シンポジウム配布資料 20151119 最終

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難病の子どもと家族が孤立しない、支え合いの社会を創る~みんながみんなを支える社会 Share the pain , share the hope , share the future~

ご紹介:日本財団の取組み

医療的ケアを必要とする子どもと家族の支援を考えるシンポジウム(2015・11・19)

2010年日本財団小児ホスピス研究会

(日野原先生、細谷先生)

2011年より施設整備

(北海道、宮城、栃木、東京、山梨、大阪、奈良、神戸、熊本)

ソフト事業

全国の情報共有会議開催

(日本小児レスパイト施設実践者ネットワーク会議)

日本歯科医師会 、

ユニクロ等の企業、個人からの寄付

これまでの取組み

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兵庫県神戸市チャイルド・ケモ・ハウス(2011)2013年3月開所支援金額: 300,000千円(事業費:757,486,800円)

北海道滝川市そらぷちキッズキャンプ(2011)2012年4月開所助成金額:37,160千円(事業費:37,160千円)

東京都世田谷区国立成育医療センター(2014)2015年6月着工、2016年4月開所支援金額:350,000千円(事業費:約7億8000万円)

熊本県合志市NEXTEP(2014)2015年3月着工、2015年11月開所支援金額:85,220千円(事業費:85,220千円)

宮城県名取市むそう(2014)2015年3月着工、2015年11月開所支援金額:30,700千円(事業費:30,700千円)

大阪府鶴見区こどものホスピスプロジェクト(2014)2014年6月着工、2016年4月開所支援金額:277,600千円(事業費:約3億円)

山梨県北杜市難病のこども支援全国ネットワーク(2015)2015年6月着工、2016年4月開所支援金額:45,300千円(事業費:45,300千円)

栃木県宇都宮市うりずん(2015)2015年10月着工、2016年4月開所支援金額:128,800千円(事業費:180,800千円)

奈良県奈良市奈良親子レスパイトハウス(2014)2015年12月に工事(改修)完了予定。支援金額:15,500,000円(事業費総額:15,500,000円(予定))

施設整備

日本クリニクラウン協会

スマイリングホスピタルジャパン

シャイン・オン・キッズ

ホスピタルプレイ協会

ソフト事業

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ソフト事業

難病のこどもとその家族へ夢を

日本糖尿病協会

難病のこども支援全国ネットワーク

イギリスにおける取り組み - 7月の視察より

1980年代から“小児ホスピス”

(難病の子どもとその家族を支える)

理念認知

1982年スタートのHelen House &Douglas House

小児緩和ケア専門医のいるCharlton Farm

Children’s Hospice

イギリス全土で49団体の取組み

(チャリティ中心に展開)

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http://www.togetherforshortlives.org.uk/assets/0001/2117/TfSL_Why_We_Are_Here_4pp_A4__FINAL_.pdf より

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ダグラスハウスの入口。オクスフォード市内の閑静な

住宅街の中にある

敷地内の農園。奥に見えるのがダグラスハウス

(13-35歳対象の施設)

ヘレンハウス(~12歳までの子ども対象の施設)を

外から見た景色

家族が使えるキッチン

(ヘレンハウス)

障害のある子どもでも遊べるデジタルゲーム

(ヘレンハウス)

子どもがなくなった後に家族が利用できる部屋。

子どもと向き合う(ダグラスハウス)

Helen & Douglas House(14A Magdalen Road Oxford Oxfordshire OX4 1RW)

Helen & Douglas House(14A Magdalen Road Oxford Oxfordshire OX4 1RW)

子どもの学びの空間屋外の遊具(Park Leisure .comからの寄付) 芝の手入れをするスタッフ

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Haven House Children’s Hospice(The White House,High Road, Woodford Green, Essex IG8 9LB)

プロジェクタとセンサーを使い、

カラダを動かすことで疑似的に

ドラム演奏を。

ベッカム選手のサインユニフォーム

コンピュータやゲーム機器(チャリティの表示も)

子どもの部屋10

Haven House Children’s Hospice(The White House,High Road, Woodford Green, Essex IG8 9LB)

ヒース首相(任期:1970-74)からの寄付の証

(1975)

ラジオチャリティの車

(ヘイブンハウスのシールも)屋外の遊戯施設

正面玄関に掲示された屋外施設の背景、支援沿革11

Charlton farm children hospice(Charlton Drive, Wraxall North Somerset, BS48 1PE)

家族が泊まる部屋お子さんが亡くなった後、家族が一緒にいられる部屋。

しばらくして再訪する家族も多いという。

家族が泊まる建物(左奥)、

子どもの滞在するホスピスと事務棟(中央~右)

チャールトン・ファームの入口。元農場をホスピスに。 子どもの部屋。好きなものを持ってきて部屋を飾る。 子どもの部屋。好きなものを持ってきて部屋を飾る。

Charlton farm children hospice(Charlton Drive, Wraxall North Somerset, BS48 1PE)

子どものアートスペース リラックスできる温水プール 元農場をいかした建物

廊下を装飾するキルト 子どもの目線の高さに工夫をこらしたミラー 円形の廊下・通路

難病の子どもと家族を支えるプログラム 背景

小児医療水準の向上と

医療依存度の高い子どもの増加

「難病の子ども」が日本国内に

おおよそ20万人

病院から家へ

在宅ケアの重要性(暮らす、学ぶ、遊ぶ、交流)

看護を担う家族の

精神的&身体的

ストレス軽減・支援充実14

難病の子どもの実態

• 20万人以上と言われる難病の子どものうち、小児慢性特定疾病 医療費助成受給者 は14万人。0歳児の発症が最多。

• 新生児死亡数は減少する一方で、在宅人口呼吸管理症例は増加。

• 小慢疾病者は年々増加。悪性腫瘍がんや肉腫(14%)、腎機能障害(14%)、慢性心疾患(17%)の割合。

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医療依存の高い子ども(気管切開、人工呼吸器、胃ろう、

酸素投与、経鼻栄養等)

常時入院の子ども

終末期・症状不安定な子ども

小児慢性特性疾病医療助成受給、

障害者手帳受給の子ども

① 10,000人

③ 200,000人以上(小慢 約14万人)

② 25,000人

難病の子どもと家族 課題・特徴

●情報不足に伴う不安

●家族の心理的・経済的負担

●子どもの成長に伴う切れ目ない支援が不十分

●兄弟姉妹に対する社会的配慮が必要

●子どもと家族の終末期ケアが未成熟

●認知不足による、誤解・偏見

小児の難病は、患者数が1000人に満たない疾患が多い。100人以下も稀ではない。

例えば、リンパ管腫症(ゴーハム病を含む)は国内での患者数は100例程度と推定される(小児慢

性特定疾病情報センター・全国調査より)

両親の年齢も若く、生活基盤が脆弱であることに加え、地域資源不足によりサポート体制が不足。

医療依存度の高い層の親の睡眠は断続的で、自分の代わりの介護・看護体制が無く、

休まる時間が少ない。自分以外に、すぐに看護をお願いする人がいない(50%:世田谷区調査)

また、保険外診療、遠方病院の場合の宿泊費・二重生活、日常生活の移動等の経済的負担も。

新生児、乳幼児、就学、思春期と子どもの成長に伴い、生活環境が広がる。

成長にあわせた、切れ目なく、保育・教育・就労準備にわたり、子どもを支える体制、

特に医療的ケアの必要(医療依存度の高い)子どもを支える人材が不足している。

関連する法令や、国・都道府県・基礎的自治体の役割に関係した社会保障の狭間も存在。

病気の子どもに対するケアの比重が高まる現実と、兄弟姉妹分け隔てなく関わりたい思いの間で葛藤

する親。兄弟姉妹のケアは難病の子どもと家族を支えるためには不可欠。

終末期の難病の子どもと家族が抱く、残された時間を深く、濃く過ごしたい想いをケアする社会システム

が未成熟。

難病の中には、先天的疾患も多く、誤解、偏見により傷つく家族。社会的認知不足(未知)もあり、

サポート体制も不足している。 16

情報不足、生活支援サービス不足により孤立する難病の子どもと家族

支援サービス

支援サービス

総合・地域周産期母子医療センター

小児総合医療施設

小児がん拠点病院

二次医療圏小児対応病院 支援サービス支援サービス

• 病棟におけるケアの体制に比べ、在宅支援の体制整備は不十分。

• 退院時の在宅移行支援が十分でなく、医療的ケアの必要な(医療依存度の高い)子どもを支えるサービスが不足しているため、家族が孤立する実態。

①在宅への移行支援

(情報提供)が不十分

②支援サービス不足、

情報不足でミスマッチ

取り組む社会課題

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病院から在宅移行時に寄り添う体制と、在宅生活支援サービスの充実

支援サービス

支援サービス

総合・地域周産期母子医療センター

小児総合医療施設

小児がん拠点病院

二次医療圏小児対応病院 支援サービス支援サービス

①在宅への移行支援

(情報提供)が不十分

②支援サービス不足、

情報不足でミスマッチ

社会課題 解決のポイント

家族に寄り添う相談体制づくり医療的ケアが必要な子どもの生活支援サービスづくり

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• 「<相談&生活支援>地域連携ハブ拠点」では、難病の子どもと家族を中心に、活動領域を設定し、切れ目ない支援体制を整える。

• 病棟から在宅へ移行するリハビリテーション(心、知識、体の準備)機能を有すると同時に、日常生活の支援拠点としても機能する。

難病の子どもと家族を中心に据え、暮らし、学び、遊びを横断して支える

難病の子どもの命を支える

医療・ケアの領域

難病の子どもと家族、兄弟姉妹の暮らしを支える

フィランソロピー領域※制度対象外

難病の子どもの生活を支える

福祉の領域※福祉制度の対象

難病の子どもの学習を保障する

教育の領域

<相談&生活支援>

地域連携ハブ拠点総合・地域

周産期母子医療センター

小児総合医療施設

小児がん拠点病院

二次医療圏小児対応病院

取組みの特徴・ポイント

障害者差別解消法

障害者総合支援法

医療法

健康保険法/介護保険法子ども・子育て関連3法

児童福祉法の一部を改正する法律

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病院から在宅移行時に寄り添う体制と、在宅生活支援サービスの充実

• 「<相談&生活支援>地域連携ハブ拠点」では、生活圏内の支援サービス情報を網羅。

• 子どもの成長にあわせた支援サービスの提供や、地域の支援サービスの切れ目ないコーディネートにより、不安を解消する。

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<相談&生活支援>

地域連携ハブ拠点

福祉サービス(訪問)

福祉サービス医療的ケア

福祉サービス 兄弟姉妹支援

学習支援

支援サービス:訪問診療、訪問介護、通所サービス(児童発達支援、放課後等ディ)、短期入所・入院、相談支援、地域生活支援、兄弟姉妹支援等の福祉系、医療系、教育系のサービス

教育機関(未就学児)

教育機関(義務教育等)

介護者

兄弟児患児

総合・地域

周産期母子医療センター

392ヶ所

小児総合医療施設

32ヶ所

小児がん拠点病院

15か所

二次医療圏

(344エリア)

小児対応病院

取組みの特徴・ポイント

難病の子どもと家族を支えるプログラム

難病の子どもと家族が孤立しない、支え合いの社会を創る

~みんながみんなを支える社会 Share the pain , share the hope , share the future~

市町村を横断した二次医療圏(全国、約350エリア)に、

最低1カ所は、難病の子どもと家族が立ち寄れる「地域連携ハブ拠点」を整備する。

医療機関と連携し「<相談&生活支援>地域連携ハブ拠点」を全国30か所整備し、

「孤立をふせぎ、地域生活を支える」モデルをつくる。{人材育成・研修&拠点整備}

目指す状態

行政、企業、NPO、個人に

働きかける目標

日本財団の取組み

日本財団が目指す社会の状態、その社会実現に向けた取組み

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難病の子どもと家族を支えるソーシャルムーブメント

中央省庁 自治体 病院 NPO

協働(Collective Impact)

教育機関 親・患児の会地域医療機関 企業

難病の子ども 難病児の親 兄弟姉妹 難病児の遺族 難病経験者

医療の領域 福祉の領域 教育の領域 フィランソロピーの領域活動領域

活動対象

地域生活を支え、孤立をふせぐ

難病の子どもと家族が孤立しない、支え合いの社会を創る

~みんながみんなを支える社会 Share the pain , share the hope , share the future~

寄り添う人切れ目ない支援 目標となるモデル

私たちのゴール

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