鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

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在宅医療に必要とされる チーム医療の在り方 医療法人社団プラタナス 桜新町アーバンクリニック 院長 遠矢 純一郎 鹿児島薬剤師会 2015.02.21

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在宅医療に必要とされる チーム医療の在り方

医療法人社団プラタナス 桜新町アーバンクリニック 院長 遠矢 純一郎

鹿児島薬剤師会 2015.02.21

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多死社会、、、40万人の方の「死に場所」が足らない

0

200,000

400,000

600,000

800,000

1,000,000

1,200,000

1,400,000

1,600,000

1,800,000

不明

その他

自宅

老人ホーム

介護老人保健施設

診療所

病院

助産所

病院

自宅

41万人

(資料)厚労省「人口動態推計」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(H24年推計)出生中位死亡中位推計」

推測

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「がん」による死亡者は30%、高齢化に伴い今後更に増加

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200,000

400,000

600,000

800,000

1,000,000

1,200,000

1,400,000

1,600,000

1,800,000

がんによる

死亡者数

がん以外の

死亡者数

(資料) 2013年までは人口動態統計(厚生労働省大臣官房統計情報部編)、2014年以降は厚生労働省「人口動態推計」、

国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(H24年推計)出生中位死亡中位推計」、2014年以降の死亡場所は、2013年の値を据え置き

がん死亡者36万人 2025年は50万人に

3

推測

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緩和ケア病棟のキャパシティ

(資料) 緩和ケア病棟の動向と現状(東北大学大学院 佐藤 一樹)

3% 3% 4% 4% 5% 5% 6% 7% 7% 7%

91% 90% 89% 89% 89% 88% 87% 85% 84% 84%

6% 6% 6% 6% 6% 6% 6% 7% 7% 7%

1% 1% 1% 1% 1% 1% 1% 1% 1% 1%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009

がん患者の死亡場所

緩和ケア病棟 約2.5万人

病院・診療所 約30万人

自宅 約2.5万人

4

介護施設

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「あふれ出し」40万人の殆どは「がん」?

がん死亡 約50万人

(資料)厚労省「人口動態推計」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(H24年推計)出生中位死亡中位推計」

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200,000

400,000

600,000

800,000

1,000,000

1,200,000

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1,600,000

1,800,0001

95

1

19

55

19

60

19

65

19

70

19

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00

20

05

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10

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20

20

25

20

30

20

35

20

40

不明

その他

自宅

老人ホーム

介護老人保健施設

診療所

病院

助産所

病院

自宅

41万人

推測

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ヘルスケアニーズの パラダイムシフト

この半世紀で人口の高齢化により、

慢性病を複数抱えながら生活する方が増えた

感染症や外傷など 急性期ケア中心

長期的・普遍的 継続的ケア中心

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医療の目標の変化

治癒 QOL

医学モデル => 生活モデル

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医学モデル (病院医療)

生活モデル (地域包括ケア)

目的・目標 病気の治癒・救命 QOLの向上

ターゲット 病気 ひと

場所 病院・施設 自宅・地域社会

チーム 医療従事者 多職種ネットワーク

指示形式 命令 協力

広井良典「ケア学」より一部改変

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がん患者

「がん」と「非がん」との在宅医療の差

(資料)桜新町アーバンクリニックのがん患者(n=49)、非がん患者(n=32)の診療実績より(2011.5~2013.2)

9

非がん患者

コール 4回+ 訪問 6回+

コール 1回+ 訪問 2回+

1ヶ月の診療回数(患者1名あたり)

夜間対応

頻回訪問 夜間対応も多い

訪問・夜間対応 ともに少ない

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「地域包括ケア」を支える「在宅療養支援診療所」

在宅療養支援診療所年別届出数

(資料)保険局医療課調べ(2012年7月1日時点)、日本医師会総合政策研究機構「2012年度診療報酬改定についての調査結果報告」

*年平均成長率: 6.49%

診療所の 14%弱

10

(患者数)

地域包括ケアの要素

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「在宅療養支援診療所」の課題

(資料)保険局医療課調べ(2012年7月1日時点)、日本医師会総合政策研究機構「2012年度診療報酬改定についての調査結果報告」

11

在支診の患者数

84%が 患者数 0~19名

届出のみ 10%

1-19人 74%

20-49人 4%

50-99人 4%

100-299人 5%

300人以上 3%

届出のみ 10%

自宅看取

りなし 33% 自宅看取

り1名以上

(患者数0-

19人) 41%

自宅看取

り1名以上

(患者数20

人-) 16%

在支診の自宅看取り数

43%が 看取り実績なし

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診療報酬による経済誘導の限界:外来との収入比較

5,000円×56名

=280,000円

(資料)当社調査

外来クリニック 在宅クリニック

平均単価 患者数

35,000円×8名

=280,000円

平均単価 患者数

在宅8名 =外来56名

12

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非常に負担 12%

負担である 38%

あまり負担

ではない 36%

まったく負担

ではない 2% どちらともい

えない 12%

非常に負担 20%

負担である 34%

あまり負担

ではない 36%

まったく負担

ではない 0%

どちらともい

えない 10%

(資料) 「在支診・病の緊急コール・往診体制等に関する調査」 (2013.6 メディヴァ調査)

24時間電話対応 24時間往診対応

54%が負担感 50%が負担感

半数以上の在支診が24時間対応に負担を感じている

13

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医師の年齢構成(病院 vs 診療所)

43.7

58.7

30

35

40

45

50

55

60

65

19

82

19

84

19

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19

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20

00

20

02

20

04

20

06

20

08

20

10

20

12

診療所の医師

病院の医師

平均年齢の推移

14%

0%

32%

5%

25%

21%

18%

32%

8%

23%

4%

19%

病院 診療所

医師の平均年齢

29才以下

30-39才

40-49才

50-59才

60-69才

70才以上

(資料)平成24年(2012年)医師・歯科医師・薬剤師調査の概況

14

診療所 平均59才

病院 平均44才

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地域のいろんな職種がチームを組んで 在宅での生活や介護、医療を支えている

介護施設

ホームヘルパー

ケアマネージャー 在宅医

訪問看護師

訪問リハビリ

訪問薬剤師

在宅医療における地域連携

病院

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在 宅 医 療

救急

0~100歳

緩和ケア

がん・脳血管 認知症・難病

多職種 連携 看取り

アウェイ

グループ診療

情報共有

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• 入院や通院ができない方

• ご自宅での医療を必要とされる方

• 脳梗塞後に身体機能が低下した方

• 慢性的に痛みに悩まされる方

• 排尿や排泄、呼吸等の医療的管理を

必要とされる方

• 最晩年をご自宅で過ごされたい方

• 在宅ホスピスケアを希望される方

在宅医療 適応となる方

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がん

38%

認知症

18%

心疾患

11%

脳血管疾患

8%

呼吸器疾患

7%

神経系の疾患

3%

整形外科疾患

4% その他

11%

新規患者の疾患別患者割合

2013.8~2014.7 (n=278)

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費用について(1ヶ月当たり)

対象 負担割合 標準負担額* 負担額上限

高齢者 1割 約6,500円 12,000円

3割 約20,000円 44,400円

一般 3割 約20,000円 高額医療費による返還

* 標準負担額は月2回訪問および24時間緊急体制に対する

1ヶ月あたりの負担金額。院外処方となるので、薬剤費は別途必要。

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在宅移行までの過程

家族との導入面接

家族が現状をどう理解しているのか、どのような希望を持っているのか

在宅療養の目的や治療・ケアの方針について共通認識を持つ

在宅での療養環境や家庭の事情についての確認

退院前連携カンファレンスにおいて確認すべきことがら

患者本人が病状をどう理解しているのか、どのような希望を持っているのか

今後の治療方針を確認する

病院・在宅医の役割分担について確認する

治療やケアの内容を吟味し在宅で継続可能な形にアレンジする

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退院前カンファレンスの重要性

病状や治療内容、予後の把握

本人・家族の理解と意向の聴取

在宅移行を実現するための治療やケアの調整

病院医や地域ケア担当者との役割分担

退院調整看護師

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一日何度も訪問が必要な治療やケアがある

病状と家族介護力に大きな不均衡がある

患者や家族の病院依存が強い

病状説明や治療方針の告知が不明確

「体調が回復したら、また治療しましょう」という甘い誘惑

患者の病状やADL、予後認識が見えない情報提供書

在宅で対応しにくいケース

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在宅療養の開始と継続

初回訪問

本人の身体状況や病状の把握

患者を取り巻く療養環境アセスメント

ご家族の介護負担、介護サービスの利用状況の確認

前医からの診断以外に潜んでいる病態や複数医療機関からの治療や処方薬剤への包括的検討

安定期

「生命」を支える訪問診療とともに、その度台となる「生活」を支えることが在宅ケア

安定した生命・生活のためには、以下の6つの視点が重要

食事、排泄、睡眠、移動、清潔、喜び

家族の介護負担(肉体的精神的経済的)に留意し、必要に応じてレスパイトケアを図る

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在宅療養を支えるメンバー(ケアマネ、在宅医、訪問看護師、訪問リハビリ、介護ヘルパー、福祉用具業者など)が集まり、本人やご家族とともに今後のケアの方針を考える

在宅医療・介護 担当者会議

ケアマネージャー

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在宅療養中の急性増悪

急性増悪期

今後の病態変化や合併症、事故が起こりうるのか、どんな場合に医療者に報告すべきなのかを、日頃から患者家族に指導する

予見されるトラブル(感染症やカテーテルの事故抜去など)に対して、臨時薬や交換用のカテーテルを常備する

「なんとなくおかしい、元気がない」のとらえ方と臨床判断

重要なのは「肺炎か、感冒か」ではなく、「その気道感染が、生命や生活を支えるに当たってどの程度支障を来すのか?」ということ

入院=よりよい治療ではない。せん妄、寝たきり、尿道カテ留置、点滴、褥瘡形成、転倒骨折など生活環境を変えることのリスクも考慮し、入院に移行するかの大局的な判断が重要

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在宅における急性期治療

肺炎

在宅 入院

治癒 死亡 自宅退院 転院

施設入居 死亡

364件 56件 308件

251件/82% 37件/12% 23件/30% 27件/36% 26件/34%

76件 20件 20件/6%

肺炎は在宅治療の方が、ADLも落とさず治癒率が高い 入院での治療は、治癒しても半数は自宅に戻れず、転院や施設入居となる その理由として、 ・在宅の方が初動治療が早いこと ・自宅でも点滴、吸たん、ネブライザーなど病院と変わらぬ処置が可能なこと ・家族による密度の高いケアが出来ること ・これまでの生活動作が継続されること などが挙げられる

在宅療養中に肺炎に罹患

Page 27: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

容体悪化時の対応(在宅医・訪問看護)

悪化!

訪問看護

在宅医

在宅療養

特別訪問看護 (医療保険)

特別訪問 看護指示書 の交付

ケアプランに 基づく訪問看護 (介護保険)

定期往診 (医療保険)

臨時往診 (医療保険)

回復

Page 28: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

「入院・外来・在宅医療について(総論)」 厚労省、H23年

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• 在宅では出来ない専門治療による改善が期待できると見込める方

• 在宅でも回復の可能性があるが、ご自宅での介護力が乏しく、在宅治療が困難な方

• 最終末期は病院で看取って欲しいという希望の方

• 介護者負担軽減が目的だが、医療度合いが高いため、介護施設での受け入れが困難

在宅医から病院に紹介する理由

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終末期の在宅ケア 終末期

患者や病態毎に終末期の迎え方は異なる。治療手段も限られてくる中、症状緩和に徹しながら、看取りに至るまでを支える

長い経過からの終末期の場合、医療者と患者家族の関係性が十分にあり「自宅での看取りの受け入れ」が出来ている事が多い

がん終末期で看取りを見据えた在宅療養導入の場合、患者家族は失望感や不安感が大きい上、短期間に信頼関係を構築せねばならない難しさがある

全身衰弱とともにADLの低下やケアが24時間に及ぶため、家族の介護負担軽減に配慮する。

病状不安定さから、レスパイトや症状緩和のための入院を急性期病院にお願いせざるを得ない状況も少なくない

多様な住まい(自宅、介護施設、ケア付き住居など)と連携して看取りを支える。

チームケアによる24時間の安心を提供する。訪問看護が在宅ケアの根幹を支えている。

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地域連携へのICT活用

Page 32: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

地域連携で共有すべき情報とは

病院-診療所間における連携

基本情報

生活情報 介護状況

身体状況 治療情報 サービス提供者情報

バイタル 診療・ケア記録

入院退院時や在宅移行時に必要な情報

診療サマリーがあれば良い

在宅での医療・介護中に発生する情報

地域の医療看護介護の担当者間における連携

日々の診療・ケア記録の共有が必要

日々の診療・ケア記録の共有が必要

日々の診療・ケア記録の共有が必要

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Page 33: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

在宅医療の課題 地域連携の難しさ

多職種多事業所間での情報共有

医療・介護間の言語の違い

治療やケアの目標が見えにくい

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Page 34: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

在宅医療・介護間の情報共有の現状

患者宅にある連絡ノート FAXや郵便によるやりとり

• 患者宅でしか見ることが出来ない • 記録の二度手間、情報の統一性が無い • 情報の二次活用が出来ない

紙情報

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Page 35: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

本人・ご家族

訪問看護師

訪問薬剤師 救急・病院

ケアマネージャー

介護ヘルパー 在宅医

介護施設

クラウド型地域連携システム

EIR

Page 36: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

(株)EIR

Doctor:ではモルヒネを経口から持続注射に切り替えましょう。投与量の設定と必要な機材の調達をお願いします

Pharmacist: 承知しました。さっそく点滴ポンプのレンタルを手配します。投与量は20mg/hrでよいでしょう。

Nurse:ここ数日、ガンによる痛みが悪化しています。現在のモルヒネ量ではまだ緩和されていないようです

Home helper:いつから変更になりますか?注意すべきことはなんでしょうか?

クラウド型地域連携システム EIR

Page 37: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

クラウド型地域連携システム「EIR」 の特徴

- 医療・介護の多職種が 等しく記入

- 記録に画像やファイルを添付可能

- 治療・ケア進捗管理

- 訪看指示書・報告書など書類作成 機能

- SNS・スケジュール機能

- 安価な利用料

家族

薬剤師

医師

看護師

ヘルパー

治療・ケアのプロジェクト管理

©エイル社

Page 38: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

「EIR」 携帯電話やiPhone(アプリ版)でも利用可

クラウド型地域連携システム EIR www.eir-note.com

iPhone版、Android版あり 38

Page 39: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

EIR(エイル) クラウド型地域連携システム

• 医療・介護の多職種が等しく記入

• 画像やファイルを添付可能

• 訪看指示書・報告書など書類作成

• 電子カルテや薬情システムなど、

他のシステムとの接続可能

• 患者ごとにカンファが出来るSNS機能

• 安価な利用料

– ・ 初期費用 15万円

・ 月額500円/1患者毎

・ 連携先は無料で利用出来る

地域連携における情報共有をスムーズに。

Page 40: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

様々な情報システムとの連携

GooCo

電子薬歴システム グッドサイクルシステムズ社

地域連携システム EIR

Medical Care Station

医療介護専用SNS 日本エンブレース社

モバカルネット;電子カルテ NTTエレクトロニクステクノ社

Page 41: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

利用して

いる 16%

今すぐ

利用した

い 1%

条件が

揃えば

利用した

い 54%

利用した

くない 3%

分からな

い 26%

情報システムを利用する意向は

ありますか?

*) 厚生労働省 平成24年度老人保健健康増進等事業 在宅医療と介護の連携のための情報システムの共通基盤のあり方に関する調査研究事業 情報システムの利用状況、情報システムに対する利用の意向、参照

70%が利用したい

と思っている

医療介護連携システムに関するアンケート**

“EIR”による情報共有を実践し、

在宅医、訪問看護師、薬剤師が感じた変化**

**)EIR使用感インタビューより

在宅医

訪問看護師

在宅医と同じ言葉で説明

いつでもどこでもアクセス

文書化された指示

看護記録から転載

薬剤師

患者情報をいつでも閲覧

診療録から病状把握が可能

写真付きの報告

チームで支えている意識

在宅患者の紹介が増えた

Page 42: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

在宅ケアチームにおける 情報共有がもたらす効果

• チーム力の強化

• フラットな関係性

• 自律性の育成

• ケアの質が向上

• 教育的効果

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Page 43: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

地域作り活動の重要性 ICTの前にまずヒューマンネットワークありき

Page 44: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

LINEによる気軽なコミュニケーション

Page 45: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

地域連携のICT導入へのステップ

日常的な医療介護 の連携

地域内の ヒューマン ネットワーク

記録の電子化

院内・院外 の情報 一元化

ICTシステムを 利用した連携

院内のシステム構築 地域連携体制の構築

Page 46: 鹿児島市薬剤師会 スライド資料 20150221

まず、一人の人間として関わろう

現場の問題を共有しよう(単一職種では限界)

自分の専門性が、地域の中でどのように機能すべきか

相手の専門性が活かされるために、どうあればいいか

「連携」は人間関係作り。組織や機関の話ではなく、 個人と個人が結びつき、質を高めていくこと

活動の基本理念は、「患者中心」の「まちづくり」

「患者や家族」はこの連携をどう受け止めているか

在宅医療における地域多職種連携とは

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訪問診療クリニックにおける薬剤師 同行業務から考えるチーム医療の可能性

47

鹿児島市薬剤師会学術講演会

2015.2.21

医療法人社団プラタナス 桜新町アーバンクリニック 薬剤師 大須賀 悠子

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自己紹介

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学歴 H17 東邦大学薬学部 卒業 H19 東邦大学大学院 薬学研究科修了 経歴 -社会医療法人財団 埼玉石心会病院 (総合病院) コメディカル部薬剤室勤務 -SL Pharmacy(エスエルファーマシー) (調剤薬局) 調剤部勤務 -National Cornerstone Healthcare Services(米国の専門薬局) の日本進出 プロジェクトに関わる。

プロジェクトの一環として桜新町アーバンクリニック在宅医療部に出向。 在宅専門クリニックにおける薬剤師業務の開拓と実践に携わり、現在は 院内薬剤師として専任勤務。

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桜新町UC

桜新町アーバンクリニック在宅医療部

• 東京都世田谷区 • 医師:常勤6名 非常勤3名 • 看護師:常勤9名 • 薬剤師:常勤1名(H25.2~) • 一般在宅患者数 350名

がん

41%

脳血管

疾患

11%

老衰

13% 神経

疾患

2%

認知症

10%

呼吸器

疾患

1%

心疾患

6% その他

16%

桜新町アーバンクリニック

2011.6 ~2012.3 (n=86)

新患の疾患別割合

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地域を病院にするということ

50

介護施設

ホームヘルパー

ケアマネージャー

在宅医

訪問看護師

訪問リハビリ

訪問薬剤師

安心して信頼し合える関係

患者さんご家族

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薬剤師の往診同行

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当院院内薬剤師と院外薬剤師の役割の違い

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院内同行薬剤師 院外訪問薬剤師

調剤 なし あり

訪問形態 在宅医と同行 処方箋に関係なく

単独訪問 処方箋が出たとき

薬剤情報把握 電子カルテ 前医からの診療情報 各連携先からの報告書

患者、家族から 診療所からの情報 (訪問時に間に合わないことも)

処方作成支援 医師が処方する場に立ち会い、直接助言

医師からの問い合わせがあったとき

疑義照会 医師の処方意図を理解し、 処方前に確認

処方箋の不備や患者さんからの求めに応じて確認

残薬チェック 処方前 処方後(訪問時)

⇒ 診療現場での薬学的アセスメント による処方支援が可能

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在宅医療におけるお薬の問題

残薬管理と服薬管理

高齢者におけるコンプライアンス

用量と副作用

薬学的アセスメントと処方提案

麻薬処方、点滴処方

緊急対応、臨時薬

院外薬局との連携

薬剤師が関与する必要のあるところは かなり多そう!!

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退院前カンファ

現在の病状と今後起こりうる症状の把握

使用している(もしくは今後する可能性のある)

薬剤の把握

薬剤、医療機器手配

地域リソースの紹介(訪問服薬指導導入検討)

何よりも患者さんのお顔を拝見し、安心してもらう

ことが重要

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実際の症例

• 60代男性 • 下行結腸がん 転移性胃がん

• イレウスによる頻回な嘔吐 • 疼痛なし • 延命は希望しないが出来る治療はしたい

• ADL自立 • 家族構成 妻(同居) 娘(別居) • 妻は退職予定 • 介護申請の必要性は感じていない

• 緊急時は救急搬送希望 • 在宅医には日常の諸症状のサポートを希望

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病院側からのオーダー

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サンドスタチン 腎ろう

IVH持続皮下(24時間)

• CADDレガシーポンプ2個手配 • 患者さんが必要じゃないというので介護保険申請なし • サブイレウスなので禁食 • マーゲンチューブも考慮

ケモの副作用のしびれあり

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出来るだけ負担の少なくなるような処方内容に

今後の病状の変化

⇒モルヒネ注なども使用?最悪の場合ポンプを三つ使用?

診療報酬の問題;当院の持ち出し

患者さんの負担増大→介護保険申請は絶対必要!!

サンドスタチンと混注できそうなIVH製剤のデータ洗い出し

⇒混注OKなもの発見!

病院主治医と薬剤部に電話し処方変更依頼

薬剤発注、ポンプ手配

⇒当院で借りたポンプを病院に持っていき、入院中に

練習してもらう。その機種を使えるようになっていることが大切

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退院後の管理方法は病院医と調整を…

「病院で***を行っていますが、

在宅で管理出来ますか?」

病院は医療者の立場からの管理方法選択が多い

在宅はいかにシンプルに管理出来るか

その患者・家族の対応力を踏まえて

いかに負担を減らすかの視点が重要

病診の相互調整も必要

薬剤師介入による問題解決の可能性

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どんな人だったらおうちに帰れるか

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在宅医療

もう少し良くなったら帰りたい? 入院していたほうが安心?

こんな状態では「家では無理」?

どんな段階でも家で無理とは限らない

患者の病状×家族の対応力×(在宅医の能力+地域のケア力)

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実際の仕事:初回訪問

残薬確認

副作用歴、飲みにくい剤形などの聴取

持続可能な処方設計の援助

サービス導入具合確認 ケアマネとの協働

訪問看護師への配薬状況確認

(薬剤師が関わっていないと看護師さんの仕事が増加)

訪問薬剤師導入

かかりつけ薬局との情報連携

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• 役割分担による診療業務の効率化と質的向上

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服薬状況レポート:新患訪問 ○山○男 79歳 M

上行結腸癌術後、多発肝転移、腹膜播種、がん性疼痛

経緯:

H19/11 上行結腸癌に対し手術施行。肝メタ。H22/12, H23/3にも手術施行。化学療法を行なっていたが、肝機能障害悪化により中止。H24秋ごろ1ヶ月ほどTS-1内服。副作用(腎機能悪化、胃痛等)により中止、以降ケモは中止。

同時期、帯状疱疹を発症。桜新町ペインクリニックでフォロー。

H25/5 腹腔内動脈周囲の再発巣認め癌性疼痛としてオピオイド開始。今後を考え訪問診療を希望、開始となった。

服薬状況: ご本人管理。ヒート調剤。

オキシコンチン(5)定期服用で日中の疼痛管理は良好だが、夜間痛くなるのを不安に感じオキノームを予防的に2-3回ほど飲まれている。自己調節し、オキシコンチン2錠2×でも日中の痛みは特に感じなかったとのこと。今回より朝1錠、夕2錠に変更となる。薬に関しては知識もお持ちであり、体調が良くなると減量するなどご自身で調節して飲んでしまうことも多々あったとのことで、特にオキシコンチンは定時に飲むように指導されている。

薬の数が多いことについて、薬が体に与える悪さについて心配されている。現在飲んでいる薬は今のところ必要なので、服薬を続けていただき、今後様子を見て増減を検討すると医師より説明あり。

オピオイド内服しており、排便コントロール必要。便秘気味とのこと。プルゼニド2錠2×朝寝る前での処方あり。

本日より1日1回寝る前2錠へ変更となる。効果がない場合は増量もしくは変更検討。吐き気や傾眠傾向などは聞かれず。

食欲不振は顕著で、フルーツくらいしか食べられないとのこと。

今回プレドニン開始し、また甘いものもお好きとのことでエンシュアもお出しした。今後の経過を観察。

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薬局: ○○薬局。訪問服薬指導

他院からの処方: 特になし

併用禁忌薬等: 特になし

副作用歴: TS-1で腎機能悪化。胃痛

<2013年●月●日現在の投薬状況>

定期処方 全てヒート調剤

◎◎病院外科 退院処方 21日分

オキシコンチン(5) 4錠2×⇒3錠×2 朝1夕2 /残68錠

オキノーム(5) 痛い時 /残75包

カロナール(200) 6錠3× /残119錠

ノバミン(5) 3錠3× /残68錠

タケプロンOD(15) 1錠1× 朝食後 /残19錠

◎◎病院泌尿器科 退院処方 56日分

ウブレチド(5) 0.5錠1×夕食後 /残21回分

ハルナールD(0.2) 1錠1×朝食後 /残24錠

ラックビー微粒N 3g3× /残29P

新規処方:食欲不振に

エンシュア・リキッド 1日1-2本 7本

プレドニン(5) 2錠1×朝食後 7日分

-------------------------------

初回往診 医師 遠矢(主)、看護師 尾山、薬剤師 大須賀

相談員 染野

以上 大須賀悠子

残薬管理

これまでの病歴、薬歴、副作用歴

新規処方の経緯 副作用等注意喚起

禁忌、副作用管理

薬識、受け入れチェック

薬局。薬受取方法

処方以外の手持ち薬の整理

服薬コンプライアンス

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定期訪問

残薬確認 (訪問薬剤師さんの報告書等確認)

処方支援

症状、血液検査等の結果確認

薬剤調整検討

在庫確認、処方箋FAX事前送信

緩和ケア

オピオイド用量検討

医療機器手配

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患者さんの症状や生活ぶりに即した服薬指導

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服薬コンプライアンスを高めるための工夫

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ボナロンファミリー ボナロン錠5mg ボナロン錠35mg ボナロン点滴静注900㎍ ボナロンゼリー35mg

毎日飲む製剤 週1回飲む製剤 月1回点滴する製剤 週1回飲む製剤

毎起床時

コップ1杯の水

毎週起床時

コップ1杯の水

4週に1回

点滴注射

毎週起床時

コップ1杯の水

毎日飲みたい人 週に1回がいい人 飲み薬が嫌な人

注射がいい人

週に1回がいい人

飲み薬が多い人

スルッと飲める

ボナロンはあらゆる患者様に最適な剤形をご提供いたします。

ボナロンだけ!

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帝人ファーマは2月16日、徐放性去痰薬ムコソルバンL錠45mg

(一般名:アンブロキソール塩酸塩)の承認を取得したと発表した。

これまで1日1回服用の徐放性カプセル剤を販売しているが、今回

承認を受けた錠剤は直径7.5mmと、カプセル剤の長さの半分以下。

去痰剤は他剤と併用する機

会が多く、より小さい剤形が

求められていたため小型化

製剤を開発。併用時の服用

負担の軽減を期待する。

薬価収載を経て夏ごろの

発売を予定している。

帝人ファーマ 徐放性去痰薬ムコソルバンL 小型錠剤の承認取得 併用の服用負担軽減

2015/02/17ミクスオンラインより

ムコソルバン® ムコソルバン® Lカプセル(左) L錠(右)

帝人ファーマ(株)プレスリリースより http://www.teijin-pharma.co.jp/information/2015/20150216.html

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薬学アセスメントに基づく医師への処方提案

服薬状況レポートにより、薬歴や現在の投薬内容の報告

定期往診同行

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症例

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87歳男性、独居

小細胞肺がん 転移性肝がん COPD

服薬状況: ご家族管理 院外薬局にご家族が取りに行っていた。

オピオイドの初回服薬時に嘔気。以後の服薬を拒否された経緯あり。

その後服薬再開→貼付剤→持続皮下注へ

診療体制:週3-4回訪問診療 複数の医師が関わる

看護、介護体制:ご家族が介護のために患者宅に泊まり込み。

ヘルパー、訪問看護導入

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家族との関わり

医師看護師が患者の診察・看護

をしている間に薬剤師が家族と

薬について話す時間を設けた。

服薬管理:オピオイドの管理

経時的変化の把握と詳細なヒアリング。

貼付剤から持続皮下注への変更。

開始時期の検討。

ポンプレンタル、麻薬発注、訪問薬剤師との時間合わせ。

⇒ 適切な副作用管理、家族との密な関わりを行うことで約1ヶ月半に及ぶ娘さん一人での介護であったが、ご自宅で看取ることが出来た。

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服薬状況レポート:定期往診 ○山○男 男性 90歳 膵臓癌、転移性肝癌、前立腺癌、硬膜外血腫 <2013年6月6日現在の投薬状況> 現在使用中の薬 フェントステープ(1) 1日1枚 オキノーム散(5) レスキュー レンドルミンD 1錠1× 眠前 タケプロンOD(30) 1錠1× 朝 ラキソベロン液 便秘時頓用 アセトアミノフェン末 0.8g 2× プレドニゾロン散 10mg 1× 朝 ムコダインDS50% 1g 2× ソラナックス(0.4) 不安時 1回1錠 粉砕指示 新規処方 ナウゼリン坐剤(60) 吐き気時1回1個 6回分 アンペック坐剤(10) 痛むとき 1回1個 10回分 <2013年6月6日現在までの疼痛管理、処方歴> 5/29 往診開始 順天堂大学浦安病院 退院処方 オキシコンチン5mg 2T2× 9時21時 オキノーム5mg 頓服 レンドルミンD錠0.25mg 1T1×就寝前 アセトアミノフェン末 0.8g2× ネキシウム10mg 1T1×朝食後 脱カプセル ムコソルバンシロップ 4mL 2× 朝夕食後 (冷所) アローゼン 便秘時 ミヤBM 下痢時 エンシュアリキッド 食欲不振時 ベネトリン・ビソルボン・生食(ネブライザー用:冷所保存) ※院内で服薬していた薬と退院処方に違いがあり、

薬の説明も退院時指導はなかったようでご家族不安あり。 当院からの新規追加薬 プレドニン10mg 1× 朝 ※食欲不振時

5/30 ムコソルバンシロップが苦くて飲めないということで、処方変更 ムコダインDS50% 1g 2× 5/31 不安 日中にも落ち着かないとレンドルミンDを服用していたため抗不安薬を処方 ソラナックス(0.4) 不安時 頓服 ※就寝前はレンドルミンD、不安時・中途覚醒時はソラナックスと指導

6/3 錠剤がのみにくいとのことで薬をOD錠、散剤、シロップ剤に変更 オキシコンチン→フェントス1mg ネキシウム→タケプロンOD(30) アローゼン→ラキソベロン液 アセトアミノフェン末→カロナールシロップ ☆プレドニン、ムコダインDSは(飲めないようなら)一旦中止指示。 6/4 カロナールシロップ苦味あり、→アセトアミノフェン末に戻っている。 6/6 週末の対応のため、追加で、吐き気時ナウゼリン坐薬と疼痛時アン

ペック坐薬を処方。スーパーナースが入られるということで、症状があった際には坐薬はナースに入れていただくこともできると説明。

服薬状況:娘さん管理。経口可だが、満足に食事はとれていない状況。病院で一度むせてしまった経験から、薬はご自分で粉砕して飲んでいた。むせ込みを避けるため出来る限り、溶けやすい散剤やパッチ剤に変更を。

他院からの処方:なし 併用禁忌薬等:特に問題なし 副作用歴:特になし 薬局:○○薬局。訪問服薬指導。

ケアに関わる全員がわかりやすいよう、おくすりカレンダー管理。

以上 (大須賀)

現在の服薬内容

これまでの薬歴 変更の経緯

服薬状況

併用禁忌、副作用

薬剤管理方法、注意点

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1

4

10

0

2

4

6

8

10

24年7月-12月 25年1月-6月 25年7月以降

モヒ持続皮下注射導入症例数(

人)

72

モルヒネ持続皮下注実施事例数の変動

院内薬剤師の介入開始 H25年3月

⇒服薬管理、手配が煩雑で処方を敬遠しがちであった 注射剤やポンプの導入を容易に

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業務内容:緊急時対応

起こりうる急変に対応するための 臨時薬の提案

約束処方の作成

病状や服薬状況、投薬効果把握のための薬剤師単独訪問

注射剤の投与に必要なポンプなどの 機器の手配

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院外薬局との協働

院外薬局への情報提供、処方箋チェック、FAX

院外薬局の訪問服薬指導の可否、麻薬取り扱いの有無と在庫状況の確認

朝のカンファレンスや、EIRでの情報共有

顔が見える関係:処方箋を持って来局

→薬剤師さんが確かな情報を持って、患者さんと深く向き合えるよう支援

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アンケート結果 備考欄に書いてほしいことはなんですか? 2015/2

・定期処方以外に追加および変更があったお薬についてすぐ服薬が必要か ・錠剤など一包化の有無、別包調剤する薬がある場合の指示.

外用薬の用法の詳細(分かる範囲で):処方枠内

・処方変更があったとき変更理由、変更なのかどうか

・訪問薬剤管理が必要な場合、居宅療養管理指導」など医師の指示 ・処方薬の内、助成公費対象/非対象の有無 ・麻薬施用者番号

・Eラーニングが必要な医薬品処方の場合、研修済みなど記載があると助かる

・患者さんに必ず伝えてほしいこと「特記事項」

・麻薬の使い分け(内服、貼付薬、坐薬と出ている場合どう使い分けるか)

・実際の用法を何らかの手段で薬局にも伝えてほしい.

・通常より用量を多いまたは少ない量で処方した場合

・検査値情報が記載されていると貴重な情報となる。

在庫規格の使用許可(25mg2錠の場合50mgでもよいか)

・薬の追加削除や残薬調整、日数調整のお願い ・適応外処方の疾患名

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• 薬局側にわかりやすく、疑義照会が不要な処方箋 • 薬局薬剤師への診療情報提供

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訪問薬剤管理指導導入割合(院外薬局)

0

50

100

150

200

H25.2 H25.10 H26.2

全患者数

訪問あり

訪問なし

77

69.1% 17.5%

H25.3 院内薬剤師の介入開始

⇒ 地域の薬局との薬薬連携の強化により、 在宅対応力が向上

院外薬局による

訪問薬剤管理指導あり

訪問なし

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チームで働くということ

業務分担による効率化、診療負担軽減

患者側の受け入れが寛容

専門職からの説明で患者側の不安軽減に寄与

患者の治療選択への意思決定支援

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相互の職務内容の理解

補完し合える関係

より良いケアの提供

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79

医療的にも高度化している中、薬剤の管理や服薬指導の必要性も増大している。

特に在宅緩和ケアにおける薬剤管理、副作用管理は情報の一元化と素早い対応、正確さが求められる。

病院薬剤師、地域の薬剤師の相互協力が必要不可欠。

他業種の職務内容の把握、包括的な知識を持つことが必須。

薬剤師の視点からの提案、情報共有の充実

⇒医療の質の底上げ

どの現場でも、患者さんを中心に考え、動く。向き合う。

これからの薬剤師の関わり

一人でも多くの患者さんの希望を叶えられる医療を