219) (213,550) (154,750)

メキシコ

輸出

輸入 0 9,575,367 11,122,541 8,147,874

(参考：輸出) (0) (31,385) (5,871) (5,400)

中国

輸出

輸入 0 3,144,850 4,030,660 3,610,205

(参考：輸出) (0) (8,858) (3,551) (1,370)

台湾

輸出

輸入 0 561,317 124,866 6,207

(参考：輸出) (0) (5,547) (2,534) (350)

タイ

輸出

輸入 0 160,953 209,100 236,174

(参考：輸出) (0) (269) (490) (76)

韓国

輸出

輸入 0 61,840 51,259 16,444

(参考：輸出) (0) (2,547) (1,667) (2,090)

日本

輸出

輸入 0 30,957 10,090 11,966

(参考：輸出) (0) (3,168) (975) (822)

出典：

米国際貿易委員会（United States International Trade Commission)

http://dataweb.usitc.gov/scripts/user_set.asp

注 6：統計は、上記のサイトにおいて、HTS コードの「LCD タイプ[直視型] テレビ、カラー、平面スクリーン、13.5

インチ以上のもの」で検索して得た数字である。

注 7: 液晶テレビの輸出額に関しては、本調査では見つからなかった。


注 8: 輸入額は、一般輸入（General Import）に含まれる貨物の CIF価格（Cost, Insurance, Freight を含めた価

格）の総額であり、関税は含まれていない。一般輸入とは、国内消費のために税関を通過した貨物、および、保

税倉庫や外国貿易地帯に運ばれた貨物の合計を指す。

注 9：液晶テレビのカテゴリーは 2007年に新設されたため、2006年の統計はない。

注 10: 参考のため、「衛星放送が受信できるテレビ」のアメリカからの輸出額をカッコで入れた。ちなみに 2008年

で輸出高が多いのは、上から順番に、カナダ(104,170)、べネズエラ(15,598)、デンマーク(8,408)、メキシコ(5,871)、

ドミニカ共和国(4,767)、コロンビア(4,064)、（単位：千ドル）である。

輸出入台数（単位：千台）

2006 2007 2008 2009

(1月～10月)

全世界

輸出

輸入 0 20,290 27,354 29,969

(参考：輸出) (0) (828) (686) (492)

メキシコ

輸出

輸入 0 10,962 15,159 14,913

(参考：輸出) (0) (130) (18) (13)

中国

輸出

輸入 0 8,120 11,225 13,499

(参考：輸出) (0) (37) (13) (5)

台湾

輸出

輸入 0 716 169 20

(参考：輸出) (0) (23) (8) (1)

タイ

輸出

輸入 0 341 668 1,465

(参考：輸出) (0) (0) (2) (0)

韓国

輸出

輸入 0 125 118 55

(参考：輸出) (0) (8) (6) (6)

日本

輸出

輸入 0 7 3 4

(参考：輸出) (0) (9) (2) (1)


出典：

米国際貿易委員会（United States International Trade Commission)

http://dataweb.usitc.gov/scripts/user_set.asp

注 11：統計は、上記のサイトにおいて、HTS コードの「LCD タイプ[直視型] テレビ、カラー、平面スクリーン、13.5

インチ以上のもの」で検索して得た数字である。

注 12：液晶テレビの輸出台数に関しては、本調査では見つからなかった。

注 13：輸入台数は、一般輸入（General Import）に含まれる貨物の総台数である。一般輸入とは、国内消費のた

めに税関を通過した貨物、および、保税倉庫や外国貿易地帯に運ばれた貨物の合計を指す。

注 14：液晶テレビのカテゴリーは 2007年に新設されたため、2006年の統計はない。

注 15：参考のため、「衛星放送が受信できるテレビ」のアメリカからの輸出台数をカッコで入れた。ちなみに

2008 年で輸出台数が多いのは、上から順番に、カナダ(408)、べネズエラ(37)、メキシコ(18)、パナマ(17)、中国

(13)、ドミニカ共和国(10)、(単位：千台）である。


３．主要企業

1) サムスン･エレクトロニクス・アメリカ（Samsung Electronics America, Inc.）

105 Challenger Rd.

Ridgefield Park, NJ 07660

TEL: 201-229-5000（代表番号）

www.samsungamerica.com

営業種目：

コンピューターから家電製品まで、幅広く電気･電子製品の生産および販売を行なっている。世界的に

大きなシェアを持つ製品も数多く、その中には、液晶テレビを含めたテレビ、液晶パネル、液晶モニター、

半導体、携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ホームシアター、プリンター、ハードディスク、携帯電

話などが含まれている。2008年には、21の製品で世界シェア１位を獲得している。

売上高：

1060億ドル（2008年度連結）

資本関係：

韓国のサムスン・エレクトロニクスの子会社として、1977 年に設立された。サムスン・テレコミュニケーショ

ンズ・アメリカ (Samsung Telecommunications America, LLC )、サムスン･エレクトロニクス･カナダ

(Samsung Electronics Canada, Inc.)、そしてサムスン･エレクトロニクス・メキシコ(Samsung Electronics

Mexico, SA De CV)の管理も担当している。

2) ビジオ (Visio, Inc.)

39 Tesla, Irvine, CA 92618

TEL: 888-849-4623(顧客向けフリーダイヤル)

www.vizio.com

営業種目：

電気製品の設計と販売のみを行ない、製造は他社に委託している。主要な製品は薄型テレビである。

2002 年の設立ながら、その安価でかつ品質の高い製品が評判を呼び、瞬く間に北米市場において大

きなシェアを持つに至り、2007 年には第２、第３四半期でシェア１位、2008 年はアメリカ市場でのシェア

3 位、また、2009 年第３四半期までのシェアでは、１位を確保している。１０年ぶりに、アメリカのテレビ市

場の主要分野のシェアで、トップ争いに加わっているアメリカブランドである。

売上高：

20億ドル（推定）

資本関係：

2005 年にカリフォルニア州に設立された。株式は非公開。株主には、台湾の液晶ディスプレーメーカで

あるアムトラン・テクノロジー（Amtran Technology Co., Ltd.／瑞軒科技）と、同じく台湾の電子機器製造

請負の最大手であるホン・ハイ･プレシジョン・インダストリー（Hon Hai Precision Industry Co., Ltd／鴻

海精密工業）が入っている。この 2 社はパーツの調達や製造、物流の面でも全面協力しており、また製


品の生産は主にアムトランが行なっている。アメリカのベンチャー企業ではあるが、実質的には在米台

湾人が経営し、台湾の企業が資本を提供し、製造を担っている。

3) ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカ（Sony Corporation of America）

550 Madison Ave.

New York, NY 10022

TEL: 888-476-6972 (顧客向けフリーダイヤル)

www.sony.com

営業種目：

電気・電子製品（テレビ、ＤＶＤ、ＭＰ３プレーヤー、ＣＤプレーヤー、デジタルカメラ、コンピューター、Ｐ

ＤＡ、他）や、ゲーム機プレイステーションの製造販売を行ない、かつ映画、音楽、テレビ番組の制作、

オンラインゲームの提供など、娯楽分野において、ハード、ソフト両面から製品を提供し、幅広い営業を

行なっている。

売上高：

789億ドル（2008年度連結）

資本関係：

日本のソニー株式会社の子会社。ソニー・ミュージック・エンタテインメント (Sony Music Entertainment)

は、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカの完全な子会社である。

4) シャープ・エレクトロニクス・コーポレーション (Sharp Electronics Corporation)

1 Sharp Plaza

Mahwah, NJ 07430

TEL:800-237-4277（顧客向けフリーダイヤル）

www.sharpusa.com

営業種目：

電気・電子製品（家電、コンピューター、ＤＶＤプレーヤー、携帯電話、電子辞書、ゲーム機、他）を幅広

く生産販売している。特に、液晶テレビ、液晶モニターなど、液晶の技術を使った製品で世界に名前を

知られている。

売上高：

283億円（2008年度連結）

資本関係：

日本のシャープ株式会社の子会社。


http://www.sharpusa.com/

5) ＬＧ・エレクトロニクス・ＵＳＡ (LG Electronics USA)

1000 Sylvan Avenue

Englewood Cliffs, NJ 07632-3318

ＴＥＬ：201-816-2000（代表番号）

www.lge.com/us

営業種目：

家電や電子製品、携帯電話を製造販売している。特に液晶テレビを含めたテレビ、液晶モニター、エア

コンのシェアは高い。テレビでは世界シェア２位、携帯電話でも世界シェアは３位である。

売上高：

４64億ドル（2008年度連結）

資本関係：

韓国の LGエレクトロニクスの子会社。


４．業界団体（主要業界団体）

1) LCD TV アソシエーション (LCD TV Association )

16055 SW Walker Road Suite 264

Beaverton, OR 97006

TEL: 215-206-6506

[email protected]

www.lcdtvassociation.org

＊液晶テレビに特化した団体だが、参加企業は尐なく、液晶テレビの生産会社はＬＧエレクトロニクスと

ビジオが参加しているのみである。

2) コンシューマー・エレクトロニクス・アソシエーション（CEA/The Consumer Electronics Association）

1919 S. Eads St.

Arlington, VA 22202

TEL: 866-858-1555（消費者向けフリーダイヤル）

[email protected]

www.ce.org

＊消費者向け技術業界に属する米国の 2000 以上の企業が所属している。液晶テレビの主要メーカ

ーも全社、メンバーに入っている。


５．業界動向、業界構造、市場展望

業界動向および市場展望

現在の液晶テレビ業界が抱える最大の問題は、製品の低価格化による利益率の低下である。高価な液

晶テレビの市場に、低価格で殴り込みをかけたビジオが、市場でのシェア１位を奪ったのは、2007 年第

２四半期だった。その後、それまでシェアトップであったサムスンを始めとして、ソニー、シャープ、ＬＧ、

東芝といったブランドメーカーが続々と低価格競争に加わった。

2003 年から 2004 年における第一世代の液晶テレビは 32 インチで 3000 ドルだった。それが、2009 年

１２月現在で、平均販売価格は、３２インチでは 2006年の 1182 ドルから 600 ドルへ、２３インチで 752 ド

ルから 451 ドルにまで下がっている。2009 年のブラックフライデー（11 月の感謝祭後に小売店がもうけ

る安売り日）では、最低価格はなんと 32 インチで 300 ドル、42 インチで 500 ドルまでいった。景気後退

を受けて、消費者が低価格の下位機種を選ぶ傾向にあることも、メーカーを圧迫している。このような厳

しい状況の中で、ソニーは 2010 年 3 月を目途に、アメリカ唯一の生産拠点であったピッツバーグ工場

を閉鎖し、北米向けの生産はメキシコに集中させる決定をしている。

利益率低下に苦しむメーカーによって現在注目されている次世代のテレビが、３Ｄ液晶テレビと、ＬＥＤ

（発光ダイオード）バックライト式液晶テレビ（以降、ＬＥＤ液晶テレビ）である。今までの液晶テレビは、薄

型化、大型化を図るのみで、他社との差別化が難しく、価格競争へとなだれ込んでいたが、今後、業界

の製品は、低価格の液晶テレビとこれらの高位機種に分化していくと予想されている。

2010 年には３Ｄ液晶テレビの時代が幕を開けると言われている。最も最前線に立っているメーカーは世

界第 2 位のテレビメーカーＬＧだ。すでに発表している 47 インチの３Ｄテレビに加えて、フルラインナッ

プを 2010 年前半には発表するとしている。これに続いているのが、サムスン、ソニーである。３Ｄテレビ

の場合は、そのテレビを使って３Ｄの作品を観たり、ゲームができたりしなければ意味がないが、ブルー

レイディスクの３Ｄ化にあたっての新規格が 2009 年 12 月に決定されたこともあり、今後、ソフト（コンテン

ツ）とハード（３Ｄテレビ）の両面からの商品化が期待されている。劇場映画の３Ｄ化が世界で最も進んで

いるアメリカでは、消費者の３Ｄ技術に対する関心も高く、３Ｄ液晶テレビの販売はアメリカ市場で最も早

く展開されると予想されている。

ＬＥＤ液晶テレビに関しては、最も強力にマーケティングし消費者の手が届く値段で製品を提供している

メーカーは、サムスンだ。2009年 10月には、55 インチのＬＥＤ液晶テレビを、従来のＣＣＦＬ（冷陰極

菅）を使った同サイズの製品よりも、わずか 325 ドル高いだけの 2625 ドルという値段で売り出して注目を

集めた。ＬＥＤ液晶テレビ全体の出荷数は、2009 年第３四半期で液晶テレビ全体の出荷数の 3.7％に

過ぎないものの、第２四半期の 2.1％から大幅に上昇しており、今後の売れ行きに期待がかかっている。

2009 年半ばに、40～42 インチのＬＥＤ液晶テレビの平均価格が 2000 ドルを切ったことが、売れ行きを

押し上げている原因と考えられている。2009 年第４四半期には、ＬＧやビジオといったメーカーもマーケ

ティングに力を注ぎ始めた。ＬＥＤ液晶テレビは、消費電力が尐なく、また環境汚染につながる物質が尐

ないため、グリーンな製品として消費者の関心を集めている点でも、今後に期待がかかっている。


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