愛媛がんフォーラム 2010年満足度調査-medical insight
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愛媛県がん患者満足度調査サマリー報告
2011-02-12
株式会社メディカル・インサイト
東京大学医療政策人材養成講座5期生
鈴木 英介
がん対策推進条例は何のためにあるのか?
がん患者さんにおきていること
こころ からだ
オカネ
がん対策推進条例は何のためにあるのか?
こころ からだ
オカネ
告知時に配慮を感じた点(自由回答から抜粋)
“難しい言葉を使わずわかりやすく説明してくれた。”(舌がん、2010年、40歳未満女性)
“はっきりと言ってくれた。大丈夫と言ってくれた。”(乳がん、2010年、40歳未満女性)
“自分自身がショックが大きかったので、決断するのに1時間ほど休憩を持ってくれた” (大腸がん、2009年、60代女性)
“詳しく筆記で説明してもらったので、後で何度も見る事が出来た”
(乳がん、2009年、50代女性)
“気持ちをくみ取ってくれて必要以上の事は言わなかったので良かった。”(膵臓がん、2008年、60代女性)
こころ
からだ
オカネ
告知時に配慮を感じなかった点(自由回答より抜粋)
“初めての事なので淡々と説明される事が辛かった。がんも只の病気の1つとして考えられる。一方的な説明。もう少し質問のできる雰囲気がほしい。淡々とした口調は辛すぎる” (膀胱がん、1999年、50代女性)
“治療や処置に抵抗がある場合、もう少し時間を与えてほしい。そんなに急がさないでほしい” (肺がん、2009年、60代男性)
“「希望を持って」の言葉が聞きたかった。”(乳がん、2010年、50代女性)
“CT.MRI他検査にて胃にがんがあると言われて、即入院・手術といわれただけ・何ら具体的な説明がない” (胃がん、2010年、70代男性)
“本人はショックが大きくとても話を聞ける状態ではなかったが、医師は淡々と話続けた。” (卵巣がん、2010年、40代女性)
こころ
からだ
オカネ
告知に要した時間と感じられた配慮の相関(n=512、ダブルカウントあり)
“30分”は一つの目安となりそう
こころ
からだ
オカネ
告知・診断に要した時間(n=512、ダブルカウントあり)
現状は30分未満が7割を占める
A病院
B病院
C病院
D病院
E病院
F病院
G病院
全体
その他
こころ
からだ
オカネ
辛い症状の経験、伝達状況
症状の経験、伝達状況(n=512)
精神的な辛さについては半分程度は潜在している
0
50
100
150
200
250
痛み
便が出ない
食べられない、吐き気
眠れない
だるい
不安が強い、気持ち…
お腹が張る
息苦しい、咳
むくみ
ひとりで動けない
その他
経験あり
医師または看護師に伝
達
伝えずに我慢
こころ
からだ
オカネ
療養生活に関する不安や負担の分析
身体的・精神的な不安や負担に強く繋がったもの(n=512、3つ選択)
身体症状に対するアプローチ(=緩和ケア)はやはり重要
こころ
からだ
オカネ
対応された辛い症状の改善度合い
0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%
不明
改善しなかった
少し改善した
かなり改善した
ほとんど改善した
こころ
からだ
オカネ
がん治療のための月当たり医療費(多い月、n=275)
0
50
100
150
200
250
300
平均値:17.6万円中央値:12.0万円
(万円/月)
こころ
からだ
オカネ
がんの医療費に対するトータルの負担感(n=512)
継続が危ぶまれる患者が3割程度は存在
0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%
不明
その他
継続は可能でそれほど負
担でない
継続は可能だがそれなり
の負担はある
継続はなんとか可能だが
負担はかなり重い
継続不可能なくらい厳し
い
A病院
B病院
C病院
D病院
E病院
F病院
G病院
全体
こころ
からだ
オカネ
がん治療開始後の就労状況(n=262)
働き手にとって厳しい現実
0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%
不明
その他
勤務先から転職・退職を
余儀なくされた
自主的に転職/退職また
は転業/廃業
内容や量を調整して同じ
職場で仕事を継続
治療前と同様の仕事を継
続
n数 100 31 54 26 51
こころ
からだ
オカネ
治療開始前を100とした時の1年後の月収レベル(n=214)
特に短期雇用の従事者にとって厳しい現実
0 20 40 60 80 100
公務員
会社経営者・役員
会社員
個人事業主
派遣社員/パートタイマー/アルバイト
こころ
からだ
オカネ
がん医療についての意見・希望
治療費負担の軽減
28%
検診・予防の充実
17%
新薬・治療法の
開発・承認13%
治療体制の均
てん化5%
就業継続、収入減
への支援4%
その他
33%
n=154、自由記述内容を層別化
“高額療養費制度もあるが、収入がなくなり医療費が増えると大変。負担が少しでも減ればと思う。”
“ガン治療費は他の疾病より医療費が非常に高い”
“医療費を何とかしてほしい”
“かつらなど、保険がきくようにしてほしい。月の高医療費を半分にしてほしい”
“ガンになっても普通に過ごせる様な社会になればいいと思う。障害者は雇用されると会社はプラスに、病気の人は雇用するとメリットがないような感じを受ける”
“職を退職させられ、後の生活が難しい。時間対応など働く意思のある者をバックアップしてもらいたい。”
相談支援センターの利用状況(n=512)
周知の度合いに拘わらず活用度合いは全般に低調
0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%
不明
実際に相談した事がある
あることは知っているが
相談した事はない
あること自体を知らないA病院
B病院
C病院
D病院
E病院
F病院
G病院
全体
積極的な治療をやり尽くした後に望まれるであろう過ごし方(n=362)
治療をやり尽くした後の過ごし方への患者のニーズは多様
0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%
わからない
その他
緩和ケアの専門施設で過
ごす
緩和専門医に診てもらい
同じ病院で過ごす
主治医継続して病院で過
ごす
自宅で過ごす
A病院
B病院
C病院
D病院
E病院
F病院
G病院
療養生活の中で良かった・嬉しかったと感じた出来事
医師・看護師・医
療スタッフの態度・
声掛け
54%
がん患者同士の
触れ合い、支え12%
具体的なリクエス
トや症状変化への
対応
6%
症状の改善、日常
生活へのカムバッ
ク
6%
家族との触れ
合い、支え5%
人生観の変化
4%その他
13%
n=228、自由記述内容を層別化
“看護師の掛け声でとても元気が出る。主治医は毎日来てくれ、とても安心した”
“同室の先輩方にいろいろ聞くことができた。メル友のなって励ましあうことで、苦しい時、助けられた”
“入院中、主治医がよく病室に来てくれた。話を聞いてくれた。外来看護師がOP当日、顔を見に来てくれ励ましてくれた”
“医師・看護師が誠意をもって手術前後の説明をしてくれ、不安が解消。看護師、毎日担当かわるが、満足”
“同じ病気の人と話して不安な所をわかちあえた。”
“よく話ができるガン友ができた。”
最後に
“What gets measured,gets done.”