コニカオートS主要性能 -...

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コニカオートS主要性能

各部の名称1

視野内絞り採光窓

高低切替レバー

露出計受光窓

フォーカスレバー

セルフタイマー レバー

ストラップ 取付け金具

フラッシュ 切替レバー

被写界深度目盛

フラッシュ接続ソケット ヘキサノンレンズ

ブライトフレーム採光窓距離計窓 距離計ファインダー窓

各部の名称2

絞りリング

巻戻しクランク

巻戻しノブ

距離目盛

フィルムカウンター

アクセサリークリップ 距離基準マーク

シャッターボタン

巻上げレバー

シャッター速度ダイヤル 絞り目盛

シャッター速度目盛

各部の名称3

ASAレバー

巻戻しボタン 三脚用ねじ穴 水銀電池室

スライド式レンズフード

ASA露光指数目盛

各部の名称4

スプロケット フィルム差込み溝 フィルムチャンバー

巻戻し軸

フィルムガイド

裏ぶた

フィルム安定ローラー

ファインダーアイピース 巻取りスプール プレッシャープレート

EE撮影の順序

③ ⑤

① ④ ⑦ ⑤ ⑥

宗 絞りリングをAUTOにセットします。

就 ASAレバーを使用フィルムのASA露光指数に合わせま

す。

州 高低切替レバーを屋外ではH、室内ではLにセット

します。

修 シャッター速度を決めます。

愁 ピントを合わせて構図を決めます。

拾 視野内絞り目盛窓の指針の両側に黄色が見えていれ

ば適正露出が得られます。

洲 シャッターボタンを静かに押してください。

● 詳しくはEE撮影の項をごらんく

ださい。

● レンズキャップを忘れずにはず

してください。

巻上げレバー

● 巻上げレバーは20° の引出角をもっており

ますから、撮影中はここまで引出しておい

てください。ここから120°、つまりレバー

の止まる位置まで一操作すると、フィルム

が一枚巻上げられ、同時にシャッターがチ

ャージ(シャッターボタンを押せばきれる

状態になる)されます。

巻上げレバー

フィルムカウンター

シャッターボタン

● 巻上げレバーを一操作するごとにフィルムカウンターが一目盛ずつ進み撮影枚数

を示します。

● 1秒、1/2秒のような低速シャッターをきったときは、必ずシャッターの作動が終

ってから、次の巻上げをしてください。カラ写しのときなど特にご注意ください。

● 巻上げレバーは撮影直前に操作する習慣にしてください。チャージしたまま長時間

放置することはシャッターのためによくありません。

● 一本のフィルムを写し終ったとき、最後の巻上げに際し、レバーが途中で止まるこ

とがあります。このときには巻戻しボタンを押しながらレバーを止まる位置まで操

作すれば元に戻ります。

フィルムカウンター

● フィルムカウンターは巻上げレバーを操作する

ごとに一目盛ずつ進み、撮影したフィルム枚数

を示します。

● カメラにフィルムを入れ裏ぶたをしめ、二度カ

ラ写しをおこなえばフィルムカウンターの1よ

り撮影ができます。

● 一本のフィルムの撮影を終え、フィルムを巻戻

し、裏ぶたを開くと自動的にスタートマーク

(▲)に復元するオートマチックフィルムカウン

ターです。

● 裏ぶたを開いている間はスタートマーク位置で

止ったままで巻上げても進みません。

裏ぶたの開閉

巻戻しノブを引き出し、さらにもう一段強く引き上

げますと裏ぶたの端が飛び出しますから手で開い

てください。

裏ぶたを閉じるには、裏ぶたをしめ端を指先で押え

るとパチンとしまります。

フィルムの入れ方

● コニカオートSにはパトローネ入り35ミりフィルム(さくらフィルムコニパンSSなど)を使用し

ます。さくらカラーリバーサル、さくらカラーネガティブフィルムをお使いになりますと美し

いカラー写真が写せます。

● フィルムの出し入れをおこなうときには、必ず日陰を選んでください。日陰のないところでは、

ご自分のからだの陰を利用するのも一つの方法です。

宗 巻戻しノブを引き出し、さらにもう一段強

く引き上げて裏ぶたを開いてください。

● フィルムは乳剤面がレンズ側になります。

就 巻戻し軸を引き上げながら、パトローネの軸の

出ているほうをカメラの底部の方向にしてフィ

ルムチャンバー(フィルム室)に納め、巻戻しノ

ブを左右に少し回しながら元の位置に押込んで

ください。

州 フィルムの先端を巻取りスプールの溝に差し込

み(スプールは空転しますから指先で差し込み

やすい位置に回してください)、パーフォレーシ

ョン(フィルムの穴)をスプールの爪にひっかけ

てください。

修 パーフォレーションをスプロケット(フィルム

を送る歯車)の爪に合わせ、指で軽く押えながら

巻上げレバーを操作すると、フィルムがスプー

ルに巻かれます。

愁 フィルムを巻上げてゆき、両側のパーフォレー

ションがスプロケットにかかったところで裏ぶ

たを閉じます。このときフィルムカウンターは

スタートマークを指しています。

拾 巻戻しクランクを矢印の方向に静かに回して、

パトローネ内のフィルムのゆるみをなくしてお

きます。

洲 フィルムを巻上げシャッターボタンを押し、カ

ラ写しを二度おこなってください。するとフィ

ルムカウンターは1の前のポチを指しておりま

す。

秀 絞りリングをAUTOにセットしておきます。

秋 ASAレバーを使用フィルムのASA露光指数

に合わせてセットしておきます。

以上で撮影の準備ができました。次に巻上げると一

枚目の撮影ができます。

● フィルム巻上げの良否の確かめ方

フィルムが正しく巻上げられているときは、巻

上げをおこなうごとに巻戻しノブが反時計方向

に回ります。このことによってフィルムが正し

く巻上げられているか否かがわかります。

もし回らなければ正しく巻上げられていないの

ですから、フィルムを入れ直さなければなりま

せん。

さくらフィルムのASA露光指数

コニパンSS 100

さくらカラーリバーサル 50

さくらカラーネガティブ 50

ASAレバーのセット

フィルムを入れたら必ずASAレバーを使用フィルム

のASA露光指数に合わせておいてください。

レバーを指先で押えながら一番前方のリングを回

すとレバーが同時に動きます。これを動かして希望

のASA露光指数にレバーが合ったところで指を離す

と、落ち込んで固定されます。リングを右か左に少

し動かしてやるとうまく落ち込みます。

32および160は 印で代用してあります。

高低切替レバー

露出計は高輝度および低輝度の二段切替式になっ

ております。

H-高輝度-

屋外など被写体が明るい場合には、高低切替レバー

をHの位置においてください。HではASA100でEV10

~17の範囲に連動します。

L-低輝度-

室内など被写体が暗い場合には、高低切替レバーを

Lに切替えてください。LではASA100でEV3~EV10

の範囲に連動します。

EV10はASA100 F41/30秒相当ですから曇天の暗い

被写体などにあたります。

カメラの構え方とシャッターのきり方

鮮鋭なピントの写真をとるためには、シャッターボ

タンを押す際カメラぶれを起さぬよう、確実に構え

ることがたいせつです。カメラは両手でしっかり持

って手、鼻、ひたいなどでうまく顔に密着させて安

定をはかり、指の腹でシャッターボタンを静かに押

してシャッターをきってください。

カメラを構えたとき露出計受光窓を指先

でふさがぬようご注意ください。

● 1秒1/2秒のような低速シャッターを用いたEE撮影の場合

には、シャッターの作動が完全に終るまでシャッターボタ

ンを押しつづけてください。

作動途中で指を離すと絞りが開放に戻るため正しい露出が

得られない結果になります。

● 1/8秒以下の低速シャッターで写すときは、手持ではカメラ

ぶれを起しますから、三脚を使用するか固定した台の上に

カメラを安定させてください。

● 三脚を使用するときには、カメラ底部の三脚用ねじ穴に取

付けます。

● ケーブルレリーズはシャッターボタンの上にねじ込んでお

使いください。

ピントの合わせ方とファインダーの見方

ピントが合っていないとき(ねらった被写体の二重像が分離している)

ピントが合ったとき(ねらった被写体の二重像が合致している)

● ピントの合わせ方

ファインダーをのぞくと中央部に矩形の黄色い部分が見えます。これが距離計の二重像部で、

この中の被写体はピントのはずれているときは二重にずれて見えています。

フォーカスレバーを動かすと二重像の黄色の反射像が動きます。この二重像が完全に合致し

たときがピントの合ったところです。このときの距離目盛はピントを合わせた被写体までの

距離を表わしています。

● ファインダー

ファインダーは明るく構図が決め易い採光式ブ

ライトフレームファインダーです。ファインダ

ーをのぞくと周辺部に明るい光の枠が見えま

す。これをブライトフレームといって、この枠

内が撮影範囲になります。

視野内絞り目盛窓

距離計二重像部 ブライトフレーム

●パララックスは完全自動修正

ファインダーをのぞきながらフォーカスレバーを

動かすと、近距離になるにしたがってブライトフ

レームで囲まれた面積が小さくなりながら、レン

ズの光軸方向に移動するのが見られます。これは

パララックス自動修正機構の働きによるもので、

単にブライトフレームがそのまま動くだけでな

く、近距離における画角の違い(近距離になるにし

たがってレンズが前進するため画角が狭くなる)

まで自動的に修正がおこなわれるため、各距離に

おいてファインダー視野と撮影画面との関係は常

に一定であります。

EE撮影

EE(エレクトリック・アイ)撮影では、カメラを被写体に向けてシャッターボタンを押すだけで適正露出の撮影ができます。EE撮影をおこなうには前もって二つの条件をカメラに与えておかなければなりません。

宗 絞りリングをAUTOにセットします。

就 ASAレバーを使用フィルムのASA露光指数に合わ

せてセットします。

● 絞りリングにはAUTOのほか1.9~16までの絞り

目盛がありますが、この目盛はEE撮影には関係

ありません。

● シャッター速度は1・1/2・1/4・1/8・1/15・1/30・

1/60・1/125・1/250・1/500秒の倍数系列および

B目盛があります。各目盛でクリックストップ

になっていますから、必ずクリックする目盛位

置で合わせてください。

● シャッター速度目盛のB(バルブ)はEE撮影のと

きは使用しないでください。

● セルフタイマー利用のEE撮影はおこなえません

からご注意ください。

シャッター速度は次のように合わせておくと便利です。

ファインダーをのぞきますと、構図を決めるブライトフレームの上側に視野内絞り目盛窓が見えます。1.9

~16の数字が絞り目盛で指針はその時の絞り値を指します。赤色の部分は露出警告マークで、両端にある

限界マークおよび警告マークがあります。

警告マークはシャッター速度の変更につれて移動します。

〔注意〕

シャッター速度を変える際ASAレバーを指先で

押えないでください。ASAレバーを押えて回す

と、セットしたASA露光指数がいっしょにずれ

てしまいます。

警告マーク

限界マーク

絞り指針

限界マーク

絞り目盛

● 指針の両側に黄色が見えていれば-撮影OKですか

らシャッターをきってください。

● 指針が警告マークに入っているときは-高低切替

レバーを切替えてください。暗いところでレバー

を切替えたときは、指針が静止するまで3秒ぐらい

かかりますからご注意ください。

● 指針が限界マークに入っているときは-シャッタ

ー速度を変えてください。

● 暗い被写体の場合、高低切替レバーをLに切替え、シャッター速度を低速にしても、なお指針がF1.9側の

限界マーク内にあるときは、極端に暗い条件ですからEE撮影は不可能です。

コニカオートSの露出計は特に高性能で低輝度側はASA100のフィルムでEV3まで測定できます。したがっ

て、デパート内・ご家庭の室内・夕景など、たいていのEE撮影が可能です。

● 極端に明るい被写体の場合、高低切替レバーをHにし、シャッター速度を1/500秒にしても、なお指針が

F16側の限界マーク内にあるときは明るすぎて撮影できない条件です。こんな場合にはNDフイルターか他

のフィルターを使用します。しかし一般の撮影では明るすぎて写せないことはほとんどありません。

フィルムの巻戻し

一本のフィルムの所定枚数を撮影し終ったら、フィ

ルムを元のパトローネ内に巻戻します。35ミリフィ

ルムは裸フィルムですから、巻戻しをおこなわない

で裏ぶたを開くとフィルムは光に当って全部だめ

になってしまいますからご注意ください。

宗 フィルムが終りになる最後の巻上げに際し巻上

げレバーが途中で止ったときには、巻戻しボタ

ンを押したまま、巻上げレバーを止まる位置ま

で操作して元に戻してください。

就 巻戻しボタンを押してください。ボタンは一度

押せばひっこんだままになります。

州 巻戻しクランクを起して矢印の方向に回転し、

フィルムを元のパトローネに巻戻します。

修 巻戻しノブを引き出して、さらに一段強く引い

て裏ぶたを開きパトローネを取出します。

● カメラからパトローネを取出すときは日陰でお

こなってください。

● ひっこんだ巻戻しボタンは、次の巻上げによっ

て元に戻ります。

手動絞りによる撮影

セルフタイマー利用の撮影、フラッシュ撮影あるいは特殊の目

的で露出を加減して撮影する場合には、絞りリングをAUTOから

はずして、お望みの絞り値にセットします。

絞り目盛は1.9・2.8・4・5.6・8・11・16とあり等間隔目盛で、

F1.9とF2.8の相互間のほかは、一目盛変えるごとにレンズを通

過する光量は半減または倍加する関係になっております。つま

りF4はF2.8の半分の光量、F4はF5.6の二倍の光量となります。

絞り口径は連続的に変るものですから中間位置でも使用でき

ます。

● 露出計は単独でも働きます

手動絞りによる撮影の場合、露出計は単独露出計

として働くので、ファインダー視野内の絞り値を

読みとって、手動絞り目盛に移して用いることが

できます。

視野内絞り目盛は大きい数字の中央が、その

絞り値に該当します。

たとえば、F2.8は2の中央、F11は11の中央

となっています。

セルフタイマーの使い方

セルフタイマーを使用すると、シャッターボ

タンを押してから約10秒たってシャッターが

きれます。記念撮影に利用するほかに接写な

どでカメラぶれを防止したい場合に用いても

効果があります。

セルフタイマーはX接点にし、必ず手動絞り

でお使いください。

宗 手動絞りによって露出を決めます。

就 フラッシュ切替レバーをXにします。

州 セルフタイマーレバーを止まる位置までセットします。

修 シャッターボタンを押します。セルフタイマーが作動し約10秒たってシャッターがきれます。

● セルフタイマーはB以外の1秒~1/500秒の各速度のとき使用できます。

● セルフタイマーレバーのセット量の加減によって、シャッターがきれるまでの時間を加減できます。

● ストッパー装置のついたケーブルレリーズを用いればセルフタイマーによるEE撮影がおこなえます。セル

フタイマーが作動し始めたらレリーズを押したままストッパーによってシャッターボタンの復元を止め

ておきます。このときはカメラの後側で操作してください。前に立つと陰に対する露出になってしまいま

すから……。

〔注意〕

● セルフタイマーによるEE撮影はおこなえません。ファインダー視野内の絞り値を読みとって、手動絞り目

盛に移して撮影してください。

● セルフタイマーはX接点だけに作動します。M接点ではセットできません。

スライド式レンズフード

コニカオートSにはレンズフードが組込まれて

おります。外周を持って引き出すとそのままレン

ズフードになります。レンズフードは撮影光以外

の不要な光線を防ぎ、スッキリした写真を得るた

めに必要です。撮影のときはいつもお使いになる

ことをおすすめします。

B(バルブ)露出

シャッター速度ダイヤルをBにセットしシ

ャッターをきると、バルブ露出といって、

シャッターボタンを押している間だけシャ

ッターが開き、指を離すと閉じるので1秒

以上の露出に用います。B露出はEE撮影に

は無関係です。したがってBは必ず手動絞

りで利用してください。

EE撮影におけるシャッター速度と絞りの自由な選択

コニカオートSはEE撮影においても、シャッターボ

タンを押す前にシャッター速度および絞り値を知る

ことができる特徴がありますから、あらかじめシャ

ッター速度と絞りを自由に選択することができま

す。

● シャッター速度に希望のあるとき

動体撮影で高速シャッターをきりたいとき、あるいは低速シャッターで動感を表現したいときなど、シャ

ッター速度に希望のあるときは、あらかじめ希望のシャッター速度をセットしておきます。そしてカメラ

を被写体に向けて、視野内の指針の両側に黄色が見えていればシャッターをきってください。

● 絞りに希望のあるとき

絞りを小絞りにして被写界深度を深くしたいとき、あるいは絞りを大きく開き被写界深度を浅くして背景

をボカしたいときなど、絞りに希望のあるときは、視野内の絞り目盛を見ながらシャッター速度ダイヤル

を回して、指針を希望の絞りに合わせます。

この操作の場合、シャッター速度ダイヤルは高速側では1/500秒で突き当りになりますが、低速側の突き

当りはBになり、BはEE撮影には無関係ですからご注意ください。なお、低速側においてはカメラぶれに

もご注意ください。

露出の修正を必要とするとき

コニカオートSのCdSによる連動露出計は受光角度

が狭いので、写角以外の光の影響を受けませんから、

カメラを被写体に向けただけでEE撮影をおこなって

結構です。しかし次のような条件のときには露出を

修正されることをおすすめします。

● 被写体が暗く周囲が明るい場合

● 被写体のみ明るく周囲が暗い場合

● 被写体が暗く周囲が明るい場合

非常に明るい背景の人物、逆光下の撮影のときは背

景の光が強いために実際に写したいものが露出不

足になります。

こんな条件のときには

1/2に下げた数値のASA-例えば-使用フィルムが

ASAl00ならASA50-に合わせてEE撮影してくださ

い。

あるいはファインダー視野内で絞り値を読み、手動

絞りによって一段開いた絞り-例えば-露出計の

絞りがF11なら手動絞り目盛をF8-に合わせて撮影

してください。

● 被写体のみ明るく周囲が暗い場合

人物のみ明るく背景の暗いような場合、トンネル内

からトンネルを含めた風景撮影などのときには、周

囲の暗さに影響されて、実際に写したいものが露出

過度になります。

こんな条件のときには

2倍に上げた数値のASA-例えば-使用フィルムが

ASA100ならASA200-に合わせてEE撮影してくださ

い。

あるいは露出計の絞り値を読み、手動絞りによつて

一段閉じた絞り-例えば-露出計の絞りがF5.6な

ら手動絞り目盛をF8-に合わせて撮影してくださ

い。

フラッシュ撮影

EE機構の働かない夜間や、うす暗いところで

のスナップ、室内撮影などには、フラッシュ

バルブかストロボを使用してフラッシュ撮影

をおこないます。

フラッシュ撮影をおこなうには、フラッシュ

ガンをカメラのアクセサリークリップに取付

け、コードの先端のプラグをカメラボデー前

面のフラッシュ接続ソケットにつなぎ、フラ

ッシュバルブを取付けます。

● フラッシュ切替レバー

M接点M級フラッシュバルブを使用する場合に

は、切替レバーをMの位置にセットしてください。M

接点はM級のフラッシュバルブ(タイムツーピーク20

ミリセコンド)を使って、全光量をむだなくすべての

速度に同調します。

X接点ストロボを使用する場合にはXの位置に

セットしてください。X接点はタイムツーピークのほ

とんどないストロボ用としてありますから、この場合

は全速度に同調します。

● ストロボおよびF級フラッシュバルブはM接点では同調しませんからご注意ください。必ずフラッシュ同

調表を参照して使い分けてください。

● セルフタイマーはX接点だけに作動しますから、セルフタイマー使用によるフラッシュ撮影は、ストロボ

ならば1/500秒まで同調します。しかしフラッシュバルブ使用の際にはフラッシュ同調表を参照してシャ

ッター速度を選んでください。

フラッシュ同調表

○印……同調 ×印……使用不可能

● フラッシュ撮影の露出

フラッシュ撮影はフラッシュバルブの発光を光源として写すのですから、フラッシュバルブの光の強さと

被写体までの距離に応じて絞りの調節によって露出を決めます。

フラッシュ撮影の露出は、それぞれのフラッシュバルブのガイドナンバーから簡単に算出できます。ガイ

ドナンバーとは被写体と光源間の距離に絞りのF値をかけた数字ですから、

絞りのF値=ガイドナンバー÷距離

距離=ガイドナンバー÷絞りのF値

となります。

フラッシュバルブの包装ケースにはガイドナンバーが示されておりますから、このガイドナンバーを光源

から被写体までの距離で割ったものが、そのときの適正絞りになります。

フィルターを使用する場合には

フィルターはねじ径49ミリ、ピッチ0.75ミリのねじ

込み式フィルターを使用します。フィルターを使用

する場合には、フィルターの露出倍数だけ露出を多

くかける必要があります。

● EE撮影のとき

あらかじめ、フィルターの露出倍数に合わせて、ASAレバーのセットをずらしておきますと便利です。

たとえば使用フィルムがコニパンSS(ASA100)で、露出倍数2倍のフィルターを使用するときは、ASAレバ

ーを50に合わせておけばよいのです。

● 手動絞リ撮影のとき

EE撮影のときと同じ方法によるか、またはASAは使用フィルムに合わせたままにしておき、ファインダー

視野内で読みとった絞り値よりもフィルターの露出倍数だけかけた絞り値を手動絞り目盛に合わせます。

たとえば露出倍数2倍のフィルター使用で、視野内絞りがF11を指したときには、手動絞り目盛をF8にセ

ットして露出を2倍かけてやります。

あるいは絞りはそのままでシャッター速度を一段遅くしても同じ結果になります。

被写界深度

レンズはある距離の被写体にピントを合わせたとき、その被写体だけではなく、その前後においても実用上

じゅうぶん解鋭に写る範囲があるものです。この鮮鋭に写る範囲をレンズの被写界深度といいます。

そして被写界深度は次のような性質をもっています。

1. 同じ距離においては絞りを小さく絞るほど深くなり

ます。

2. 同じ絞りならば近距離よりも遠距離にピントを合わ

せたときのほうが深くなります。

3. ピントを合わせた被写体の前方よりも後方に深くな

ります。

撮影距離に応じた被写界深度がカメラの被写界深

度目盛に表示されます。被写界深度目盛には距離指

標を中心にして両側に絞り目盛が記してあります。

ピントを合わせた後これを見ると、使用する絞り値

に囲まれた距離の範囲が被写界深度です。

たとえばピントを合わせた被写体までの距離が5

メートルであったとすると、F4のときには4メート

ルから7メートルまでが、F16に絞ると2.5メートル

から∞(無限遠)までが被写界深度に入り鮮鋭に写

ることがわかります。

F16 のときの 被写界深度

F4 のとき

距離指標

被写界深度目盛

被写界深度は絞りの変化によって深くしたり浅くしたりすることができますから、近距離の人物撮影で背景

をボカしたいとき、あるいは奥行きのある集合人物撮影などで前列から後列まで鮮鋭に写したい場合に活用

できます。

遠距離にピントを合わせた場合

近距離にピントを合わせた場合

距離基準マーク

カメラ上部、巻戻しノブのそばにある ○ が距離基準

マークで、被写体までの距離はすべてこのマークを基

準にして表示されており、フィルム位置になっており

ます。

赤外補正マーク

赤外フィルムを使用して赤色系フィルターを用いた

赤外線写真撮影では、赤外線は波長が長いのでピン

ト位置が多少のびるため補正を要します。つまり普

通にピントを合せた後、距離指標で距離目盛を読み、

その読み目盛を赤外補正マーク(被写界深度目盛の

4の赤マーク)まで移動すれば正しいピントが得ら

れます。

たとえば、ピントを合わせた結果が距離目盛で10メ

ートルとすれば、この10の目盛を赤外補正マーク位

置までずらせ、∞なら∞の目盛をマークまでずらせ

て合わせます。

水銀電池の交換

コニカオートSのCdSによる連動露出計には水銀電

池が用いてあります。水銀電池は、普通の使用状態

ならば約一年の寿命があり、電圧は使用経過ととも

に徐々に低下するものではなく、なくなるときには

急激になくなる性質をもっています。ですから、カ

メラの視野内絞り指針が働かないようになれば、電

池の性能が低下したのですから、新しい水銀電池に

取替えてください。

水銀電池は1.3ボルト ナショナルMD型・東芝

TH-MC型などを使用します。

● 水銀電池の出し入れは

宗 カメラ底部の電池室ぶたを硬貨などで反時計方

向に回すとふたがはずれます。

就 中にある水銀電池を取り出します。

州 新しい水銀電池の+側をふたの+側と合うよう

に入れてふたをしめます。

〔注意〕

● 水銀電池の表面を乾燥した清潔な布でよく拭

き、+-を間違えないように入れてください。

● 水銀電池の出し入れに金属製のピンセット類を

使わないでください。

● カメラを長期間使用しないときは、水銀電池を

取りはずして湿気の少ないところに保存してく

ださい。

● 水銀電池は充電することは不可能です。

● カメラをケースに入れないで屋外を持ち歩く際

には、高低切替レバーを必ずHの位置において

ください。Lにしたまま屋外の強い光にさらし

ますと水銀電池の消耗を早めてしまいます。

ヘキサノンF1.9 47ミリ 被写界深度表

許容錯乱円直径 3/100 ミリ(メートル)

(F1.9 47)

許容錯乱円直径3/100ミリ(フィート)

(F1.9 47)

CdS(硫化カドミウム光導電体)について

CdSは光の強弱によって抵抗値が変化

する光導電体です。したがって従来の

露出計に使用されたセレン光電池のよ

うにそれ自体は電気を発生しません。

そのため水銀電池(1.3ボルト)を電源

としてメーターを働かせます。CdSは耐

熱性、耐湿性にすぐれており、その感

度はセレン光電池の数百倍という高感

度をもっております。