高感度な脂肪滴ライブセルイメージング色素 …...LipiDye 〈Lipid Droplet Green〉...

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検出試薬 生細胞 固定細胞 タイムラプス 多重染色 S/N 比

LipiDye(本製品) ○ ○ ○ ○ 高

Nile Red ○ ○ ○ × 低

蛍光色素 B ○ ○ × ○ 中

脂肪染色試薬 T × ○ × ○ 高

Oil Red O × ○ × × 低

高感度な脂肪滴ライブセルイメージング色素LipiDye 〈Lipid Droplet Green〉

65701Web ページ番号詳しくは Web で

脂肪滴を高い感度で染色する新規蛍光色素です。Nile Red に比べ高い S/N 比を示します。生細胞と固定細胞の両方に使用可能です。※本製品は名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM)の研究成果を元に製品化されました。

Yamaguchi E., et al., Angew. Chem. Int. Ed., 54: 4539~4543 (2015).

特 長 使用例

● LipiDye は溶媒の分子極性に依存して発光する蛍光色素で,脂肪滴に選択的に取り込まれ,中性脂質中で緑色の蛍光を発します。

● 水溶液中では蛍光を発しないため,細胞質での非特異的な発光が著しく抑えられ,従来の色素に比べ高い S/N 比を有します。

● 高い光安定性を有し,ライブセルイメージングに最適です。● 低濃度の使用量(1 μM)で十分な感度が得られ,細胞毒性

をほとんど示しません。

■Nile Red との比較

脂肪細胞の脂肪滴を LipiDye または Nile Red で染色し,矢印(左図)で示した範囲の蛍光強度を測定した(右図)。Nile Red よ り LipiDye の 方 が 感 度 も S/N 比 も 高 か っ た。 脂 肪 滴 で の 蛍 光 強 度 はLipiDye の方が強く(dis tance 0~10 μm),細胞質での非特異的な蛍光シグナルはNile Red の方が強かった(distance 10~20 μm)。

LipiDye

60000

Intenisity

LipiDyeNile Red

distance(μm)

50000

40000

30000

20000

10000

00 10 20 30

λex=405 nm, λem=411-693 nm

λex=561 nm, λem=561-693 nm

Nile red

■脂肪前駆細胞 3T3-L1 細胞の分化

脂肪前駆細胞 3T3-L1 の分化の過程を LipiDye で観察した。分化に伴って,脂肪滴が大きくなっていく様子が分かる。

LipiDye

0 day

3 days

Differentiation

8 days

Bright-field

品  名メーカー 商品コード 包装 / 価格(¥)

LipiDye 〈Lipid Droplet Green〉FNA FDV-0010 0.1 mg / 20,000 FNA000010

Memo脂肪滴(Lipid droplet)とは脂肪滴とは脂肪細胞で見られる巨大な中性脂質の塊で,トリグリセリドやステロールエステルを主成分とする一重膜の構造体です。脂肪滴は細胞内の中性脂質を貯蔵する器官として働くと考えられており,肥満や疾患との関連が多く報告されています。脂肪滴は,どの細胞にもある普遍的な細胞小器官として認知されつつあります。近年,脂肪細胞に関わらず,肝細胞や平滑筋細胞,グリア細胞など様々な細胞で発見されており,従来考えられていた中性脂質の貯蔵器官としての役割だけでなく,代謝制御や遺伝子発現調節など様々な機能が明らかになってきました。非脂肪細胞の脂肪滴は 1 μm 以下で脂肪細胞の 10~100 μm に比べて小さいことが知られています。

トリグリセリド

ステロールエステル

リン脂質膜

測定波長

励起 405 nm/蛍光 520~530 nm※一般的な緑色蛍光色素用フィルター(FITC や GFP など)では観察で

きません。別途,適切なフィルターをご用意下さい。詳細は当社テクニカルサポート(試薬担当)までお問い合わせ下さい。

フナコシニュース 2017 年 8 月 1 日号(No.639)funakoshi news

ライブセルイメージング特集

本誌に掲載されている製品はすべて研究用です

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